
「Amazonで販売している商品がなかなか売れない」と、悩みを抱えていませんか?
Amazonは集客力が高い一方で、競争が激しく適切な戦略がなければ売上を伸ばすのは難しいECプラットフォームです。
そのため、
「出品したのにまったく売れない…」
「価格を下げてもライバルに勝てない…」
などの課題に直面している出品者様も多いのではないでしょうか。
本記事では、Amazonで商品が売れない原因を徹底解説し、売上を伸ばすための具体的な対策を紹介します。
商品リサーチやSEO対策、価格設定や広告運用など、成功するための戦略を網羅的に解説しています。
Amazonで商品を売れやすくするためのノウハウを知りたい方は、ぜひ最後までお読みいただき、売上アップのヒントを見つけてください。

監修者
米原 広兼
ジャグー株式会社 代表取締役
2015年に楽天入社後ECコンサルティング部に所属
作業やアドバイスではなく実行支援の重要性を感じ2020年にEC支援会社のジャグーを創業。
支援企業の中でSOY受賞経験は9店舗。
目次
Amazonで売れない原因10選

商品が売れない理由を考える前に、まずはAmazon上で商品が売れる際の重要な指標をまず理解しましょう。購入は以下の指標で構成されていると考えられます。
購入数=カテゴリ需要数×自社商品自社インプレッション率×クリック率(CTR)×転換率(CVR)
それぞれの指標の説明については以下の通りです。
指標名 | 説明 |
カテゴリ需要数 | 市場全体のそのカテゴリにおける検索数・閲覧数など(≒カテゴリの総ボリューム) |
自社商品自社インプレッション率 | カテゴリ内で自社商品が表示された割合 |
クリック率(CTR) | インプレッションに対してクリックされた割合 |
転換率(CVR) | 商品詳細ページ閲覧者のうち、実際に購入に至った割合 |
つまり、それぞれの指標を改善すれば購入数が改善され商品が売れるようになります。
詳細は、「Amazonで商品が売れる公式」で解説します。
これら指標を理解した上で、商品が売れない理由を考えていきましょう。
Amazonで商品が売れない原因は次の10つが考えられます。
- 商品の認知度が低い
- 需要の少ない商品を販売している
- 商品ページがわかりにくい
- 競合が多い商品を選んでいる
- 適正価格に設定できていない
- 商品レビューが少ない・悪い
- カートボックスを取得できていない
- トレンドではない時期に販売している
- 購入者へ商品が到着するのが遅い
- 相乗りや転売の影響を受けている可能性がある
なお、売上アップを目指すためには大口出品への登録がおすすめです。
なぜなら、小口出品だと月額コストを抑えられる一方で、Amazon広告が利用できず、カートボックスの獲得資格がないため、売上アップにつながりにくいからです。
そのため売上アップを狙いたい場合は、大口出品へ登録し、次に解説するAmazonで売れない原因を特定し、対策を立てながら運用すると良いでしょう。
なお、Amazonで商品が売れる法則や、商品が売れない場合の対処法についても、本記事で紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
1.商品の認知度が低い
Amazonで商品が売れないひとつ目の原因は、商品の認知度が低いことです。
Amazonでは多くの商品が出品されているため、自社商品が多数の商品のなかに埋もれてしまい、ユーザーに認知されずに売れないケースが多くあります。
また、多くのAmazonユーザーは、検索機能を利用して商品を探す傾向にあるため、検索結果の上位位置に表示されなければ、ユーザーの目に触れる機会は少なくなります。
そのため、商品の認知度向上は、Amazonで商品を販売するための重要な最初のステップと言えるでしょう。
2.需要の少ない商品を販売している
Amazonで商品が売れないのは、需要の少ない商品を出品していることが原因の可能性があります。
Amazonでは、多数ジャンルの商品が出品されている一方で、需要の少ない商品は売れにくい傾向にあります。
たとえば「手作りの竹とんぼ」をAmazonで出品する場合、商品としてはユニークですが、日常的に竹とんぼを必要とする人はごくわずかでしょう。
そのため、売上を伸ばすには、
- Amazonの検索キーワードランキング
- トレンド情報サイト
- 競合商品の販売状況
などを参考に、市場のニーズを把握してから出品する必要があります。
需要のある商品を見極めることは、Amazonで売上を上げるために重要と言えるでしょう。
3.商品ページがわかりにくい
