
Amazonのセッションとは、ユーザーが商品ページに訪れた回数を示す重要な指標で、売上やコンバージョン率に直結する重要な要素です。セッション数を分析すれば、販売戦略の見直しや収益改善につなげることができます。
しかし、
「そもそもセッション数が何かわからない」
「セッション数の改善方法がわからない」
と、悩んでいる出品者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、Amazonセッション数やページビューとの違いなどを解説し、セッション数を改善する方法まで徹底解説します。
セッション数を理解して改善することで、Amazon販売において売上向上が目指せるため、ぜひ最後までご覧いただき、自社商品のセッション数を改善するための参考にしてください。

監修者
米原 広兼
ジャグー株式会社 代表取締役
新卒で楽天グループ株式会社に入社し、ECコンサルタントとして
SOY(Shop of the Year)受賞店舗をはじめ多数の上位店舗を支援。
約2万人の社員の中から「楽天賞MVP」を受賞するなど、
高い実績と評価を獲得。
その後、大手企業のEC支援を行うコンサルティング会社を経て、
2020年にEC専門支援会社「ジャグー株式会社」を設立。
楽天市場やAmazonなど複数モールにおける売上拡大・運用最適化を総合的に支援している。
また、グループ会社にて自らもAmazonでの販売事業を展開。
自社ブランド製品はAmazonで「Amazonおすすめ」を多数獲得し、
販売開始から1年で月商1,000万円を突破するなど、売り手としても豊富な実績を持つ。
目次
Amazonのセッションとは
Amazonにおける「セッション」とは、ユーザー1人あたりが自社の商品ページへ訪問した数を把握できる指標です。
Amazonではセッション数が多ければ、ユーザーが自社商品を購入検討する機会が増え、結果的に売上アップにつながりやすくなります。
そこで次からは、セッション数の理解をより深めるために以下2つの項目に分けて解説していきます。
- セッション数の定義と重要性
- セッションとページビューの違い
特に混同されやすい「ページビュー」との違いについてよく確認しておきましょう。
順に解説します。

監修者
米原 広兼
ジャグー株式会社 代表取締役
新卒で楽天グループ株式会社に入社し、ECコンサルタントとして
SOY(Shop of the Year)受賞店舗をはじめ多数の上位店舗を支援。
約2万人の社員の中から「楽天賞MVP」を受賞するなど、
高い実績と評価を獲得。
その後、大手企業のEC支援を行うコンサルティング会社を経て、
2020年にEC専門支援会社「ジャグー株式会社」を設立。
楽天市場やAmazonなど複数モールにおける売上拡大・運用最適化を総合的に支援している。
また、グループ会社にて自らもAmazonでの販売事業を展開。
自社ブランド製品はAmazonで「Amazonおすすめ」を多数獲得し、
販売開始から1年で月商1,000万円を突破するなど、売り手としても豊富な実績を持つ。
セッション数の定義と重要性
Amazonにおけるセッション数とは、1人のユーザーが一定の期間内(24時間)に自社の商品ページを訪れた数を示す指標です。
ただし、同じユーザーが24時間以内に同じ商品ページへ複数回訪れても、セッション数は増えず「1カウント」として計測されます。
セッション数は自社商品ページへの集客状況を評価するための数値のため、Amazonで販売戦略を検討するためには重要な要素と言えます。
セッションとページビューの違い
セッションと混同されやすい指標として「ページビュー」があります。
ページビューは、商品ページの閲覧回数が反映されるため、同じユーザーが短期間(24時間以内)に複数回同じ商品ページを閲覧した数もカウントされます。
たとえば、ある1人のユーザーが、1日に同じ商品ページを3回閲覧した場合、は以下のようにカウントされます。
セッション数 | 1カウント |
ページビュー数 | 3カウント |
セッション数は異なるユーザーの閲覧数を示すことから、集客規模を評価できます。一方で、ページビュー数は、商品ページの単純な閲覧数を示すことから、商品ページ間の回遊性や商品自体の関心度を示す目安にできるのです。
Amazonでセッション数を確認する方法
