Amazonの商品ページ(カタログ)の作成手順!CVRを高める7つの作成ポイントも紹介

Amazonの商品ページ(カタログ)は、ユーザーが購入を判断する重要な情報源です。商品ページを効果的に作成できれば、売上向上に大きく貢献します。

しかし「時間をかけてページを作っても売上につながらない」「複雑なルールや機能が多くて、どこから改善すればいいかわからない」と課題を感じている担当者の方も多いのではないでしょうか。

本記事では、Amazon商品ページ(カタログ)の基本構成から具体的な作成手順、CVRを高めるためのポイントなどを徹底解説します。運用上の注意点も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

明日から実践できる具体的な改善テクニックも紹介しているので、Amazonの商品ページ改善に悩んでいる方は必見です。

代表取締役米原広兼

監修者
米原 広兼

ジャグー株式会社 代表取締役

新卒で楽天グループ株式会社に入社し、ECコンサルタントとして
SOY(Shop of the Year)受賞店舗をはじめ多数の上位店舗を支援。

約2万人の社員の中から「楽天賞MVP」を受賞するなど、
高い実績と評価を獲得。
その後、大手企業のEC支援を行うコンサルティング会社を経て、
2020年にEC専門支援会社「ジャグー株式会社」を設立。
楽天市場やAmazonなど複数モールにおける売上拡大・運用最適化を総合的に支援している。

また、グループ会社にて自らもAmazonでの販売事業を展開。
自社ブランド製品はAmazonで「Amazonおすすめ」を多数獲得し、
販売開始から1年で月商1,000万円を突破するなど、売り手としても豊富な実績を持つ。

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目次

Amazon商品ページ(カタログ)とは?

Amazonの商品ページとは、Amazon上で特定の商品を紹介し、販売するために設けられた個別のページのことです。商品名やブランド名、画像、仕様、価格、レビューなど、ユーザーが商品を理解し購入を判断するために必要な情報が掲載されます

一般的なECサイトの商品詳細ページにあたりますが、Amazonでは特に「カタログ」と称される場合があります。これはAmazonが「1つの商品(同じJANコードや型番を持つ商品)には原則1つの商品ページ」という考え方で、巨大な「商品データベース」としてプラットフォームを管理しているためです。

出品者は「カタログ」に商品情報を登録、または既存のカタログに追加(相乗り)する形で販売を行います。

Amazon商品ページの重要性

Amazonの商品ページの内容は、ユーザーの購買意思決定に直接影響を与えます。Amazonに限らず、オンラインショップでは商品を直接手に取れないため、ページ情報が唯一の判断材料です。魅力的な商品ページであれば購買意欲を高められますが、不十分だとユーザーが離脱してしまいます。

また、商品ページがAmazon内の検索結果(SEO)に影響を与える点も重要です。ユーザーの多くはキーワード検索で商品を探すため、検索アルゴリズムに自社の商品を適切に認識させ、上位表示を狙う必要があります。

そのためには、商品名や説明文などに効果的なキーワードを含めることが不可欠です。つまり商品ページは、対ユーザー、対Amazonシステムの両面から、売上を左右する重要な要素といえるのです。

SEOを含め、Amazonの売上を高める施策については下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せて確認してみてください。

関連記事:【2025年】Amazon売上アップ完全ガイド!伸び悩みを打破する具体策を徹底解説

Amazon商品ページの構成要素

Amazonの商品ページで、出品者が直接設定・編集できる主要な項目は以下の6つです。

項目概要
① 商品画像商品の顔となるメイン画像(必須)とサブ画像(任意)
② タイトル・ブランド名検索結果やページ上で最初に目に入る情報
③ 販売価格競合との比較やカート獲得に影響する
④ 商品仕様(箇条書き)商品の特徴やメリットを簡潔に伝えるエリア
⑤ 商品紹介コンテンツA+ブランド登録済みの場合、画像とテキストで詳細やブランドストーリーを表現
⑥ 商品説明文商品仕様で伝えきれなかった詳細情報をテキストで補足

