【出店者向け】楽天ROOMとは?基本情報から店舗が活用する重要性を解説

楽天ROOMは、楽天市場の商品を紹介できるショッピングSNSであり、ユーザーが実際に使用した口コミが広がり、商品の認知度向上が狙えるサービスです。

さらに楽天市場の出品者は「店舗アカウント」を活用したユーザーとのコミュニケーションにより、楽天ROOM経由での売上アップが期待できるでしょう。

しかし、

「楽天ROOMの詳しい仕組みがわからない」

「楽天出店者として、売上UPにどう活用すればいいのか知りたい」

といったお悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。

本記事では、楽天市場の出店者向けに楽天ROOMの基本から始め方から売上アップを狙うための販促チャネルとして活用する方法まで紹介します。

最後まで見れば楽天ROOMを活用した売上アップの方法がわかるため、ぜひ参考にしてください。

代表取締役米原広兼

監修者
米原 広兼

ジャグー株式会社 代表取締役

新卒で楽天グループ株式会社に入社し、ECコンサルタントとして
SOY(Shop of the Year)受賞店舗をはじめ多数の上位店舗を支援。

約2万人の社員の中から「楽天賞MVP」を受賞するなど、
高い実績と評価を獲得。
その後、大手企業のEC支援を行うコンサルティング会社を経て、
2020年にEC専門支援会社「ジャグー株式会社」を設立。
楽天市場やAmazonなど複数モールにおける売上拡大・運用最適化を総合的に支援している。

また、グループ会社にて自らもAmazonでの販売事業を展開。
自社ブランド製品はAmazonで「Amazonおすすめ」を多数獲得し、
販売開始から1年で月商1,000万円を突破するなど、売り手としても豊富な実績を持つ。

目次

楽天ROOM(ルーム)とは?

画像出典元:楽天ROOM公式サイト

楽天ROOMは、楽天市場で取り扱っている商品を紹介できるショッピングSNSです。

ユーザーはお気に入りの商品や、おすすめしたい商品を「my ROOM」と呼ばれるプロフィールページに投稿し、他のユーザーと交流できます。

楽天ROOMで商品を見つけたユーザーは、投稿内のリンクをクリックすると楽天市場の商品ページに移動して購入手続きを行う仕組みです。

次からは楽天ROOMの理解をより深めるために、以下2つの項目でさらに解説をしていきます。

  • 楽天ROOMの特徴
  • 楽天アフィリエイトとの違い

順に解説します。

楽天ROOMの特徴

楽天ROOMの特徴は、以下のとおり「SNS」と「アフィリエイト」の2つの機能を併せ持っている点です。

SNS機能アフィリエイト機能
概要・他のユーザーのアカウントをフォローし、興味ある投稿には「いいね」や「コメント」ができる
・趣味プロフや投稿を通じて、同じ興味の人々とコミュニケーションが生まれやすい
・「my ROOM」を経由して商品が購入された場合、成果報酬(楽天キャッシュ)が得られる
メリット・共通の趣味や関心を持つ人どうしでつながり、新しい商品や情報と出会える
・普段知ることのなかった魅力的な商品やユーザーを知るきっかけとなる
・楽天キャッシュは楽天市場や楽天ペイ加盟店で利用でき、収益化も目指せる

楽天ROOMは、ショッピングSNSとして気軽にお気に入りの商品を紹介しながら、報酬を得られる2つの特徴により、多くのユーザーに利用されています。

楽天アフィリエイトとの違い

楽天ROOMは、楽天アフィリエイトの仕組みを基盤としたサービスの一つです。ただし、それぞれ以下のような違いがあります。

楽天ROOM楽天アフィリエイト
始め方・スマートフォンアプリですぐに始められる・ブログやWebサイトを開設する必要がある
商品紹介の方法・商品を投稿しROOMに掲載するだけ・サイトやブログへ商品リンクを設置
必要な専門知識・専門知識はほとんど不要
・SNS感覚で使える
・リンク作成、サイト運営、SEOなど一定の知識が必要
活動の場所・楽天ROOMアプリ内ですべて完結・ブログ、Webサイトなど外部媒体
報酬発生の仕組み・投稿商品が購入されると報酬が発生・設置したリンク経由で商品が購入されることで報酬が発生

