ECモールでの売上アップや店舗の安定的な成長のためには、リピータ-の獲得が必要不可欠です。
しかし、実際にはリピーターがなかなか思うように増えないと悩む店舗も多いのではないでしょうか。
本ブログでは、リピーター獲得の重要性や法則、リピート率の計算方法、リピーター獲得のための具体的な施策についてお話しさせていただきます。
目次
リピーターの重要性
リピート率とは特定の期間に商品を購入した新規ユーザーのうち、何人のユーザーが再び購入したのかを表す指標です。
リピーターを増やしていくことで得られるメリットは大きく分けて2つあります。
下記では、具体的なメリットとマーケティングの法則を紹介していきます。
①新規顧客の単価よりリピーターの単価の方が高い傾向にある
新規顧客は、自店舗の商品の良さやクオリティがわからないので、お試しで少量を購入することが多いですが、リピーターは自店舗のサービスの良さや商品を気に入ってリピートしていることが多いので、まとめ買いや複数商品の購入をする傾向にあります。
②新規顧客に比べてリピーターは広告費がかかりにくい
新規顧客を獲得するためには、商品や店舗を認知させることから始まるため、様々な広告を運用して集客しなければなりません。
リピーターの場合は、自店舗の商品を気に入ってくれているためコストをかけなくても自ら店舗ページへアクセスしお買い物をしてくれます。
【パレートの法則】
みなさんは「パレートの法則」をご存知でしょうか。
パレートの法則とは、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した冪乗則で経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているとした法則です。
別名「80:20の法則」とも呼ばれています。
簡単に説明すると、「売上の8割は、2割の顧客が生み出している」というものです。
ここでいう2割の顧客と言うのが、リピーターにあたるケースが多いです。
ご理解いただきたいことは「売上の基礎を支えているのはリピーターである」ということです。
【1:5の法則】
ご存知の方も多いかも知れませんが、本項では「1:5の法則」についてお話しさせていただきます。
この法則は、「新規の顧客を獲得するには、既存の顧客の5倍のコストがかかる」というものです。
新規のお客様を獲得するにはSEO対策や広告の運用を行う必要があります。
新規顧客を広告経由で獲得した場合には、当然広告費がかかります。
CPC広告、CPA広告のクリック単価も年々上昇する一方で、一度購入してくれた顧客が商品やサービスを気に入って、購入履歴やブックマークなどから自主的にリピートで購入をしてくれれば、広告費はかかりませんよね。
リピート率の計算方法
リピート率は以下の計算式で求めます。
【一定期間のリピート顧客数÷累計新規顧客数×100=リピート率】
例えば、店舗の累計新規顧客が1,000人の店舗があったとします。
一定期間のリピーターが200人だった場合、200÷1,000×100でリピート率は20%となります。
混合しやすいリピーター率
リピート率は、新規顧客がリピーターになった割合になります。
一方のリピーター率とは、一定期間に商品を購入した顧客のうち、リピート購入した人がどのくらいかを示す値です。
リピーター率を求める計算式は以下になります。
【当月のリピート顧客数÷当月の顧客数×100=リピーター率】
リピーター率は新規顧客数の影響を受けるため、新規顧客数が増加すれば下がり、増加しなければ上がります。
リピーター率が高い=既存顧客に依存した状態ともいえるため、必ずしも高ければいいわけではないので、しっかりリピート率との違いを理解しましょう。
リピート率を高める施策
ここからは、実際にリピート率を向上していくための具体的な施策をご紹介します。
ここでおすすめするのは、次の5つです。
実際に取り入れられそうな施策があれば、店舗運営の参考にしていただければ幸いです。
①リピーター限定の特典を設ける
リピーター限定の特典をつけることは、リピート率の向上に役立ちます。
リピーター限定特典の内容は、メルマガなどでリピーターのみに割引クーポンを配布したり、リピーター限定セールを企画し招待状を送付するなどの施策があります。
このような限定特典は、顧客の帰属意識を強め、店舗への愛着を強める効果も期待できます。
②サプライズを演出する
サプライズの演出は顧客の感情を動かし強い印象を与えるので、店舗や商品などを忘れられることを防ぐことができます。
具体的な施策としては、誕生月などにプレゼントやクーポンの配布を行ったり、手間はかかりますが、手書きのメッセージを同梱したり個人向けに特別なメールを送ったりすることも有効です。
③メルマガの配信
メルマガの配信は、商品や店舗のことを忘れてしまっている顧客に再び認知してもらい購買意欲を掻き立てる効果が期待できます。
新商品や購入した商品の関連商品のおすすめだけでなく、商品にまつわる豆知識や使用例などのお役立ち情報なども織り込みましょう。
こうすることで、顧客に気軽に読み進めてもらえるだけでなく、店舗の考え方や商品の価値を理解してもらうことにも繋がります。
④定期購入システムを導入する
定期購入は、新規顧客をリピーターに引き上げるための非常に有効な手段です。
特に化粧品や健康食品まど、定期的に購入されやすい商品を取り扱っている店舗には、定期購入システムの導入がおすすめです。
たとえば、初回に限り半額などの初回限定割引を導入すれば、お得に感じ定期購入をするハードルも下がります。
また、定期購入会員限定の無料特典やプレゼントキャンペーンを企画することで、初回割引があり、その上で無料特典もついてくるというダブルのお得感でより効果的に顧客を獲得できます。
リピート率を下げる要因
ここまでで、リピート率を向上させることによって店舗が得られるメリットをお伝えしてきました。
本項では、リピート率を下げてしまう要因についてお伝えしていきます。
①商品やサービスの質が低い
そもそもの話にはなりますが、商品やサービスの質が低ければ、様々な施策でいくら顧客との接点を増やしてもリピートには繋がりません。
顧客からのレビューなどをしっかりチェックして改善の必要がないかを確認しましょう。
また、商品ではなく、コールセンターなどの接客対応が悪いことも顧客離れの原因となります。
顧客に満足してもらえるよう丁寧な対応を行うことも重要です。
②正しい使用方法を理解してもらっていない
顧客に商品の使用方法をしっかりと理解してもらえず、商品の本来の良さを実感してもらえていないこともリピート率低下の原因になります。
このような場合は、商品ページにしっかりと使用方法や使用例などを記載したり、商品と一緒にわかりやすい説明書などを同梱することで改善できます。
③商品の存在を忘れられている
ECモール上には、日々新しい商品が発売され、数多くの商品に自店舗の商品が埋もれてしまい、顧客に商品の存在を忘れられることも、リピート低下の原因となります。
このような場合、顧客が商品にマイナスの印象を持っているわけではありません。
購入後の、アフターフォローのメールや、定期的なメルマガの配信などによって改善が期待できます。
まとめ
ECモールにおいて、新規顧客獲得の施策を行うには、相当の広告費がかかります。
当然、リピーターを増やしていくためには、原資となる新規顧客獲得も大切です。
しかし、その上で店舗運営の安定を目指すためにはリピーターの獲得が必須となってきます。
また、リピート率は顧客満足度を直接的に表す数値とも言われています。
リピート率を分析することで、提供している商品や実施した施策の改善、また売上目標を達成するために新規顧客をどれくらい獲得していく必要があるのかも判断できます。
内容を正しく理解し、今後の店舗運営に役立てていただければ幸いです。