ユーザーが購入を検討する際の商品ページがわかりにくく、商品の魅力が伝わらなければAmazonで商品が売れない原因となります。
商品の魅力を十分に伝え、ユーザーの購買行動を後押しするには商品ページの作り込みが不可欠です。
たとえば、以下のような商品ページはユーザーに不親切である可能性があります。
- 商品画像が少ない、または画質が悪い
- 商品説明が短く情報が不足している
- サイズや素材、使用方法などの詳細情報が明記されていない
- 商品のメリットだけでデメリット(注意点)の記載がない
オンラインショッピングで商品を探すユーザーは、実物の商品を手にとって判断できないため、商品ページから得られる情報をもとに購入を検討しています。
そのため、商品画像や説明文などを充実させ、商品の特徴や魅力を明確に伝えるように商品ページを改善することが重要と言えるでしょう。
4.競合が多い商品を選んでいる
Amazonでなかなか商品が売れない場合は、競合が多い商品を選んでいる可能性があります。
Amazonは同じ商品を複数の出品者が販売していることが多いECモールです。
競合が多い商品は価格競争が激しくなりやすく、売れない原因となりえます。
たとえば、「iPhoneケース」を販売する場合、すでに多数の出品者がさまざまなデザインや素材で販売しています。
このような状況で新規参入者が成功するには、以下のような独自のブランディングを形成する必要があるため、売上の難易度が高いです。
- 他社製品との差別化(ユニークなデザイン、高品質な素材など)
- ニッチな市場の開拓(特定の趣味やターゲット層に特化した商品)
そのため、Amazonで出品する商品はなるべく競合が少ない商品を選定して販売するか、入念に戦略を練った上で競合に勝る商品を販売するようにしましょう。
5.適正価格に設定できていない
Amazonで商品が売れないのは、価格設定が適切でない可能性があるからです。
Amazonでは価格設定が販売数に大きく影響し、高すぎる価格設定はユーザーを遠ざけてしまいます。一方で、安すぎる価格設定は販売数は上がっても利益を圧迫してしまうリスクをはらみます。
そのため、Amazonで出品する商品には以下を考慮した適正な価格設定が必要です。
- 競合商品の価格調査
- 原価や手数料、送料などのコスト計算
- 市場の需要と供給のバランス
さらに、市場動向を踏まえて、定期的に価格の見直しを行うことも必要です。
6.商品レビューが少ない・悪い
Amazonで商品が売れない原因として、商品レビューが少ない、または悪い評価が多いことから、ユーザーに不安を与え購入をためらわせている可能性があります。
Amazonにおいてレビューは、ユーザーが購入を決定する重要な判断材料のひとつです。
たとえば、ユーザーが「スマートフォンのケース」を探している場合に、気になる商品のレビューが1件もなかったり、「すぐに壊れた」という悪い評価が付いていたりしたら、ユーザーは購入を躊躇するでしょう。
良いレビューを増やすには、以下の改善策が考えられます。
- 商品の品質向上
- 購入者への丁寧な対応
- 規定に沿った方法によるレビュー依頼
Amazonで商品を売れやすくするためには、地道な努力でユーザーからの信頼を獲得していくことが重要です。
7.カートボックスを取得できていない
Amazonでは、カートボックスを取得できないと商品が売れにくい原因になります。
Amazonには、「カートボックス」と呼ばれる、同一商品を複数の出品者が販売している場合に最も優良な出品者が商品ページの「カートに入れる」ボタンを獲得できるシステムがあります。
Amazonでは、カートボックスを獲得できない出品者の商品が購入される可能性は低い傾向にあります。
なお、カートボックスを獲得できる条件は公表はされていませんが、以下の要因があると言われています。
- 大口出品していること
- 価格が最安値であること
- 在庫が確保できていること
- 配送スピードが早いこと
- 出品者評価が高いこと
これらの要素を総合的に改善し、カートボックスの取得を目指しましょう。
8.トレンドではない時期に販売している
販売時期が適切でないと、Amazonでは商品が売れにくくなります。
商品の需要には季節性やトレンドがあり、時期によって売れ行きが大きく変動します。
たとえばわかりやすい例として、冬物のコートを夏に販売しても購入数は少ないでしょう。
さらに、クリスマスツリーを2月に販売しても需要はほとんどありません。
そのため、時期に適した商品を販売するには、以下を考慮した販売戦略を立てましょう。
- 商品の需要が高まる時期を把握する
