最終更新日:2026.1.28
Amazonベンダーセントラルとは?セラーとの違いや招待条件・メリット・リスクを解説
Amazonベンダーセントラルは、メーカーやブランドがAmazonへ卸し、Amazonが販売主としてエンドユーザーに販売する取引形態です。
カートボックスが獲得しやすかったり、運用の工数を削減できたりなど、ベンダーセントラルを活用するメリットは多くあります。
しかし、
「招待条件が分からない」
「価格を自社で決められないのか不安」
「協賛金などを含めた利益が読めない」「PO停止や入金サイクルの長さが怖い」
と悩んでいる担当者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、Amazonベンダーセントラルの仕組み、セラーセントラルとの違い、メリット、注意点、導入の判断基準、運用ポイントまで徹底解説します。
最後まで読めば、Amazonベンダーセントラルを導入するべきか、セラー運用を続けるべきか、併用するべきかの判断軸が明確になるでしょう。
メリットだけでなく、価格と利益とリスクを踏まえて、Amazonでの売上を安定して伸ばしたい担当者は必見です。
監修者
ジャグー株式会社 代表取締役米原 広兼
新卒で楽天グループ株式会社に入社し、ECコンサルタントとして
SOY(Shop of the Year)受賞店舗をはじめ多数の上位店舗を支援。
約2万人の社員の中から「楽天賞MVP」を受賞するなど、
高い実績と評価を獲得。
その後、大手企業のEC支援を行うコンサルティング会社を経て、
2020年にEC専門支援会社「ジャグー株式会社」を設立。
楽天市場やAmazonなど複数モールにおける売上拡大・運用最適化を総合的に支援している。
また、グループ会社にて自らもAmazonでの販売事業を展開。
自社ブランド製品はAmazonで「Amazonおすすめ」を多数獲得し、
販売開始から1年で月商1,000万円を突破するなど、売り手としても豊富な実績を持つ。
目次
Amazonベンダーセントラルとは?
まずはベンダーセントラルの基本的な仕組みと終了の噂や現状について解説します。
順に解説します。
Amazonが商品を買い取る「1P(卸売り)」モデル
Amazonベンダーセントラルとは、メーカーやブランドがAmazonに対して商品を卸し、Amazonが「販売元」となって消費者に販売するビジネスモデルのことです。「1P(ファーストパーティ)」ベンダー関係とも呼ばれています。
自社が普段行っているBtoBの卸取引の相手が、Amazonになるとイメージしてください。
メーカーが行なうのは、ユーザーに商品を発送するのではなく、Amazonから届く発注書(PO)に基づいて倉庫へ商品を納品するのみです。
納品した商品に特に問題がなければ、メーカー側の売上が確定します。その後の在庫管理、価格設定、お客様への配送、クレーム対応などは、すべてAmazonが責任を持って行います。
ベンダーセントラルの現状と「One Vendor戦略」の動き
「ベンダーセントラルが終了する」という噂を耳にしたことがあるかもしれません。結論からいうと、現時点ではサービス自体が終了する予定はありません。
ただし、米国や欧州では2024年以降、売上規模が小さいベンダーとの契約を見直し、セラーセントラル(通常の出品形態)への移行を促す動き(One Vendor戦略)が進んでいます。
日本でも今後、売上規模が小さいベンダーは契約更新ができず、突然発注が止まる可能性があります。そのため、招待を受けたからといって安易に契約するのではなく、自社の事業規模で長期的に取引を維持できるかを慎重に判断しましょう。
Amazonベンダーセントラルとセラーセントラルの違い
Amazonベンダーセントラルとセラーセントラルは、同じAmazon販売でも「価格の決まり方」「コスト構造」「運用負荷」「販促の自由度」が異なります。
| 比較項目 | ベンダーセントラル(1P) | セラーセントラル(3P) |
|---|---|---|
| 価格決定権 | 卸値のみ決める。販売価格はAmazonが決定 | 販売価格を自社で決められる |
| コスト構造と支払いサイクル | 販売手数料はないが、協賛金(Co-op)などが差し引かれやすい。入金は遅め | 販売手数料が発生。入金は比較的早い(約2週間ごと) |
| 物流と顧客対応の責任範囲 | Amazon倉庫へ一括納品までが主。以降の配送・CSはAmazon側 | 出荷(FBA/自社出荷)やCSの設計・対応が必要 |
