家庭用光美容器市場で世界シェアNo.1*を誇るUlike。
2013年に中国で創業した同社は、独自開発のサファイア冷却技術により、高出力でありながら痛みを軽減した革新的な美容機器で、すでに世界28カ国で600万台以上の販売実績を持つグローバルブランドです。
2022年に日本法人を設立した同社は、楽天市場での販売開始後、広告獲得効率の低さやECサイト運営の課題に直面。
そんなUlikeが、EC支援のスペシャリストであるジャグー社のコンサルティングサービスを導入しました。その結果、マーケットシェアは約7倍に拡大し、売上高は前年比5倍という驚異的な成長を達成。さらに広告費を3分の1にしながら、健全な収益性も確保することに成功しています。
本インタビューでは、世界的ブランドUlikeが、いかにして日本のEC市場で躍進を遂げたのか——。その成功の舞台裏と、翌年度のマーケットシェア2倍を目指す次なる挑戦に迫ります。
*ユーロモニター・インターナショナル調べ:2022年世界の家庭用光美容器の小売販売台数から測定。2023年12月に実施された調査に基づく。家庭用光美容器とは、IPLやレーザーといったエネルギーを利用してムダ毛を処理する家庭用機器を指す。
家庭用光美容器メーカーの世界No.1ブランド Ulike ー独自のサファイア冷却技術が強み
最初に、Ulikeさんのビジネスについて教えていただけますでしょうか?
高野様:Ulikeは2013年に中国で創業した家庭用光美容器のメーカーです。現在、世界28カ国で事業を展開し、1,000以上のオフラインストアで販売しており、これまでの累計販売台数は600万台を突破しています。
また、ユーロモニターの調査でも、家庭用光美容器の販売実績で世界No.1を獲得しています。この成功を支えているのが、私たちのコア技術であるサファイア冷感技術です。
従来の光美容器は、高出力にすると痛みを感じやすいという課題がありましたが、私たちは自社独自のサファイア冷却技術により、照射時に肌の表面温度を低下させ、痛みや赤みなどの肌トラブルの発生率を低く抑えることで、この課題を解決しました。この技術革新により、世界中の消費者から支持される製品となりました。
世界のトップブランドが感じた他国市場進出への壁 ーUlike社が抱えていた課題
日本での展開状況はいかがでしょうか?
高野様:2022年に日本法人を設立したものの、販売パートナーが見つからず、越境EC(国際取引ができるインターネットサイト)を中心に販売してきました。
その後、2023年末に、ようやくソフトバンクグループと代理店契約を結び、現在は日本国内で200以上の家電量販店で販売しています。
高野様:その後、大手ECモールのひとつである楽天市場への進出を目指しましたが、大きく3つの課題がありました。
1つ目は、中国に在籍する運営チームでは日本のECサイトのルールや変更への対応が難しかったこと。
2つ目は、マーケティング活動が十分でなく、売上の成長に限界を感じていたこと。
3つ目は、楽天市場でのノウハウ不足により広告費用がかさみ、赤字運営が続いていたことです。
緻密なデータ解析と課題への真摯な態度が決め手 ージャグー選定の理由
ジャグーへ依頼したきっかけや決め手を教えてください。
高野様:楽天市場で赤字経営が続いていたため、日本で楽天市場のノウハウをもつパートナーを探す必要性を感じていました。そこで、前職(エコバックス)で評判のよかったジャグー社へお声がけしてみることにしました。正直、大手企業との比較検討もしていましたが、ジャグーさんに支援を決めたポイントは大きく2つあります。
1つ目は、弊社の課題に真摯に向き合い、具体的な解決案を提示してくれたことです。この点で比較先の大手企業の提案を受けた際、弊社の課題を重要視されないという懸念を抱きました。
2つ目は、提案内容です。比較先の企業は立派な資料の割に提案内容が大雑把な印象を受けました。一方で、ジャグーさんはデータに基づいた緻密な分析内容と改善案を提案していただき、社内での評価も圧倒的に良く、迷いなく決定することができました。
米原:Ulikeさんからご支援の相談をいただき、2024年の2〜3月頃に初期分析をさせていただいた際、1年間のROI(投資収益率)が低迷していて、GMV(流通取引総額)も低い状況でした。また、数千万円の広告費を使っても、一切売上につながっていないケースが多く見られました。
米原:そのため、まずは広告費を削減し、よりROIの高い広告を強化することが大きな課題でした。また、CVR(転換率)も低い状態が続いていたため、主力商品に関しては年間CVR率を1%以上UPさせることを目標としました。
また、CVRを高めるためにも商品ページに有名なモデルを起用したイメージ戦略が必要だと感じました。もともとUlikeさんはモデルの山本舞香さんと契約されていたので、楽天市場の商品ページへ起用するための、楽天側の事前審査や山本舞香さんの所属事務所への確認を早急に行いました。
高野様:2024年4月にはジャグーさんの支援が開始され、さっそく5月から状況が大きく改善しました。特に広告運用の効率化と、人気モデルの山本舞香さんを起用した新たなマーケティング施策により、成果が表れたと感じています。
スピーディーな対応と顧客目線の支援でマーケットシェアを約7倍まで拡大 ージャグーによる具体的な支援の流れ
具体的にジャグー社による課題解決はどのように行われたのでしょうか?