- トレンド情報を収集する
- 季節限定のセールやキャンペーンを実施する
商品の需要が高まる時期を見極めた上でAmazon運営を行いましょう。
9.購入者へ商品が到着するのが遅い
Amazonでは、購入者への商品到着が遅いと売れにくい原因となります。
Amazonで購入するユーザーは、迅速な配送を期待して商品を注文しています。
そのため注文から商品が到着するまでに時間がかかりすぎると、ユーザー満足度が低下し、低評価や返品につながり、売上にも悪影響がおよびます。
配送スピードを改善するには、以下の対策が有効です。
- FBA(フルフィルメント by Amazon)の利用を検討する(※)
- 配送業者との連携を強化する
- 在庫管理を徹底し欠品を防ぐ
- 注文処理のスピードを上げる
迅速かつ確実な配送は、ユーザーからの信頼を得て商品が売れやすくなるだけでなく、リピーターを増やす効果も期待できます。
※FBAとは:「フルフィルメント by Amazon」の略で、日本各地にあるAmazonの物流拠点(FC:フルフィルメントセンター)に商品を預けるだけで、物流業務や返品対応も含めたカスタマーサービスをAmazonに委託できる有料サービスです。
10.相乗りや転売の影響を受けている可能性がある
最後に解説するAmazonで商品が売れない原因は、相乗りや転売の影響を受けている可能性がある場合です。
Amazonには、1つの商品ページに複数の出品者が商品を掲載できる「相乗り出品」という仕組みがあります。
相乗り出品自体はAmazonでは一般的ですが、仮に悪意ある相乗り出品や、不当価格での転売に巻き込まれると、正規品の販売を妨げる可能性があります。
たとえば、自社でオリジナル商品を開発し、Amazonで人気商品まで成長させたと仮定します。
しかし、別の出品者が類似品を安価で相乗り出品したり、自社商品の供給バランスが不安定なときに高値で転売したりすると、正規品の販売数が減少するリスクがあります。
悪意ある相乗りや転売に対しては、以下のような対策が考えられます。
- Amazonブランド登録を行い、自社ブランドを保護する
- 継続的な価格監視を行う
- 悪質な出品者に対しては、Amazonに報告する
自社の商品とブランドを守るためにも、健全な販売環境を維持するための努力が重要です。
Amazonで商品が売れる公式
先ほど、売上を構成する指標を解説しましたが、改めてAmazonでの売上を向上させるための重要な公式をおさらいしましょう。
Amazonでの購入数は、以下4つの要素のかけ算で決まります。
指標名 | 説明 |
カテゴリ需要数 | 市場全体のそのカテゴリにおける検索数・閲覧数など(≒カテゴリの総ボリューム) |
自社商品自社インプレッション率 | カテゴリ内で自社商品が表示された割合 |
クリック率(CTR) | インプレッションに対してクリックされた割合 |
転換率(CVR) | 商品詳細ページ閲覧者のうち、実際に購入に至った割合 |
また、売上は、購入数×客単価で構成されており、セッション数は、カテゴリ需要数と自社商品自社インプレッション率を掛け合わせた数値になります。
そのため、
- セッション数:カテゴリ需要数×自社商品自社インプレッション率
- 転換率:購入率
- 客単価:注文1回あたりの購入金額
これらの要素を改善することで商品を売れ、売上の改善を図ることができます。
たとえば、各要素を以下の数値に設定し、改善前と改善後を比べると、1日の売上額に58.4%の差が生まれます。
項目 | 改善前 | 改善後 |
---|---|---|
セッション数 | 100 | 120 |
転換率 | 1% (0.01) | 1.2% (0.012) |
客単価 | 2,000円 | 2,200円 |
1日の売上 | 2,000円 | 3,168円 |
なお、各要素を改善するには、次のような施策の実施が効果的です。
要素 | 改善方法 |
セッション数 | ・商品ページのSEO対策 ・広告出稿 |
転換率 | ・魅力的な商品ページ作成 ・レビュー収集 ・適切な価格設定 |
客単価 | ・関連商品の提案 ・セット販売 ・まとめ買い割引 |
Amazonで商品を売れやすくして売上アップを目指すには、上記の公式を理解し、各要素をバランス良く改善していきましょう。
なお、Amazonで売上アップをするための具体的な施策を解説している以下の記事もぜひあわせてご覧ください。
関連記事:【2025年】Amazon売上アップ完全ガイド!伸び悩みを打破する具体策を徹底解説
Amazonで売れないときの対処法10選

