楽天市場ではLINE公式アカウントを活用することで、アクセス数や売上をアップできます。
なぜなら、メルマガよりも効率的にユーザーへお得情報を配信できるため、ユーザーの満足度が高まり自社商品が購入されやすくなるからです。
しかし、
「楽天市場でLINE公式アカウントはどうやって使うの?」
「LINE公式アカウントで売上が上がるイメージが湧かない……」
とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、楽天市場でLINE公式アカウントを活用する重要性やメルマガ配信との違い、LINE配信のポイントなどを徹底解説します。
LINEの友だち数を増やすための施策や売上アップのための配信ポイントも解説していますので、ぜひ最後まで読んであなたの店舗の売上向上の参考にしてみてください。
監修者
米原 広兼
ジャグー株式会社 代表取締役
2015年に楽天入社後ECコンサルティング部に所属
作業やアドバイスではなく実行支援の重要性を感じ2020年にEC支援会社のジャグーを創業。
支援企業の中でSOY受賞経験は9店舗。
目次
楽天市場におけるLINE公式アカウントの活用とは?
楽天市場でLINE公式アカウントを活用して友だちを多く獲得できれば、自社店舗のファンやリピーターを作りやすくなるため、結果的に売上アップにつながります。
しかし、楽天店舗ページ内に楽天市場外部へのリンクやURLの設置は禁止されており、LINE公式アカウントの友だち登録用URLの設置も同様に禁止されています。
そのため、楽天市場でLINE公式アカウントを活用する場合は「R-SNS」に申し込む必要があります。
R-SNSは以下のSNSを楽天市場の店舗運営で活用できる月額3,000円(税抜)の販売促進ツールです。
R-SNSを使うと楽天市場で活用できるSNS |
・Facebook ・LINE公式アカウント ・楽天ROOM |
なお、R-SNSについては以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ合わせてご覧ください。
関連記事:楽天市場のR-SNSとは?Instagram(インスタグラム)やLINEの活用方法も具体的に解説!
また、R-SNSを活用する際は、月額料金の他に、配信するメッセージ数に応じて、以下3種類のうち、LINEに支払うプラン別の料金が発生します。
プラン名 | 月額料金(税抜き) | メッセージ通数/月 |
コミュニケーションプラン | 0円 | 200通 |
ライトプラン | 5,000円 | 5,000通 |
スタンダードプラン | 15,000円 | 30,000通 |
これからLINE公式アカウントを活用して友だちが増えるほどメッセージの送信数が増加するため、運用状況を確認しながらプランを切り替えていくのが良いでしょう。
楽天市場でLINE公式アカウントの活用が重要な理由
楽天市場の運営でLINE公式アカウントが重要な理由は、自社店舗のファンになってもらうためです。取りやすいからです。
たとえば、楽天市場の店舗ページ欄に「LINE友だち登録で300円OFFクーポン」などバナーを設置すれば、CVR(コンバージョン率)を高めつつ、友だち登録後に自社店舗の情報を発信するツールとなります。
また、LINEを始めとする多くのSNSは人と企業や店舗とのつながりを促進する新しい販促ツールとして活用されており、日本におけるSNS利用者は2024年に8,388万人(※)で利用率は日本人口の約83%以上です。
その影響力は大きく、楽天市場などのECモールのマーケティングでも活用しない手はないと言えるでしょう。
※出典:ICT総研「2022年度 SNS利用動向に関する調査」
なお、楽天市場において店舗側からユーザーへアプローチする手段はLINE公式アカウントを活用できる「R-SNS」と「R-mail(メルマガ配信機能)」の2種類で、可能なら併用がおすすめです。
しかし、両方運用するリソースがないという場合には、LINE配信のほうが認知率が高く売上にも直結しやすいため、LINE公式アカウントを優先的に活用してみましょう。
メルマガ配信とLINE公式アカウント配信の違い
先ほど紹介したR-mail(メルマガ配信機能)とLINE公式アカウント配信では以下のような違いがあります。
特徴 | R-mail(メルマガ配信機能) | LINE公式アカウント |