| 販促の自由度 | スポンサー広告やA+などは活用可能。ただし価格系施策は制限を受けることがある | クーポンやセールなどの施策を比較的自社判断で実行しやすい |
まずは全体像を比較し、それぞれの違いを押さえたうえで、自社に合う運用形態を見極めましょう。
なお、セラーセントラルについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:【2025年最新版】Amazonセラーセントラル完全ガイド!登録方法から特典まで解説
1.価格決定権
Amazonベンダーセントラルとセラーセントラルの最大の違いは価格決定権です。
セラーセントラルは販売価格を自社で決められる一方、Amazonベンダーセントラルで決められるのは卸値のみで、販売価格はAmazonが自動で決定します。
Amazonは低価格を重視しており、競合する実店舗やオンラインストアの価格と比較したうえで、Amazon直販の価格を調整することがあります。
そのため、メーカー側の意図と異なる値下げが起き、定価維持や価格統制が難しくなるリスクがあることを理解しておきましょう。
2.コスト構造と支払いサイクル
ベンダーセントラルはセラーセントラルのような販売手数料がない一方、契約上「協賛金(アローワンス)」などのコストが組み込まれ、実質的なコストが発生します。
具体的には、基本割引、マーケティング開発費(MDF)、破損品補填、返品補填などの名目で、仕入れ代金から数%〜十数%が差し引かれるケースが多いです。
また、売上金の支払いサイクルも異なります。セラーは約2週間ごとに入金されますが、ベンダーは30日以内・60日以内・90日以内など、入金までの期間が長いのが特徴です。資金繰り計画には十分注意しましょう。
3.物流と顧客対応の責任範囲
ベンダーセントラルは、メーカーの責任範囲がAmazon倉庫への納品までです。納品後の個別配送やカスタマーサービス対応は、基本的にAmazonが担います。
一方、セラーセントラルは、原則として出荷から顧客対応までを出品者側で行う必要があります(FBAを利用する場合を除く)。
ベンダーはAmazonに商品を卸した時点で取引が成立し、その後のフルフィルメントは小売業者であるAmazon側が対応します。具体的には、以下のような業務です。
- 受注処理
- 発送
- 配送手配
- 返品対応
- 問い合わせ対応
Amazon直販の商品になるため、配送遅延や誤配送などのトラブルが起きた場合も、基本的にAmazonが前面に立って対応します。
4.販促の自由度
以前のベンダーセントラルでは、メーカー側が主体的に行える販促施策は限られていましたが、現在は多くの機能が開放されています。
具体的には、スポンサープロダクト広告・スポンサーブランド広告などのスポンサー広告の出稿や、A+コンテンツ(画像・比較表付きの商品説明)の作成・掲載が可能です。セラーセントラルとほぼ同等に活用できます。
一方で、価格に直接影響するプロモーションは依然として制限があります。クーポン発行やタイムセールへの参加、値引き施策などは、ベンダー側で自由に設定できず、Amazonの承認やベンダーマネージャー経由での依頼が必要となるケースが一般的です。
なお、A+コンテンツの効果的な作成手順やメリットについては、以下の記事をご覧ください。
関連記事:【2025年最新版】Amazon商品紹介コンテンツ(A+) とは?CVR1.5倍にする作成手順・メリット・コツ
Amazonベンダーセントラルの招待条件と登録までの流れ
ベンダーセントラルは、希望すれば誰でも登録できるわけではありません。Amazonから「この商品は売れる」と見込まれた企業にのみ招待状(インビテーション)が届く、完全招待制のプログラムです。
具体的な基準は公開されていませんが、一般的には次のような要素が重視されるといわれています。
- セラーセントラルでの安定した高い売上実績
- 指名買いが発生するような確立されたブランド認知度
- 欠品を起こさず、継続的に納品できる安定した供給体制
招待メールが届いた場合は、記載された専用リンクから審査・登録手続きを行うと、初めてベンダーとしてのアカウントが開設されます。
Amazonベンダーセントラルを利用するメリット

厳しい招待条件をクリアしてベンダー契約を結ぶのは、売上拡大と業務効率化の両面で大きなメリットがあります。ここでは代表的な5つのメリットを紹介します。
順に解説します。
1.Amazon直販の信頼を得てCVRを高められる
商品ページに「販売元:Amazon.co.jp」と表示されるのは、ユーザーにとって何よりの安心材料です。多くの消費者は名前を知らない出品者よりも、Amazon直販の商品を選びます。