楽天ROOMはユーザー同士の交流機能が充実している点も、楽天アフィリエイトとは異なる特徴と言えるでしょう。

楽天ROOMで報酬を得る仕組み

画像出典元:楽天ROOM公式サイト

楽天ROOMで得られる報酬は、「通常報酬」と「ROOMランクボーナス」2つを合計して計算されます。

ここでは、それぞれの報酬の仕組みについて以下で項目に分けて詳しく解説します。

  • 通常報酬
  • ROOMランクボーナス
  • ROOMランクアップの条件

順に解説します。

通常報酬

通常報酬は、楽天アフィリエイトの規定に基づいて発生する報酬です。

紹介した商品がどのジャンルであるかによって、以下のとおり報酬の料率が2%〜4%の範囲で定められています。

商品ジャンル料率
バッグ・小物・ブランド雑貨,靴,ジュエリー・アクセサリー,レディースファッション,メンズファッション,インナー・下着・ナイトウエア,スイーツ・お菓子,食品,水・ソフトドリンク,ビール・洋酒,日本酒・焼酎4%
ダイエット・健康,ペット・ペットグッズ,美容・コスメ・香水,医薬品・コンタクト・介護
キッズ・ベビー・マタニティ,花・ガーデン・DIY,カタログギフト・チケット,スポーツ・アウトドア4%
キッチン用品・食器・調理器具,インテリア・寝具・収納,日用品雑貨・文房具・手芸,サービス・リフォーム,住宅・不動産,おもちゃ,ホビー,本・雑誌・コミック3%
腕時計,テレビゲーム,TV・オーディオ・カメラ,スマートフォン・タブレット,楽器・音響機器,PC・周辺機器,家電,CD・DVD,車用品・バイク用品,光回線・モバイル通信,車・バイク,上記以外2%

例えば、5,000円のヘルスケア商品が、投稿商品から購入されると通常報酬は、

5,000円×4%=200ポイント になります。

なお、1つの商品につき上限は1,000ポイントです。また通常報酬1ポイントにつき、1円分の楽天キャッシュとしてポイント口座に付与されます。

ROOMランクボーナス

ROOMランクボーナスは、通常報酬に加えて得られる楽天ROOM独自の報酬制度です。

各ユーザーには、日々の活動状況に応じて「Sランク」から「Eランク」までのROOMランクが与えられます。

ROOMランクが「Bランク以上」になると通常報酬に加えて、以下のとおりランクに応じた料率のボーナス報酬が上乗せされます。

ランクボーナスの料率通常報酬 + ROOMランクボーナスの合計料率
Sランク+3%5〜7%
Aランク+2%4〜6%
Bランク+1%3〜5%
Cランク2〜4%
Dランク2〜4%
Eランク2〜4%

ランクが高いほどボーナス料率も上昇するため、より多くの報酬を得るには、ランクを上げることが重要です。

ROOMランクアップの条件

ROOMランクアップの条件は以下のように、特定のミッションをクリアする必要があります。

ランク必須条件
S・Aランクまでの条件を満たす
・Aランクよりも多くのユーザーを楽天市場へ誘導する(対象人数は月毎に変動)
A・Bランクまでの条件を満たす
・Bランクよりも多くのユーザーを楽天市場へ誘導する(対象人数は月毎に変動)
B・Cランクまでの条件を満たす
・オリジナル写真を投稿する
C・Dランクまでの条件を満たす
・「フォロー数」と「投稿のいいね数」をDランクより増やす
D・Eランクまでの条件を満たす
・「フォロー数」と「投稿のいいね数」をEランクより増やす
E・プロフィールを設定する
・検索機能を使って商品検索する・「フォロー」と「投稿のいいね」をする

