最終更新日:2026.5.23

楽天市場におけるイベント売上比率・年間成長率の独自調査レポート

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楽天市場におけるイベント売上比率・年間成長率の独自調査レポート

楽天市場での売上を最大化するうえで、年間を通じた大型イベントの活用は重要なテーマです。

ジャグー株式会社は、自社が支援する楽天市場出店店舗の一部(50店舗以上)の日次売上データを2年分(2024年・2025年)独自に分析しました。

その結果、年間売上の約71%がイベント期間に創出されていることが確認され、楽天市場における売上構造においてイベント活用が中心的な役割を担っていることが、定量的に明らかになりました。

なお、対象イベントの開催日数は年間約176日(年間の約48%)と、年間の約半数を占める中で、イベント期間の売上は約7割を占めます。このデータからもイベント期間中の一日あたりの売上比率の高さを示しています。

本記事では、調査結果の詳細と実務への活用方法を中心にまとめましたので、ぜひ最後までご覧いただきイベント活用にお役立てください。

イベント期間売上比率の調査背景と目的

楽天市場では、「お買い物マラソン」・楽天スーパーSALE・ブラックフライデーなど大型イベントが年間を通じて開催されます。

出店企業の多くはイベントに合わせて広告投資やクーポン施策を強化しており、イベントは楽天市場における売上拡大の中核となっています。

今回、弊社支援店舗の一部の2年間の日次データを活用し、イベント期間売上比率と年間成長率との関係性を定量的に調査しました。

調査概要

  • 調査対象:ジャグーが支援する楽天市場出店店舗の一部(50店舗以上)
  • 分析データ:店舗別日次売上データ
  • 分析期間:2024年1月〜2025年12月(2年間・YoY比較)
  • 分析実施:ジャグー株式会社(独自分析)
  • 対象イベント:お買い物マラソン・楽天スーパーSALE・ブラックフライデー・大感謝祭・楽天イーグルス感謝祭・Rakuten Brand Day

イベント期間売上比率の調査結果5選

以下では、調査からわかった楽天市場の売上とイベントの関係について解説します。

1. 年間売上の約71%がイベント期間に創出されている

支援店舗の一部(53店舗)の2年間データを集計した結果、年間売上に占めるイベント期間の売上比率は中央値70.9%・平均71.4%に達しました。

店舗によって幅があるものの、全体としてイベント期間が売上構造の中心を担っていることが、数値で確認できます。

また、前述のとおり、本調査の対象イベント期間は年間365日のうち176日(日数比率約48%)です。

日数では年間のほぼ半分がイベント期間にあたりますが、売上比率は71%に達しており、イベント期間の1日あたりの売上高が平常期を大きく上回っていることを示しています。

また、2024年から2025年にわたって、年間の総売上はYoY+11.0%の成長を記録しました。

イベント期間の1日あたりの売上は平常期比で平均2.75倍に達しており、イベント期間がいかに売上インパクトが高いタイミングであるかが数値で確認できます。

2. 楽天スーパーSALE翌月は平均25%の減少傾向

年4回開催される楽天スーパーSALE(3・6・9・12月)の翌月売上を分析すると、開催月比で平均約25%の売上減少が確認されました。イベント期間中に購買需要が集中することで、翌月の需要が落ち着く構造が実際に示されています。

  • 3月SS翌月(4月):▲25.1%
  • 6月SS翌月(7月):▲20.8%
  • 9月SS翌月(10月):▲28.6%
  • 12月SS翌月(1月):▲27.2%

ただし、この波は楽天市場の構造上の特性であり、ネガティブに捉える必要はなく、重要なのは、この波を前提として在庫計画・仕入れのタイミングを設計することです。

楽天スーパーSALEの翌月に過剰在庫を抱えないよう、需要予測と平常期の売上底上げ施策をセットで考えることが大切です。

3. 年間を通じた売上基盤強化が成長安定へのポイント

支援店舗の一部(53店舗)をイベント期間売上比率別に2グループに分類し、年間成長率(YoY)との相関を分析しました。

その結果、イベント施策を活用しながら平常期の売上基盤も並行して強化している店舗ほど、年間成長率が高く推移する傾向が確認されました。

グループイベント期間売上比率年間売上成長率(YoY)
イベント期間売上比率が低め(65%以下)平均59.3%中央値 +12.4%
イベント期間売上比率が中程度(65%以上)平均70.5%中央値 +4.0%