配信対象 | メルマガ配信を希望するユーザー | 楽天市場で友だち追加したユーザー |
配信コスト | 1通1円(基本料金(月額)は無料) | プラン料金に含まれる |
開封率 | 約20% | 約60% |
視認性 | 標準的 | 高い(画像や動画の配置が可能) |
特別機能 | なし | リッチメニューの活用が可能 |
即時性 | 確認のタイミングは不確実 | 比較的即時性が高い |
訴求効果 | 標準的 | 高い訴求効果を期待できる |
R-mailメルマガ配信では、メルマガ配信を希望するユーザーに対し、1通1円の費用でメールマガジンを配信できます。ただし配信した情報がすぐに確認される保証はなく開封率は20%程度と言われています。
一方、LINE公式アカウントでは楽天市場で友だち追加したユーザーに対してLINE配信を利用したメッセージを送ることができ、開封率は約60%とメルマガ配信の約3倍です。
さらにLINE公式アカウントではリッチメニューが活用できたり、メルマガとは異なる画像や動画の配置ができるため、視認性の高いメッセージでより効果的な訴求ができます。
なお、それぞれの開封数に対する配信コストを比較すると、それぞれメッセージを5,000通送る場合には以下のようになります。
項目 | メルマガ | LINE(※) |
送信数 | 5,000通 | 5,000通 |
コスト | 5,000円 | 5,000円 |
開封率 | 20% | 60% |
開封数 | 1,000通 | 3,000通 |
一開封にかかるコスト | 5円/通 | 1.6円/通 |
このようにメッセージの配信に関わる費用は同じでも開封率が大きく異なるため、メルマガよりもLINEを活用するのがおすすめです。
とはいえ、メルマガ配信も詳しく知りたいという方向けに、以下の記事でメルマガ配信について徹底解説していますので、気になる方はぜひご覧ください。
関連記事:楽天市場メルマガの配信方法を完全解説|メール配信効果を高めるノウハウ8選も紹介!
楽天市場のLINE公式アカウントでできる3つのこと
ここからは、楽天市場の運営において、以下3つのLINE公式アカウント活用法を解説します。
- クーポンやセールなどの情報発信
- ユーザーとの直接的なやり取り
- 顧客分析
順に解説します。
1.クーポンやセールなどの情報発信
公式LINEでは、自店舗で使えるクーポンやセール・キャンペーン情報などを効率的にユーザーに向けて配信することができます。
LINE公式アカウントを活用していない店舗がセールやクーポン情報をユーザーに届けるには、楽天市場にアクセスしてもらうか、メルマガを配信することになります。
しかし、LINE公式アカウントを活用する店舗では、ユーザーが友だち追加をすれば以下のお得な情報をより手軽に配信できるようになります。
- 値下げ商品情報
- 店舗独自のイベントやキャンペーン情報
- 楽天市場のイベントやキャンペーン情報
さらに友だち追加をしたユーザーから見てもLINEメッセージでタイムリーにお得情報をキャッチできるため、win-winの関係を作りやすいことがメリットと言えるでしょう。
2.ユーザーとの直接的なやり取り
LINE公式アカウントを活用すれば、LINEのトーク機能を通じてユーザーと直接コミュニケーションが取れます。
商品に関する問い合わせ窓口や、返品・交換の連絡先をLINE公式アカウントに設置すれば、ユーザーが問い合わせ先を迷いにくくなり、迅速なサポートによる顧客満足度の向上が期待できます。
また、ユーザーが送信したメッセージが店舗側に届いていることを「既読」表示で視認できるため、メッセージの透明性と信頼性による満足度の上昇も見込めるでしょう。
3.顧客分析
LINE公式アカウントではさまざまな顧客分析を行えます。
LINE公式アカウントでは主に以下のデータを無料で閲覧することができます。
機能 | 確認できる情報 |
ダッシュボード | • 「メッセージ」の概要 • 「友だち」の概要 • 「チャット」の概要 |
友だち情報 | • 友だちの追加数 • 属性情報 • 友だち追加経路 |
メッセージ機能 | • メッセージ配信数 |
チャット機能 | • チャット画面におけるメッセージ送受信数 |
分析結果をもとに配信内容や運用の改善点などを見つけ対策を打つことで、友だち追加の増加による集客力アップへつなげることができるでしょう。
