楽天スーパーロジスティクスとは?料金体系や活用事例・最強翌日配送にも関わるメリットを解説

楽天スーパーロジスティクスは、楽天市場出店者向けのフルフィルメントサービスです。

導入することで配送品質の向上を図ると同時に「最強翌日配送(旧最強配送)」ラベルの獲得にも役立ちます。

しかし、

「楽天スーパーロジスティクスは仕組みがよくわからない」

「結局どんなメリットがあるの?」

このような悩みや疑問を抱えている担当者の方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では楽天スーパーロジスティクスの導入が必要な理由やメリット、稼働までの流れなどを徹底解説します。

AmazonのフルフィルメントサービスであるFBAとの違いも解説していますので、ぜひ最後までご覧いただきあなたのお店の物流改善に役立ててみてください。

代表取締役米原広兼

監修者
米原 広兼

ジャグー株式会社 代表取締役

2015年に楽天入社後ECコンサルティング部に所属
作業やアドバイスではなく実行支援の重要性を感じ2020年にEC支援会社のジャグーを創業。
支援企業の中でSOY受賞経験は9店舗。

目次

楽天スーパーロジスティクスとは?

画像出典元:楽天ロジスティクスサービス|サービス紹介

楽天スーパーロジスティクス(RSL)とは、楽天市場出店者向けに提供されている物流アウトソーシングができるフルフィルメントサービスです。


楽天が店舗に代わり、商品の入荷作業、保管、配送までの物流業務を一括して行います。

RSLを利用すれば物流業務をアウトソーシングし、店舗は商品企画や販売促進といった業務にリソースを割くことが可能です。


また、セールやイベント時に増加する出荷数を考慮する必要がなくなるため、作業効率だけでなく売上のアップにつなげられるでしょう。

なお、RSLの物流拠点は以下のエリアに点在しています。

都道府県拠点名住所
千葉県RFC流山千葉県流山市南261 GLP ALFALINK 流山3
千葉県RFC習志野千葉県習志野市東習志野7丁目3-1 Landport東習志野
千葉県RFC松戸千葉県松戸市稔台5丁目1−1
神奈川県RFC中央林間神奈川県大和市中央林間7丁目12-2 ニッセイロジスティクスセンター横浜町田
大阪府RFC枚方大阪府枚方市長尾谷町1-2-1 GLP枚方Ⅲ
大阪府RFC八尾大阪府八尾市郡川1丁目557 GLP八尾Ⅰ
福岡県RFC福岡福岡県糟屋郡粕屋町大字上大隈字部木原758

楽天市場運営で楽天スーパーロジスティクスが重要な理由

画像出典元:楽天市場

楽天市場の運営でRSLの利用が重要な理由は「最強翌日配送」ラベルを獲得しやすくなり、ユーザーへ配送品質が高いことをアピールできるからです。

近年、楽天市場やAmazonなどのECサイトにおける配送品質や配達の速さはユーザーにとって重視されているポイントです。

RSLを活用すれば「最強翌日配送」ラベルを獲得しやすくなり、検索順位の向上が期待できることや、商品の信頼性が上がりCTR(クリック率)の改善につながります。

「最強翌日配送」ラベルを獲得するには以下の認定基準(店舗基準・商品基準)を満たす必要があります。

店舗基準商品基準
納期遵守率:96%以上午前の注文:
いつでも[翌日お届け]指定可※2
6日以内お届け件数比率:80%以上 ※1
出荷件数:100件/月以上午後の注文:
いつでも[翌々日お届け]指定可※3
共通送料込みラインの導入(39ショップ)
※1 商品の性質上、6日以内お届けが難しい商品は、「6日以内お届け件数比率」の母数から除外して計算
※2 土日祝日は通常注文締切り時間を最短午前9時に設定可
※3 年末年始(12/31‐1/3)および月1回は休業でも可

RSLを活用すれば、上記「共通送料込みラインの導入(39ショップ)」以外の条件が免除されるため、ラベルの獲得がしやすくなります。

また、RSLを利用すれば365日出荷にも対応できるため、顧客満足度の向上が見込めるでしょう。


なお、最強翌日配送の基準の一つにもなっているため、最強翌日配送ラベルを獲得するためにもRSLへの物流委託は効果的と言えます。

2024年11月20日に「最強配送」から名称が変わりましたが「最強翌日配送」について以下記事で詳しく解説していますのでぜひあわせてご覧ください。

関連記事:【売上が増える】楽天最強配送とは?ラベルの獲得条件や導入のメリットとハードルを解説

楽天スーパーロジスティクスの料金体系

在庫保管料は下記の式で算出いたします。

  7.5(円/月/PCS) x 商品体積(cm3)÷ 1,000(cm3) x 保管日数(日/月) ÷ 当月の日数(日/月)

