
Amazon DSPは、Amazon内外に向けて配信できる広告のため、潜在顧客層へアプローチして、ブランド認知度の向上や売上拡大が期待できます。
またAmazonが持つ購買データや閲覧データを活用した高精度なターゲティングができるのが特徴的な広告です。
しかし、
「Amazon DSPという言葉は聞いたことがあるけれど、具体的な仕組みやスポンサー広告との違いがわからない」
「Amazon DSPを利用した際の効果のイメージが湧かない」
などとお困りの担当者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、Amazon DSPの仕組みや特徴から、利用するメリットや注意点まで徹底的に解説します。
さらに、ターゲティング方法や他のスポンサー広告との使い分けについても紹介しています。
Amazon DSPを利用することで集客力が高まり、Amazon SEOの向上や売上アップも期待できるため、ぜひ最後までご覧いただき効果的な広告戦略の参考にしてください。

監修者
米原 広兼
ジャグー株式会社 代表取締役
新卒で楽天グループ株式会社に入社し、ECコンサルタントとして
SOY(Shop of the Year)受賞店舗をはじめ多数の上位店舗を支援。
約2万人の社員の中から「楽天賞MVP」を受賞するなど、
高い実績と評価を獲得。
その後、大手企業のEC支援を行うコンサルティング会社を経て、
2020年にEC専門支援会社「ジャグー株式会社」を設立。
楽天市場やAmazonなど複数モールにおける売上拡大・運用最適化を総合的に支援している。
また、グループ会社にて自らもAmazonでの販売事業を展開。
自社ブランド製品はAmazonで「Amazonおすすめ」を多数獲得し、
販売開始から1年で月商1,000万円を突破するなど、売り手としても豊富な実績を持つ。
目次
Amazon DSPとは
Amazon DSPは、Amazonが提供しているディスプレイ広告の配信プラットフォームです。Amazonの中だけでなく、Amazon以外のサイトやアプリにも広告を出すことができます。
ただし、Amazon DSPは一部の広告代理店やAmazon社内のチームだけが運用できます。自社のEC担当者が直接触って操作することはありません。
そのため、配信を希望する場合は、広告代理店へ依頼するか、Amazonの担当者へ相談する必要があります。
Amazon DSPの強みは、Amazonが保有する購買データや閲覧履歴を用いたターゲティングで、広告の費用対効果を高められることです。
また、特定の商品カテゴリに関心を持つユーザーや、特定ブランドの購入経験があるユーザーへ、Amazonのサイトだけでなく提携先のメディアにも広告配信が可能な点もメリットと言えます。
Amazon DSPを活用すれば、Amazonの膨大なデータに基づくターゲティングで自社商品の認知拡大や売上アップを目指せるでしょう。
DSPの基礎知識
そもそも「DSP(Demand-Side Platform:デマンドサイドプラットフォーム)」とは、Amazon内で使われる専門用語ではなく、広告主がインターネット上の広告枠を効率的に購入するためのシステムのことを指します。
広告主は、DSPを利用することで「どこに広告を掲載するか」「どのようなユーザーに広告を表示するか」を決めて、インターネット上やアプリなどの広範囲に向けて、自動的に広告を出稿できるのです。
一方、DSPに対し広告枠を提供するメディア側にはSSP(Supply Side Platform:サプライサイドプラットフォーム)という「広告を売る側」のシステムがあります。
SSPは広告を載せたいサイトやメディア、出版社などが自分のWebページに「どの広告を載せるか」「いくらで売るか」を決めて、多くの広告主に広告を掲載するスペースを売るための仕組みです。
広告主(DSP)とメディア(SSP)の相関関係をまとめると以下のようになります。
広告主 | メディア側 | |
システム名 | DSP(Demand-Side Platform:デマンドサイドプラットフォーム) | SSP(Supply Side Platform:サプライサイドプラットフォーム) |
主な役割・機能 | 「どこに広告を掲載するか」「どのようなユーザーに広告を表示するか」を決め、自動で広告を出稿できる | 「どの広告を載せるか」「いくらで売るか」を決め、多くの広告主に広告スペースを売れる |
このように、Web広告の多くは、DSPとSSPが連携して入札と広告表示を自動で行う仕組みで成り立っているのです。
つまり、Amazon DSPは、AmazonがDSPの役割を果たし、利用者に対して幅広い広告枠への広告の配信手段を提供しているツールと言えるでしょう。
Amazon DSPの仕組みをわかりやすく解説
Amazon DSPは、5つのアカウント構造に階層にわけられています。
それぞれの役割は下記のとおりです。
アカウント階層 | 主な役割 |
1.Entity(エンティティ) | ・広告代理店単位で作られるアカウントの「大元」 ・5つの階層のうち最上位の管理アカウント ・複数の広告主を管理する |
2.Advertiser(アドバタイザー) | ・広告主(企業や出品者)のアカウント ・1つのEntityに、複数のAdvertiser(広告主)が紐づく |
3.Order(オーダー) | ・キャンペーンの目的や予算、期間やターゲティングなどを設定する ・広告配信の戦略的な枠組みを定義している |
4.Line item(ラインアイテム) | ・「広告グループ」みたいなもの ・Order(オーダー)で設定した個別の組み合わせのこと ・ターゲティングや入札戦略、配信タイミングなど、具体的な配信戦術の設定が可能 |
5.Creative(クリエイティブ) | ・Amazon DSPで実際に配信されるバナー画像や動画広告などの広告素材そのもの ・複数のCreative(クリエイティブ)を作成して比較テストを行うことで効果的な広告を見つけれらる |

このようにAmazon DSPでは、段階的なアカウント管理を行うことで、広告主が戦略的かつ効果的な広告運用を支援しています。