楽天市場×LINE公式アカウントで得られる5つのメリット
次にLINE公式アカウントの活用で得られる5つのメリットを解説します。
- 顧客エンゲージメントの向上
- アクセス数の向上
- リピート率の向上
- 売上の向上
- 高度な分析が可能
順に解説します。
1.顧客エンゲージメントの向上
LINE公式アカウントを活用することで直接的なやり取りによって顧客エンゲージメントの向上が期待できます。
上記「メルマガ配信とLINE公式アカウント配信の違い」で解説したとおり、メルマガ配信だと認知性が低く、受信ボックス内に埋もれてユーザーへ適切に情報が届かない可能性があります。
また、ユーザーからの問い合わせ受付は楽天市場内で行うしかないため、メッセージの到達確認ができず、ユーザー満足度の低下につながる可能性があります。
しかし、LINE公式アカウントを活用すれば「既読」表示によりメッセージのやりとりに透明性が生まれやすく、問い合わせの対応を迅速に行えばユーザーの安心感を得られるでしょう。
そのため、自社店舗のイメージアップにつながり、結果的にLTV(顧客生涯価値)を高められます。
2.アクセス数の向上
LINE公式アカウントの活用により、楽天店舗のアクセス数の向上が期待できます。
なぜなら公式LINEでお得な情報を配信して、それを見たユーザーが関心を示すことで、自社店舗へのアクセスに繋がるためです。
また以下のような施策を打つことでさらなるアクセス数の向上が狙えます。
- 楽天市場で使えるクーポンの配信
- LINE友だち限定キャンペーン
- LINE友だち限定クーポン
店舗運営においてアクセス数の増加は売上に直結するため、ぜひLINE公式アカウントを活用し、魅力的な配信でユーザーの関心を集めましょう。
3.リピート率の向上
LINE配信でお得情報を発信することでリピート率の向上が狙えるのもメリットです。
友だち追加をしたユーザーに対して定期的に新商品情報や特別オファーを提供すれば、自社のファンになり自社商品をリピート購入してもらえる可能性が高まります。
たとえば、シャンプーを購入したユーザーに対してコンディショナーやヘアオイルなどの関連商品を提案すれば、自社店舗内の回遊率が高まり、クロスセルにも繋げることができます。
さらに購入履歴を分析し、関連商品をLINEで配信すれば、興味を持ったユーザーのリピート率が向上するでしょう。
また、最終購入日から180日間以上経過している休眠客には、「以前お買い上げ頂いたお客様限定! おかえりクーポン!!」のような限定クーポンを配布して、再度購入してもらうような施策を実施することも可能です。
4.売上の向上
LINE公式アカウントの活用によりアクセス数やリピート率が高まれば、売上アップにもつながります。
LINEならではの画像や動画を用いた訴求ができれば、高いメッセージの開封率によりユーザーの目に届きやすくなるため、購入意欲を効果的に刺激して売上のアップにつなげられます。
また、LINE友だち限定のクーポンやキャンペーンなどによりユーザーへお得感や満足感を与えられれば、リピート購入により継続的な売上も期待できるでしょう。
5. 高度な分析が可能
LINE公式アカウントでは、さまざまな分析ができるのも大きなメリットです。
LINE公式アカウントを開設すると「LINE公式アカウント for R-SNS」から効果検証を行うことができます(※)。
なお、LINEの管理画面「LINE Official Account Manager」では売上データの確認はできないため、R-SNSならではの機能です。
RMSから効果検証をするには、LINEメッセージやリッチメニュー経由の以下の実績をパフォーマンスレポートから閲覧してみましょう。
- 売上
- 訪問者数
- 転換率
- 客単価
その他にも顧客属性(購入者の性別年齢、会員ランク、地域、新規既存)も確認できます。LINE公式アカウントを効果的に活用するためにも、定期的に分析を行い自社の販売戦略に合わせて改善を繰り返していきましょう。
※効果検証を行うにはRMSにログインする必要があります。
楽天市場でLINE公式アカウントを運用する際の3つの注意点
LINE公式アカウントを運用する上で主に以下3つの注意点があります。
- 楽天市場専用のアカウントとして運用しなければならない
- 1年間は途中解約ができない
- 解約するとアカウントが削除される