出荷作業料の商品サイズ区分は下記の通り定義いたします。

 ・極小サイズ :長辺:32cm未満、短辺:23cm未満、高さ:2.7cm未満の商品

 ・小サイズ :極小サイズに当てはまらない3辺合計100cm未満の商品

 ・中サイズ :3辺合計100cm以上、120cm未満の商品

 ・大サイズ :3辺合計120cm以上、160cm未満の商品

オプション作業(代引き、ラッピング等)の料金は別途の課金となります。

RSLの料金体系は、以下4つの料金で構成されています。

①保管料+②出荷手数料+③資材料+④配送料

詳細の料金は、RSL申し込み後に楽天担当者と個別見積もりが必要となりますが、店舗運営Naviで各種料金の参考価格を確認できます。



RSLを利用した結果、コストがかさみ利益が減ってしまっては意味がないので、導入後にかかる料金をしっかり把握しましょう。

自社店舗がRSLの利用に適しているか不安な場合は、店舗運営Naviから楽天へ問い合わせてみる方法もあります

楽天スーパーロジスティクスを活用できない商材

RSLでは楽天倉庫で取り扱えない商材があり、以下のいずれかに該当する商材はRSLを活用できません。

カテゴリー取り扱い不可の商品
サイズ・重量3辺合計が160㎝以上、25㎏以上の商品
価格販売価格が30万円を超える高額商品
保存条件生体(生もの)(常温保管が不可なもの)
危険物・薬品• 危険物(一部)
• 毒物・劇物(花火・薬品など)
医薬品医薬品(第1類・第2類・第3類)
医療機器• 高度医療機器
• 管理医療機器
梱包状態• 梱包されていない裸商品
• 梱包できない長尺品・異型物
その他利用運送約款および、配送業者の約款上取り扱えない商品
※なお、取り扱い不可の商材は店舗運営Naviから詳細を確認できます。

RSLの導入を検討する際は、取り扱う予定の商品を確認し取り扱い不可の商品に該当しないか、あらかじめ確認しておきましょう。

楽天スーパーロジスティクスを導入する8つのメリット

ここからは、RSLを導入するメリットを以下8つに分けて解説します。

項目主なメリット
1. 物流業務の負担軽減• 保管から配送処理まで一括代行
• 自社リソースの軽減
• 倉庫費用の削減
2. コア業務へのリソース配分• 商品開発、販売業務、マーケティング、顧客対応に注力可能
• アクセス数や顧客満足度の向上
3. 最強翌日配送ラベルの獲得• ラベル獲得基準の一部免除
• 検索上位獲得、CTR改善、信頼感向上
4. 専任サポート• 導入から安定稼働まで充実のサポート
• 疑問点の即時解消
• 物流プロによる分析と提案
5. チラシ・販促物の封入• オプションで封入可能
• ファン化やリピート購入促進
• 対象商品の条件指定可能
6. ギフトラッピング対応• オプションでギフトラッピング追加可能
• 最強翌日配送との両立が可能
7. 海外からの大量入荷• コンテナでの荷受け可能
• 海外商品取扱店舗に有利
8. RSLカルテでのデータ分析• 物流コスト推移
• 基本情報(入荷数・出荷数・保管数)
• 長期保管傾向
• 売れ筋商品の欠品日数

順に解説します。

1.物流業務の負担を軽減できる

画像出典元:楽天ロジスティクスサービス|サービス紹介

まず最大のメリットとして挙げられるのが物流業務の負担を軽減できることです。

RSLでは入荷作業から商品の管理、配送処理まで物流業務を一括して代行してくれるため、自社のリソースを大きく軽減できます。


また、商品の保管スペースが必要なくなり個別発送する分だけの倉庫費用で済むため、費用の削減にもつながります。

2.物流面以外にリソースを割ける

物流業務を委託して空いたリソースをコア業務に当てられるのもメリットと言えます。


RSLを活用すれば物流業務の担当者の負担が減るため、自社店舗を拡大するためのコア業務に当てられます

たとえば、商品開発や販売業務、マーケティング施策や顧客対応のような業務に人員を割くことで、アクセス数や顧客満足度の向上がしやすくなり、結果的に売上アップにつながるでしょう。