なお、ランクアップに必要な「フォロー」や「投稿いいね」数については公式から定量的な数値目標は公表されていません。

また、フォロー数やいいね数は以下のように上限や、不自然な連続操作は楽天ROOMの規約上のリスクが伴います。

そのため、ユーザー側の視点として、過度なフォロー・いいね周りはアカウント停止の可能性があることを把握しておきましょう。

項目上限など備考
フォローフォロー総数の上限10万人・通常運用では十分な上限
・アクティブユーザーのフォローを推奨
1時間あたりフォロー上限100人・1時間ごとの制限
・上限到達時は「ご利用上限数に達しています」などとエラー表示となり、一定時間が経過するまでアクションが不可能
1日(24時間)あたりフォロー上限1,000人・0時リセットではなく「最初のフォローから24時間単位」で解除
短時間での「フォロー」乱発アカウント停止リスクあり・不自然な連続フォローは規約違反と皆されアカウント停止の可能性がある
いいね1時間あたりの「いいね」上限300件・連続いいね時は制限表示後、一定時間経過で再利用可能
1日(24時間)あたりいいね上限800件(推測値)・以前は1,000件→最近は800件〜900件で制限される

※上記は楽天が公表している数値ではなく、ユーザーの実測・報告による数値です。

【出店者向け】楽天ROOMを利用する5つのメリット

楽天市場の出店者が楽天ROOMを利用する以下5つのメリットについて解説していきます。

  1. 広告費をかけずに販売促進できる
  2. 自社商品を成果報酬型でPRしてもらえる
  3. UGC(利用者投稿)として活用できる
  4. リアルな利用者の声・写真を収集できる
  5. SNSに似た拡散方法で商品認知の向上が期待できる

上記、販促チャネルとしてのメリットを理解し、自社の売上向上につなげましょう。

順に解説します。

1.広告費をかけずに販売促進できる

楽天ROOMを利用するメリットの1つ目は、広告費をかけずに販促活動が可能な点です。

楽天ROOMの店舗アカウント運用はR-SNSの月額費用のみで利用でき、追加の広告費はかかりません。

また、多くの楽天ROOMユーザーが自発的に商品を見つけて「my ROOM」で紹介・拡散してくれます。

楽天ROOMは費用を抑えながら、新規顧客へのリーチを拡大できるコストパフォーマンスに優れた販促施策と言えるでしょう。

2.自社商品を成果報酬型でPRしてもらえる

楽天ROOMを利用するメリットの2つ目は、クリック課金型ではなく成果報酬型の仕組みを活用して多くのユーザーから自社商品をPRしてもらえることです。

出店者は楽天ROOM経由で自社商品が売れた場合に、楽天アフィリエイトの仕組みに基づき成果報酬の支払いが発生します。

しかし、多くのユーザーに商品が紹介されても、購入に至らなければ費用は一切かかりません。

クリック課金型の広告などと比べて無駄なコストが発生しにくく、リスクを最小限に抑えながら商品をPRできる点がメリットと言えます。

3.UGC(利用者投稿)として活用できる

楽天ROOMを利用するメリットの3つ目は、UGC(利用者投稿)として商品を紹介できることです。

一般のユーザーによる楽天ROOMへの投稿は、信頼性の高いUGC(User Generated Content:ユーザー生成コンテンツ)として機能します。

自社商品に対する質の高いUGCの二次利用の許諾を得られれば、店舗が投稿する以下のページなどでも活用できます。

  • 自社のSNSアカウント
  • 楽天市場の商品ページ
  • LP(ランディングページ)