Amazonでセッション数は、Amazonセラーセントラルの「ビジネスレポート」から確認できます。
具体的な確認手順は以下のとおりです。
手順 | 操作内容 |
1 | Amazonセラーセントラルへログインする |
2 | メニューバーから「レポート」をクリックする |
3 | 表示されたレポートメニューから「ビジネスレポート」を選択する |
4 | ビジネスレポートの「日付別」の項目から、「売上・トラフィック」にアクセスする |
5 | 他にもパフォーマンスやASIN別から、親商品別や子商品別の売上・トラフィックが確認できる |
以上の手順で、セラーセントラルからビジネスレポートにアクセスすることでセッション数を分析して販売戦略の立案に役立てられるでしょう。
セッション数が上がらない3つの原因

ここからは、セッション数が上がらない以下3つの原因を解説します。
- 検索結果で上位に表示されていない
- 商品ページの魅力が足りずクリックされない
- 価格の競争力が低下している
原因を把握して適切に対策することでセッション数を増加できます。
なお、セッション数を上げるための改善策は、原因を解説したあとの見出しで、解説していますので、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
1.検索結果で上位に表示されていない
セッション数が伸び悩む原因のひとつが、検索結果で自社商品の表示順位が低いことです。
なぜなら、Amazonを利用する多くのユーザは、商品を検索したページの上位に表示される商品を優先的に確認する傾向が強いからです。
そのため、自社商品が検索結果の下位に埋もれてしまうと、ユーザーに認知される可能性が下がるため、セッション数も減ってしまいます。
商品ページへのセッション数を増やすためには、Amazon内での検索順位を向上させるための対策が必要です。
2.商品ページの魅力が足りずクリックされない
自社商品が検索結果で上位に表示されたとしても、商品の魅力がユーザーに伝わらなければ、セッション数も上がりにくくなってしまいます。
特に、以下の項目でユーザーが魅力を感じないと自社商品ページを閲覧する機会、つまりCTR(クリック率)は減少するでしょう。
- 商品タイトル
- メイン画像
- 商品価格
- レビュー評価
セッション数を向上させるためには、検索結果画面でユーザーの目に留まり、クリックしたくなるような魅力的な商品ページを作りましょう。
3.価格の競争力が低下している
競合商品と比べて自社商品の価格が高い場合も、セッション数が低下する原因となる可能性があります。
なぜなら、Amazonを利用するユーザーは、同じような商品であれば、より安い価格の商品を選択する傾向があるためです。
セッション数が伸び悩む場合、価格の競争力が低下している可能性があるため、ユーザーが自社商品を見つけたとしても、商品ページがクリックされずに競合商品に流れてしまう可能性があります。
セッション数を上げるためには、定期的に市場をチェックし、価格を見直す体制の構築が重要です。
セッション数を上げる10の改善策

ここまで解説した「セッション数が上がらない3つの原因」に心当たりがあったのではないでしょうか。
それでは、ここからはセッション数を上げるための改善策を以下のとおり10個に分けて解説していきます。
- Amazon SEOを最適化する
- 商品画像を改善する
- 商品紹介文の訴求力を強化する
- スマートフォンを意識した商品ページにする
- FBAを導入する
- Amazon広告運用を検討する
- レビュー投稿を依頼する
- 価格設定を見直す
- 出品する商品を見直す
- 競合調査の施策を参考にする
セッション数の増加だけでなく、Amazonで売上を上げるために必要な施策も含まれていますので、ひとつずつ確認して着手できそうなことから取り組んでみましょう。
1.Amazon SEOを最適化する
Amazon内で検索順位を上げるためのAmazon SEO最適化は、セッション数を上げるための重要な施策です。
Amazon SEOとは、Amazonにおける検索エンジンを攻略して自社商品を検索上位に表示させるための施策のことです。
Amazon SEOでは、以下の要素を最適化できれば自社商品の検索順位が上がりやすくなります。
- 商品名(商品タイトル)
- 商品説明
- 商品画像
- 商品ページ