Amazon DSPの特徴
Amazon DSPは、Amazonが保有する膨大な顧客データを活用して、Amazon内外に広告配信をできるのが特徴です。
また他にもAmazon DSPの特徴として以下3つが挙げられます。
- Amazonサイト内外のさまざまな広告掲載面へ配信が可能
- Amazonで商品を出品していない企業も活用できる広告手段
- ブランドイメージを安全に保つための仕組みの提供
この3つの特徴の中から特に、「2.Amazonで商品を出品していない企業も活用できる広告手段」と「3.ブランドイメージを安全に保つための仕組みの提供」について、以下3つの項目に分けて詳しく解説していきます。
- エンデミック広告主(Amazon内で販売している広告主)
- ノンエンデミック広告主(Amazon内で販売していない広告主)
- ブランドセーフティ
なお、「1.Amazon内外へ広告の配信が可能な点」については、のちほど詳しく解説していきます。
エンデミック広告主(Amazon内で販売している広告主)
エンデミック広告主とは、Amazon内で商品を販売している企業や個人を指します。
エンデミック広告主は、Amazon DSPを活用することでAmazonが保有するユーザーの購買データや閲覧履歴に基づいて自社商品に関心を持つ可能性が高い顧客層へ広告を配信し、商品詳細ページへ誘導できます。
たとえば、過去に特定の商品カテゴリを閲覧したり、競合商品を購入したりしたユーザーに対して、関連する自社商品の広告を表示して、自社商品ページへ誘導するといった運用が可能です。
このようにエンデミック広告主がAmazon DSPを利用すると詳細なターゲティングにより、購入意欲の高いユーザーに対して広告が配信できるのです。
ノンエンデミック広告主(Amazon内で販売していない広告主)
ノンエンデミック広告主とは、Amazon上で商品を販売していない企業や個人を指します。
Amazon DSPはAmazonで商品を出品していない場合でも、後述する「Amazon DSPの配信方法」を行えば、Amazonが保有する顧客データを利用した広告の配信が可能です。
ノンエンデミック広告主がAmazon DSPを活用するとAmazon外にある自社ブランドサイトやランディングページなどへの集客や自社商品の認知度向上を狙えるメリットがあります。
たとえば、旅行代理店をノンエンデミック広告主とした場合、過去に旅行関連の商品をAmazonで閲覧・購入したユーザーに対し、Amazon内やAmazonが提携する外部のWebサイト、アプリなどへ広告を配信し、自社のツアー予約サイトへ誘導するといった活用方法が考えられます。
そのため、Amazon DSPはノンエンデミック広告主にとって、多くの潜在顧客層にリーチするための効果的な広告手段と言えるでしょう。
ブランドセーフティ
ブランドセーフティとは、広告が不適切なコンテンツとともに表示される危険性を低減する仕組みです。
Amazon DSPは広告が不適切なコンテンツとともに表示されるリスクを低減するため、広告掲載面の品質を担保する複数の対策を実施しています。
たとえば、アルコール飲料を扱う企業の広告が、子供向け玩具を掲載するサイトに配信されてしまい、ブランドイメージを棄損するといった事態の発生を防止する仕組みです。
これにより広告主は、自社のブランド価値を損なうリスクを減らし、安心して広告配信を行えるでしょう。
Amazon DSPを利用する5つのメリット

ここではAmazon DSPを利用することで得られる以下5つのメリットを解説します。
- Amazon内・外に広告が配信できる
- Amazonの購買データを活用したターゲティングができる
- スポンサー広告と併用すると効果が高くなる
- 潜在層への認知拡大やリピート促進が期待できる
- Amazonに出品していない企業も利用できる
順に解説します。
1.Amazon内・外に広告が配信できる
Amazon DSPを活用する大きなメリットは、広告配信可能な範囲の広さにあります。
広告はAmazonサイトやアプリ内に加えて、Amazonが提携する数多くの外部Webサイトやアプリにも掲載され、より多くの潜在顧客へアプローチできます。
たとえば、普段Amazonを利用しないユーザが閲覧する提携先のWebサイトやアプリにも広告を表示して潜在顧客層へ自社商品の認知を拡大できることです。
このように、Amazon DSPを活用し、Amazon内外のさまざまな掲載面に広告を配信してブランド認知の拡大や新規顧客の獲得につながるのがメリットと言えるでしょう。
2.Amazonの購買データを活用したターゲティングができる
Amazon DSPは、Amazonが保有する購買データを活用した精密なターゲティングが可能です。
Amazon DSPではユーザーが過去にAmazonで商品を購入した履歴や閲覧行動などのデータを活用できます。
そのため、広告を配信する商品に関心が高いユーザーに対し効果的に広告を配信できます。
たとえば、過去にモバイルバッテリーを購入したユーザーに対し、充電ケーブルの広告を表示したり、カメラを頻繁に閲覧しているユーザーにカメラのアクセサリーの広告を配信したりするといった運用が可能です。
また、同じ商品ページを何度も閲覧して購入まで至っていないユーザーに、その商品の広告を配信して購入を促すリターゲティングも可能です。
このように、Amazon DSPはAmazonで保有する購買データを活用して、購入意欲の高いユーザーを絞り込んだ無駄の少ない広告運用が狙えるのです。
3.スポンサー広告と併用すると効果が高くなる
Amazon DSPは、スポンサー広告と組み合わせることで、広告キャンペーン全体の成果を増大するメリットもあります。
たとえば、Amazon DSPで広範囲なユーザーへ自社ブランドの認知を図り、スポンサー広告で検索結果の上位に商品を配信すれば、ユーザーの商品購入の動線に応じた連続的なアプローチが可能です。
また、Amazon DSPとスポンサー広告では以下のように必要な予算が異なるため、広告の費用対効果(ROAS)を高めるためにも、両者の広告を組み合わせるのがおすすめです。