「新規出品」と「相乗り出品」の違い

Amazonでの出品方法には「新規出品」と「相乗り出品」があります。

新規出品・Amazonにまだ存在しない商品ページを新たに作成する
・自社オリジナル商品などが主でありページを独自に管理できる点がメリット
・作成の手間とゼロからの評価構築が必要
相乗り出品・既存の商品ページに同じ商品を出品する
・型番商品などに多い
・手軽に出品できるが、ページ編集権限がなく、価格競争になりやすい特徴がある

相乗り出品の場合は商品画像や説明文の作成は不要であり、下記の項目の登録が必要です。

  • 商品管理番号
  • コンディション(新品・中古)
  • 販売価格
  • 在庫
  • 出荷作業日数

Amazon商品ページ(カタログ)作成前の4つの確認ポイント

Amazonの商品ページを作成する際は以下の4つのポイントを事前に確認しておきましょう。

  1. 大口出品プランに登録しているか
  2. 各種商品情報の正確な把握と管理ができているか
  3. Amazonブランドに登録できているか
  4. 出品許可申請を終えているか

順に解説します。

1.大口出品プランに登録しているか

Amazonで新しい商品ページを作成(新規出品)するには、原則として「大口出品プラン」への登録が必要です。月額4,900円(税抜)の費用がかかりますが、以下のような多くのメリットがあります。

  • ページ作成権限
  • 出品可能カテゴリーの拡大
  • 各種分析レポートの利用
  • 一括出品ツール
  • スポンサー広告の利用
  • カートボックス獲得資格

小口出品プランでは基本的に相乗り出品しかできません。Amazonで本格的に売上を伸ばしたい場合は、大口出品プランへの登録をまず検討しましょう。

Amazonの出品方法については下記の記事で解説しています。大口出品と小口出品についても詳しく解説していますので、ぜひ確認してみてください。

関連記事:【2025年最新】Amazon出品方法完全ガイド!注意点や出品のポイントまで解説

2.各種商品情報の正確な把握と管理できているか

商品ページ作成には、製品コード、正確な商品名、詳細な仕様(素材、寸法、重量など)、商品説明文、規約に準拠した画像など、多岐にわたる情報が必要です。

情報に誤りがあったり、作成時にすぐに参照できなかったりすると、作業が滞るだけでなく、公開後に顧客からのクレームや返品、アカウント停止などの重大なトラブルに繋がる恐れがあります。

事前に必要な情報を正確に収集・整理し、いつでも参照できる管理体制(Excel、スプレッドシート、PIMツール等)を構築しておくことがおすすめです。

3.Amazonブランドに登録ができているか

有効な商標権を持つブランド商品を販売する場合は「Amazonブランド登録」を済ませておきましょう。ブランド登録をしておくと、下記のメリットがあります。

  • 商品ページの編集権限の優先
  • A+コンテンツの利用
  • ブランド分析ツールの利用
  • Vine先取りプログラムの利用
  • ブランド専用ページ「ブランドストア」の開設
  • スポンサーブランド広告の利用

ブランド価値の保護と販売力強化のために、要件(有効な商標登録など)を確認し、事前に登録を済ませておくことが重要です。

4.出品許可申請を終えているか

Amazonでは、食品&飲料、コスメ、ドラッグストア商品、ジュエリーなど、一部のカテゴリーの商品を出品する場合、事前にAmazonへ出品許可申請を済ませておく必要があります

出品許可申請はユーザーの安全確保や法令遵守のための措置です。自社が扱いたい商品がこれらのカテゴリーに該当しないか、必ずセラーセントラルのヘルプで確認しておきましょう。

該当する場合は、販売開始前に必要な書類を準備し、Amazonに申請して許可を得る必要があります。無許可での出品はペナルティのリスクがあるため、必ず手続きを完了させておきましょう。

Amazon商品ページ(カタログ)の作成手順8ステップ

Amazonの商品ページを新規出品で作成する際は、下記の手順に沿って進めましょう。

  1. 登録商品の検索
  2. 商品名と商品タイプ(カテゴリー)の選択
  3. 製品コードの入力
  4. 重要情報の入力
  5. 出品情報の入力
  6. 商品画像の登録
  7. 商品説明と検索キーワードの入力
  8. 詳細の入力

