最終更新日:2026.2.25
【2026年版】Amazonで代引きは廃止!出品者に与える影響や売上拡大のポイント
Amazonの代引き(代金引換)は2024年6月6日をもって完全に廃止されました。現在はFBA・出品者出荷を問わず、Amazon上のすべての取引において、商品受け取り時の代金支払いは利用できなくなっています。
突然の廃止を受け、出品者の皆様からは、
「現金払いを希望するユーザーが離れてしまい、売上が落ちるのではないか?」
「セラーセントラルで何か設定変更をする必要があるのか?」
「ユーザーから『代引きで送ってほしい』と言われたらどう対応すればいい?」
といった不安や戸惑いの声が少なくありません。
本記事では、代引きが廃止に至った理由をはじめ、出品者に与える影響、離脱を防ぐための「コンビニ払い」や「あと払い」などの代替決済手段を徹底解説します。
さらに、Amazonの代引き廃止後に出品者がやるべき3つの実務対応や、売上を維持・拡大する2つのポイントも網羅しています。
最後までお読みいただければ、代引き廃止を単なるネガティブな変更と捉えず、未回収リスクのない健全な店舗運営へ切り替えるための具体的なアクションが明確になるでしょう。
監修者
ジャグー株式会社 代表取締役米原 広兼
新卒で楽天グループ株式会社に入社し、ECコンサルタントとして
SOY(Shop of the Year)受賞店舗をはじめ多数の上位店舗を支援。
約2万人の社員の中から「楽天賞MVP」を受賞するなど、
高い実績と評価を獲得。
その後、大手企業のEC支援を行うコンサルティング会社を経て、
2020年にEC専門支援会社「ジャグー株式会社」を設立。
楽天市場やAmazonなど複数モールにおける売上拡大・運用最適化を総合的に支援している。
また、グループ会社にて自らもAmazonでの販売事業を展開。
自社ブランド製品はAmazonで「Amazonおすすめ」を多数獲得し、
販売開始から1年で月商1,000万円を突破するなど、売り手としても豊富な実績を持つ。
目次
Amazonの代引き廃止は、出品者出荷・FBA問わず全商品が対象

Amazonが直接販売する商品はもちろん、FBAを利用してAmazon倉庫から発送されるマーケットプレイスの商品、出品者が自社から直接発送する商品もすべて対象となります。
どのような販売形態であっても、Amazonで代引き決済は選択できなくなりました。
大口出品者や特定のカテゴリでも特別扱いはなく、すべての出品者が同じ条件です。購入者から代引きを希望されても対応できないことを、あらかじめ把握しておきましょう。
Amazon FBAについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:Amazon FBAとは?儲からないは嘘?概要やメリット・黒字運営のポイントを徹底解説
Amazonの代引きが廃止に至った理由
Amazonの公式発表では、代引き廃止は「販売事業者様および購入者様の体験向上のため」とされています。しかし背景には、より具体的かつ切実な理由があったと考えられています。
主な理由の一つが、深刻化するトラブルの防止です。たとえば、以下のような被害が起きやすい点が問題でした。
- 注文していない商品を一方的に送りつける「送り付け詐欺」
- 発送後の「受け取り拒否」による、出品者側の送料・商品損失
代引きという仕組みをなくすことで、悪質な行為を根本から断ち切る狙いがあります。
加えて、物流業界の「2024年問題」も廃止をあと押ししたと考えられています。ドライバー不足が叫ばれるなか、現金の回収や管理に手間がかかる代引きは、配送全体の効率を下げる一因となっていました。
社会全体のキャッシュレス化の流れも踏まえ、より安全で効率的なプラットフォーム運営を目指した結果が、今回の決定につながったといえます。
Amazonの代引き廃止が出品者に与える影響