ここからは、Amazonで商品が売れない場合の対処法を以下10つ紹介していきます。
- 商品を徹底的にリサーチする
- 大口出品へ登録する
- 商品ページを改善する
- Amazon SEO対策を強化する
- 価格設定をこまめに見直す
- カートボックスを獲得する
- FBAを活用する
- Amazon広告を活用する
- カスタマーレビューを増やす
- 季節やトレンド商品を適切な時期に販売する
なお、販売状況が改善してきた場合も、紹介する方法を組み合わせることで、さらなる売上アップも狙えます。
まだ試していない施策があれば、自社の戦略に合わせてぜひお試しください。
1.商品を徹底的にリサーチする
Amazonで売上を伸ばすには、出品前の徹底した商品リサーチが重要です。
需要のない商品や競合が多すぎる商品は、どんなに努力しても売れにくい傾向にあります。
具体的なリサーチ方法は、主に以下の手段が挙げられます。
- Amazonのランキングや検索キーワードを調べる
- 競合商品の販売状況やレビューを分析する
- 市場のトレンドやニーズを把握する
- ツールを活用する(例:Keepaなど)
たとえば、分析ツールの「Keepa」を使えば、商品の価格変動やランキングの推移を時期をさかのぼって確認することができます。
地道な分析やツールの活用による徹底的なリサーチで、売れる可能性の高い商品を見つけ出しましょう。
なお、紹介した「Keepa」など、Amazonで活用できる分析ツールを次に2種類紹介します。
ぜひあわせてご確認ください。
Amazonでおすすめの分析ツール
ここでは、Amazonで売れるための商品リサーチをサポートする分析ツールを以下2つご紹介します。
- SellerSprite(セラースプライト)
- Keepa(キーパ)
これらのツールを活用して、市場の動向を把握し、競合との差別化を図りましょう。
はじめに紹介する「SellerSprite(セラースプライト)」の特徴や概要は以下のとおりです。

画像出典元:SellerSprite(セラースプライト)公式ホームページ
▼SellerSprite(セラースプライト)の特徴
無料でも利用できる世界各国のAmazonマーケットを対象にリサーチが可能
▼SellerSprite(セラースプライト)の概要
料金プラン | ・スタンダード会員:月額98ドル、年額980ドル ・アドバンス会員:年額1,880ドル ・VIP会員:年額2,380ドル※無料会員あり |
主な機能 | ・Keepa拡張機能代替 ・キーワード逆引きリサーチ ・キーワードマイニング ・売上詳細 ・キーワード順位チェッカー |
具体的な使い道 | ・市場のトレンドを把握 ・競合商品の分析 ・最適なキーワード選定 ・検索順位を向上させる戦略の立案・商品の月間売上・検索トレンド分析 |
公式ホームページ | SellerSprite公式ホームページ |
SellerSprite(セラースプライト)は、世界各国のAmazonマーケットを対象としたリサーチが行えるツールです。
消費者の検索キーワードや商品の月間売上、検索トレンドなどを分析する機能があります。
無料版ではリサーチ結果の表示件数が限られるため(最大5件)、本格的な分析を行う場合は「スタンダード会員」以上のプランを検討すると良いでしょう。
検索ボリューム(特定のキーワードが検索される回数)や競合状況の確認による適切なキーワード選定、市場全体の動向把握、商品の販売ランキング情報と具体的な販売数の調査など、市場リサーチを効果的に進めたい場合に役立ちます。
次に紹介するKeepa(キーパ)の特徴や概要は以下のとおりです。

画像出典元:Keepa(キーパ)公式ホームページ
▼Keepa(キーパ)の特徴
無料かつ登録不要で使えるAmazonで売り切れの商品を把握できる
▼Keepa(キーパ)概要
料金プラン | ・月額プラン:19ユーロ ・年額プラン:189ユーロ※無料プランあり |
主な機能 | ・グラフの確認・トラッキング機能 ・商品情報の確認・他の出品者の在庫数情報 ・ランキングラフの表示 |
具体的な使い道 | ・Amazon商品の詳細な価格チャートの確認 ・在庫切れ、近く在庫切れになりそうな商品の特定 ・指定した価格での通知・競合分析・商品リサーチ・カートボックス獲得状況の確認 |
公式ホームページ | Keepa公式ホームページ |
Keepa(キーパ)は、Amazonの商品価格の変動や在庫状況を追跡できる分析ツールです。
無料版でも基本的な価格追跡やグラフ機能を利用可能ですが、より詳細な在庫数や売れ行きランキングを知りたい場合は、有料版への登録を検討すると良いでしょう。