特に3つ目の注意点はよく確認し、思わぬ事態に陥らないためにも事前に把握しておきましょう。
1.楽天市場専用のアカウントとして運用しなければならない
ひとつ目の注意点は、R-SNSで利用するLINE公式アカウントは楽天市場専用として運用しなければならないことです。
楽天市場では、店舗ページ内に楽天以外に遷移するリンクを記載できないことが禁止事項として定められています。
画像出典元:楽天出店案内|出店審査や取り扱い商材に関する注意事項|禁止事項について
R-SNSで開設したLINE公式アカウントを利用して、他のECサイトへ送客してしまうと違反行為となりアカウント停止の恐れもあります。
そのため、R-SNSを利用するためにLINE公式アカウントを用意するときは、楽天市場専用に新規で作成するのがおすすめです。
2.1年間は途中解約ができない
画像出典元:楽天出店案内|販売促進ツール「R-SNS」|よくある質問
2つ目の注意点は、サービス利用開始日に関わらずR-SNSを利用すると1年間は解約ができないことです。
どの店舗でも、契約期間は365日で月額支払いは12ヶ月間継続されるため、最低1年間はしっかりと運用できるリソースを確保して利用を開始しましょう。
3.R-SNSを解約するとアカウントも削除される
3つ目の注意点は、R-SNSを解約すると楽天で利用していたLINE公式アカウントを含むSNSアカウントが解約と同時に削除され、外部リンクURLもすべて無効となることです。
アカウントが削除されるとR-SNS利用中に集めた顧客情報もすべてなくなり、他のECモールで活用しようと思っても、アカウントの流用ができなくなってしまいます。
そのため、R-SNSを利用するときは楽天市場専用のSNSアカウントを開設することと、解約する場合は事前に情報のバックアップを取っておくことは覚えておきましょう。
楽天市場から「LINEの友だち数」を増やす方法
実際にLINE公式アカウントの活用をはじめたら何よりも最優先にすべきなのは友だち数の獲得です。
ここからは、LINEの友だち数を増やす方法を以下のとおり解説します。
- スマートフォン用商品ページの上部にバナーを設置する
- スマートフォン用商品説明ページで友だち追加を促す
- 広告LP・イベント特設ページなどに設置する
順に解説します。
スマートフォン用商品ページの上部にバナーを設置する
画像出典元:楽天市場(スマートフォン版)|Softime生活館商品ページ
多くの楽天市場のユーザーへLINE友だち追加のアピールをするには、スマートフォン用のページにバナーを設置するのが有効です。
なぜなら楽天市場の閲覧および購入者の80%以上がスマートフォンユーザーだからです。
そのため、スマートフォン用の商品ページの上部に「LINE友だち募集」のバナーを設置することで、効率的に友だち追加のアピールができます。
バナーを設置する際は以下のポイントを参考にしてみてください。
項目 | 詳細 |
バナー設置 | テキストよりも視認性の高いバナーを設置すること |
バナーデザイン | LINEをイメージさせる緑色を基調とすること |
ロゴ活用 | LINE公式ロゴをダウンロードして活用すること |
また、友だち追加をしてもらいやすくするために「友だち追加でクーポン配信」など、ユーザーがLINE友だち追加をするメリットをしっかりと伝えることも重要です。
スマートフォン用商品説明ページで友だち追加を促す
画像出典元:楽天市場(スマートフォン版)|ロゼット公式ショップ楽天市場店商品ページ
スマートフォン用の商品説明ページにもLINE友だち追加のバナーを設置して登録を促しましょう。
商品ページはユーザーが商品を購入するか判断するための重要な部分です。
魅力的な商品ページづくりも大切ですが、商品説明部分にクーポンを獲得できるLINE友だち追加のバナーを設置することで、CVR(コンバージョン率)の向上とLINE友だち追加の両方の成果が期待できます。
また、LINE友だち追加のバナーは複数設置すると効果的です。たとえば、商品説明の冒頭部分に加え、文中や文末にも設置すればユーザーの目に触れる回数が増え、タップしてもらえる確率が高まるでしょう。
なお、バナーの内容は「LINE友だち追加ですぐに使える〇〇円クーポンをゲット!」などの具体的なテキストやデザインを含めるとさらに効果が高まります。
広告LP・イベント特設ページなどに設置する
画像出典元:楽天市場|FAMCL公式ショップ店舗広告LP