順に解説します。

1.登録商品の検索

まず、出品したい商品がすでにAmazonカタログに存在していないかを確認します。

セラーセントラル左上のメニューから「カタログ」>「商品登録」を選択し「Amazonのカタログから商品を検索します」の検索窓に、商品の製品コード(JAN等)、ASIN、または商品名を入力して検索します。

完全に一致する商品があれば、それは既存カタログなので「相乗り出品」を選択します(状態を選び「出品する」をクリック)。一致する商品がない、または類似品しかない場合は、「空白のフォーム」をクリックし、新規出品プロセスへ進みます

自社商品を出品する際に、既に同一商品が出品されている場合、ブランド登録を行えば商品情報の表示の優先権を獲得できる可能性があります。焦らず冷静に対応しましょう。

2.商品名と商品タイプ(カテゴリー)の選択

次に、商品名と商品タイプ(カテゴリー)を設定します。

商品名

商品名には、メーカー名、ブランド名、商品名、主要な仕様(色、サイズ等)、型番などを含め商品の正式名称を入力しましょう。Amazonでは商品名の付け方にルールを定めています。特に以下の点に注意して作成しましょう。

主な商品名の要件
・文字数:一般的に、スペースを含めて全角100文字(半角200文字)以内が推奨されますが、カテゴリーによって異なる場合があります。長すぎると検索対象外になる可能性もあります。
・禁止事項:「送料無料」「ベストセラー」「激安」といったプロモーションに関する語句や、機種依存文字、不必要な特殊文字(例: !, $, ? など)の使用は禁止されています。
・必須情報:基本的に、メーカー名、ブランド名、商品名、主要な仕様(色、サイズ、素材など)、型番など、商品を正確に識別できる情報を含める必要があります。
・重複の回避:同じ単語を不必要に繰り返すことは避けます。

上記は主要なルールの一部です。規約は更新される可能性があるため、商品名を作成する際は必ず最新のガイドラインを確認しましょう。

参考ページ:Amazonセラーセントラル『商品名の要件とガイドライン』

商品タイプ(カテゴリー)

商品タイプ(カテゴリー)は、商品を最も的確に表すものを、キーワード検索またはリストから選択します。「大カテゴリー」「中カテゴリー」「小カテゴリー」の順に商品に適したものを選択していきましょう。カテゴリーがどこに分類されるかわからない場合は、検索窓で検索ができます。

適切なカテゴリー選択は、ユーザーの発見しやすさはもちろん、手数料計算や規約適用にも重要です。選択したカテゴリーによっては出品許可が必要な場合があります。

3.製品コードの入力

製品コードの登録では、以下の3つの項目を入力しましょう。

  • バリエーション
  • ブランド名
  • 製品コード(JANコード)

バリエーション

商品に色違いやサイズ違いなどのバリエーションがある場合は「バリエーション」を登録します。「バリエーションのタイプ」(例:色・サイズ)を選択し、具体的な選択肢(例:赤、青/ S、M)を入力すると、各バリエーションの製品コードや価格、在庫などを個別に入力する欄が表示されます

ブランド名

商品のブランド名を登録する項目です。ブランド名がない場合は「ブランド名がありません」の項目にチェックを入れると「ノーブランド品」として登録できます。一度登録したブランドはあとから変更ができないため、注意しましょう。

製品コード(JANコード)

出品する商品コードを入力します。商品コードは商品を管理するために付与される文字列のことで、日本では一般的にJANコードが使用されています。セット商品でJANコードがない場合、JANコード免除申請を行うことで製品コード無しで登録が可能です。

4.重要情報の入力

次に、重要情報を入力します。入力項目はカテゴリーによって異なりますが、以下の項目を入力する場合が多いため、あらかじめ正確な情報を把握しておきましょう。

  • メーカー名
  • メーカー型番
  • 賞味期限管理商品
  • 付属品総数
  • ユニット数
  • ユニット数のタイプ
  • 熱に弱いかどうか
  • 商品の形式