項目 | Amazon DSP | スポンサー広告(スポンサープロダクト/ブランド/ディスプレイ) |
---|---|---|
最低出稿料金 | 30万円~(代理店によって異なる) | ・数円〜数千円から可能 ・最低出稿単価は2円/クリック |
課金方式 | インプレッション課金(1,000回表示ごと) | ・クリック課金(CPC) ・一部ディスプレイ広告はインプレッション課金もあり |
4.潜在層への認知拡大やリピート促進が期待できる
Amazon DSPは、自社商品を知らない潜在層へのブランド認知拡大や既存顧客へのリピート購入を促進できる点もメリットと言えます。
なぜなら、Amazonサイト内外への広告配信による新規顧客へのリーチに加え、過去の購入・閲覧データからリターゲティング配信が行えるからです。
たとえば、Amazon DSPを利用すれば、Amazonと提携しているWebサイトやアプリを利用する潜在顧客層に向けて広告を配信して認知を拡大できます。
また、一度自社商品を購入したユーザーに向けて、Amazon内でリターゲティング広告を配信することでリピート購入や顧客ロイヤリティの向上が期待できます。
このようにAmazon DSPでは潜在顧客層から既存顧客層まで幅広くアプローチできる点がメリットと言えるでしょう。
5.Amazonに出品していない企業も利用できる
Amazon DSPは、Amazonで商品を直接販売していない、いわゆるノンエンデミック企業も活用できることもメリットと言えます。
スポンサー広告はAmazon出品者が一定の条件を満たした場合のみ利用できる広告ですが、Amazon DSPはAmazonに出品していない企業でも、Amazoの顧客データを活用した広告配信が可能です。
また、広告の遷移先を自社Webサイトやランディングページへ誘導できるため、効果的な集客に活用できるでしょう。
たとえば、自動車メーカーが、アウトドアのライフスタイルに関心を持つAmazonユーザーをターゲットに設定し、走破性の高いSUV車の新型モデルのWebページへ誘導する広告を配信するといった運用も可能です。
Amazon DSPはAmazon外でビジネスを展開する企業にとって、Amazonのデータを活用して潜在顧客へアプローチできる有力な広告手段と言えるでしょう。
Amazon DSPを利用する際の3つの注意点
メリットの多いAmazon DSPですが、利用する際に注意すべき点が以下の3つあります。
- 自社で運用ができない
- 配信するためには高額な費用の用意が必要
- 短期的なROAS向上には向いていない
「運用を始めたのに、効果が感じられなかった」と後悔しないためにもしっかりと確認しましょう。
次から順に解説していきます。
1.自社で運用ができない
Amazon DSP広告は、広告主が自社で運用できない点に注意が必要です。
Amazon DSPを運用するためには、Amazon公認の広告代理店のみです。
具体的には、上記「Amazon DSPの仕組みをわかりやすく解説」で解説した「Entity(エンティティ)」と呼ばれる最上位の管理アカウントが必要です。
このアカウントはAmazonやAmazonから認定された一部の広告代理店のみが保有しています。
そのため、広告主がAmazon DSPの利用を開始するためには、Amazonの担当者に相談するか、Amazon DSPに対応している認定代理店に運用を委託して運用のサポートを受けましょう。
2.配信するためには高額な費用が必要
Amazon DSPを配信するための予算は、依頼する代理店によって異なりますが一般的には月額でおよそ30万円〜300万円程度必要と言われています。
まとまった広告予算が必要なため、低予算で広告運用を開始したい企業にとっては、ハードルが高く感じられる可能性があります。
なお、Amazon DSPの課金方式は広告が表示されるごとに費用が発生する「インプレッション課金型」で、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生します。
また、以下のとおりAmazonに直接広告配信を依頼する場合と、認定代理店に依頼する場合では必要な費用が異なり、比較的認定代理店へ依頼するほうが少額で運用が可能です。
項目 | Amazonに直接依頼する場合 | 認定代理店に委託する場合 |
---|---|---|
最低出稿金額 | 300万円~ | 30万円~(代理店によって異なる) |
運用手数料 | なし | 広告費の10~20%程度が相場 |
おすすめな企業 | 費用をかけてでも幅広く認知を広げたい企業 | 予算を絞ってある程度の範囲の潜在顧客に対してリーチしたい企業 |
Amazon DSPの導入する場合は、予算に見合った効果が得られるかどうか、販売戦略を十分に検討する必要があるでしょう。
3.短期的なROAS向上には向いていない
Amazon DSPは、短期的なROAS(広告費用対効果)の向上を目的としたい企業には向かないため注意が必要です。
なぜなら、Amazon DSPは自社商品やブランドの認知度を高め、中長期的な視点で顕在層を増やすことを目的としているからです。
たとえば、新商品の認知拡大キャンペーンや、これまでアプローチできていなかった潜在層へのブランドメッセージを訴求するなどの活用方法が推奨されるため、広告の効果は数ヶ月単位で評価する必要があります。
そのため、Amazon DSPは短期的なROASの改善を期待するよりも、持続的なブランド力の構築や将来の顧客獲得を目的とした広告だと理解しておきましょう。
他のAmazon広告(SP/SD/SB)との違い
ここではAmazon DSPとAmazonで活用できる以下の広告の違いを解説します。
- スポンサープロダクト広告
- スポンサーディスプレイ広告
- スポンサーブランド広告
各広告は、配信面や課金方式、そして主な広告の利用目的は大部分で異なる特徴を持っており、これらの違いを理解することが広告戦略を最適化する上で重要です。
Amazon DSPと各スポンサー広告の違いをまとめると以下のとおりです。