3.最強翌日配送ラベルを獲得しやすくなる

RSLを利用すれば、最強翌日配送の条件である「納期遵守率」「6日以内お届け件数比率」「出荷件数」の基準が免除されるため、最強翌日配送ラベルを獲得しやすくなります。

なお「最強翌日配送」ラベルを獲得するメリットは次の3つです。

  1. 検索上位の獲得
  2. 商品検索結果でのCTR(クリック率)の改善
  3. UX(顧客体験)や自社店舗の信頼感の向上

最強翌日配送ラベルの詳しいメリットは、以下の記事で紹介しているのであわせてご覧ください。

関連記事:【売上が増える】楽天最強配送とは?ラベルの獲得条件や導入のメリットとハードルを解説|楽天最強配送の3つのメリット

以上のことから、RSLを導入することで最強翌日配送の認定基準が大きく緩和され、ラベルの恩恵を教授しやすくなるため、業務効率化と売上向上に大きく寄与するでしょう。

4.RSL導入から安定稼働するまで専任サポートがある

RSLに申し込みをすると、専任の担当者により「導入〜利用開始〜安定稼働」まで、充実のサポートを受けられるため初めて導入する場合も安心です。

また、RSL導入後も楽天の専任担当者がサポートしてくれるため、疑問点をすぐに解消できる点もメリットと言えます。

さらに、物流のプロの視点から現状分析や課題把握から提案までサポートしてくれるため、RSLを利用した業務負担の軽減方法や売上アップを効率よく行えるでしょう。

5.同梱物を封入できる

RSLではオプションでチラシや販促物などの同梱物を商品と一緒に封入することも可能です。


別途料金が発生するものの、自社店舗のファン化やリピート購入にもつながりやすくなるため、費用対効果の向上が見込めれば利用してみましょう。


なお、チラシや販促物を封入する対象商品の範囲指定も可能です。

6.ギフトラッピングに対応できる

オプションでは、ギフトラッピングを追加することもできます。

たとえば、店舗オリジナルのギフトラッピングやメッセージカードを封入すれば、クリスマスシーズンなどのプレゼント需要に応えることができるなど、ユーザーの満足度向上やファンの増加も期待できます。


なお、ギフトラッピングを設定した場合でも最強翌日配送に対応していることもうれしいポイントです。

7.海外からコンテナで大量入荷できる

海外から大量に商品を入荷する場合は、RSLを活用することで楽天倉庫にコンテナを荷受けしてもらえます。

RSL担当者へ事前に入荷スケジュールを伝えておく必要はありますが、海外商品を多く取り扱う店舗にとっては大きなメリットと言えるでしょう。

8.RSLカルテでデータ分析ができる

RSLでは効率的な運用のために「RSLカルテ」という分析レポートを活用できる点もメリットです。
RSLカルテは、主に以下4つの機能で構成されています。

  1. 物流コスト推移
  2. 基本情報(入荷数・出荷数・保管数)
  3. 長期保管傾向
  4. 売れ筋商品の欠品日数

RSLカルテをチェックし物流課題を特定できれば、運営状況の改善につなげることが可能です。

楽天スーパーロジスティクスを導入する際の4つの注意点

RSLを導入する際は、以下4つの注意点を把握して活用しましょう。

  1. コストがかかる
  2. 申し込みから稼働までに1.5ヶ月~2ヶ月ほどかかる
  3. 受注管理システムの導入が必須
  4. 倉庫の保管環境に注意が必要

順に解説します。

1.コストがかかる

当然ですが、RSLの利用にはコストが発生します。

上記「楽天スーパーロジスティクスの料金体系」で紹介したように入荷から配送までの手数料や商品の保管料が発生する上、利用するオプションサービスの追加費用も発生します。

楽天担当者へ導入見積もりを依頼すると、保管料やオプション利用などで想定以上にコストとなる場合があります

そのため、商品数だけでなく入荷から注文されるまでの商品の回転率を見定めて、なるべく保管料を発生させないようにするなど、見積確認時の費用と導入後のコストに乖離がないように運営体制をしっかりと確認しておきましょう