企業・店舗側からの一方的な情報発信と比較して、UGCは他のユーザーに受け入れられやすく、購買を後押ししてくれるでしょう。

4.リアルな利用者の声・写真を収集できる

楽天ROOMを利用するメリットの4つ目は、実際に商品を利用した楽天ROOMユーザーからの声や写真を収集できることです。

特に「#オリジナル写真」のハッシュタグが付いた投稿からは、ユーザーが実際に商品を使用している様子や活用シーンを把握できます。

さらにコメントには、商品の使い勝手や機能、デザインなどに関するリアルな口コミが寄せられる傾向にあります。

楽天ROOMユーザーの投稿は、今後の商品開発やサービス改善、より顧客に響きやすい商品ページの作成などに活かせる貴重な情報源となるでしょう。

5.SNSに似た拡散方法で商品認知の向上が期待できる

楽天ROOMを利用するメリットの5つ目は、拡散方法がSNSに似ているため、商品の認知度を高めやすいことです。

楽天ROOMには「いいね」「フォロー」「コレクション」といったSNSと同様の機能が備わっており、魅力的な投稿はユーザー間で自然に拡散されやすい仕組みになっています。

特に「ROOMインフルエンサー」と呼ばれる、影響力の高いユーザーに紹介された商品は、短期間で爆発的に拡散される可能性があります。

楽天ROOMでは、これまでの広告でリーチできなかった新しい顧客層へアプローチし、ブランドや商品の認知度を向上させる効果が期待できるでしょう。

出店者が楽天ROOMを活用するための5ステップ

楽天市場の出店者が楽天ROOMを活用するための具体的な手順を以下5つのステップに分けて解説します。

  1. 楽天IDを用意する
  2. 「R-SNS」サービスを利用する
  3. 楽天ROOMの一般アカウントを作成する
  4. 一般アカウントから店舗アカウントへの切り替える
  5. ユーザーに注目されやすいプロフィールを設定する