Amazon DSP | スポンサープロダクト広告 (SP) | スポンサーディスプレイ広告 (SD) | スポンサーブランド広告 (SB) | |
主な配信面 | ・Amazon内外 ・Amazon提携アプリやメディア | ・Amazon内の検索結果 ・商品詳細ページ | ・Amazon内外 | ・Amazon内の検索結果上部 ・商品詳細ページ |
主な課金方式 | インプレッション課金 | クリック課金 | クリック課金/インプレッション課金 | クリック課金/インプレッション課金 |
主な目的 | ・広範な認知拡大による潜在層へのアプローチ ・ブランド構築 | ・個別商品の販売促進 ・購買意欲の高い顧客への訴求 | ・リターゲティング ・関連性の高いユーザーへの訴求 | ・ブランド認知向上 ・複数商品の訴求 ・ブランドストア誘導 |
このように、Amazon DSPは広範囲へのブランド訴求に活用しています。また、他のスポンサー広告は主にAmazon内での直接的な販売促進や特定ターゲットへのアプローチに適しているため、それぞれの特性を活かした運用が必要です。
スポンサー広告との使い分け
Amazon DSPとスポンサー広告は、マーケティング目標やターゲットユーザーに応じて戦略的に使い分ける必要があります。
特にAmazon商品を出品する「エンデミック企業」はAmazonの販売戦略として検討することをおすすめします。
スポンサー広告は、一部Amazon外にもアプローチできますが、主な目的はAmazon内で購入意欲の高い顕在顧客層へアプローチして販売促進を目指すのに適しています。
一方で、Amazon DSPはAmazon内外の広範囲の潜在顧客層に向けてリーチ拡大や、中長期的な視点でのブランド認知向上、新規顧客の獲得が目的です。
またAmazon DSPは後述する「Amazon DSPで利用できる5つのターゲティング方法」により、特定のライフスタイルに興味があるユーザーに特化したターゲティングも可能です。
そのため、Amazon DSPとスポンサー広告は以下のような組み合わせが考えられるでしょう。
Amazon DSP | スポンサー広告(SP/SB/SD) | |
主な役割・特徴 | 幅広いターゲット層にAmazon内外でリーチできる | Amazon内で個別商品の訴求や購買促進ができる |
活用例・組み合わせ方 | 狙いたいターゲット層をAmazon内外で幅広く認知拡大 | Amazon DSPで誘導したユーザーに対し、自社商品のアピールや販売促進を行う組み合わせ施策 |
それぞれの広告の特性をより理解して戦略的に使い分けることで、ROAS(広告投資対効果)を高めるだけでなく、新規顧客やリピート購入の増加も期待できるのです。
Amazon DSPの配信方法
ここではAmazon DSPの配信方法をステップで解説します。
ただし、Amazon DSP広告を利用するには、Amazonに直接依頼するか、Amazonから認定を受けた代理店を通じて行う必要があり、企業が自社で直接運用することはできません。
そのため、広告主がAmazon DSPを配信するステップとしては以下のとおりとなります。
ステップ | 内容 |
1. 利用相談・申し込み | ・Amazon DSPは広告主が直接運用できず、Amazon担当者または認定代理店に連絡し利用申し込みを行う |
2. アカウント作成 | ・依頼先の代理店やAmazon担当者が管理する「Entity」のアカウント内に広告主用の「Advertiser」アカウントを作成する |
3. キャンペーン設計・目標設定 | ・ブランド認知拡大、コンバージョン増加など配信目的を明確化し、ターゲティングや予算、入札戦略を決定する |
4. クリエイティブ準備 | ・バナーや動画など広告素材を用意し、目的やターゲットに応じて選択 ・アップロードする |
5. 配信設定・ターゲティング | ・性別や年齢、ライフスタイル、購買履歴などからターゲティングを設定する ・リターゲティングなどの手法も組み合わせて設定が可能 |
6. 配信面選択 | ・Amazon内やAmazonが提携するWebサイトやアプリなどの候補から広告の配信先を選択する |
7. 予算・入札額設定 | ・インプレッション課金制で依頼先にもよるが、およそ月額30万円〜300万円程度の広告費が必要 ・日予算やキャンペーン全体予算を設定する |
8. 配信開始・運用 | ・設定内容を確認し配信を開始する ・配信後もターゲティングや予算調整、効果測定が必要 |
このように、Amazon DSPを利用するためには、Amazonや資格を持つパートナーとの連携が不可欠です。
Amazon DSP広告が配信される4つの掲載面
Amazon DSP広告は、Amazonサイト内とAmazonと提携する外部のWebサイトやアプリに配信されますが、それぞれの広告の配信先のことを以下のように呼称します。
- Amazon内へ広告を配信=「オンサイト」
- Amazon外への広告を配信=「オフサイト」
さらに、「オンサイト」や「オフサイト」に配信された広告をクリックした際のページのリンク先も以下2つのなかから目的に合わせて設定が可能です。
- Amazon内の商品詳細ページやストアページに遷移する=「インリンク」
- Amazon外の広告主の自社サイトやキャンペーンページに遷移する=「アウトリンク」
これらの相関関係をまとめると以下の図のようになります。

たとえば、Amazonのトップページ(オンサイト)に広告を掲載する場合、自社ブランドの認知を高めつつ、Amazon外のメディア(オフサイト)にも広告を掲載し、Amazonの商品ページへ誘導する(インリンク)といった使い分けができます。
なお具体的な掲載面は主に以下4つのパターンに分かれます。
- Amazonトップページ=「オンサイト」
- 検索結果ページ=「オンサイト」
- 商品詳細ページ=「オンサイト」
- Amazon以外の掲載面=「オフサイト」
次からは、Amazon DSP広告を配信できる上記の主な掲載面について解説していきます。
1.Amazonトップページ(オンサイト)
Amazon DSP広告は、Amazonのトップページに掲載可能です。(オンサイト配信)