2グループでは、年間売上成長率の中央値に8.4ポイントの差がありますが、ここで重要なのは、「イベント期間売上比率が低いグループの高成長の理由は、イベントでの売上をしっかり取りながら、平常期の売上も積み上げている」という点です。

平常期の売上をあげるために日々施策を行い、売上を積み上げた結果として、相対的にイベント期間売上比率が65%以下に収まっています。

つまり、平常期にもSEO対策・リピート施策・広告運用といった集客の仕組みが機能している店舗ほど、年間成長率が高くなっています。

イベントで売上を取りながら、平常期の売上基盤も育て続けることが、成長率を高めることにつながると考えられます。

4. 一日あたりの平均売上高が最も高いイベントはブラックフライデーの5.67倍

イベント期間中の一日あたりの平常期比売上倍率を対象イベント別に比較しました。

イベント拠点数
ブラックフライデー5.67倍
楽天スーパーSALE5.08倍
Rakuten Brand Day(楽天ブランドデー)3.07倍
大感謝祭3.04倍
お買い物マラソン2.28倍
イーグルス感謝祭1.82倍

弊社の支援店舗の実績データからは、一日あたりの平常期比売上倍率が最も高いのはブラックフライデー(5.67倍)と楽天スーパーSALE(5.08倍)であることがわかりました。

開催日数が短く集客が一気に集中するイベントであるため、事前の在庫積み増し、RPP広告の予算配分、商品ページ整備などを戦略的に行うことで、ROIを最大化しやすい構造になっています。この2つは特に重点的に取り組むべきイベントといえるでしょう。

一方、お買い物マラソンは、一日あたりの平常期比売上倍率は2.28倍と他イベントと比べると相対的に低いですが、年間開催日数が約120日と最も長く、年間売上約4割を占める、年間売上全体への寄与度が最も高いイベントとなっています。

毎月の改善・SEO強化・クーポン最適化を継続的に積み上げることが、お買い物マラソンの有効なアプローチといえます。

5. 2024年と2025年のイベント別売上トレンド

2024年から2025年のイベント別の売上変化を見ると、イベントごとの売上トレンドの傾向もわかりました。

ブラックフライデー、お買い物マラソン、楽天スーパーSALEは、2024年から2025年にかけて売上成長率が二桁伸長しており、このデータからも注力すべきイベントといえるでしょう。

イベント2年間の売上成長率
ブラックフライデー+15.2%
楽天スーパーSALE+13.5%
Rakuten Brand Day(楽天ブランドデー)+10.1%

持続的成長するために重要な3つのポイント

調査結果が示すとおり、楽天市場の売上はイベント期間を中心に動いています。

ただし、「イベントだけを強化すればいい」というわけではありません。

調査データが示す重要なポイントは、「イベント施策を活用しながら、平常期にも売れる土台を築き、さらに売上を伸ばす構造が、年間の安定成長につながる」ということです。

イベントを最大活用することは前提としつつ、平常期の売上基盤を並行して育てている店舗ほど、年間成長率が高い傾向があります。

以下では、イベント期間と平常期の売上を同時に強化するための考え方と具体的な取り組みを解説します。

1. 楽天市場のイベント強化方針に積極的に乗っていく

これまでの調査結果が示すとおり、イベント期間の売上は平常期の平均2.75倍に達しており、楽天市場における売上拡大の近道がイベント活用であることは明確です。

さらに、楽天市場は2026年の戦略として、大型イベント・シーズナルイベントの強化や、イベント期間中の露出拡大(TVCM・ジャンルSALE)などを打ち出しており、イベント期間中の集客はさらに拡大していくと見込まれます。