LINE友だち追加のバナーをアクセスが集まりやすい場所へ設置するのも友だち数を獲得する有効な手段のひとつです。
たとえば、店舗独自企画のイベント特設ページはアクセスが集まりやすい傾向にあるため、LINE友だち追加バナーを設置しておくのが効果的です。
また、楽天市場の広告には、掲載期間中に数千人単位でアクセスを集められる枠もあるため、そこにLINE友だち追加を訴求するバナーを設置できれば登録者数の増加が期待できるでしょう。
売上アップに効果的なLINE配信のポイント4選
LINEの友だち数を増やせたら、次に楽天市場の売上アップにつなげるための施策を行いましょう。
ここではLINE公式アカウントを活用した売上アップに効果的な4つのLINE配信方法のポイントを紹介します。
- 楽天市場のイベント前に配信する
- ユーザーが集中的にスマートフォンを操作する時間帯に配信する
- 伝えたい内容を絞って配信する
- リッチメニューは必ず設置する
細かい設定が多いですが、LINE公式アカウントを最大限活用するためにぜひ実施してみてください。
1.楽天市場のイベント前に配信する
楽天市場におけるLINE配信のタイミングで重要なのがイベント開催前の時期です。
LINE公式アカウントの運用で重要なのは、ユーザーが楽天市場を頻繁に利用するタイミングを見計らって配信することです。
特に以下の時期にはユーザーのアクセスが増えるため、積極的にLINEで配信をしてみましょう。
配信時期 | 特徴 |
毎月0と5の月日 | ポイントキャンペーンなどでユーザーの購買意欲が高まる |
お買い物マラソンやスーパーSALE | • アクセス数が増加 • 購買意欲も高まる |
年末年始、お中元、お歳暮などの季節イベント | 取り扱っている商材が季節ものであれば特におすすめ |
また、CVR(コンバージョン率)を高めて売上アップを狙うために、配信するメッセージをたとえば「〇〇円OFFクーポン」や「期間限定の特別価格」などの、ユーザーへのメリットを明確に伝え、購買までつなげることが重要です。
2.ユーザーのアクセスが集中する時間帯に配信する
LINE配信のタイミングは曜日や時間帯まで気を配りましょう。
楽天市場やLINEの利用状況は各個人で異なるため一概には言えませんが、以下の時間帯に送るのがおすすめです。
時間帯 | 想定されるユーザーの行動パターン |
平日の昼間 | 休憩時間にスマートフォンを見る頻度が多い。 |
平日の夕方~夜 | 帰宅後の余暇時間にスマートフォンやPCを操作する。 |
休日(土日祝)の昼間 | 時間にゆとりがあるタイミングにネットショッピングをする。 |
ただし、上記が店舗によって最適な配信タイミングではない可能性があるため、LINE配信を運用し始めたら開封率やCTR(クリック率)などを分析し、曜日や時間帯のパフォーマンスを定期的に評価しましょう。
分析したデータが蓄積すれば、自社のターゲットに最適な配信時間を把握できます。
3.伝えたい内容を絞って配信する
画像出典元:LINEヤフー for business|LINE公式アカウント|カードタイプメッセージ
LINE公式アカウントの運用では配信内容によっても売上に影響があります。
開封率が高くても、配信内容が魅力的でなければ配信内容が読まれずに、店舗ページへのアクセスも集まらないため、売上につながりにくくなってしまいます。
そのため、テキストだけでなく画像やリッチメッセージを効果的に活用して魅力的でお得感の伝わる配信内容にすることが重要です。
たとえば、商品紹介や自社店舗のキャンペーンなど複数情報を配信する場合は、カードタイプメッセージ(カルーセル方式※)を使って、視認性の高い配信にするのがおすすめです。
※カルーセル方式とは、複数の画像などのコンテンツを横に並べ、左右にずらして表示させる方式のことです。
4.リッチメニューは必ず設置する
画像出典元:LINEヤフー for business|LINE公式アカウント|リッチメニュー
LINE配信ではリッチメニューの活用は必須です。
リッチメニューとは、トーク画面下部のキーボードエリアに固定で表示できるメニュー機能です。リッチメニューにはクーポンやショップカードなど、楽天市場の自社店舗ページへのリンクを設置できます。
なおジャグー独自の調査では、R-SNSでLINE公式アカウントを導入する店舗において、LINE経由の売上の30〜40%がリッチメニューを介していることがわかっています。