「偽物ではないか」「配送は大丈夫か」といった不安が解消されるため、結果として商品ページを見た人の購入率(転換率・CVR)が高くなる傾向があります。
特に食品や化粧品、高額な家電製品など、信頼性が重視されるカテゴリーでは大きな強みとなるでしょう。
2.カートボックスを獲得しやすくなる
Amazonで売上を伸ばすには、商品ページのトップにある「カートに入れる」ボタン(カートボックス)を獲得するのが不可欠です。
ベンダーとして納入された商品は、Amazonの直販在庫として扱われるため、このカートボックス獲得競争において圧倒的に有利になります。
たとえ転売屋が同じページに相乗り出品してきても、Amazon直販の在庫がある限り、カートボックス獲得において有利になりやすいケースが多いです。
Amazonのカートボックスについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:【2025年最新】Amazonカートボックスとは?取れない原因と獲得率を高める8施策を解説
3.受注・配送・顧客対応の工数を減らせる
ベンダー取引に切り替えると、以下のような日々の細かな実務が不要になります。
- 受注確認(注文チェック/処理)
- 個別梱包・出荷指示
- 配送手配
- 返品・問い合わせなどの顧客対応
毎日数百件の注文を一件ずつ処理するBtoC業務は、Amazon倉庫への週1回程度のまとめ納品(PO対応)に集約されます。
その結果、自社倉庫の保管スペース、人員配置、繁忙期の臨時対応などの負担を削減可能です。プライムデーやセール期でも出荷量の急増に振り回されず、商品開発や販促など本来注力すべき業務にリソースを回せる体制を構築できます。
4.大口発注で売上と生産計画を安定させられる
ベンダーになると、Amazonの需要予測(販売データ)をもとに、数週間分の在庫をまとめた発注書(PO)が入るケースがあります。
注文が数百〜数千個単位で定期的に入るようになると、メーカー側は生産ロット・原材料手配・出荷スケジュールを前倒しで設計できるのです。
さらに、売れ行きが安定してAmazon側の補充判断が回り始めると、PO→納品→販売→補充のサイクルが継続し、売上の見通しが立ちやすくなります。ヒット商品になれば、自動的に大口注文が継続するため、安定した売上の柱を構築可能です。
5.招待制を優位性として差別化に使える
Amazonベンダーセントラルは完全招待制のため、誰でも参入できる仕組みではありません。近年は小規模ベンダーの整理も進んでおり、招待を維持できている企業は、Amazonから一定の取引価値があると見なされている状態だといえます。
その結果、競合がセラーセントラルで価格競争や配送対応に追われる一方、自社は「販売元:Amazon.co.jp」という直販ポジションを活用した販売が可能です。
カテゴリーによっては、Amazon直販で継続的に取り扱われている事実自体が、信頼性の裏付けとして機能し、ブランドの立ち位置を一段引き上げる要因にもなります。
Amazonベンダーセントラルを利用する5つの注意点

メリットが大きい反面、Amazonベンダーセントラルには特有のリスクや制約も存在します。契約後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、事前に知っておくべき5つの注意点を紹介します。
具体的な「対策」とセットで解説します。
1.販売価格を自社でコントロールできない
ベンダー取引における最大のリスクは、最終的な販売価格を自社で決められない点です。
Amazonは市場価格に合わせて販売価格を自動調整することがあり、メーカーの希望価格とかけ離れた値下げが起きる場合もあります。
その結果、Amazonでの安売りをきっかけに実店舗や他の卸先からクレームが入り、市場価格の崩壊やブランド全体の価格戦略の破綻につながりかねません。
このリスクを回避するための主な対策は、以下のとおりです。
- 価格を守りたい商品はセラーセントラルで販売し、販売価格の主導権を自社に残す
- JANコードや仕様を変えた「Amazon限定型番」を用意し、他店との価格比較と値下げ連鎖を避ける
価格の崩れを防ぐには、値下げを「止める」だけでなく、まず自社商品の価格状況を把握し、原因を特定する視点も欠かせません。詳しくは、Amazonのブランド分析の以下記事を参考にしてください。
関連記事:Amazonのブランド分析とは?6つの販促施策や機能・レポート活用・他ツールを徹底解説
2.発注が止まり販売機会を失う可能性がある