また、カートボックス獲得状況の把握機能を使えば、他の出品者の状況を確認できるため、カート獲得に向けた対策を立てやすくなる点が魅力です。
スマートフォンからも一部機能を使えるので、いつでもAmazonの商品情報や売れ筋データをリアルタイムで把握したい方におすすめです。
2.大口出品へ登録する
Amazonで売上アップを狙いたい場合は、大口出品への登録がおすすめです。
Amazonの出品方法には、「小口出品」と「大口出品」の2種類があり、各プランの料金や適しているケースは以下のとおりです。
出品プラン | 小口出品 | 大口出品 |
---|---|---|
月額登録料 | 無料 | 4,900円/月+販売手数料 |
成約料 | 100円 / 商品+販売手数料 | 無料 |
適しているケース | ・毎月の出品数が49点以内である ・出品商品を検討している ・広告や出品用ツールの使用予定がない | ・毎月の出品数が50点以上ある ・広告を活用したい ・検索上位表示(SEO)対策をしたい ・各種レポートの確認やツールを使用したい ・制限があるカテゴリーの商品を販売したい |
なお後述する「6.カートボックスの獲得」は小口出品では権利がなく、大口出品のみに与えられた資格です。
そのため、Amazonで商品を売れやすくするためには、大口出品への登録が必須と言えるでしょう。
3.商品ページを改善する
商品が思うように売れない場合は、商品ページを改善してみましょう。
魅力的な商品ページを作成できれば、ユーザーの購買意欲を高められます。
商品ページの改善は、以下のポイントを参考にしてみてください。
商品ページの改善ポイント | 改善する要素の例 |
商品画像を充実させる | ・高画質 ・複数アングル ・使用イメージ |
商品説明文を詳しく書く | ・商品の特徴 ・メリット ・仕様 ・使い方 |
キーワードを適切に盛り込む | ・商品名 ・説明文 ・検索キーワード |
商品仕様を正確に記載する | ・サイズ ・重量 ・素材 ・色 |
たとえば、洋服を販売している場合の具体的な改善例として、モデルが着用している写真を追加したり、生地の素材や洗濯方法を明記したりする方法が考えられます。
ユーザー目線で、商品ページに必要な情報が過不足なく掲載されているか確認し、改善を重ねていきましょう。
4.Amazon SEO対策を強化する
Amazonで商品を売れやすくするためにはSEO対策は必須です。
AmazonのSEOアルゴリズムは「A10」と呼ばれ、A10アルゴリズムを最適化できれば、検索結果で上位表示を獲得しやすくなり、商品の露出が増えて売上アップにつながります。
A10の攻略は公式見解がないものの、以下の要素で改善できると言われています。
要素 | 改善例 |
商品名 | ・適切なキーワードを含める ・モデルや色、サイズなど商品スペックの概要も記載する |
商品仕様 | ・箇条書きで特徴やスペックを詳細にまとめる |
商品説明文 | ・詳細情報や使用方法、メリットやデメリット(注意点)も漏れなく記載する |
検索キーワード | ・商品に関連する適切なキーワードを設定する |
商品画像 | ・高画質で魅力が伝わる画像を用意 |
Amazonの「A10」アルゴリズムを意識し、最新の情報に合わせてSEO対策をアップデートしていくことが重要です。
なお、Amazon SEO対策は以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。
関連記事:【決定版】Amazon SEO対策ガイド!SEOアルゴリズムから上位表示対策・キーワード選定方法を完全解説
5.価格設定をこまめに見直す
Amazonで商品を販売する際は、価格設定をこまめに見直すことが重要です。
競合の価格変更や市場の状況に合わせて、自社商品の価格も見直す必要があります。
販売価格は以下のポイントを参考にして設定してみてください。
- 競合商品の価格を定期的にチェックする
- 自社商品の原価、手数料、送料などを考慮し、利益を確保できる価格を設定する
- 価格改定ツールなどを活用し、自動で価格を調整する
たとえば、競合商品が値下げした場合、自社商品の価格も下げないと売れ残ってしまう可能性があります。
ただし、安易な値下げ競争は利益を圧迫するため慎重な判断が必要です。
また「1.商品を徹底的にリサーチする」で紹介した分析ツールも活用できます。
Amazonで商品が売れない場合は、市場の状況を分析し、最適な価格をこまめに設定するようにしましょう。
6.カートボックスを獲得する