順に解説します。

ステップ1.楽天IDを用意する

画像出典元:楽天会員登録

はじめに、楽天ROOMの店舗アカウントと紐づけるための「楽天ID」を準備します。

すでに楽天市場への出店時に使用している店舗運営用の楽天IDがあれば、同じ楽天IDで構いません。

もし、専用の楽天IDがない場合は、楽天の公式サイトから新規で取得しましょう。

ステップ2.「R-SNS」サービスを利用する

画像出典元:Rakuten出店案内|R-SNS:SNSを利用した店舗運営の情報発信ツール

次に「R-SNS」サービスの利用状況を確認しましょう。

R-SNSとは、楽天市場の出店者向けに提供されているSNS連携サービス(有料)で、楽天ROOMの店舗アカウント機能を含む以下のSNSを活用できます。

  • Facebook
  • Instagram
  • LINE公式アカウント
  • 楽天ROOMの店舗アカウント

RMS(楽天市場の店舗管理画面)にログインし「R-SNS」の利用を開始して楽天ROOMとの連携機能を有効にしましょう。

ステップ3.楽天ROOMの一般アカウントを作成する

ステップ1.で用意した楽天IDを使い、楽天ROOMのアプリまたはWebサイトからまずは「一般アカウント」を作成します。

以下の必要情報を入力し、一般アカウントの初期設定を完了させましょう。

  • プロフィール画像
  • ROOMユーザー名
  • ROOM URL
  • 興味があるジャンル

この時点では、まだ店舗としてのアカウントではなく、一般のアカウントとして登録されます。

4.一般アカウントから店舗アカウントへの切り替える

画像出典元:楽天ROOM|Rakuten STAY【公式】店舗サイト

一般アカウントの作成後は、RMSのR-SNS管理画面に戻ります。

「ROOMアカウントタイプ切り替え申請フォーム」より、作成した一般アカウントから店舗アカウントへ切り替えるための申請手続きを行いましょう。

申請後、約2週間ほど楽天側で審査が行われ、承認されるとROOMアカウントが店舗アカウントとして切り替わります。

承認後は、アカウントのランクバッチの部分に「店舗マーク」が表示されるようになります。

5.ユーザーに注目されやすいプロフィールを設定する

最後のステップでは、店舗アカウントのプロフィールを最適化しましょう。

具体的には、店舗の公式ロゴをアイコンに設定し、自己紹介文には店舗のコンセプト、扱っている商品の特徴、ターゲット顧客へのメッセージなどを記載します。

ユーザーがフォローしたくなる魅力的なプロフィールにできれば、店舗の認知が拡大し、紹介される商品も増加して楽天ROOM経由での売上を伸ばしやすくなるでしょう。

楽天ROOMの基本的な使い方

ここからは楽天ROOMの基本的な使い方を以下の項目で紹介します。

  • 商品の探し方と投稿の方法
  • フォロー・いいね・コメントの活用法
  • 商品を整理する「コレクション」機能

楽天ROOMの基本的な使い方を押さえながら、効果的に活用していきましょう。

おすすめの商品を投稿して紹介する

楽天ROOMでの基本的な活動は、おすすめしたい商品を厳選して店舗用ROOMに投稿することです。

店舗アカウントで投稿をおすすめする商品は以下のとおりです。

  • メディアで話題になったアイテム
  • 流行をいち早く取り入れている商品
  • 見た目が映える・SNS投稿で映えるアイテム
  • ベビーやキッズ関連の商品
  • インテリア関連のアイテム
  • 主婦層をターゲットにしたアイテム

楽天ROOMを利用するユーザーの7割は女性で、年代で見ると20代〜40代のユーザーが全体の80%を占めています。また、楽天ROOMで投稿されている商品の多くは「インテリア・寝具・収納」ジャンルのアイテムです。(※1)

なお、商品紹介で使用する画像は、高画質で実際の使用シーンや商品の特徴が把握できる画像を複数枚掲載するとユーザの興味を引きやすくなるでしょう。

また、商品説明欄で関連するキーワードにハッシュタグ(#)を付けて記載すれば、ユーザーが検索した際に見つかりやすくなります。

※1: 楽天ROOMが2022年4月時点で集計した結果より

店舗から積極的にフォロー・いいね・コメントをする

楽天ROOMはショッピングSNSの機能があるため、店舗から積極的にユーザーと交流することが重要です。

自社商品のターゲットユーザーや、自社商品を積極的に紹介しているユーザーを見つけたら、積極的に「フォロー」や「いいね」をしましょう。

また、ユーザーの投稿に対して質問や共感を伝える「コメント」を残すことも可能です。

「フォロー」「いいね」「コメント」機能を積極的に使った店舗からの発信により、ユーザー間のコミュニケーションの活発化が期待できます。

ユーザーとの交流を通じて自社店舗ROOMの訪問者が増え、フォロワーの獲得にもつながるでしょう。

投稿商品が増えたらコレクション機能を活用する

画像出典元:楽天ROOM|出産祝い&ベビーギフトのコニコニ の「my ROOM」

投稿した商品が増えてきたら「コレクション」機能を活用して整理しましょう。

コレクションとは、投稿した商品をテーマごとにまとめて分類できるフォルダのような機能です。

たとえば、「北欧風インテリア雑貨集」「もらってうれしい出産祝いギフト」のように、テーマを設定して関連商品をまとめれば「my ROOM」を訪れたユーザーが商品を探しやすくなります。

見やすく整理されたROOMは、楽天ROOM経由での商品購入の可能性を高めるでしょう。

【出店者向け】販促チャネルとして楽天ROOMが重要な理由

2014年からサービスを開始した楽天ROOMのユーザー数は、公式から公表されていないものの、2025年時点で約380万人と想定されています。

年々ユーザー数が増加する楽天ROOMは、楽天市場の出店者にとって重要な販促チャネルと言えるでしょう。

さらにECサイトを利用する消費者にとって、広告よりも第三者の口コミやレビューが重視される傾向が強まっています。

楽天ROOMではユーザーのリアルな投稿が、消費者の購買動機を促進させます。

そのため、受け身の姿勢ではなく、店舗側から楽天ROOMのユーザーへ積極的なコミュニケーションにより、自社商品の魅力を伝える取り組みが、楽天市場全体の売上に影響を及ぼす重要な施策となるのです。