2.申し込みから稼働までに1.5ヶ月~2ヶ月ほどかかる

RSLは申し込みから稼働開始までに1.5ヶ月〜2ヶ月ほど時間が必要なため、利用開始希望日から逆算したスケジュールで導入を検討しましょう。

特にイベントやキャンペーンの実施期間にあわせて利用を開始したい場合は、より計画的に進めることが重要です。


特に「最強翌日配送」の前身である「最強配送」が始まった2024年7月からRSLへの申し込みや問い合わせが増えていると思われるため、利用したい店舗は早めに申し込みするのがおすすめです。

3.受注管理システムの導入が必須

RSLを利用するためには受注管理システムの導入が必須です。

RSLの利用には、店舗と楽天倉庫をつなぐための受注管理システムを導入し、連携を行う必要があります。

受注情報の共有や出荷連携は、受注管理システムを通じて行うため、受注管理システムを導入しないままでは、RSLを利用できない点に注意が必要です。


なお本記事では、楽天でも紹介している、ハングリード株式会社が提供する受注管理システム「BOSS(Back Office Support System)」の導入をおすすめします。

BOSSは楽天市場だけではなく、他のECモールに出品する商品に対してもRSLからの自動出荷に対応しています。また、365日出荷の支援もしているため、RSLを最大限活用したい店舗には安心して利用できるでしょう。

4.倉庫の保管環境に注意が必要

熱や冷気に弱い商品の管理には向いていない場合があるため注意が必要です。また、大きな商品の取り扱いをするにはサイズや重量の確認が必要です。

RSLの倉庫には空調設備がないため室温が一定に保たれておらず、夏日は最大で35℃、冬季は最低で0℃にまで室温が変化する環境で保管されます。

そのため、上記「楽天スーパーロジスティクスを活用できない商材」で紹介したとおり、生体(生もの)や冷気に弱いものなど常温保存に適さない商材に関してはRSLを利用せず個別に管理をしましょう。

また商品の大きさに関しても、三辺合計が160cmを超えるサイズ、あるいは重量が25kgを超過する商材の取り扱いはできないため、大きな商品を取り扱う場合にも注意が必要です。

楽天スーパーロジスティクスとFBAの違い

ここからは、EC運営者でよく比較されるRSLとAmazonのFBA(フルフィルメント by Amazon)との違いを解説します。

比較項目RSL (楽天スーパーロジスティクス)FBA (フルフィルメント by Amazon)
1. 料金体系• 他モール向けも同額
• 全国一律料金
• コスト計算が容易
• Amazon向けと他モール向けで料金が異なる
• 地域別の配送料が異なる
• コスト管理が複雑
2. 配送スピード• 通常配送:翌日中に出荷
• 翌日配送:15時29分までの連絡で対応
• 365日出荷対応
• 通常配送:出荷日の規定なし
• 翌日配送:3日以内に配送
• 繁忙期は対応できない場合あり
• 当日配送は一部エリアのみ
3. 配送会社• 日本郵便と提携
• 全国で一定の配送クオリティ
• 複数の配送業者と提携
• 配送品質にばらつきの可能性あり
  1. 料金体系の違い
  2. 配送スピードの違い
  3. 配送会社の違い

楽天市場やAmazon以外のECモールでも活用できる場合があるため、サービスの違いを把握しておくことをおすすめします。

なお、Amazon FBAについて詳しく解説した以下の記事もぜひご覧ください。


関連記事:Amazon FBAとは?儲からないは嘘?概要やメリット・黒字運営のポイントを徹底解説

1.料金体系の違い

画像出典元:楽天出店案内|フルフィルメント by Amazon(FBA)との違い

RSLは他モール向けの出荷に対しても料金体系が同額のためコスト計算がしやすいのが特徴です。また、配送料は北海道・沖縄を含め全国一律の料金設定(60〜120サイズの場合は380円)である点もメリットです。

一方、FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用して他モールへ出荷できる「FBAマルチチャネル」ではAmazon向けと他モール向けの出荷料金が異なります。

そのため、複数のECモールを運営する店舗にとってコスト管理が複雑となってしまいます。また、地域別の配送料も異なる点も把握しておきましょう

フルフィルメントサービスを利用する際は、どのECモールで活用したいか、物流業務の代行を依頼するコスト管理も含めて検討することをおすすめします。

2.配送スピードの違い

画像出典元:楽天出店案内|フルフィルメント by Amazon(FBA)との違い

RSLでは通常配送の場合、当日配送には対応できないものの、遅くても翌日中には出荷されます。また、翌日配送は繁忙期に関係なく当日の15時29分までにRSLに連絡すれば対応可能です。