Amazonで商品を売れやすくするためには、カートボックスを獲得することが非常に重要です。
カートボックスを獲得できれば、ユーザーが商品を購入する際、自社の商品が優先的に選ばれやすくなるからです。
なお、カートボックスの獲得条件はAmazon公式から公表されていませんが、以下の要素を改善することで獲得率が高まると考えられています。
要素 | 改善例 |
価格 | ・競合商品と比較して競争力のある価格に設定する |
在庫 | ・十分な在庫を確保し欠品リスクを無くす |
配送 | ・迅速かつ確実な配送体制を整える |
出品者評価 | ・高いレビュー評価を多数得ている |
また、カードボックスを効率よく獲得するには、大口出品に登録し、FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用するのがおすすめです。
FBAとは、Amazonへ物流業務からカスタマーサービスまでをAmazonに一括して代行を依頼できるサービスです。
FBAは有料ですが配送スピードやユーザー対応の品質が向上するため、カートボックス獲得の可能性を高められます。
なお、FBAについては次の見出しで解説します。
7.FBAを活用する
FBAを利用すると配送業務をAmazonに委託できるため、ユーザー満足度を高めて商品が売れやすくなります。
FBA(フルフィルメント by Amazon)は前述のとおり、物流業務からカスタマーサービスまでをAmazonへ委託できるサービスです。
FBAでは、出品者がAmazonの物流拠点に出品する商品を配送する手間はありますが、商品が購入されると注文処理や梱包から配送までをAmazonの品質で対応してくれます。
FBAを利用した商品は配送のスピードや品質が担保されるため、ユーザー満足度を高める効果が期待できます。
また、FBAに対応した商品画面に「Prime」マークが表示され、ユーザーからの信頼度も向上しやすくなります。
さらに、カートボックスの獲得もしやすくなる点もメリットと言えるでしょう。
FBAを活用することで、物流業務の負担を軽減しつつ、配送品質を高められるため、出品者は商品ページの改善や商品開発など、商品を売るためのコア業務に集中できるのです。
なお、FBA(フルフィルメント by Amazon)の詳細は以下の記事で解説しています。便利なサービスである一方でAmazonが有料で提供するサービスのため、費用対効果を考慮して導入を検討してみましょう。
関連記事:Amazon FBAとは?儲からないは嘘?概要やメリット・黒字運営のポイントを徹底解説
8.Amazon広告を活用する
Amazon広告は、商品の認知度を広げて商品を売れやすくするために効果的な手段と言えます。
Amazonで活用できる広告オプションは主に以下のとおりです。
- スポンサープロダクト広告
- スポンサーブランド広告
- スポンサーディスプレイ広告
どの広告からはじめて良いかわからないという方は、まずは「スポンサープロダクト広告」から活用するのがおすすめです。
スポンサープロダクト広告は設定が簡単で始めやすく、費用対効果も高くなりやすい広告です。
これらの広告をうまく活用して商品の露出を増やしていけば、商品が売れやすくなるでしょう。
なお、Amazonで活用できる広告の詳細は以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご確認ください。
関連記事:Amazon広告運用の決定版!初心者でもわかる4つの配信手法や概要・運用ポイントを徹底解説!
9.カスタマーレビューを増やす
Amazonでは、カスタマーレビューが商品の売れ行きに大きく影響します。
出品する商品に良いレビューが多いほど、ユーザーからの信頼を得られて購入につながりやすくなります。
レビューを増やすための主な方法は、以下の方法があります。
- 商品の品質を向上させてユーザー満足度を高める
- 購入後に適切なタイミングで購入者にレビュー投稿を依頼する
- 丁寧なユーザー対応を心がけユーザーとの良好な関係を築く
ただし、自作自演でレビューを投稿したり、購入者へレビューを投稿する対価を支払ったりする「レビューの操作」はAmazonの規約で禁止されているため、実施する施策の内容には十分注意しましょう。
なお、良質なレビューを集めるための、Amazon規約に沿ったレビュー依頼の方法について詳しく解説している以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:【2025年最新】Amazonレビュー依頼完全ガイド!規約遵守で売上アップを実現するには?