【出店者向け】楽天ROOMを活用して売上アップを狙う方法3選

楽天ROOMの店舗アカウントを開設したら、以下で紹介する3つの方法を参考に売上アップを狙っていきましょう。

  1. ショップページを活用する
  2. 楽天ROOMユーザーのエンゲージメントを高める
  3. インフルエンサーに自社商品を紹介してもらう

順に紹介します。

1.ショップページを活用する

楽天ROOMを活用して売上アップを狙う方法の1つ目は、店舗アカウント専用の「ショップページ」の活用です。

店舗アカウントには、一般アカウントにはない「ショップページ」機能を最大限に活用しましょう。

ショップページでは、一般ユーザーが投稿してくれた自社商品に「ショップタグ」を付け、投稿をまとめることができます。

投稿をまとめると、自社商品に関するUGCをショップページに訪れたユーザーに見やすく提示できます。

また、楽天市場のメルマガ配信先にROOMのフォロワーを追加したり、外部リンク申請を行ってLINE公式アカウントへ誘導したりすることも可能です。

ショップページを活用して購入者のレビューをより多くのユーザーに届けられれば、楽天ROOMからのCVR向上が期待できるでしょう。

なお、外部リンク申請については以下の記事で詳しく解説しているため、併せてご覧ください。

関連記事:【2025年最新】楽天市場の外部リンク申請ガイド|設定手順から注意点・活用術まで完全網羅

2.楽天ROOMユーザーのエンゲージメントを高める

楽天ROOMを活用して売上アップを狙う方法の2つ目は、楽天ROOMユーザーのエンゲージメントを高めることです。

楽天ROOM経由の売上アップを狙うには、ユーザーと信頼関係を構築することが重要です。

積極的なコミュニケーションにより信頼関係が深まれば、ユーザーが自発的に自社商品を紹介してくれる可能性が高まります。

たとえば、ユーザーエンゲージメントを高めるための、店舗側のアプローチには以下のような方法が考えられます。

施策内容概要効果・目的
ユーザーコメント・質問への返信・自社商品に関するコメントや問い合わせに迅速かつ丁寧に対応する・顧客満足度、信頼感向上
・疑問解消によるCV促進
投稿へのリアクション・自社商品の投稿に対し、「いいね」や感謝コメントを積極的に送る・ユーザーとの親密度UP
・投稿促進
・ブランド好感度向上
商品モニターキャンペーン・商品モニターを募集してユーザーの感想を集める・利用体験コンテンツ増加
・新規顧客層へのアプローチ
ベストレビュー賞、投稿表彰イベント・優れたレビューや写真投稿者を表彰するキャンペーンを開催する・投稿、レビュー促進、参加ユーザーのロイヤリティの向上
プレゼントキャンペーンの開催季節や新商品などにあわせてプレゼントキャンペーンを実施し、ユーザーエンゲージメントを高める・アクティブ層、新規層の参加拡大と継続的な盛り上がり

自社で取り組めそうな施策を積極的に実施して、ユーザーエンゲージメントを高めましょう。

3.インフルエンサーに自社商品を紹介してもらう

画像出典元:楽天ROOM公式サイト

楽天ROOMを活用して売上アップを狙う方法の3つ目は、「ROOMインフルエンサー」に自社商品を紹介してもらう方法です。

楽天ROOMで高い影響力のある「ROOMインフルエンサー」と呼ばれるユーザーに自社商品を紹介してもらえば、売上アップに貢献するでしょう。

楽天ROOMでは、以下の条件を満たしたユーザーを「ROOMインフルエンサー」として公式が募集しています。

  • ROOMランクが「A」または「S」
  • フォロワー数が10,000人以上のSNSアカウントを所有している
  • インフルエンサーとしてROOMを積極的に活用できる