一方FBAの場合、通常配送は出荷日の規定はなく、翌日配送は注文確定日から3日以内に商品を配送する仕組みになっています。

また、FBAでは年末年始などのイベント時には対応できない場合があり、当日配送は一部エリア(東京・神奈川・大阪)に限って対応しています。

RSLでは年末年始やGWなどに関わらず365日出荷に対応しているため、イベント時にも安定的に配送を手配するにはRSLの利用がおすすめと言えるでしょう。

3.配送会社の違い

画像出典元:楽天出店案内|フルフィルメント by Amazon(FBA)との違い

RSLは日本郵便と提携しているため、全国どこでも変わらない配送クオリティーで配送することが可能です。

一方FBAでは、ヤマト運輸など大手配送会社以外にも複数の配送業者と提携しているため、配送品質が一定に保たれていません。

そのため、梱包状態が悪かった場合に購入者から低評価を受けるリスクがあるため注意が必要です。

以上のことから、配送品質にこだわりたい店舗は日本郵便の配送を利用できるRSLがおすすめです。

楽天スーパーロジスティクス導入までの流れ

画像出典元:楽天出店案内|RSL導入までの流れ

RSLを導入するには、楽天担当者が店舗ごとにヒアリングを行い見積もりを作成しています。

ここからは、RSL導入までの流れを以下の項目ごとに詳しく解説いたします。

  • 問い合わせから契約まで
  • 契約から稼働開始まで

RSLの導入は、申し込みから稼働開始までには約2ヶ月前後の期間が必要なため、RSLで物流業務を効率化したい店舗は早めに問い合わせをしてみましょう。

問い合わせから契約まで

まずは、RSLを利用したい楽天市場の出店者から担当するECコンサルタント、または店舗運営Naviから問い合わせを行いましょう。

問い合わせ後は、楽天担当者から出店者へ店舗運営のヒアリングがあり、個別の見積もりを作成するため、合意すれば契約手続きに進みます。

以下の表で、お問い合わせから契約までの項目を整理しているため、改めてご確認ください。

項目内容
問い合わせ• 楽天出店者:担当ECCまたは楽天店舗運営Naviから問い合わせ
• 未出店者:楽天出店案内より問い合わせ
ヒアリング• RSL営業担当より連絡
• サービス紹介・ヒアリングなどを実施
見積もり確認• RSL営業担当が作成した見積もりを元に商談
契約• 申込書類の説明
• 必要書類の作成

契約から稼働開始まで

契約後は、RSL専任担当者により、安定稼働するまで継続的なサポートを受けることができます。

また、上記「3.受注管理システムの導入が必須」で紹介した受注管理システムなど各種ツールの導入や設定準備などは店舗で作業を実施する必要があるため、事前に操作方法を確認しておきましょう。

以下の表で、契約後の流れを整理しているため、改めてご確認ください。

項目内容
ヒアリング(導入コンサルティング)• 専任の物流コンサルタントサポートが付く
• 詳細なスケジュール確認
• 保管スペースの確保など、受け入れ準備を細かくサポート
各種ツール設定• RSLサポートツールの設定
• 受注管理システムの連携設定
• 店舗側で作業を実施
リハーサル(運用テスト)• 入荷~出荷までを想定した運用テストを実施
• 保管フロアの決定
運用開始• 初入荷~初出荷のサポート
• 安定稼働までの継続サポート

楽天スーパーロジスティクスを導入し成果をあげた事例

ここまでの内容で「RSLの概要やメリットを把握できたけれど、導入することによる実際の効果をイメージできない」という方もいるのではないでしょうか

そこでここからは、RSLの導入で成果をあげた事例を以下2つご紹介します。

①RSL移行で転換率1.5倍、月商前年比300%達成

②RSL導入で転換率2.5倍!広告比率の減少により利益改善に成功した事例

いずれもジャグー株式会社で支援した事例になります。自社だけでのRSL導入に不安がある場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

ジャグーの楽天市場総合支援サービス
Jagooは、豊富な成功事例と失敗事例を踏まえて最短距離で進めるEC戦略・運用のプロフェッショナルです。
売上拡大・利益拡大はもちろん、継続し続けられる「仕組み化」に至るまで完全コミット。 楽天出身者が経営しているからこそ実現する、ただの作業代行ではない本気で勝ち抜くEC戦略をご提供致します。