重要情報は、ユーザーが商品を絞り込む際のフィルター条件になったり、ページ内の「商品の情報」セクションに表示されたりします。情報を充実させておくと、ユーザーの理解を助け、検索対象となりやすくなり、信頼性向上にもつながるでしょう。

5.出品情報を入力

商品を販売するための出品情報を登録します。以下の項目を入力しましょう。

  • 出品者SKU
  • 商品の販売価格
  • 在庫数
  • 商品のコンディション
  • フルフィルメントチャネル

フルフィルメントチャネルの登録では「Amazonから出荷(FBA)」と「出品者出荷(MFN)」から選択します。MNF(Merchant Fulfilled Network)は自社で在庫管理から発送まで行う方法で、FBAはAmazon倉庫に商品を預け、発送等を委託する方法です。

FBAはPrimeマーク表示のようなメリットがあります。自社の運用体制に合わせて選びましょう。FBAについては以下の記事で詳しく解説していますので、併せて確認してみてください。

関連記事:Amazon FBAとは?儲からないは嘘?概要やメリット・黒字運営のポイントを徹底解説

6.商品画像の登録

商品画像の登録では、1枚の「メイン画像」と最大8枚までの「サブ画像」を登録します。メイン画像の登録は必須です。

Amazonの商品画像には詳細な規約があります。特にメイン画像はユーザーの第一印象を左右するため重要です。主な要件は以下のとおりですが、規約は更新される可能性があるため、必ず最新の情報をAmazonセラーセントラルで確認してください。

主な技術的要件
・ファイル形式:JPEG (.jpg), TIFF (.tif), PNG (.png), GIF (.gif) ※アニメーションGIFは不可
・ピクセルサイズ:最長辺が500ピクセル以上推奨(高画質な1,000ピクセル以上が望ましい)
・その他:鮮明で、ピクセル化されていないこと
メイン画像の主な要件
・背景:純粋な白(RGB 255, 255, 255)であること
・商品:実際に販売する商品のみを写し、画像領域の85%以上を占めること
・内容:テキスト、ロゴ、枠線、透かしなどの追加情報を含まないこと
・その他:商品全体が写っており、切り抜きがないこと、付属品以外は含めないこと

詳細なルールやサブ画像のガイドラインについては、以下のAmazonセラーセントラルヘルプページで必ず最新情報を確認してください。

参考ページ:Amazonセラーセントラル『画像の要件』

7.商品説明と検索キーワードの入力

商品説明の部分では、以下の3項目を登録します。

  • ターゲットユーザーのキーワード
  • 検索キーワード
  • 商品説明文

ターゲットユーザーのキーワード

「メンズ」や「レディース」など、ターゲットユーザーに関するキーワードを入力します。「さらに登録」をクリックすると、最大5つまでのキーワードを入力可能です。

検索キーワード

検索キーワードの設定では、商品を表示させたいキーワードの設定を行います。複数のキーワードを登録したい場合は、キーワードの間に「,(半角カンマ)」を入れましょう

キーワードを設定する際は、以下のポイントを意識することをおすすめします。

  • 商品に適合するキーワードを選定する
  • Amazonのポリシーに沿ってキーワード数を制限する
  • 商品の説明と関連するキーワードを使用する
  • 長いフレーズや文章は使用しない
  • キーワードを区切る際はスペースやカンマを使用する

ユーザーが検索に使うであろう関連語、類義語、用途などを登録することで、検索結果で上位を獲得できた際に多くの流入が期待できます

商品説明文

商品紹介コンテンツ(A+)が設定されていない場合に表示されるテキストです。商品の魅力やベネフィットが明確に伝わるように入力しましょう。HTMLは使用できないものの、改行を示す<br>タグのみ使用可能です。