Amazonの代引き廃止が出品者に与える影響として、主に以下の3つが挙げられます。
順に見ていきます。
トラブル防止|代引き詐欺・受け取り拒否のリスクがなくなる
代引き廃止による出品者側の影響として大きいのが、悪質な注文トラブルが起きにくくなる点です。
なりすましによる「代引き詐欺」注文、発送後の身勝手な「受け取り拒否」など、代引き特有のトラブルは仕組み上発生しづらくなります。
そのため出品者は精神的なストレスを減らし、販売活動に集中しやすくなるでしょう。
特に返品されても再販が難しい生鮮食品やオーダーメイド品などを扱う場合、代金未回収や返送リスクが下がる点は、収益面でも安心材料になります。
FBA利用時に「受け取り拒否」をきっかけに発生していた手数料負担のなくなり、運営の安定化につながります。
コスト削減|返送コストや手数料計算の手間がなくなる
代引きで受け取り拒否が起きると、商品は出品者の元へ返送されますが、往復送料が出品者負担となるケースがありました。代引き廃止によって無駄な配送コストが発生しにくくなります。
加えて、返送品の検品や在庫への再登録など、手間のかかるあと処理作業を減らせ、経理面でも業務がシンプルになります。
代引き特有の入金サイクルの管理や、注文ごとの「代引き手数料」を差し引いた売上計算など、煩雑になりがちな事務作業が軽くなるためです。
その結果、浮いた時間を商品開発や販促活動など、より生産性の高い業務に回しやすくなります。
顧客対応|現金払い希望者への案内が必要になる
一方で、代引きを利用していた購入者は支払い方法の変更を迫られるため、決済面の不安から購入をためらうケースが出やすくなります。
そのため出品者側は、購入者が迷わないように利用できる支払い方法をわかりやすく示す対応が必要です。
クレジットカードを持っていない、あるいはインターネットでのカード利用に抵抗があるなどの理由で代引きを選んでいた層が、購入をためらう可能性があります。
ただし、Amazonにはコンビニ払い、ATM・ネットバンキング払い、Amazonギフトカードの現金チャージなど、現金で利用できる決済手段が複数あります。
出品者としては、商品ページや購入後の案内で利用可能な支払い方法を明確に示し、支払い面の不安を減らすことが売上維持のポイントになります。
Amazon代引きの代わりになる「現金・あと払い」の決済手段
Amazonで代引きを希望するユーザーを逃さないために、出品者が知っておくべき代替手段は以下のとおりです。
順に解説します。
コンビニ・ATM・ネットバンキング・電子マネー払い
コンビニ・ATM・ネットバンキング・電子マネー払いは、注文確定後に発行される支払い番号を使い、近くの主要コンビニエンスストアや対応する銀行ATMなどで現金で支払う「前払い」方式です。
全国の主要なコンビニが24時間対応しているため、購入者は自分の都合の良いタイミングで支払いを済ませられます。出品者にとっては、支払い完了を確認してから商品を発送できるため、代金未回収のリスクがありません。
また、購入者側も従来負担していた330円の代引き手数料が不要になるため、金銭的なメリットもあります。
あと払い(ペイディ)・携帯キャリア決済
「商品は受け取りたいけれど、支払いはあとでしたい」という代引きユーザーのニーズに応えるのが「あと払い(ペイディ)」や「携帯キャリア決済」です。
クレジットカードがなくても利用可能で、以下のような特徴があります。
| 決済方法 | 登録に必要なもの | 支払いタイミング | 支払い方法 |
|---|---|---|---|
| あと払い(ペイディ) | メールアドレス携帯電話番号 | 翌月まとめて支払い | コンビニ払い銀行振込 |
| 携帯キャリア決済 (d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払い) | 携帯電話契約 | 翌月の携帯料金と合算 | 携帯料金と一緒に請求 |
出品者にとっては、決済サービス会社が代金を保証してくれるため「代金未回収のリスクがないあと払い」として機能します。
代引きの利便性を維持しつつ、出品者のリスクだけを排除できるため、積極的におすすめしたい決済手段です。
スマホ決済(PayPayやau PAYなど)・Amazonギフトカード
PayPayやau PAYなどのスマホ決済は、Amazonの支払い方法として直接選択でき、銀行口座からチャージした残高で支払えるため、多くのユーザーにとって手軽な決済手段です。
Amazonギフトカードは、コンビニなどの店頭で現金でギフトカードを購入し、記載されたコードを自身のアカウントに登録(チャージ)すれば、その残高で支払いができます。
出品者としては、スマホ決済やギフトカードで支払える点を商品ページや案内で明確に示し、現金払い希望者が迷わず購入できる状態にしておくことが、成約率の維持につながります。
なお、ユーザーが選ぶ決済方法の傾向やポイントを詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:ECサイトの運営者が知っておくべき消費者が選ぶ決済方法の傾向やポイントを解説
Amazonの代引き廃止後に出品者がやるべき3つの実務対応