10.季節やトレンド商品を適切な時期に販売する
商品が売れない対処法のひとつとして、季節やトレンドに合わせた商品を選定して販売する方法があります。
たとえば以下のように、需要が高まるタイミングを狙って商品を展開できれば販売機会を最大化できるでしょう。
季節 | 需要が高まる商品例 |
夏 | ・水着 ・扇風機 |
冬 | ・コート ・暖房器具 |
クリスマスシーズン | ・クリスマスツリー ・プレゼント用のグッズ |
なお、トレンドを把握するには、以下の方法が有効です。
- ニュースやSNSをチェックする
- Amazonのランキングや特集ページを参考にする
- トレンド情報サイトを活用する
出品前の事前準備をしっかり行い、需要の高まりに合わせて商品を販売して売上アップを狙っていきましょう。
Amazonで売れないときに検討すべき3つの選択肢
上記の対処法を実践しても、なかなかAmazonで商品が売れない場合は、次に紹介する3つの方法を検討してみてください。
- Amazonの運用代行サービスを利用する
- Amazonのコンサルティングサービスを利用する
- 他のECプラットフォームの利用も検討する
これらの選択肢を検討し、自社の状況に合った方法で、売上を上げるための打開策を見つけることも重要と言えるでしょう。
1.Amazonの運用代行サービスを利用する
自社でAmazon運用をしても売れ行きが伸びない場合は、専門の運用代行サービスを利用するのもひとつの手段です。
運用代行サービスを利用すれば、以下のようなAmazon販売に関わる多くの業務を代行してくれます。
- 商品登録
- 商品ページ作成
- 広告運用
- ユーザー対応
また、出品者にとって運用代行サービスを利用するメリットは以下のとおりです。
- 専門知識を持つプロに運用を任せられる
- 自社のリソースを他の業務に集中できる
- 売上アップや業務効率化が期待できる
ただし、運用代行サービスには費用がかかるため、サービス内容や実績などを複数社で比較検討し、費用対効果を考慮した上で、信頼できる代行業者を選定しましょう。
なお、Amazonの運用代行会社の選び方は以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:Amazon広告運用代行会社の選び方!厳選5社と費用相場・選定のポイントを解説
2.Amazonのコンサルティングサービスを利用する
運用代行ほどの支援は必要ないものの、専門家からのアドバイスや運営支援を受けたい場合は、コンサルティングサービスの利用がおすすめです。
コンサルタントは、Amazon販売の知識や経験に基づき商品が売れやすくなる戦略立案や施策の提案を行ってくれます。
コンサルティングサービスを利用するメリットは主に以下のとおりです。
- 客観的な視点から、自社の課題や改善点を発見できる
- 最新のAmazonの動向や、成功事例に基づいたアドバイスを受けられる
- 自社の状況に合わせた、オーダーメイドのサポートを受けられる
たとえば、運用代行サービスを利用すると、ほとんどの運用業務を任せるためスキル継承が困難となるデメリットがあります。
しかし、コンサルティングサービスの場合は、自社の担当者も一緒にスキルアップできるため将来の内製化も容易となります。
なお、運用代行と同様、コンサルティング費用が発生しますが、長期的な視点で見れば販売数の増加や業務効率化につながる可能性が高まるため利用検討の余地はあるでしょう。
なお、Amazonのコンサルティング会社の選び方も以下の記事で詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
関連記事:【2025年最新】Amazonコンサル厳選11社!6つの選定ポイントやコンサル導入の事例も紹介
3.他のECプラットフォームの利用も検討する
販売したい商品がAmazonの市場に適さない可能性も考えられます。
そのため、商品が売れない対処法を実践してもなかなか販売数が伸びない場合は、他のECプラットフォームでの販売に切り替えるのも選択肢のひとつです。
Amazon以外には主に以下3つのプラットフォームがあります。
- 楽天市場
- Yahoo!ショッピング
- 自社ECサイト
各プラットフォームの特徴は以下のとおりです。
プラットフォーム | 特徴 |
1.楽天市場 | ・国内最大級のECモール ・幅広いユーザー層にアプローチ可能 ・集客力が高い ・大型イベントやポイントシステムがある |
2.Yahoo!ショッピング | ・出店料が無料 ・初期費用を抑えられる ・ランニングコストは売上に応じて発生する |
3.自社ECサイト | ・自由度が高く商品のブランディングがしやすい ・独自の戦略を展開可能 |
たとえば、Amazonで価格競争に巻き込まれている場合、自社ECサイトで独自のブランドを確立し、高価格帯の商品を販売する方法も考えられます。
そのため、Amazon販売に固執せず、各プラットフォームの特性を比較し、自社の商品や戦略に合った販路を選択、あるいは併用することも重要な考え方と言えるでしょう。
なお、上記プラットフォームをはじめ、大手ECモールの販売方法や選び方は以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
関連記事:ECモール運営の最適解!出店先モールの選び方や販売開始までの流れを解説!
Amazonで全然売れない!よくある質問
ここからは、Amazonで商品が売れない場合に以下3つのよくある質問に回答していきます。
- Amazonで商品が売れない時期はいつ?
- Amazonは小口出品では売れない?
- Amazonでオリジナル商品は売れるのか?