8.詳細の入力

最後に「詳細」タブ(または類似名称のタブ)で、さらに補足的な商品情報を入力します。以下の項目を登録していきましょう。

  • 原産国
  • 警告
  • 原材料・成分
  • 肌タイプ
  • 香り
  • 機能性 など

多くの項目は任意入力ですが、可能な限り詳細かつ正確に入力しましょう。ニッチな検索でのヒット、購入前の疑問解消、顧客満足度向上につながります。また、情報の網羅性はAmazon SEOにも間接的に影響する可能性もあるからです。

すべてを入力後「保存して終了」をクリックしましょう。ページの反映には通常15分〜最大48時間程度かかる場合があります。

売れる商品ページの作成ポイント7選

Amazonで売れる商品ページを作成するためのポイントは以下の7つです。

  1. 「売れる商品名」でSEO効果とCTRを高める
  2. 魅力的な商品画像でCVRを向上させる
  3. 商品仕様(箇条書き)を活用し購買意欲を高める
  4. 効果的な検索キーワードを選定し検索流入を増やす
  5. 「重要情報・出品情報」で信頼性を高める
  6. 「A+コンテンツ」を活用しブランドの世界観を伝える
  7. 「詳細情報」充実させ顧客満足度を高める

順に解説します。

1.「売れる商品名」でSEO効果とCTRを高める

商品名はAmazon内SEOとCTR(クリック率)の成果に大きく影響します。ユーザーが検索するキーワードを含めつつ、商品のポイント(メーカー、ブランド、商品名、主要仕様)が一目で分かるように具体的に記述しましょう。

可能であればベネフィット(顧客価値)も伝えられると理想的です。たとえば「高性能イヤホン」ではなく「【2025年】〇〇(ブランド名) 完全ワイヤレスイヤホン ANC搭載 最大30時間再生 防水 小型 (ブラック)」のように、具体的かつユーザー視点で魅力的な商品名を追求しましょう。

関連記事:【決定版】Amazon SEO対策ガイド!SEOアルゴリズムから上位表示対策・キーワード選定方法を完全解説

2.魅力的な商品画像でCVRを向上させる

オンラインショップでは商品画像が購入判断に大きく影響を与えます。メイン画像は背景白など規約遵守が必須のため、規約を守りつつ商品の魅力が最も伝わるアングルのものを使用しましょう。

サブ画像では、単にさまざまな角度から商品を見せるだけでなく、ユーザーが購入前に知りたい情報を具体的に伝えます。たとえば、以下のような画像が有効です。

大きさ比較商品のサイズ感を伝えるために、スマートフォンやペットボトルなど、身近なものと比較した画像
利用シーン実際に商品が使われている場面を具体的にイメージさせる画像(例:キッチンで調理器具を使っている様子・アウトドアでテントを使用している様子)
機能説明特に重要な機能や使い方を視覚的に示す画像(例:ボタン操作箇所をアップで示す・フィルターの交換方法を図解する)
素材・質感衣類や雑貨など、素材感が重要な商品は、生地の接写画像などで質感を伝える
同梱物商品本体以外に何が含まれているのかが一目でわかる画像

また「画像が暗い」「背景が整理されておらず商品が目立たない」「商品の一部が見切れている」などを避け、常に「明るく、背景はシンプル(または利用シーンに合わせる)で、商品全体と重要なディテールがはっきりとわかる」高品質な画像を心がけましょう。

3.商品仕様(箇条書き)を活用し購買意欲を高める

ページ上部に表示される箇条書きは、商品の要点を効果的に伝えられる重要なエリアです。その商品から得られるベネフィットを強調しましょう。ベネフィットを伝えるには、単に機能を記載するだけではなく「機能によって、ユーザーのどんな課題が解決され、どんな良いことがあるのか」を具体的に記述することが重要です。

【ベネフィットの記述例】

・悪い例:「機能:ノイズキャンセリング搭載」
・良い例:「【周囲の騒音から解放】電車内やカフェなど、騒がしい場所でも本製品独自のノイズキャンセリング機能が周囲の雑音を効果的に低減。あなただけの静かな空間で、音楽や語学学習、リモートワークに深く集中できます。」