Amazonの代引き廃止後に出品者がやるべき実務対応は、以下の3つです。
順に解説します。
1.設定変更は原則不要だが「コンビニ決済」の有効化を確認
代引き機能はAmazon側でシステム的に一斉無効化されたため、出品者自身が何か特別な停止設定を行う必要はありません。
ただし、代引きを希望していた現金派ユーザーの購入機会を取りこぼさないためにも、代替となる支払い方法が使える状態かどうかは確認しておくべきです。
特に「コンビニ決済」は現金支払いニーズの受け皿になりやすいため、セラーセントラルの「支払い方法の設定」から、コンビニ決済が無効になっていないかをチェックしておきましょう。
2.商品ページやストア説明文・送料設定の修正
代引きが廃止されたにも関わらず、購入者が見る場所に「代引き可能」「代引き手数料」などの記載が残っていると、混乱を招き、問い合わせ増加・機会損失の原因になります。
以下のような箇所を一通り見直し、代引きに関する記述があれば削除・修正しましょう。
- 出品者プロフィール(会社情報・配送案内)
- ストアページの説明文
- 商品詳細ページの説明文(テキスト)
- 独自の配送ポリシーや注意事項(自社で追記している文)
また、自社発送を行っている場合、過去の運用で「支払い方法」や「手数料」について独自に説明していた文章が残っている場合が多いです。文章を削除するだけでもトラブル予防効果は大きいため、丁寧にチェックしましょう。
Amazonの商品ページの作成手順が詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:Amazonの商品ページ(カタログ)の作成手順!CVRを高める7つの作成ポイントも紹介
3.Q&Aへの掲載と問い合わせ対応テンプレートの準備
代引き廃止後は「代引きで送ってほしい」「現金で払いたい」という問い合わせが一定数発生します。
問い合わせの発生は出品者の落ち度ではなくAmazon全体の仕様変更によるものなので、説明の型(テンプレート)を用意しておくと効率的です。
▼返信テンプレ(例)
お問い合わせありがとうございます。
恐れ入りますが、Amazonの仕様変更により、現在Amazonでは代引き(代金引換)はご利用いただけません。
現金でのお支払いをご希望の場合は、注文画面で選択可能な「コンビニ払い/ATM払い」などの前払い、またはAmazonギフトカードなどをご検討ください。
また、購入者の迷いを減らすために、商品説明文やストア説明文に「代引き不可(Amazon全体の仕様)」と短く入れておくだけでも、問い合わせを減らせます。
Amazonの代引き終了後も売上を維持・拡大する2つのポイント

Amazonの代引き終了後も売上を維持・拡大するポイントは、以下の2つです。
順に解説します。
1.商品ページの信頼性向上と特典の提示で「離脱」を防ぐ
代引きを好むユーザーの多くは「商品が届く前にお金を払うのが不安」という心理を持っています。
ユーザーの不安を払拭するため、高品質な画像や詳細な説明文(A+コンテンツ)を整え「先に支払っても安心なショップ」である点を視覚的に伝えましょう。
また、Amazonが実施するポイント還元キャンペーンやセールなどに合わせて自社クーポンを発行することも有効です。
「代引きはできないが、他の決済なら今までよりお得に買える」というポジティブな動機付けを行うことで、現金派ユーザーの離脱を防げます。
A+コンテンツを整える具体的な手順や、CVRを伸ばすコツを押さえたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:【2026年最新版】Amazon商品紹介コンテンツ(A+) とは?CVR1.5倍にする作成手順・メリット・コツ
2.Amazon運用の不安は「ECコンサルティングや運営支援会社」へ相談する
代引き廃止への対応をはじめ、Amazonの規約変更は今後も起こりえます。
プラットフォーム側の変化に迅速に対応し、販売戦略を最適化していくことに不安を感じる出品者の方もいるでしょう。
自社だけでの対応に限界を感じたり、さらなる売上拡大を目指したりする場合は、ECコンサルティングや運営支援会社への相談もおすすめです。
Jagoo株式会社では、Amazon出品者様向けの運用代行やコンサルティングサービスを提供しています。今回の決済設定の見直しといった実務的なサポートから、規約変更を踏まえた上での販売戦略の再構築まで、専門的な知見でトータルにサポートします。
まずは現状の課題を整理し、優先順位と打ち手を明確にするところからご相談ください。

Amazonの代引き廃止を売上アップのチャンスに変えよう
Amazonの代引き廃止は、出品者にとって一見ネガティブな変更に思えるかもしれません。しかし、未回収リスクの低減や業務効率化など、運営を健全化するきっかけにもなります。
代替決済への導線づくりや商品ページの信頼性向上に取り組めば、売上を維持しながら次の成長につなげることも可能です。
こうした変化にも対応し、売上と利益の両立を目指すなら、Amazon運用に精通したパートナーの活用も有効です。Jagoo株式会社では、戦略設計から実行支援まで一貫したサポートを行っています。
変化の多いAmazon運用だからこそ、定期的な見直しを取り入れてみてはいかがでしょうか。
Amazonの代引きに関するよくある質問
Q.代引き設定を独自に復活させる方法はありますか?
いいえ、ありません。代引き機能の廃止は、個々の出品者の設定ではなく、Amazonのプラットフォーム全体のシステム変更によるものです。そのためどのような方法を使っても、出品者が独自に代引き設定を復活させることは不可能です。
Q.「着払い」による発送は可能ですか?
原則として不可能です。Amazonマーケットプレイスでの取引は、注文時に商品代金と送料をすべて確定させ、支払いを完了させることが基本ルールです。購入者が商品を受け取る際に、運送業者へ送料を支払う「着払い」での発送は認められていません。
Q.FBAマルチチャネルサービスでの代引きも廃止ですか?
はい、廃止されています。FBAマルチチャネルサービスは、自社のECサイトなど、Amazon以外の販路で受けた注文の商品を、Amazonの倉庫から発送するサービスですが、このサービスにおいても代引きは選択できなくなりました。
FBAマルチチャネルの詳細は、以下の記事をご覧ください。