Amazonは利益率を厳しく管理しており、利益が出ない商品は「CraP(Can’t Realize a Profit:利益が出せない商品)」と呼ばれ、予告なく発注が止まる場合があります。
特に注意が必要なのは「単価が安くて、重い・かさばる商品」です。配送コストの比率が高くなるため、Amazon側で赤字になりやすくCraP判定を受けやすい傾向にあります。
昨日まで売れ筋だった商品でも、急に発注が来なくなり、在庫切れでランキングが急落してしまうリスクと常に隣り合わせです。
発注停止リスクを回避し、販売を継続するための対策は以下のとおりです。
- 「2本セット」や「ケース販売」などで商品単価を上げ、配送コストの比率を下げて利益構造を改善する
- ベンダーで発注が止まった場合に備え、セラーセントラルでも同じ商品ページに出品できる体制(ハイブリッド運用)を整えておく
一つの販路や商品形態に依存せずリスクを分散しておくことが、安定した売上を維持するポイントになります。
3.協賛金やチャージバックで利益率が下がりやすい
ベンダー取引では、卸値だけで採算を判断すると危険です。実際の入金は、協賛金(Co-op)や各種引当金が差し引かれた後の金額になるため「実質利益(手残り)」で見ないと赤字になりかねません。
控除は、基本割引、マーケティング開発費(MDF)、破損品補填、返品補填など複数の名目で発生し、想定以上に利益を圧迫する場合があります。契約更新のたびに、協賛金率の引き上げを求められるケースも少なくありません。
さらに、納品遅延・ラベル不備・梱包不備などのオペレーションによりチャージバック(ペナルティ)が発生すると、利益が一気に削られます。
そのため、利益を確保し続けるためには、以下のような対策が必要です。
- 契約更新(AVN)のタイミングで、支払っている協賛金に見合った販促効果が出ているか、データを元に交渉する
- 最初から協賛金が引かれることを前提に、しっかりと利益が確保できる卸値を設定する
あとから「こんなに引かれるとは思わなかった」とならないよう、契約条件の細部まで確認し、シビアに利益計算を行いましょう。
コスト要因の一つである返品の対応方法については、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:【出品者必見】Amazonの返品理由と対応方法を徹底解説!返品ポリシーも紹介
4.入金が遅く資金繰りが苦しくなりやすい
資金繰りの悪化も、ベンダー移行時によくある失敗パターンです。ベンダーの入金サイクルは「月末締め翌々月末払い(約60日後)」などが一般的で、セラーセントラルの「約14日サイクル」と比べると、現金化までの期間が長くなります。
商品が爆発的に売れて売上が急増した場合、仕入れ代金や製造コストの支払いが先行し、Amazonからの入金が追いつかずに資金ショートする「黒字倒産」のリスクがあります。
健全なキャッシュフローを維持するために、以下の対策を検討しましょう。
- ベンダー移行前に、数ヶ月分の運転資金を確保するか、銀行融資枠を広げておく
- 難易度は高いですが、Amazonと交渉して支払いサイトを短縮できないか打診してみる
売上の数字だけでなく、実際のキャッシュフロー(現金の流れ)を常に把握しておくことが、事業継続には不可欠です。
5.販促施策を自社判断ですぐ実行できない
セラーセントラルであれば「在庫が余っているから今週末だけ半額セールをしよう」のような施策を即座に実行できますが、ベンダーセントラルではそうはいきません。
価格を変更するにはAmazon側のシステム的な同意が必要で、自社の希望するタイミングで値下げが反映されない場合があります。結果として、売りたい時期に売れず、倉庫の保管料だけがかさんでいくというジレンマに陥りがちです。
販促の自由度を補うためには、次のような工夫が求められます。
- Amazon担当者(ベンダーマネージャー)と日頃から連携し、プロモーション計画を早めに共有して承認を得やすくする
- 機動的なセールを行いたい商品はセラーアカウント側で販売し、独自クーポンやポイント施策を実施する
Amazonの仕組みに合わせる部分と、自社でコントロールする部分を賢く使い分けることが、運用のコツといえるでしょう。
Amazonベンダーセントラルを利用する際の判断基準

自社がベンダー契約を受けるべきか、断るべきかの判断は、扱う商品の特性やブランドの方針によって異なります。
ここでは「ベンダー向き」「セラー向き」「併用(ハイブリッド)向き」の3つのパターンに分けて、最適な選択肢を見ていきましょう。
順に解説します。