上記のように「【キャッチコピー】+具体的な利用シーン+得られる価値(ベネフィット)」を意識して記載すると、ユーザーの心に響きやすくなります。

また、5つの箇条書きを有効活用するために、以下のような役割分担を意識することもおすすめです。

  1. 最も伝えたいベネフィット(独自性や最大の強み)
  2. 2番目に重要なベネフィット、または主要な機能とその利点
  3. 商品の基本的な仕様(サイズ・重量・素材・容量など)
  4. 安心感を与える情報(保証期間・サポート体制・安全性に関する認証など)
  5. 使い方、対象ユーザー、競合との違い、セット内容などを補足情報

ユーザーが知りたいであろう順番を考慮し、最も重要な情報から記載しましょう。

商品仕様部分では、5つの箇条書きで合計で1000文字未満が推奨されています。この部分でユーザーの心を掴み「もっと知りたい」と思わせることがCVR向上につながります

4.効果的な検索キーワードを選定し検索流入を増やす

ユーザーに商品ページを発見してもらうには、効果的な検索キーワードを選定し、設定することが重要です。

サジェストキーワードや競合ページの分析、外部ツールなどを活用し、ユーザーが使うであろうキーワードをリサーチします。選定したキーワードを、セラーセントラルの「検索キーワード」フィールドに設定しましょう。

キーワードリサーチには、以下の方法やツールが役立ちます。

AmazonサジェストAmazonの検索窓に商品に関連するキーワードを入力すると表示される候補(サジェスト)を参考にする
競合商品の分析売れている競合商品のタイトルや箇条書き、A+コンテンツで使われているキーワードを参考にする
キーワードツールGoogleキーワードプランナーやラッコキーワードなどを活用すると、検索ボリュームや関連キーワードを効率的に調査可能

選定したキーワードはセラーセントラルの「検索キーワード」フィールドに設定しますが、商品タイトルや商品仕様、商品説明文にも自然な形で持ち込むことが重要です。特に、タイトルや箇条書きの前半に含まれるキーワードは、検索アルゴリズムに重視される傾向にあるとされています。

Amazonの検索キーワードについては以下の記事で解説していますので、ぜひ併せて確認してみてください。

関連記事:【2025年】Amazon検索キーワードとは?選定から設定方法まで徹底解説

5.「重要情報・出品情報」で信頼性を高める

製品コード、メーカー名、型番などの「重要情報」や販売価格、在庫数、コンディション、配送方法などの「出品情報」は正確に登録しましょう。

商品に関する基本情報を正確に、漏れなく、最新の状態で入力すると、ユーザーからの信頼性を高められます。特に、商品が本物であり、期待通りの状態で届き、スムーズにやりとりできるか、という部分は購入時の安心感にもつながります

情報が正確であればあるほど「この出品者は信頼できる」と感じてもらいやすくなり、購入決定を後押しします。細部まで気を配り、情報の正確性を担保しましょう。

6.「A+コンテンツ」を活用しブランドの世界観を伝える

Amazonブランド登録が済んでいれば「A+コンテンツ」を活用できます。A+コンテンツは、商品説明の下に、画像とテキストを組み合わせたリッチなコンテンツを掲載できる機能です。

高品質な画像やデザインでブランドイメージを高め、テキストだけでは伝えきれない商品の魅力や使い方を視覚的に分かりやすく解説できます。

魅力的なコンテンツを作成し、ユーザーの商品理解を深められれば、CVR向上が期待できます。また、商品比較表を使えばアップセル・クロスセルも狙えるでしょう。

Amazonの商品ページでは、通常ブランドイメージを伝えることが難しいため、A+コンテンツの積極的な活用がおすすめです。

7.「詳細情報」を充実させ購入前不安を解消する

任意入力項目が多い「詳細情報」も、可能な限り充実させましょう。ニッチなキーワードでの検索ヒット、購入前の疑問解消につながり、結果的に購入時の満足度向上が期待できます