なお、Amazonユーザーの約7割が検索結果の1ページ目だけをみて商品を選んでいると言われています。
そのため、Amazon SEO対策を行えば検索結果の上位に商品が表示されやすくなり、セッション数の増加が期待できるでしょう。
具体的には、Amazonで商品を検索するユーザーが入力しそうなキーワードを商品名に盛り込んだり、商品の仕様や特徴を箇条書きでわかりやすく伝えたりするなどの方法があります。
なお、より詳しいAmazon SEOの対策については以下の記事で紹介しています。Amazonで売り上げを上げるためにも、ぜひ併せてご覧ください。
関連記事:【決定版】Amazon SEO対策ガイド!SEOアルゴリズムから上位表示対策・キーワード選定方法を完全解説
2.商品画像を改善する
商品画像の改善はセッション数を増やすために効果的な施策です。
特に検索結果画面で表示されるメイン画像は、ユーザーが商品ページをクリックするか判断するための重要な要素となります。
商品の特徴や魅力が伝わりやすい高品質な画像を設定することで、ユーザーの視線を引きつけられます。
たとえば、白背景で商品全体が鮮明に見える画像や、商品の使用イメージが湧くような画像にすると効果的でしょう。
なお、商品画像はAmazonで利用できる比較テスト(ABテスト)を実施すれば効率的に改善できます。以下の記事では、Amazonにおける比較テスト(ABテスト)を詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
関連記事:【2025年】AmazonのABテスト(比較テスト)とは?メリット・注意点・設定手順・成果を高める活用法を徹底解説
3.商品紹介文の訴求力を強化する
商品画像の改善とあわせて、商品紹介文の訴求力も高めましょう。
商品ページの滞在時間が伸びることで、ユーザーが商品ページ内にある関連商品を閲覧する機会が増え、その結果としてセッション数の向上が期待できるからです。
なお、商品紹介文は商品の特徴を羅列するだけでなく、ユーザーにとってのメリットや具体的な利用シーンを示す必要があります。
たとえば、「商品独自の〇〇機能により、従来製品と比較して作業時間が2割短縮され、忙しいあなたの△△という課題を解決します」というように、ユーザーが得られる価値を提示すると良いでしょう。
なお、商品紹介文を含む商品ページの作成方法について、以下の記事で詳しく紹介しています。転換率(CVR)を高める作成のポイントも紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。
関連記事:Amazonの商品ページ(カタログ)の作成手順!CVRを高める7つの作成ポイントも紹介
4.スマートフォンを意識した商品ページにする
Amazonはスマートフォンで商品を閲覧するユーザーが多いため、PC向けだけでなくスマートフォンでも見やすい商品ページにするのがおすすめです。
PC向けに作成された商品ページは、スマートフォンの画面だと画像やテキストが見づらかったり、レイアウトが崩れたりするなどの問題が発生する可能性があります。
具体的にスマートフォン向けの商品ページを作成する際は、以下の点を考慮しましょう。
項目 | 内容 |
サブ画像設定 | ・商品の特徴や使用イメージが伝わるよう、システム上で登録できる上限の6枚までサブ画像を設定する |
画像解像度 | ・商品画像には1,500ピクセル以上の高解像度画像を使用して、画像を拡大(ズーム)した場合でも細部を確認できるようにする |
商品説明文 | ・短い段落で改行して読みやすくする |
このように、スマートフォンを意識した商品ページへ改善すれば、スマートフォンを利用するAmazonユーザーのセッション数を獲得しやすくなるでしょう。
5.FBAを導入する
Amazonでセッション数を増やすにはFBA導入も有効な手段のひとつです。
なぜなら、FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用すると、商品にPrimeマークを表示して、ユーザーに選んでもらいやすくなるからです。

画像出典:Amazon
FBAを利用して商品にPrimeマークが付くとAmazonの高い品質の配送が可能となり、お急ぎ便などの利用で迅速な配送が実現できます。
そのため、ユーザーにとってさまざまなメリットがあることからPrimeマークが付いた商品が優先して選ばれる傾向にあります。