高野様:弊社は2024年4月時点で、楽天での運営実績においてROIが大きく悪化していました。社内でも良い解決策が見つからない状況でしたが、ジャグーさんに相談したところ、すぐに対応していただきました。このスピーディーな対応と、私たちの立場に立って一緒に考えてくれる姿勢が特に印象的でした。
その後の支援でも各フェーズごとにジャグー様も実際に動いていただき、商品ページの改善や、広告の最適化をしていただき、大きな成果につながったと感じています。
米原:事前に製品を確認させていただき、他社製品と比較しても明らかに優れていると感じました。実際、ご契約いただく際には全商品を社員でテストし、その使用感をページに反映させることができました。マーケティングとページでの接客が噛み合えば、必ず販売は伸びると確信していました。
高野様:支援は3つのフェーズで進められました。
フェーズ1の4月は広告プランの試行錯誤と理解促進の期間でした。
フェーズ2(5-6月)では楽天スーパーセールに向けた社内課題の改善とROI改善に取り組み、6月のセールで大きな成果を上げることができました。
そしてフェーズ3(7-9月)ではGMV強化フェーズとして、マーケットシェアを約7倍に拡大することができました。
米原:まず導入初期の1-2ヶ月で商品ページの全面的な改善に取り組みました。また、モデルの山本舞香さんを起用した広告について、これまで約1年間活用できていなかった状況を改善し、効果的に展開することができました。広告面では、ROIの低かったディスプレイ広告を削減し、運用型広告やSEO施策に注力。フェーズ3では楽天の大手アライアンスチームであるAIOに協力いただき新しい広告を導入。マーケットシェアの大幅な向上につながりました。
成果を上げられた要因はなんだと思いますか?
高野様:製品力はもちろんですが、ジャグーさんの「顧客目線」のアプローチが大きかったと思います。データに基づく冷静な分析と、スピーディーな実行力。そして何より、私たちの課題に真摯に向き合い、一緒に解決策を考えてくれる姿勢が、この成果につながったと考えています。
米原:評価いただいた「顧客目線」のアプローチに関して、脱毛に関する顧客の主要な懸念事項を特定しました。特に「脱毛効果」と「痛みの軽減」という点に注目し、サファイア冷感技術という特許技術の説明を分かりやすく改善しました。
また、興味深い点として、競合を家庭用脱毛器だけでなく、サロン脱毛や医療脱毛まで広げて検討しました。「なぜ顧客が美容脱毛や医療脱毛を選ぶのか」という視点から、ページ改善を行いました。
売上5倍、広告の費用対効果3倍と目標を大きく超える成果 ージャグー支援後の変化
ジャグーによる支援後の成果はどうでしたか?
高野様:驚くべき成果でした。売上が前年比で5倍になり、最も重要視していたマーケットシェアは約7倍にまで拡大しました。さらに、広告の費用対効果も支援前の3倍となり、健全な経営を維持しながら売上成長を実現できました。
また、マーケットシェアの向上率は、頑張ればギリギリ到達できそうな目標値を設定していましたが、結果して目標値を大きく上回る成果となり、とても驚いています。
数値以外で成果に感じることはありますか?
高野様:2つの重要な成果を感じています。1点目は、楽天という大きなプラットフォームで、日本の消費者に受け入れやすい高品質なページ作りができ、ブランドイメージが向上したこと。2点目は、日本語対応やROI改善など、運営面での課題に対して親身な対応をいただき、安定した運営体制を構築できたことです。
スピーディーかつ豊富な専門知識によるサポート ー企業のEC発展を加速させるジャグー
Ulike様にとって、ジャグーとはどのような存在ですか?
高野様:ジャグーさんの支援で特筆すべきは、スピーディーな対応力と専門性の高さです。また、弊社が苦手とするデータ分析のプロでありアドバイザーとして大きな存在でした。米原さんは運営・運用戦略で卓越した専門性を発揮し、その他にも複数人体制で、商品ページのローカライゼーションなど積極的に連携してくれました。
ジャグーはどのような企業におすすめだと思いますか?
高野様:弊社のような海外を拠点にしていて日本市場に製品を販売したい企業に勧めたいです。特に白もの家電・IoT機器・スマートフォン業界の企業に推奨したいと考えています。 海外企業が日本市場に参入する場合、日本市場でのノウハウや発展フェーズが違うため、新規参入では苦労することが多いからです。
そのため、中国で成功を収めた企業でも、日本市場に進出したら無名メーカーとして中小企業レベルからのスタートを余儀なくされます。そんな時に、ローカライゼーション、ブランドイメージ、売上向上、経営管理など、弊社と同様の課題を抱える外資系中小メーカーにジャグーのサービスをお勧めしたいと思いました。
日本市場でのシェア率アップに向けた野心的な目標 ーUlikeとジャグーによるEC攻略
最後に今後の展望についてお聞かせください。
高野様:日本市場での更なるシェア拡大が、私たちの主要な目標となっています。そのため、翌年度2025年にはECモールでのマーケットシェアを2倍にしたいと考えています。2024年はジャグーさんの支援によりマーケットシェアの当初目標を大きく上回る結果となりましたが、さらに野心的な目標を掲げ、投資予算も増額し、他の大手ECモール(Yahoo!ショッピングやQoo10など)へ新たな販売チャネルでの展開も視野に入れています。
引き続き、ジャグーチームと共に、ブランド認知度の向上と顧客価値の訴求に焦点を当てたマーケティング活動を積極的に展開していく方針です。
ジャグーは戦略から販売・運営まで一気通貫したEC支援をご提供します
ECサイトの運営やデジタルマーケティングを成功させるためには、適切なパートナー選びは非常に重要です。
私たちジャグーは、Ulike様のケースのように、お客様の状況に寄り添ったサポートを徹底しています。
現状の課題から長期的な戦略まで、幅広くご支援いたします。
ECサイトの運営に課題を感じておられる企業様は、お気軽にお問い合わせください。