画像出典元:楽天ROOM公式サイト

なお、具体的にROOMインフルエンサーへ自社商品のPRを依頼するには以下のような方法が考えられます。

施策名概要費用・報酬体系
SALE情報の拡散お買い物マラソンなどのセールタイミングで、店舗のお得情報をインフルエンサーに拡散してもらう50万円から
取材モニター広告(ブランドストーリーのPR)商品開発秘話やブランド想いをインフルエンサーに取材形式で投稿してもらい、ブランドへの共感を促進紹介者・掲載内容により変動
サンプルBOX(商品)の提供インフルエンサーへ実際に商品を提供し、使用感や感想をリアルな形で拡散してもらう50万円から
ROOMコラボ商品の開発インフルエンサーとコラボしてオリジナル商品を共同開発し話題づくりとファン創出を狙う固定費60万円〜+ロイヤリティ(販売金額の9%)

ただし、出店者がインフルエンサーへ直接交渉することは規約で禁止されているため、必ずROOM事務局を介して、交渉を行いましょう。

楽天ROOMを活用して売上UPを目指すなら戦略設計が不可欠

これまでの内容で、楽天ROOMは楽天市場の出店者にとって重要な販促ツールであるとご理解いただけたのではないでしょうか。

しかし、売上アップを狙うためには、楽天ROOMを単体の施策として捉えるのではなく、楽天市場全体の販売戦略の一部として位置づける必要があります。

たとえば、楽天ROOMと以下のマーケティング要素と連携させるアプローチが必要です。

  • RPP広告・クーポンアドバンス広告などの広告運用
  • SEO対策
  • CVR(転換率)を高める商品ページの最適化
  • リピート顧客を育成するCRM施策

もし「楽天ROOMの運用まで手が回らない」「楽天市場全体の戦略設計の方法がわからない」といった課題をお持ちでしたら、お気軽にジャグーへご相談ください。

ジャグー株式会社は、楽天出身者が代表を務めるEC運用のプロ集団です。

売上の改善や社内運用の仕組み化など、戦略から販売までを一気通貫したEC支援をご提供します。

楽天ROOMの活用方法以外でも、楽天運用に関するご相談があればお気軽にお問い合わせください。

ジャグーの楽天市場総合支援サービス
Jagooは、豊富な成功事例と失敗事例を踏まえて最短距離で進めるEC戦略・運用のプロフェッショナルです。
売上拡大・利益拡大はもちろん、継続し続けられる「仕組み化」に至るまで完全コミット。 楽天出身者が経営しているからこそ実現する、ただの作業代行ではない本気で勝ち抜くEC戦略をご提供致します。

まとめ:楽天ROOMを活用して楽天全体の売上アップを目指そう!

楽天ROOMは、ユーザーのリアルな口コミにより商品の魅力が伝わりやすく、店舗側のアプローチ次第で楽天全体の売上向上を狙える販促チャネルです。

広告費をかけずに始められ、成果報酬型で自社商品をアピールできるため、あらゆる規模の出店者にとって活用すべきプラットフォームと言えるでしょう。

まずは店舗アカウントを開設し、自社商品の投稿から始めてみましょう。

しかし、「楽天ROOMをうまく活用できるか不安」という場合は、これまでジャグーが多くの店舗様を支援して得たノウハウを体系化した資料をご覧ください。

ジャグー株式会社では、楽天市場の出店者様に対し、楽天市場出身者による専門的なサポートを行っています。

まずは資料を確認して、不明な点があればお気軽にお問い合わせください。

       
楽天出身者の代表が、これまでのサポートと通して体系化したJagooノウハウをご提供!
       
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【EC担当者向け】楽天ROOMに関するよくある質問(FAQ)

ここでは楽天ROOMに関するよくある以下3つの質問に回答していきます。

  • 楽天ROOMと楽天市場などの違いは?
  • 楽天ROOMの基本的な使い方は?
  • 楽天市場の店舗は楽天ROOMを活用した方が良い?

運用を始める前の疑問点や不安を解消するためにお役立てください。

楽天ROOMと楽天市場などの違いは?