その結果として、CTR(クリック率)やセッション数が上がりやすくなるのです。
なお、FBA(フルフィルメント by Amazon)については、以下の記事で詳しく解説しています。Primeマークだけでなく、Amazon出品における物流業務が効率化されるなど、出品者にとって多くのメリットがありますので、ぜひ参考にご覧いただき導入を検討してみましょう。
関連記事:Amazon FBAとは?儲からないは嘘?概要やメリット・黒字運営のポイントを徹底解説
6.Amazon広告運用を検討する
Amazonの広告運用はセッション数を上げるために有効な手段のひとつです。
Amazonで使える広告は以下の4種類です。
- スポンサープロダクト広告
- スポンサーブランド広告
- スポンサーディスプレイ広告
- Amazon DSP
特に運用初心者でも始めやすいスポンサープロダクト広告や、Amazon内外に広告を配信して自社商品の認知を拡大できるスポンサーディスプレイ広告の活用がおすすめです。
また、検索結果ページの上位やユーザーが探している商品の関連性の高いページの目立つ位置に広告を配信できるため、CTR(クリック率)の向上によりセッション数が上がりやすくなります。
競合商品が多数存在する商品カテゴリでは、Amazon広告により露出度を高めやすいため、集客力の向上も期待できるでしょう。
なお、Amazon広告の詳しい運用方法については以下の記事で詳しく解説しているため、ぜひあわせてご覧ください。
関連記事:【2025年最新】Amazon広告の運用方法とは?特徴・課題解決・成功の秘訣を徹底解説
7.レビュー投稿を依頼する
ユーザーからの高評価レビューを多数獲得できれば、商品の信頼性が増してセッション数の増加につながります。
肯定的なレビューが多く集まっている商品は、検索結果や商品ページでユーザーの注目を集めやすく、良質な商品と認識されCTR(クリック率)が高まる傾向にあります。
ただし、Amazonで購入者が自然にレビューを投稿してくれる割合は、一般的に3〜5%と言われているため出品者からレビュー投稿を依頼しましょう。
Amazonでは、購入者への連絡できるツールや、Vine先取りプログラムなど規約に沿ってレビュー投稿を依頼できる仕組みが用意されています。
Amazonのレビュー投稿の依頼方法については、以下の記事で詳しく解説しています。高評価レビューを集めてセッション数を向上させるためにも、ぜひあわせてご覧ください。
関連記事:【2025年最新】Amazonレビュー依頼完全ガイド!規約遵守で売上アップを実現するには?
8.価格設定を見直す
商品の価格設定は、Amazonでセッション数を増やすための重要な改善策のひとつです。
Amazonを利用するユーザーは、より安い価格の商品を求めています。特に類似商品であれば、比較して安価な商品を購入するでしょう。
そのため自社商品の価格が競合商品よりも高額な場合、検索結果に表示されてもユーザーにクリックされずに、セッション数が下がってしまう可能性があります。
セッション数を上げるためには定期的に競合の価格を調査し、市場に合わせて適切な価格に見直しましょう。
なお、価格設定も含めAmazonで売上アップを狙う17つの施策を以下の記事で徹底解説しています。市場に合わせた適切な価格設定をして、セッション数および売上の向上を狙いたい方はぜひあわせてご覧ください。
関連記事:【最新版】Amazonで売上アップを狙う17施策を徹底解説!売れない5つの理由も紹介
9.出品する商品を見直す
改善策を実施してもセッション数が上がりにくい場合は、出品する商品を見直す必要があるかもしれません。
なぜなら、Amazonで需要の低い商品カテゴリを扱う場合、どれだけ改善を行ってもセッション数の増加が見込めない可能性があるからです。
またセッション数を増やすためには、Amazon内で一定の需要があり、競合の少ない商品を選ぶこともポイントのひとつです。
具体的にAmazonで出品する商品を見直す際は、以下の視点を考慮しましょう。
項目 | 内容 |
検索ボリュームのある商品カテゴリを選ぶ | ・年間を通して一定の検索ボリュームがあり、多くのユーザーが関心を持つ商品カテゴリを調べる |
ニッチ分野の商品を発掘する | ・競合が多いカテゴリ商品だけでなく、特定ニーズ層に訴求できる競合が比較的少ないニッチな分野の商品を発掘する |