こうした詳細情報の充実はレビューでの「思っていたのと違う」といった低評価の防止にも効果的です。

また、必要な情報が網羅されているページはユーザーに親切な印象を与え、Amazon SEOにも間接的に良い影響を与えます。特に食品や化粧品など、詳細情報が重視されるカテゴリーでは細かな項目まで登録しておきましょう。

商品ページ改善で売上アップを目指す対策4選

ここからは、売上アップのために中長期的で取り組むべき施策を4つ紹介していきます。

  1. 競合ページを分析し差別化する
  2. レビューを活かして改善する
  3. データ分析で課題を見える化する
  4. A/Bテストで効果を検証する

順に解説します。

1.競合ページを分析し差別化する

競争の激しいAmazonで売上を伸ばすためには、差別化を図るための競合分析が欠かせません。定期的に主要な競合ページをチェックし、価格や画像、タイトル、説明文、レビュー内容、A+コンテンツなどを分析しましょう。

競合の強み・弱みを把握した上で、自社商品の独自の強みは何か、強みをどのようにページ上で訴求すれば差別化できるかを考え、具体的な改善策(例:画像強化、特定のベネフィット強調)に落とし込みます。勘に頼るのではなく、分析に基づいた施策の立案が成果の出る商品ページにつながるのです。

2.レビューを活かして改善する

ユーザーレビューの中で、特に低評価や具体的なコメントは、ページ改善のためのヒントの宝庫です。定期的にレビューを収集・分析し「サイズが違う」「使いにくい」「色が違う」など、繰り返し指摘される課題を特定します。

低評価の原因がページの情報不足や誤解を招く表現にあるなら、商品説明の追記・修正、画像の追加・変更、箇条書きでの補足など、具体的な改善策を実行しましょう。レビューに真摯に向き合い改善できれば、顧客満足度を高め、結果的に売上向上につなげることができます

3.データ分析で課題を見える化する

客観的なデータによる課題発見も重要です。セラーセントラルの「ビジネスレポート」で重要指標を定期的に確認しましょう。たとえば、以下のような指標が挙げられます。

  • セッション数(アクセス)
  • ユニットセッション率(CVR)
  • カートボックス獲得率 など

数値を定期的に確認し、低い箇所や悪化している箇所を特定します。その後、数値が低い原因の仮説を立て、改善策を実行しましょう。たとえば「セッション数は多いがCVRが低い」ならページ内部の要素に問題があると推測できるため、商品画像や価格、商品説明文などを改善し、効果を測定します。定期的にデータを収集しておくことで、課題の早期発見や対策実行につなげられます

4.A/Bテストで効果を検証する

データを収集し改善する課題が見つかったら、改善策を実施し効果を検証しましょう。改善施策の効果を確かめるには「A/Bテスト(比較テスト)」がおすすめです。

商品名やメイン画像、A+コンテンツなどの要素で2パターン(A/B)を用意し、どちらが高い成果を出すか、実際のユーザー反応で検証します。一度のテストで比較する要素は1つのみのため、中長期的に実施すると良いでしょう。

テスト結果に基づき、優れていたパターンを正式採用します。勘に頼らないデータドリブンな改善によって、遠回りすることなく効果的な施策を発見可能です。

AmazonのA/Bテストに関しては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせて確認してみてください。

関連記事:AmazonのABテスト(比較テスト)とは?メリット・注意点・設定手順・成果を高める活用法を徹底解説

Amazon商品ページ(カタログ)運用における注意点

Amazonの商品ページを運用する際の注意点は以下のとおりです。

  • 審査に通らない場合がある
  • 定期的に情報を更新する必要がある
  • 商品ページは削除されてしまうことがある

順に解説します。

審査に通らない場合がある

Amazonでは、一定の基準を満たしていない商品や出品者の場合、作成・更新したページが審査に通らない場合があります。原因としては以下のようなものが挙げられます。

  • 出品禁止商品を出品しようとしている
  • 出品制限のあるカテゴリーでの出品申請をしていない
  • 商品情報・画像が規約に違反している など

審査に通らない場合は通知が来るので、理由を確認し、問題点を修正して再申請しましょう。規約やガイドラインの遵守は最も基本的な事項なため、細かく確認しておくことが重要です。