ベンダー契約が向いている企業の特徴
ベンダーセントラルに向いているのは、すでに知名度があり「指名買い」されるナショナルブランドや大手メーカーです。
商材の特性としては「単価が安くて、重い・かさばる商品」を扱う企業に最適です。たとえば、以下のような商品が挙げられます。
- 飲料のケース売り
- 洗剤などの日用品
- ペットフード
- コピー用紙 など
「単価が安くて、重い・かさばる商品」をセラーセントラル(FBA)で個別に配送すると、配送手数料が高すぎて赤字になりがちです。
しかし、ベンダー契約でAmazon倉庫へパレット単位で一括納品してしまえば、物流コストを大幅に圧縮できます。
セラーセントラル運用が向いている企業の特徴
ブランドイメージのために「定価販売」を守りたい企業は、セラーセントラルを維持すべきです。たとえば、以下のような商品が当てはまります。
- 高級アパレルやブランドバッグ
- カウンセリング化粧品(デパコス)
- こだわりの工芸品
- ニッチな専門機器 など
これらの商品は、Amazonによる勝手な値下げがブランドの致命傷になりかねません。また、回転率が低い商品はベンダーだとすぐに発注停止(CraP判定)になるリスクがあります。
「売上の規模よりも、利益率とブランドの世界観を守りたい」と考えるなら、自社でコントロールできるセラーセントラルでの運営が安全です。
ベンダーとセラーセントラルの併用が向いている企業の特徴
組織のリソースに余裕があり、より高度な戦略を狙うなら、ベンダーとセラーを両方使い分ける「ハイブリッド運用」がおすすめです。具体的には、以下のように商品を使い分けます。
| 販売形態 | 対象商品 |
|---|---|
| ベンダー(1P) | ランキング上位の定番商品、高回転の消耗品 |
| セラー(3P) | 発売直後の新商品、価格を崩したくないプレミアムライン、季節限定品 |
ハイブリッド運用であれば、主力品はベンダーで大量販売して物流を楽にしつつ、新商品はセラーで細かく販促を行うなどの「いいとこ取り」が可能です。
万が一ベンダーで発注が止まってもセラーで販売を継続できるため、リスク分散の観点からもメリットのある運用スタイルといえます。
Amazonベンダーセントラルを効果的に活用する運用ポイント

ベンダー契約は「商品を卸したら終わり」ではありません。Amazon任せにせず、自社で主体的に運用すれば、さらに売上を伸ばし利益率の改善も可能です。
ここでは、Amazonベンダーセントラルを効果的に活用する3つの運用ポイントを紹介します。
順に解説します。
1.A+コンテンツを作り込み商品ページを強化する
Amazon側が作成するデフォルトの商品ページは、スペック情報などの最低限の内容になりがちで、商品の魅力が十分に伝わりません。
メーカー自身が行うべきなのが、画像やテキストを自由に組み合わせた「A+コンテンツ(商品紹介コンテンツ)」の作成です。
具体的には、A+コンテンツ内で次の要素を盛り込みます。
- 商品の使用シーンを想起させるライフスタイル画像を配置
- 自社の他商品との違いを一目で理解できる「比較表モジュール」を設置
また「ブランドストーリー」機能を使ってブランドの世界観を伝えることも有効です。世界観を作り込むと、ユーザーの購買意欲を刺激し、転換率(CVR)を向上させられます。
Amazonブランドストーリーの導入メリットや作り方が詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:【売上UP】Amazonブランドストーリーとは?導入メリットや作り方など
2.Born to Runを活用して新商品を立ち上げる
実績のない新商品は販売データがないため、Amazonも発売直後の発注数量を控えめにしがちです。そこで活用したいのが新商品立ち上げプログラムの「Born to Run(ボーン・トゥ・ラン)」です。
Born to Runでは、メーカーが一定期間(例:発売後10週間)の販売目標を設定し、売れ残りが出た場合は在庫の引き取り(または所定費用の負担)を約束します。Amazonはその代わりに、発売直後の初回大量発注を確約し、想定需要分をまとめて仕入れます。
最初から「在庫あり」の状態でスタートダッシュを切り、その間に広告を集中させてランキングを一気に上げるのが、新商品を成功させる勝ちパターンです。
3.運用代行を活用して交渉と利益改善を進める
ベンダーセントラルの仕組みは複雑で、利益を出すためには専門的な知識が必要です。もし社内にノウハウがない場合は、Amazon専門のコンサルタントや運用代行会社に相談するのも一つの手です。