市場調査の実施 | ・定期的に市場調査を行い、ニーズの変化や新規競合商品の出品、季節や流行の変化による需要変動を正確に把握する |
このように、戦略的な商品選定と、市場の変化に合わせて商品ラインナップを柔軟に調整を行うことで、セッション数の増加が狙えるでしょう。
10.競合調査の施策を参考にする
Amazonでセッション数を伸ばすには、競合他社の成功事例を分析して自社の施策に活かす方法もあります。
たとえば、以下のような項目で競合商品を調査してみましょう。
- 商品画像の種類や枚数
- 商品紹介文で特に強調しているポイント
- Amazon広告の活用状況
- レビューの数や評価(高評価レビューの内容と低評価レビューへの対応)
これらの競合他社が実践している施策を参考に、自社に適切に取り入れることで、商品ページへのセッション数の増加が見込めるでしょう。
ユニットセッション率とは
ここからは、セッション数に関連した指標として、ユニットセッション率について解説します。
ユニットセッション率とは、商品ページへの訪問数に対し、商品が売れた割合を示す指標です。
ユニットセッション率は以下の計算式で求められます。
ユニットセッション率=(販売数 ÷ セッション数)×100
なお、ユニットセッション率は転換率(CVR)と似た指標ですが、商品ページの魅力を評価する基準として扱われます。
ユニットセッション率の理解をより深めるために、以下2つの項目で詳しく解説していきます
- ユニットセッション率の平均値
- ユニットセッション率と転換率の違いとは
セッション数とユニットセッション率をあわせて把握することで、商品ページの改善点を見つけ出し、売上向上につなげていけるでしょう。
ユニットセッション率の平均値
ユニットセッション率の平均値は一般的に2.5%〜5%前後で、Amazonの出品者が目指すべき目標値は5%以上と言われています。
ただし、目標の目安は販売する商品のカテゴリや販売時期、競合の状況など多くの要因によって理想のユニットセッション率は変動します。
たとえば、Amazon内で需要が集中するセール期間中や、競争が激しい人気カテゴリの商品を扱う場合では、ユニットセッション率の平均値を目指せないケースも珍しくありません。
また一方で、ニッチな市場で独自性の高い商品を提供する場合は、比較的高いユニットセッション率を維持しやすいケースもあります。
ユニットセッション率が低い場合は、前述した「セッション数を上げる10の改善策」を参考に商品ページの改善や価格の設定の見直しを行い、セッション数の改善を優先的に行いましょう。
h3 ユニットセッション率と転換率の違いとは
ユニットセッション率と転換率(CVR)については、それぞれコンバージョン(CV)として評価できるものの厳密には意味や計算方法が異なります。
具体的には、ユニットセッション率が「販売した個数」に着目するのに対し、転換率(CVR)は「購入した人数」に着目するため、それぞれに異なる意味合いを持つのです。
それぞれの指標の考え方と計算式は以下のとおり整理できます。
ユニットセッション率 | 転換率(CVR) | |
考え方 | 商品ページへの訪問者数に対する「販売個数」の割合 | 商品ページへの訪問者数に対する「購入者数」の割合 |
計算式 | 販売数(個) ÷ セッション数 × 100 | 購入者数(人) ÷ セッション数 × 100 |
たとえば、ある期間内に100セッション数あり、そのうち20人の購入者が合計30個の商品を購入した場合、それぞれの割合は以下のとおりです。
指標 | 計算式 | 例 | 計算結果 |
---|---|---|---|
ユニットセッション率 | 30 ÷ 100 × 100 | 販売数:30個 | 30.0% |
転換率(CVR) | 20 ÷ 100 × 100 | 購入者数:20人 | 20.0% |
通常、購入者より購入数が多くなるため、ユニットセッション率は転換率(CVR)より数値が大きくなる傾向があります。
それぞれの指標を分析することで、購入に至るまでの動線のどこに改善点があるのかが把握できるでしょう。
Amazonセッションに関するよくある質問
ここからはAmazonセッションに関してよくある以下3つの質問に回答していきます。
Q1. セッション数と売上は必ず比例しますか?