定期的に情報を更新する必要がある

一度作成したページも、常に最新・正確な状態に保つことが重要です。商品の仕様変更、価格改定、季節性、関連法規の改正、在庫状況の変化などに対応するため、定期的な見直しと更新を行いましょう

古い情報のまま放置すると、ユーザーへ誤解を与えたり、販売機会の損失につながったりするリスクがあります。定期的な情報更新を習慣づけましょう。

商品ページは削除されてしまうことがある

Amazonでは商品ページが削除されてしまうことがあります。削除されると、商品ページに蓄積されていた販売実績やレビュー、SEO対策の情報も消えてしまいます。

商品ページが削除される原因として、以下のようなものが挙げられます。

  • 医療品、医療機器のような効能を記載している
  • 出品禁止や規約違反の商品を出品している
  • 商品名や画像などが規約に違反している
  • 不正なレビューが入っている など

ページが削除された場合はAmazonから通知が来るため、内容を確認し、指示に従って修正しましょう。問題点を修正して再掲載申請をするか、新規出品をし直すなどの対応が必要となります

自社での商品ページ作成に限界を感じたら専門家に相談しよう

効果的なページ作成・運用には多くの知識と手間が必要です。「手が回らない」「成果が頭打ち」「最新情報についていけない」といった課題があれば、Amazon運用代行会社やコンサルタントなどの専門家への相談もおすすめです。

現状分析から戦略立案、ページ作成・改善代行、広告運用最適化などのサポートにより、より早く確実に成果を出すことが期待でき、担当者の負担軽減にもつながります。自社での運用に行き詰まりを感じたら、一度検討してみてはいかがでしょうか。

Jagooは、豊富な成功事例と失敗事例を踏まえて最短距離で進めるEC戦略・運用のプロフェッショナルです。
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Amazonの商品ページ(カタログ)はポイントを押さえて作成しよう

Amazonの商品ページは、商品のCVRに直結する重要な要素です。

本記事で解説したポイントを参考に、ぜひ商品ページをより魅力的なものにしてみてください。

しかし、

「商品ページを細かく作り込むスキルがない」

「そもそも商品ページ改善に割けるリソースが少ない」

など、お悩みの出品者様は、ぜひお気軽にジャグーにご相談ください。

Amazonのアルゴリズムや最新動向に精通したコンサルタントが、データに基づいた分析と戦略提案、実行支援までトータルでサポートいたします。

また、Amazonに限らず、さまざまなECサイトのコンサルティングから運用代行まで、出品者様に合わせたサービスを提供しています。運営全体の売上改善や社内運用の仕組み化など、戦略から販売まで一貫した幅広いEC支援をお約束いたします。

ジャグーの支援内容について気になる方は、ぜひ下記の資料をダウンロードしてみてください。

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Amazonの商品ページ(カタログ)に関するよくある質問

Q.相乗り出品の場合、既存の商品ページの編集はできますか?

原則として編集できません。ページの編集権限は主にページ作成者やブランドオーナーにあるため、作成の手間は省けますが、内容を変更できない制約があります。明らかな情報誤りなどは、Amazonのサポートに修正依頼できる場合があります。

Q.商品にJANコードがないのですが、新規出品は不可能ですか?

出品可能です。「製品コード免除の申請」を行い、承認されれば製品コードなしで登録できます。申請は原則として新品商品のみ、大口出品者が対象です。自社ブランド品、ハンドメイド品などが主な対象となります。詳細はセラーセントラルヘルプをご確認ください。

Q.商品ページ作成後、Amazonのサイトに反映されるまでどのくらい時間がかかりますか?

通常は登録後15分程度で反映されますが、状況により最大24時間〜48時間かかる場合もあります。特に画像反映には時間がかかる傾向があります。すぐに反映されなくても、しばらく時間をおいて確認しましょう。数日経っても反映されない場合は、入力内容を確認するか、テクニカルサポートへ問い合わせてください。

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