トップページはAmazonユーザーが最初に目にする場所であるため、トップページに広告を配信できれば、新商品やブランドの認知度が短期間で大きく向上する可能性があります。

画像出典元:Amazon
たとえば、期間限定のキャンペーンや、季節に合わせたおすすめ商品などをAmazonのトップページに表示すれば、多くのユーザーの目に触れて認知を獲得できます。
Amazonトップページへの広告掲載は、多くのAmazonユーザーへ視覚的なアプローチを行い、自社ブランドや商品の存在を知らせることができるため、優先的に配信したい掲載面です。
2.検索結果ページ(オンサイト)
Amazon DSP広告は、Amazon内の検索結果ページにも掲載できます。(オンサイト配信)
検索結果ページでは、特定の商品を探しているユーザーに対し、関連性の高い自社商品の広告を掲載できるため、高いクリック率(CTR)が期待できます。

画像出典元:Amazon
たとえば、「ワイヤレスイヤホン」と検索したユーザーの検索結果画面に、自社製の高音質ワイヤレスイヤホンの広告を表示させるといった運用も可能です。
Amazonの検索結果ページは、購買意欲が高まっているユーザーに直接訴求できるため、クリック率(CTR)だけでなく、購入率(CVR)の向上も期待できる掲載面と言えるでしょう。
3.商品詳細ページ(オンサイト)
Amazon DSP広告は、Amazon内の商品詳細ページへの掲載も可能です。(オンサイト配信)
商品詳細ページでは、特定の商品を閲覧しているユーザに対して、関連商品や競合商品と比較検討される場面で自社商品の魅力をアピールできます。
さらに、一度自社の商品ページを訪れたものの購入には至らなかったユーザーへのリマインダーとしても機能します。

画像出典元:Amazon
たとえば、他社製ポータブル電源の商品詳細ページを閲覧しているユーザーに対して、自社製のポータブル電源や関連アクセサリの広告を表示するといった運用が可能です。
特に商品詳細ページは、購買意欲が高いユーザーが閲覧するため、購入の後押しとなる情報を提供すればクリック率(CTR)や購入率(CVR)を高められるでしょう。
4.Amazon以外の掲載面(オフサイト)
Amazon DSPではAmazon以外にも、Amazonが提携するWebサイトやアプリなど、外部メディアにも広告を掲載できます。(オフサイト配信)
オフサイト配信を利用すれば、Amazonを利用しないユーザーを含めた、多くの潜在顧客層へ自社商品をアプローチして、リーチを拡大できます。
たとえば、ニュースサイトやゲームアプリなど、ユーザーが普段閲覧するAmazonの外部サイトへの広告掲載も可能です。
また、Googleのディスプレイ広告と同じ広告枠にも配信ができる「Google Ad Exchange」も利用できます。
このようにAmazon DSPは、Amazon内外を横断した幅広い広告掲載により、自社ブランドの認知向上につながりやすくなるでしょう。
Amazon DSPの費用・課金体系
Amazon DSPインプレッション課金型の広告であり、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生します。
Amazon DSPで広告を配信するためには、Amazonへ直接依頼するか、Amazon認定の代理店に依頼する必要があり、依頼先で以下のとおり最低出稿料が異なります。
依頼先 | Amazon | 代理店 |
---|---|---|
最低出稿料 | 300万円〜 | 30万円〜(代理店によって異なる) |
運用手数料 | なし | おおよそ出稿料の10~20%の手数料 |
Amazon DSPの運用を認定代理店に依頼する場合は、出稿料とは別に運用手数料が発生しますが、Amazonに依頼するよりは比較的少ない予算で運用が可能です。
またAmazon DSPの費用はキャンペーンの規模やターゲティング設定、依頼先によって異なるため、費用対効果を見込んだ広告戦略を立案することが重要です。
Amazon DSPで利用できる5つのターゲティング方法

Amazon DSPでは以下5つのターゲティング方法を利用できます。
- ホットカスタマーターゲティング
- ライフスタイルターゲティング
- ASINリターゲティング
- 自社データを利用したターゲティング
- デモグラフィックターゲティング
なお、それぞれのターゲティング方法の特徴は以下のとおりです。
ターゲティング方法 | 特徴 |
1.ホットカスタマーターゲティング | ・過去30日以内に特定ジャンルや商品カテゴリで購入意欲が高い顧客層を対象にできる ・新商品プロモーションや購入率向上に有効 |
2.ライフスタイルターゲティング | ・特定のライフスタイルや趣味嗜好を持つユーザー層を対象にできる ・潜在顧客層にも配信でき、新規ユーザー獲得に有効 |
3.ASINリターゲティング | ・特定ASINの閲覧や購入履歴をもとに再度広告配信できる ・購買検討層や競合閲覧ユーザーへのアプローチに効果的 |
4.自社データを利用したターゲティング | ・顧客リストや自社サイト訪問履歴などの自社データをAmazon DSPに連携し、精度の高いターゲティング配信が可能 |
5.デモグラフィックターゲティング | ・性別・年齢・家族構成・職業・居住地域などの属性情報で配信対象を絞り込み、特定属性層への効率的な広告配信ができる |
また次からひとつずつ解説していきますので、自社に最適なターゲティング方法を見つける参考にしてください。
1.ホットカスタマーターゲティング
ホットカスタマーターゲティングは、過去30日以内に特定のジャンルや商品カテゴリに対して、購入意欲が高いユーザー層を対象にできます。
たとえば、一眼レフカメラの情報を頻繁に調べているユーザーに対し、関連性の高いカメラ本体やレンズの広告を表示することで、購入を効果的に促すことが可能です。
特にホットカスタマーターゲティングは、新商品のプロモーションをする場合に、その商品カテゴリの購入意欲が高いユーザーへ広告を配信できるおすすめのターゲティング方法です。
2.ライフスタイルターゲティング