プロの知見を借りれば、協賛金率の適正化を交渉したり、CraP回避のための商品企画を行ったりと、最短距離で利益の向上を目指せます。
そこで頼りになるのが、日本企業や海外企業のEC事業を総合的に支援する“実行伴走型”のECコンサルティング・運営支援会社「Jagoo(ジャグー)」です。
Jagooでは、単なる作業代行にとどまらず、以下のようなアプローチで貴社のビジネスを支援します。
- 「戦略立案 → 実行 → 改善」を一気通貫で支援するだけでなく、“利益を最大化するための運用設計” にこだわります
- 独自の損益管理ツールを活用し、日別・商品別レベルでの「売上・広告費・粗利」を可視化。感覚的な運用ではなく、データに基づいて利益を生む広告・ページ改善を実行します
- 楽天・Yahoo!など他モールの支援実績をもとに、転換率や広告効率を比較分析し、Amazon単体では見えにくい改善余地を抽出します
短期的な売上だけでなく、長期的な利益構造の最適化を目指したい方は、ぜひ一度ご相談ください。

Amazonベンダーセントラルは戦略を理解して使い分けよう
Amazonベンダーセントラルは、「Amazon直販」という信頼性と物流効率化を得られる販売スタイルです。
しかし、価格決定権のなさや複雑なコスト構造を理解せずに契約すると、思わぬ利益圧迫に苦しむ場合もあります。「招待が来たから受ける」のではなく、自社の戦略に合っているか冷静な判断が必要です。
もし運用スタイルに迷ったり、利益改善に行き詰まったりした場合は、ぜひ一度Jagooにご相談ください。
私たちは、自社店舗の運営で培った「現場知」と「利益設計」に基づく支援を強みとしています。
成功と失敗の両方から得た実践的な知見をもとに、Amazon特有のアルゴリズムや競合構造を深く分析。売上だけでなく利益を見据えた戦略を設計し、ROI(投資対効果)を踏まえた経営判断で、再現性のある成長を実現します。
Amazonベンダーセントラルに関するよくある質問
最後に、Amazonベンダーセントラルに関するよくある質問に回答します。
- Q.ベンダーセントラルのログインページはどこですか?
- Q.操作マニュアルはどこで確認できますか?
- Q.テクニカルサポートへの問い合わせ方法は?
- Q.発注が来ないのはなぜですか?
Q.ベンダーセントラルのログインページはどこですか?
AmazonベンダーセントラルのログインURLは「https://vendorcentral.amazon.co.jp」です。セラーセントラル(https://sellercentral.amazon.co.jp)とは別のシステムとなっており、招待登録後に発行されるベンダー用アカウントでログインします。
ベンダーセントラルは招待制のため、初めて利用する際はAmazonからの招待メールに記載されたリンク経由で登録を行う必要があります。その後、上記URLのログインページからIDとパスワードを入力すればアクセス可能です。
Q.操作マニュアルはどこで確認できますか?
Amazonベンダーセントラルの使い方マニュアルは、ログイン後の「リソースセンター」で提供されています。
ベンダーセントラルにログイン後、画面上部のメニューから「ヘルプ」→「リソースセンター」と進むと各種ガイドラインやマニュアルPDFにアクセスできます。これらは契約者専用のコンテンツで、外部には公開されていません。
Q.テクニカルサポートへの問い合わせ方法は?
Amazonベンダーセントラルの問い合わせは、管理画面から「お問い合わせ(Contact Us)」フォームを使ってケース(チケット)を作成するのが基本です。
専任のベンダーマネージャーがいる場合でも、システム不具合や請求、在庫などのテクニカルな内容は原則サポート窓口経由で対応します。
画面右上の「ヘルプ」から問い合わせフォームに進み、内容を送信するとケースIDが発行され、メールまたは電話で回答が届きます。緊急時はコールバック依頼も可能です。
Q.発注が来ないのはなぜですか?
Amazonベンダーセントラルは「出品=必ず発注」ではなく、Amazonが需要予測や採算、供給条件などを見て、発注する商品を決めます。
発注が来ない主な理由は、以下のとおりです。
- 需要が弱い、実績が少ない
- Amazon側の採算が合わない
- 供給条件が合わない
- 設定不備で発注対象になっていない
対応策としては、
- 商品が「注文可能」になっているか確認
- 卸条件やリードタイムを見直す
- 担当VMまたはサポートケースで発注が止まる理由を問い合わせる
などが有効です。