楽天市場自体がイベントへのトラフィック集中を強める方向に向かっており、この流れに乗ることが楽天出店企業の売上成長の重要なポイントになるでしょう。

2.平常期の売上基盤が、イベント効果をさらに高める

イベント期間で高い成果を出しながら、さらに売上を伸ばしていくためには、平常期の日々の施策の積み上げが重要になります。

調査結果が示すとおり、年間成長率が高い店舗は、イベントを最大限活用しながら、平常期の集客・購買の仕組みも並行して育てています。

「平常期にも売れる土台を築き、イベントでさらに上乗せする」構造こそが、年間を通じた安定成長を生み出す本質であるといえるでしょう。

3.平常期の売上を底上げする施策に注力する

「イベントでも平常期でも売れる」構造をつくるために、継続的に取り組むべき施策を4つ紹介します。

  • 楽天SEOの強化
  • レビュー獲得施策
  • CRM・リピート施策
  • RPP広告の平常期最適化

まず取り組むべきは楽天SEOの強化です。

商品名・説明文へのキーワード最適化を継続的に行い、ジャンルランキング上位を維持することで、イベント期間以外にも自然流入を獲得できる土台を作ります。

関連記事:楽天SEOとは?知っておくべきルールや具体的な対策11選を徹底解説!

次に、レビュー獲得施策の仕組みづくりも欠かせません。

購入後のフォローメールを設計し、レビュー投稿を促す導線を整備することで、平常期のCVRと検索順位の両方に直接影響します。

レビュー数は楽天SEOの重要な指標であり、イベント期間の成果最大化にもつながります。

関連記事:楽天レビューを増やすには?5件から2,000件を達成した事例も紹介

続いて、CRM・リピート施策は平常期の売上を支える重要な施策です。

メルマガの定期配信・会員向けクーポン設定・フォロー施策による再購入促進を継続することで、既存顧客からの売上を安定させていきます。

関連記事:楽天レビュークーポンとは?設定方法・効果的な活用法・成功事例まで徹底解説

そして、RPP広告はイベント期間だけに集中させるのではなく、平常期もROIを意識した出稿を継続することが重要です。イベント期間に安定した流入を確保するためにも、平常期に継続出稿し、ROASが基準値を上回るキーワードや広告戦略の勝ちパターンを見つけておきましょう。

関連記事:楽天RPP広告とは?設定方法や成果が出た運用11のコツを解説

まとめ

今回、弊社が支援する楽天市場出店店舗のうち、53店舗を対象に調査を実施しました。

改めて、主な結果を整理します。

まず、対象イベントの開催日数は年間176日と1年の約半分ですが、売上の71%がこの期間で創出されていることから、イベント期間中の一日あたりの売上比率の高さを示しています。

イベントごとに見ていくと、一日あたりの平常期比売上倍率は、イベントによって差があり、最も高かったのはブラックフライデーで5.67倍、次いで楽天スーパーSALEが5.08倍となっており、この2つは高い売上倍率を示す結果となりました。

楽天市場は今後もイベントを強化していく方針を打ち出しています。イベントでしっかり売上を作ることは、もはや前提条件と言えるでしょう。

ただ、今回の調査データからわかった重要なことは、イベント施策を活用しながら平常期の売上基盤も並行して強化することです。イベント施策による売上最大化に加え、平常期の売上基盤を強化することが、中長期的な安定成長につながると考えられます。

弊社では、こうした調査結果を踏まえて、以下のような支援を行っています。

  • 自社店舗のイベント期間売上比率を可視化し、投資優先度を明確化
  • 日次データをもとにしたイベント前後の適正在庫量算出と発注タイミング最適化
  • SEO・CRM・広告の組み合わせにより、イベント外の売上基盤を継続的に引き上げ

その他にも、楽天市場の販売戦略設計から日々の運用までサポートしています。

楽天運営に関するご相談があれば、お気軽にお問い合わせください。

楽天の売上最大化ならジャグーにお任せください。 楽天市場では、単なる商品登録や広告運用だけでなく、楽天独自のアルゴリズムに基づいたSEO対策や、イベント(お買い物マラソンやスーパーSALE)を連動させた戦略的なプロモーションが不可欠です。

ジャグーでは、店舗の現状分析から競合調査、ページ制作、広告運用、さらにはリピーター施策に繋がるメルマガ・R-SNSの活用まで、一気通貫でサポートいたします。
特に、LTV分析ツールや楽天検索順位自動チェックツール、競合の商品販売数分析ツールなどの独自開発システムを活用した緻密なデータ分析に基づく「売れる仕組み作り」を得意としており、数多くの店舗を月商拡大へと導いてきた実績があります。

RPP広告の最適化など、楽天市場の運用に関するご相談があればお気軽にお問い合わせください。

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