ライフスタイルターゲティングは、特定のライフスタイルや趣味嗜好を持つユーザー層を対象にできます。
Amazon DSPは100種類以上のライフスタイルカテゴリが用意されており、たとえば以下のようなターゲティング例が考えられます。
ターゲットユーザー例 | 配信する広告例 |
過去1年以内にペットフードを購入したユーザー | ペット関連の新製品広告 |
頻繁に海外旅行関連の情報を閲覧しているユーザー | 海外旅行パッケージの広告 |
このように、ライフスタイルターゲティングは、ユーザーの関心にアプローチできるため、潜在顧客層にも広告を配信して新規ユーザーの獲得が狙えるターゲティング方法と言えるでしょう。
3.ASINリターゲティング
ASINリターゲティングでは、Amazonの商品識別番号であるASINをもとに、特定の商品ページを閲覧したユーザーに対して再度広告を配信できます。
ASINリターゲティングは、Amazon DSPのなかでも購入検討層へ効果的にアプローチできるターゲティング方法です。
なお、ASINリターゲティングでは以下のセグメントを利用できます。
購買セグメント | 閲覧セグメント | 類似セグメント |
・過去に特定のASINや関連性の高いASINを購入したユーザー | ・特定のASINの商品詳細ページを閲覧したユーザー ・自社商品だけでなく、競合ASINも指定可能 | ・特定のASINを購入または閲覧したユーザーと類似の行動パターンを持つユーザー |
たとえば、自社製品である「ヘッドホン」の商品ページから離脱してしまったユーザーに対して、数日後に閲覧していたヘッドホンの広告をAmazon内外に配信して、再度購入を促すことが可能です。
また、競合商品を閲覧したユーザーに対し、類似した自社商品の広告を配信して、検討先を自社商品にするといった効果も期待できます。
4.自社データを利用したターゲティング
自社データを利用したターゲティングは、広告主の顧客情報をAmazon DSPと連携させ、より精度の高い広告配信ができる方法です。
利用方法は、広告主が収集した顧客リストや自社Webサイトの訪問履歴といったデータをAmazon DSPにアップロードします。
アップロードしたデータは、Amazonが自動的にAmazonが保有するデータと照合します。そして照合後に、自社データと異なるユーザー層や自社データに類似するユーザー層をターゲットにした広告を配信できるのです。
5.デモグラフィックターゲティング
デモグラフィックターゲティングは、Amazonが保有するユーザーの属性情報に基づいて広告配信対象を絞り込む方法です。
なお、デモグラフィック(Demographic)とは、人工統計学的な属性の総称で、性別、年齢、住まいなどのような属性をもとにターゲットを明確にするためのマーケティングで使われる指標です。
広告主は自社商品やサービスを届けたい特定の属性を持つユーザー層に対象を絞って効率的に広告を配信できます。
たとえば、「20代の女性で、かつ年間300万円以上の所得がある層」といった、より具体的なターゲットにピンポイントで広告を届けられます。
また、ターゲットとするユーザー像が明確に定まっていない場合でも、デモグラフィックターゲティングで対象を絞りながらユーザー層を特定していく手段として活用できるでしょう。
Amazon DSPで配信可能な広告
Amazon DSPでは、ブランドのメッセージを効果的に伝えるため、静止画や動画といった以下の広告フォーマットが用意されています。
- 静的ディスプレイ広告
- 静的バナー広告
- 動画広告(ストリーミングTV・オンライン動画など)
広告キャンペーンの目的やターゲットユーザー、配信面に最適な広告表現を用いることが、広告効果を高めるために重要です。
次からはAmazon DSPで利用できる広告フォーマットについて主に表示サイズやファイル容量、ファイル形式などの仕様を中心に解説していきます。
静的ディスプレイ広告
静的ディスプレイ広告は、アニメーション要素を含まない、1枚の画像で構成される広告です。
デスクトップとモバイル双方の環境で、さまざまなサイズの広告枠に対応し、製品の魅力やブランドメッセージを視覚的に伝えられます。
なお、静的ディスプレイ広告の仕様は以下のとおりです。
▼デスクトップの場合
広告掲載枠 | 表示サイズ | クリエイティブサイズ | 最大ファイル容量 | ファイル形式 |
---|---|---|---|---|
ミディアムレクタングル | 300 x 250ピクセル | 300 x 250ピクセル | 200KBのHTML、40KBのスタティック(フランス、イタリア、スペイン、日本は50KB) | JPG / PNG-8 |
リーダーボード型 | 728 x 90ピクセル | 728 x 90ピクセル | 200KBのHTML、40KBのスタティック(フランス、イタリア、スペイン、日本は50KB) | JPG / PNG-8 |
ワイドスカイスクレーパー | 160 x 600ピクセル | 160 x 600ピクセル | 200KBのHTML、40KBのスタティック(フランス、イタリア、スペイン、日本は50KB) | JPG / PNG-8 |
ラージレクタングル | 300 x 600ピクセル | 300 x 600ピクセル | 200KBのHTML、50KBのスタティック | JPG / PNG-8 |
ビルボード | 970 x 250ピクセル、800 x 250ピクセル(ドイツのみ) | 1940 x 500ピクセル(2倍)(オンサイトで必須)、800 x 250ピクセル(ドイツのみ) | 200KB | JPG / PNG-8 |
引用元:Amazon DSPデスクトップおよびモバイルウェブの静的ディスプレイ広告|amazon ads
▼モバイルの場合
広告掲載枠 | 表示サイズ | クリエイティブサイズ | 最大ファイル容量 | ファイル形式 |
---|---|---|---|---|
モバイル用リーダーボード型 | 320 x 50ピクセル | 640 x 100ピクセル(2倍)(必須) | 50KB | JPG / PNG-8 |