なお、質問に対する回答の概要は以下のとおりです。
質問 | 回答の概要 |
Amazonで商品が売れない時期はいつ? | ・売れにくい時期:2月〜5月、Amazonの大型セール前後 ・売れやすい時期:6月〜7月、12月前後と年末年始 |
Amazonは小口出品では売れない? | ・小口出品でも売上を伸ばすことは可能 ・メリット:月額登録料無料、出品手数料は売れた時のみ ・デメリット:機能制限あり、カートボックス獲得不可 ・戦略次第で大口出品者に負けない販売も可能 |
Amazonでオリジナル商品は売れるのか? | ・必ず売れるとは限らない ・メリット:競合が少ない、独自性アピール可能、ブランド構築 ・注意点:認知度低い、開発コスト高い、市場反応次第・戦略的な販売アプローチが必要 |
次から質問ごとの回答内容を詳しく解説していきます。
Amazonで商品が売れない時期はいつ?
Amazonで商品が売れにくい時期を探る上で重要なのが、売れやすい時期を把握することです。
一般的に、年末年始やボーナス時期である「6月〜7月」「12月」前後は、消費者の購買行動が高まり、商品が売れやすい時期と言われています。
一方で、年末から年始にかけて出費が多くなる反動で、2月以降は出費を抑える傾向があるため、商品の需要が低い時期と言われています。
また、Amazonでは「プライムデー」や「スマイルセール」、「ブラックフライデー」など、独自の大型セールを実施しているため、セール前後はセール開始に向けた値下げの期待感や買い控えなどにより、売れない時期と想定できます。
まとめると、Amazonにおいて、商品が売れない時期と売れやすい時期の関係は以下のようになります。
売れない時期 | 売れる時期 |
2月〜5月 | 6月〜7月 |
Amazonの大型セール前後 | 12月前後と年末年始 |
Amazonは小口出品では売れない?
本記事では、大口出品への登録をおすすめしていますが、戦略次第では小口出品でも売上を伸ばすことは可能です。
Amazonの出品形態には「小口出品」と「大口出品」がありますが、小口出品だと売れないのではないかと心配する方もいるのではないでしょうか。
しかし、小口出品にも主に以下のメリットがあります。
- 月額登録料が無料であること
- 出品手数料は商品が売れた時の基本成約料のみであること(1商品あたり100円)
たとえば、月に数個〜49個以下しか商品を出品しない場合、小口出品の方が費用を抑えられるケースもあります。
ただし、本記事で解説したとおり、大口出品に比べて以下のデメリットがあることを理解しておく必要があります。
- 利用できる機能やサービスに制限がある
- カートボックスの獲得資格がない
そのため、小口出品で売上を伸ばすには、商品リサーチや商品ページ作成、価格設定などを工夫し、大口出品者に負けない戦略を立てることが重要です。
Amazonでオリジナル商品は売れるのか?
Amazonでは自社で開発したオリジナル商品の販売も可能です。
しかし、オリジナル商品を出品したからといって必ず売れるとは限りません。
オリジナル商品を出品する際は、市場のニーズや競合の状況をしっかりと把握し、戦略的に販売していく必要があります。
オリジナル商品を出品するメリットは以下のとおりです。
- 競合が少ないため、価格競争に巻き込まれにくい
- 商品の独自性をアピールできる
- ブランドイメージを構築できる
たとえば、既存商品にはない機能やデザインを持つ商品を開発できれば、顧客の注目を集められます。
一方で、オリジナル商品には以下のような注意点もあります。
- 認知度が低いため集客に工夫する必要がある
- 商品開発にコストと時間がかかる
- 売れるかどうかは市場の反応次第である
オリジナル商品の販売は、独自性を活かした大きな可能性を秘めているものの、相応のリスクもあることを理解しておきましょう。
まとめ :Amazonで売れない悩みを解決して売上アップを目指そう!
「Amazonで商品が売れない……」とお悩みの場合は、原因の特定と対策を実践することが重要です。
本記事で解説したAmazonで売れない10の原因と、対処法10選を参考にしていただき、Amazonの売れ行き改善を目指してみてください。
しかし、
「改善策を実行するリソースがない」
「専門的な知見に基づいた戦略を立てたい」
などと悩む出品者様は、ぜひお気軽にジャグーにご相談ください。
Amazonのアルゴリズムや最新動向に精通したコンサルタントが、データに基づいた分析と戦略提案、実行支援までトータルでサポートいたします。Amazon販売のことでお困りでしたら、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。
ジャグー株式会社では、ECモールの豊富な経験と実績をもつコンサルタントが専門的なサポートを行っています。
Amazonに限らず、さまざまなECサイトのコンサルティングから運用代行まで出品者様に合わせたサービスを提供しています。また、運営全体の売上改善や社内運用の仕組み化など、戦略から販売までを一気通貫した幅広いEC支援もご提供いたします。
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