①RSL移行で転換率1.5倍、月商前年比300%達成

ひとつ目に紹介する成功事例は、美容家電を取り扱う店舗です。

導入前の課題:複数チャネルでの在庫管理と配送の遅れ

こちらの店舗では、RSL導入以前の商品発送について、Amazonでは「FBA(フルフィルメント by Amazon)」を利用し、自社公式サイトや楽天市場、Yahoo!ショッピングでは委託倉庫からの出荷を行っていました。

しかし、土日の出荷対応ができず、商品の発送までに最大3営業日を要するという課題を抱えていました

また、複数の販売チャネルに在庫を分散させることで、機会損失や滞留在庫の増加というリスクを抱えていました。

RSL導入後の改善:売上高300%増を達成

2024年2月にRSLを導入したことで、店舗の運営状況は大きく改善しました。

最も顕著な成果は、あす楽(現在は最強翌日配送)の導入により、商品ページのCVR(転換率)が最大1.5倍まで向上したことです。

この転換率の向上は、売上増加しただけでなく、商品ページのSEO順位も上昇させる好循環を生み出しました。

さらに、迅速な配送によって顧客満足度も向上し、商品レビューの平均評価は4.6以上という高水準を維持しています。

また、プロモーション効果と相まって、RSL導入前は前年比120%程度だった売上高が、導入後には前年比300%以上という驚異的な成長を遂げた事例です。

なお、当初懸念されていた在庫の分散や滞留の問題も、売上の大幅な増加により解消されました。

②RSL移行で転換率2.5倍、広告比率4%に改善

次に紹介するのは、生活家電を取り扱う店舗がRSLを導入したことによる成功事例です。

導入前の課題:最安値でも伸び悩む売上

この店舗のRSL導入前は、Amazonで受注した商品は「FBA」で出荷し、楽天市場とYahoo!ショッピングの商品は、自社倉庫からの出荷を行っていました。

商品価格は各ECモール内で最安値を実現していたものの、土日の出荷対応ができず、発送まで最大3営業日を要する状況でした。

特に大きな課題だったのは、価格競争力があるにも関わらず、出店歴の長い競合店舗がレビュー数で優位に立ち、売上シェアを獲得できていないことでした。

RSL導入後の成果:転換率2.5倍増と広告効率の劇的改善

こちらの店舗の場合は、2024年4月にRSLを導入したところ、店舗の状況が大きく改善しました。

RSLの導入により、あす楽(現在は最強翌日配送)を獲得したことで、商品ページの転換率が最大2.5倍にまで向上しました。

また、売上増加にともない商品ページのSEO順位も上昇。さらに、レビュー数が5件未満から30件にまで増加し、商品の信頼性も大きく向上することに成功しました。

広告効率の改善による収益性の向上

RSL導入による売上増加は、広告効率の改善にも大きな好影響がありました。

検索件数の増加と商品実績の向上により、RPP広告におけるキーワード別のCPC(クリック単価)が低下しました。

さらに商品単体の広告比率も9%から4%まで改善されたため、収益性の向上にもつながった事例です。

まとめ|楽天スーパーロジスティクスを導入して売上アップにつなげよう

楽天運営において物流業務を効率化するためには楽天スーパーロジスティクス(RSL)の導入が必須です。

RSLを導入すれば、商品の入荷作業から保管、配送までの物流業務を任せられるため、自社リソースや倉庫費用を削減して、店舗の販売力強化に投資できます。

しかし「RSLの重要性は理解できたけれど、自社店舗に適しているのかわからない」「受注管理システムを利用できるか不安」という担当者もいるのではないでしょうか

ジャグー株式会社では、RSLの導入に関する相談も受け付けております。楽天市場出身者による専門的なサポートを行っており、売上の改善や社内運用の仕組み化など、戦略から販売までを一気通貫したEC支援をご提供します。

RSLの導入など、楽天運用に関するご相談があればお気軽にお問い合わせください。

ジャグーの楽天市場総合支援サービス
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売上拡大・利益拡大はもちろん、継続し続けられる「仕組み化」に至るまで完全コミット。 楽天出身者が経営しているからこそ実現する、ただの作業代行ではない本気で勝ち抜くEC戦略をご提供致します。

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