モバイルの詳細と検索結果ページ | 414 x 125ピクセル | 828 x 250ピクセル(2倍)、640 x 250ピクセルのセーフゾーン(必須) | 100KB | JPG / PNG-8 |
モバイル用ミディアムレクタングル | 300 x 250ピクセル | 600×500ピクセル(2倍)(必須) | 40KB | JPG / PNG-8 |
モバイル用リーダーボード型(タブレット) | 728 x 90 | 1456 x 180ピクセル(2倍)(必須) | 200KB | JPG / PNG-8 |
引用元:Amazon DSPデスクトップおよびモバイルウェブの静的ディスプレイ広告|amazon ads
静的バナー広告
静的バナー広告は、主にモバイルデバイスのWebサイトやアプリのコンテンツ内で表示される広告フォーマットです。
静止画で構成され、ユーザーが情報収集やエンターテイメントを楽しむなかで自然に目に触れるため、簡潔なメッセージでブランド認知を高めたり、自社サイトへ誘導したりする際に活用されます。
静的バナー広告の仕様は以下のとおりです。
▼画像バナー広告の場合
広告サイズ | クリエイティブサイズ | 最大ファイル容量 | ファイル形式 |
---|---|---|---|
320×50 | 640x100px(2倍)(必須) | 50KB | JPG/PNG-8 |
300×250 | 600x500px(2倍) | 40KB | JPG/PNG-8 |
728×90 | 1456x180px(2倍) | 200KB | JPG/PNG-8 |
414×125* | 828x250px(2倍)(必須) | 200KB | JPG/PNG-8 |
引用元:Amazon DSPモバイルアプリの静的バナー広告のサイズと仕様|amazon ads
▼リッチメディア広告(サードパーティ配信のみ)の場合
広告サイズ | 最大初回のファイル読み込み | ファイル形式 |
---|---|---|
320×50 | 100KB | HTML |
300×250 | 200KB | HTML |
728×90 | 200KB | HTML |
600×90 | 200KB | HTML |
1024×50 | 200KB | HTML |
引用元:Amazon DSPモバイルアプリの静的バナー広告のサイズと仕様|amazon ads
動画広告(オンライン動画など)
Amazon DSPでは、Fire TVやAmazon Prime VideoなどのストリーミングTVサービスに動画形式の広告を配信できます。またこの動画広告はAmazon内外のWebサイトやアプリ上で再生されるオンライン動画も含みます。
動画広告は、視覚と聴覚の両方で商品の印象を与えられるため、静止画像と比較して多くの情報を伝えることができます。
なお、動画広告の仕様は以下のとおりです。
▼インライン(Fire TV)広告のアセット仕様
画像コンポーネント | 未加工アセットの要件* | 最終ファイル要件 |
---|---|---|
バナー | サイズ: 1712x136px、またはそれ以上フォーマット: PSD(高品質でレイヤー化されている) | サイズ: 1712x136px 最大ファイル容量: 250KB フォーマット: JPG(ベースライン) |
ミニ詳細の背景 | サイズ: 980x551px、またはそれ以上フォーマット: PSD、JPG、PNG | サイズ: 980x551px 最大ファイル容量: 300KB フォーマット: JPG(ベースライン) |
引用元:インライン(Fire TV)広告の掲載枠|amazon ads
▼Prime Video Feature Rotatorのアセット仕様(テレビやデスクトップの場合)
デバイスタイプ | 画像コンポーネント | 未加工アセットの要件 | 最終ファイル要件 |
---|---|---|---|
コネクテッドTVとデスクトップ | 背景画像 | ディメンション: 3840 x 1440px以上 フォーマット: PSD(高品質でレイヤー化されている)、AI、EPS、またはSVG | ディメンション: 3840 x 1440px 最大ファイルサイズ: 10MB フォーマット: JPG(ベースライン) |
コネクテッドTVとデスクトップ | タイトルアート | サイズ: 1000 x 400px以上 フォーマット: PSD(高品質でレイヤー化されている)、AI、EPS、またはSVG | サイズ: 最大1000 x 400。タイトルアートの幅は1000px以上、高さは400px以上でなければなりません。 最大ファイルサイズ: 10MBフォーマット: PNG |
デバイスタイプ | 動画コンポーネント* | ディメンション | 最大ファイルサイズ | フォーマット | 再生時間 |
---|---|---|---|---|---|
コネクテッドTVとデスクトップ | 予告編 | 1920 x 1080px | 500 MB | MP4、M4V、MOV、MPEG | 15~18秒 |
引用元:Prime Video Feature Rotator|amazon ads
▼Prime Video Feature Rotatorのアセット仕様(モバイルやタブレットの場合)
デバイスタイプ | 画像コンポーネント | 未加工アセットの要件 | 最終ファイル要件 |
---|---|---|---|
モバイルとタブレット | 背景画像 | サイズ: 1936 x 1089px以上 フォーマット: PSD(高品質でレイヤー化されている)、AI、EPS、またはSVG | サイズ: 1936 x 1089px 最大ファイルサイズ: 10MB フォーマット: JPG |
モバイルとタブレット | タイトルアート | サイズ: 1400 x 560px以上 フォーマット: PSD(高品質でレイヤー化されている)、AI、EPS、またはSVG | サイズ: 1400 x 560px 最大ファイルサイズ: 1MB フォーマット: PNG |
引用元:Prime Video Feature Rotator|amazon ads
まとめ|Amazon DSPを利用してAmazon内外へ認知を広げよう!