そのため、LINE公式アカウントのリッチメニューを整えることで、LINE経由のCVR(コンバージョン率が)が高まり、売上アップにつなげられるでしょう。
R-SNSを使用したLINE公式アカウントの効果測定方法
LINE公式アカウントの運営では効果測定も重要です。ここからは、LINE公式アカウントでできる効果測定の方法を以下3つに分けて解説します。
- LINE管理画面経由で配信設定を行う場合はタグ付きのURLを発行する
- LINE公式アカウントから配信する
- レポートで効果検証をする
順に解説します。
LINE管理画面経由で配信設定を行う場合はタグ付きのURLを発行する
LINE管理画面から配信設定を行う場合は、効果測定を行うためのタグ付きURLを発行できます。
具体的には以下の手順で発行できます。
手順 | 操作内容 |
1 | RMSから「メール・SNSマーケティング」をクリック |
2 | 「LINE公式アカウントfor R-SNS」を開く |
3 | 「対象のURL」欄をクリックし、リンクさせたいページのURLを入力 |
4 | 「メッセージタイプ」でLINE公式アカウントのメッセージタイプを選択 |
なお、2024年3月からは、RMS経由でもメッセージ配信が行えるように仕様変更されたため、RMS経由で配信を行う場合はタグ付きURLの発行は不要です。
LINE公式アカウントから配信する
LINE管理画面からタグ付きのURLを発行した後は、LINE公式アカウントからメッセージを配信します。
おすすめの配信方法としては、リッチメッセージやカードタイプメッセージの画像をタップしてリンクするようにタグ付きURLを設定する方法です。
テキストをリンク化するよりも視認性に優れ、見栄えも良くなるためCTR(クリック率)の向上が見込めます。
なお、注意点としてタグ付きURLは長くなる傾向にあるため、メッセージにURLをそのままテキストとして設置するのは見栄えが悪くなるためおすすめしません。
また、タグ付きURLを短縮にしてしまうとトラッキング(※)計測が保証されないため、画像やテキストに埋め込む形で利用しましょう。
※トラッキングとは、ユーザーの行動を追跡し、データとして収集・分析する技術のことです。
レポートで効果検証をする
LINE公式アカウントでメッセージを配信した後はレポートで効果検証が可能です。
検証する画面は、RMSで「LINE公式アカウントfor R-SNS」を開き「パフォーマンスレポート」で閲覧できます。
さまざまな指標を確認することができ、たとえば以下の項目からLINE配信経由で発生した成果を確認できます。
検証項目 | 詳細 |
売上 | • メッセージタイプ別の売上・転換数 |
各種主要指標 | • 全体訪問者数・転換率・客単価 • メッセージタイプ別転換数・転換率 • 新規or既存別の客単価 |
顧客の属性 | • 性別年齢分布 • 会員ランク • 訪問者の地域分布 • 新規・既存 |
他にも、個別のメッセージ配信に対する効果測定を検証できるため、課題や改善点を洗い出し、その後の販売戦略に活かしましょう。
まとめ|楽天市場でLINE公式アカウントを活用して売上をアップさせよう
楽天市場でアクセス数を集め売上を向上させるには、LINE公式アカウントの活用でユーザーと積極的なコミュニケーションをすることが重要です。
楽天市場では店舗や商品の情報を配信するツールとしてメルマガ配信が利用できましたが、開封率が低いことや、タイムリーなコミュニケーションが困難でした。
しかし、R-SNSを利用したLINE公式アカウントの活用により、メルマガ配信の約3倍の開封率となり、LINEならではの円滑なコミュニケーションが可能となりました。
そのため、LINEメッセージで友だち数を獲得しクーポン配信を効果的に行うことで、楽天店舗のアクセス数増加や、売上アップにつながるでしょう。
しかし「これからLINE公式アカウントの運用をするリソースがない」「配信設定の操作に不安……」という担当者に向けて、ジャグー株式会社が無料でお悩みにお答えします。
ジャグー株式会社では、楽天市場の出店者様に対し、楽天市場出身者による専門的なサポートを行っています。売上の改善や社内運用の仕組み化など、戦略から販売までを一気通貫したEC支援をご提供します。
楽天市場の運用に関するご相談はお気軽にお問い合わせください。