楽天ROOMはアフィリエイトの側面を持つ「ショッピングSNS」であり、楽天市場は「オンラインショッピングモール」という違いがあります。

また、「楽天アフィリエイト」を含めた違いは以下のとおりです。

楽天ROOM楽天市場楽天アフィリエイト
主な特徴SNSとアフィリエイト双方の機能を持つ楽天グループのショッピングモール本体成果報酬型アフィリエイトサービス
主な違いSNS交流とROOM独自ランクボーナスあり自社モール内で販促・売買/ユーザー交流は限定的サイト・ブログ運営/SEO/専門性重視
SNS機能概要他ユーザーのフォロー・いいね・コメント、趣味や関心を通じた交流と商品発見商品レビュー機能はあるが、ユーザー間SNS的な関係・交流性は薄い
アフィリエイト機能概要投稿した商品が購入されると報酬(楽天キャッシュ+ランクボーナス)が得られるサイト・ブログ設置リンク経由で購入で報酬(楽天キャッシュ)発生
ユーザー交流ユーザー同士でフォローやいいねなど直接交流可能レビュー投稿あり/SNS交流的な機能は限定的
購入経路ROOM投稿→楽天市場商品ページ誘導検索・ランキング・広告などで楽天市場商品ページ直接到達リンク紹介媒体→楽天市場商品ページ誘導
報酬発生の仕組み投稿経由で成果報酬(楽天キャッシュ)アフィリエイターが媒体経由成果報酬獲得
販促機能クチコミ型SNS、拡散・紹介機能ありモール内SEO・広告・クーポン・ランキング・レビュー施策豊富個人メディア/SNSでの紹介・外部送客が主

楽天ROOMの基本的な使い方は?

出店者が楽天ROOMを利用する場合の基本的な使い方は以下のとおりです。

内容概要
店舗アカウントに商品を投稿する・店舗アカウントで投稿する商品は以下から厳選する
 ●メディアで話題の商品
 ●流行を捉えた商品
 ●インスタ映えする商品
 ●ベビー・キッズ関連
 ●インテリア
 ●主婦向け商品

・また、商品投稿の際は高画質の実使用画像や複数枚掲載や、ハッシュタグの活用で興味を引く
フォロー・いいね・コメントの活用・ターゲットユーザーや紹介者に積極的にフォロー、いいね、コメントを行いコミュニケーションを増やす
・フォロワー増加や、店舗訪問促進の効果が期待できる
商品整理のコレクション機能・投稿商品をテーマごとにまとめて「my ROOM」訪問者が探しやすくする
・購入につながる可能性を高める

楽天市場の店舗は楽天ROOMを活用した方が良い?

楽天市場の店舗は楽天ROOMを積極的に活用することをおすすめします。

広告費をかけずに商品の認知度を高められるだけでなく、ユーザーのリアルな声(UGC)を収集・活用できるなど、多くのメリットがあります。

また、楽天ROOMを効果的に活用するためには以下の方法があります。

活用方法概要・ポイント効果・メリット
ショップページの活用・店舗アカウント専用「ショップページ」機能で、ユーザー投稿にショップタグを付して自社商品UGCをまとめ、レビューを整理する
・外部リンク申請でメルマガ・LINE公式誘導も可能
・UGCの見やすさ向上
・CVR改善
・エビデンス強化
ユーザーエンゲージメント施策・コメント、質問への丁寧な返信
・投稿への「いいね」や感謝コメント
・モニター、表彰、プレゼントキャンペーンなど交流促進
・信頼関係構築
・紹介促進
・レビュー、投稿強化
インフルエンサー活用・A・SランクのROOMインフルエンサーに以下のPRを依頼できる
 ●SALE情報拡散
 ●取材投稿
 ●サンプル提供
 ●コラボ商品開発など

・直接交渉は規約違反のため事務局経由が必須
・拡散力、話題性、新規獲得による売上増加

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