Amazon DSP広告をうまく活用すれば、Amazonサイト内だけでなく外部のWebサイトやアプリにも広告を配信できます。さらに潜在層へのリーチ拡大やブランドの認知拡大に有効な手段と言えるでしょう。
スポンサー広告との違いや、Amazon DSP特有のターゲティング方法を理解することで、より効果的な広告戦略の立案ができます。
しかし、
「Amazon DSPを導入したいが、何から始めれば良いかわからない」
「既存の広告運用に限界を感じているためAmazon DSPを活用してみたい」
という方は、ぜひお気軽にジャグーにご相談ください。
ジャグー株式会社では、ECモールの豊富な経験と実績をもつコンサルタントが専門的なサポートを行っています。
Amazonの広告運用だけでなく、これまで数多くのECモールの店舗様を支援した実績をもとにまとめた、ジャグー独自のノウハウ資料を無料で提供しています。
まずは、資料をチェックしていただき、ECモールの運営に関するご相談があればお気軽にお問い合わせください。
Amazon DSPに関するよくある質問
ここでは、Amazon DSPに関してよくある以下3つの質問に回答しています。
Q1:Amazon DSPと他のスポンサー広告の違いはなんですか?
Q2:Amazon DSPの配信方法は?
Q3:Amazon DSPを配信する際の必要予算は?
以下にそれぞれの質問に対する回答の概要をまとめていますので、気になる項目から詳しく確認してみてください。
質問 | 回答概要 |
Q1: Amazon DSPと他のスポンサー広告の違いは? | Amazon DSPとスポンサー広告では、主な目的や配信面、ターゲティングや費用に違いがある※詳細は次の見出しを参照してください。 |
Q2: Amazon DSPの配信方法は? | 広告主は自社で運用ができず、以下2つの方法を選択する ・Amazon担当者に相談して運用を依頼する ・認定広告代理店に委託する |
Q3: Amazon DSPを配信する際の必要予算は? | Amazonに依頼する場合と認定代理店に委託する場合で異な る・Amazonに直接依頼の場合は最低300万円〜 ・認定代理店の場合は約30万円〜(代理店による) ・なお、代理店利用時は出稿料の10~20%程度の運用手数料が発生する |
Q1:Amazon DSPと他のスポンサー広告の違いはなんですか?
Amazon DSPと他のAmazonスポンサー広告の主な違いは以下のとおりです。
項目 | スポンサー広告 | Amazon DSP |
---|---|---|
目的 | 主に個別商品の販売促進を目指す | ブランド認知の拡大や中長期的な顧客育成を重視する |
配信面 | Amazonサイト内が中心である | Amazon内外の多岐にわたるWebサイトやアプリへ広告を配信できる |
ターゲティング | ターゲティング可能だが範囲は限定的である | Amazonの購買・閲覧データに加え、自社データも活用し、より詳細なオーディエンスを設定できる |
費用 | 1日あたり数円〜数千円など比較的少ない予算で運用できる | 月額で数十万円から数百万円以上のまとまった広告予算が必要 |
これらの違いを踏まえ、自社の戦略に合わせて適切な広告手法を選択し、ときには組み合わせて活用するのがおすすめです。
Q2:Amazon DSPの配信方法は?
Amazon DSPの広告配信を利用するには、主に次の2つの方法があります。
- Amazonの担当者に相談して運用を依頼する
- Amazonから認定された広告代理店へ運用を委託する
Amazon DSPは専用の管理アカウントを保有する必要があり、広告主が自社で運用できないため、一般的には上記のいずれかの方法を選択します。
また、どちらの方法を選択するにしても、Amazon DSPを活用するためには外部の専門家やAmazon担当者との連携が必要である点を把握しておきましょう。
Q3:Amazon DSPを配信する際の必要予算は?
Amazon DSPで広告を配信するために必要な予算は、Amazonに直接依頼する場合と認定代理店へ依頼する場合で異なります。
なお、一般的にはAmazon DSPで必要な予算は以下のとおりです。
依頼先 | Amazon | 代理店 |
---|---|---|
最低出稿料 | 300万円〜 | 30万円〜(代理店によって異なる) |
運用手数料 | なし | おおよそ出稿料の10~20%の手数料 |
また、広告キャンペーンの規模や、ターゲット設定、クリエイティブの種類や選択する代理店によっても必要な予算が変動するため、導入前に詳細な見積もりをとって、慎重に予算計画を立てることが重要です。