Q2. ユニットセッション率はどのくらいが理想?
Q3. 商品ごとにセッション数のバラつきがあるのはなぜですか?
それぞれの質問への回答の概要を以下の表にまとめています。
気になるものから確認してみてください。
よくある質問 | 回答要約 |
Q1. セッション数と売上は必ず比例しますか? | ・セッション数が多いほど売上につながる可能性は高まるが、必ずしも比例するわけではない ・他の指標も分析して商品ページの改善が重要 |
Q2. ユニットセッション率はどのくらいが理想? | ・理想は5%以上だが、カテゴリや市場状況によって異なる ・自社商品の特性に合わせて分析しながら目標値を設定するのがおすすめ |
Q3. 商品ごとにセッション数のバラつきがあるのはなぜですか? | ・商品ごとにセッション数を評価する要素が異なるためバラつきが生じるのは一般的である ・セッション数が上がらない商品がある場合は、個別に原因を分析して改善策を実施する必要がある |
Q1. セッション数と売上は必ず比例しますか?
Amazon販売においてセッション数の多さは売上につながる可能性を高めるが、必ずしも比例するわけではありません。
セッション数は自社の商品ページに「異なるユーザーの訪問が何回あったか」を示す数値であるためです。
売上を上げるためには、商品ページを訪問したユーザーが商品を購入してくれるように商品ページを魅力的に改善することが重要です。
また、セッション数だけでなく、ユニットセッション率や転換率(CVR)など、他の販売指標もあわせて分析しながら、運営方法を見直す努力も必要と言えるでしょう。
Q2. ユニットセッション率はどのくらいが理想?
Amazon出品において、ユニットセッション率の理想値は5%以上です。
ただし、取り扱う商品のカテゴリや価格帯、競合販売者の状況、市場全体のトレンドなど、多くの要因によって目指すべき数値が異なります。
理想値である5%を目安にしながら、自社商品の特性や販売戦略をもとにユニットセッション率を分析して、自社にとって理想の割合を見つけるのがおすすめです。
Q3. 商品ごとにセッション数のバラつきがあるのはなぜですか?
Amazonで販売する商品ごとに、セッション数に差が生じるのは一般的です。
なぜなら、各商品ごとにユーザーのニーズや検索結果で表示される順位やレビュー数、広告の露出状況など、その商品によってセッション数を評価する要因が異なるからです。
セッション数が想定より低い商品があれば、その商品ごとにセッション数が上がらない原因を分析して特定し、前述した「セッション数を上げる10の改善策」を参考にしてセッション数を上げる取り組みを実施していきましょう。
まとめ|セッション数を理解してAmazon出品で売上アップを目指そう!
Amazon出品で売上を向上するには、自社の商品ページに訪問するユーザーがどれだけいるか、つまりセッション数を把握することが重要です。
セッション数を把握して分析することで、ユーザーにとって魅力的な商品ページへ改善するためのヒントが見つかります。
本記事で解説したセッション数を上げるための改善策を実施して、クリック率(CTR)やユニットセッション率の向上による売上アップを目指しましょう。
しかし、
「セッション数の改善にどこから手をつければ良いかわからない」
「自社のリソースだけでは限界がある」
とお悩みの場合は、ぜひお気軽にジャグーにご相談ください。
ジャグー株式会社では、ECモールの豊富な経験と実績をもつコンサルタントが専門的なサポートを行っています。また、Amazon運営のコンサルティングや運用代行サービスで成果を出している実績もございます。
セッション数の向上だけではなく、Amazon運営全体の売上改善や社内運用の仕組み化など、戦略から販売までを一気通貫したEC支援をご提供します。
EC運営全般に関するご相談は、ぜひジャグー株式会社へお気軽にお問い合わせください。