このコラムをご覧になっている読者の皆さんは、何かしらのECビジネスを運営されている方が大半かと思います。
そんな皆さんにまず質問です。
商品を発送して顧客対応を終わっていませんか?
顧客対応と一言でまとめてしまうと、商品の配送時や到着後のトラブル対応なども含まれますので、商品発送後も何かしらやり取りが発生するお客様もいると思います。
しかし、何もトラブルが起こらず問い合わせも無いお客様へはどうでしょう。むしろ何もイレギュラーが無いお客様の方が多いのではないでしょうか?
そんな何もトラブル無く取引が終わったお客様こそ、アフターフォローが重要なのです。
実店舗では商品を買って店を出たお客様に対して、商品の使い方やメンテナンス方法などお伝えすることはできませんが、ECではそれが可能となりますので存分に活用していきたいですね。
今回はアフターフォローの重要性や楽天市場におけるやり方についてお話したいと思います。
商品が届くのは当たり前
昨今の日本におけるネットショッピングの利用率はコロナ禍以降ますます加速しており、今後もその勢いは増していくと言われています。
その分利用者の目も肥えてきており、少し前までは注文した翌日に商品が届くことに感動していたことが今では当たり前の世の中になりつつあります。
ましてや商品が無事に使える状態で届くなんてことは利用者からすると当たり前なのです。
また、インターネット上には商品や情報が溢れている状態で、競合との差別化を図ることも難しくなってきています。
そんな世の中でEC店舗運営側ができることは快適な買い物体験をユーザーに提供することです。
快適な買い物体験とはカスタマーエクスペリエンス(CX)とも呼ばれ、購入後のアフターフォローもその中に含まれてきます。
カスタマーエクスペリエンス・・・カスタマーエクスペリエンス 、またはCXと略す場合もある顧客体験は、商業においては組織と顧客が接点を持つ期間中の一連の交流の結果、顧客が得る認識である。
引用:Wikipediaより(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B9)
商品が予定通りに何も問題なく使える状態で届くのは当たり前の時代に、買った商品のメンテナンス方法であったり、不備があった際の連絡先を教えてくれたりするとまた同じ店舗を利用する際も安心して買い物ができますよね。
これもCXが向上する要素の1つとなります。
商品を発送して終わるのではなく、しっかりとアフターフォローを行うことが重要なのです。
カスタマーエクスペリエンス(CX)の重要性
ECビジネスの拡大において、1つの軸となるのはリピーターです。
読者の皆さんもネットショッピングを利用した際、一度買い物をしてもう利用しなくなる店舗と継続して利用する店舗があるかと思います。
継続して同じ店舗を利用する理由は何でしょうか?
そこにしか売っていない商品があるから?他よりも価格が安いから?ストレスなく買い物ができる?等、様々な理由がありますよね。
上記も含めてCXとなりますが、立場をEC店舗運営側に変えた際、いかにこのCXを向上させるかが重要なポイントとなります。
そして、前述したようにCXを向上させるには商品発送後のアフターフォローも効果的です。
しかしECモールに出店している場合のアフターフォローは各プラットフォームに依存する面も多く、運営側が起こせるアクションも限られてしまうのが現状です。
国内EC市場の約70%を占めるモールの中でも最大手の楽天市場の出店企業は5万6千店舗を超え、その中で差別化を図るためにもアフターフォローのやり方はぜひともマスターしておきたいですね。
楽天市場では受注関連メールを活用する
では実際に楽天市場で実施可能なアフターフォローの手法についてです。
結論からお伝えすると、受注関連メールを活用します。
楽天市場において受注関連メールとは、お客様から入った注文に対して内容の確認や配送に関する連絡を行う際に利用するのですが、その機能を用いてアフターフォローを行うことが可能となります。
この受注関連メールはお客様が登録されているメールマガジン(R-Mail)とは別になりますので、注文された全てのお客様に対して送ることが可能なのですが、その分いくつかのガイドラインがあり注意も必要です。
以下簡単ではありますが、楽天市場においてR-Mail以外のメールで送っても良いとされている内容です。
1)注文確認に関するもの
2)発送に関するもの
3)商品の到着や、到着した商品の状態・不具合等の確認をおこなうもの
4)保証が付いている商品について、保証期間内にその商品の状態確認をおこなうもの(※当該保証期間内に限る)
過度なセールスを目的とした内容は送ることはできませんが、あくまでも到着した商品の状態や不具合の確認等のアフターフォローを行うことを目的として送ります。
このメールの総称をフォローメールと呼びますが、上記に加えてレビュー記入を促すこともガイドライン上問題ないとされています。
注文された全てのユーザーに対して、アフターフォローと同時にレビュー記入も促せると一石二鳥ですね!
送る内容で抑えるべきポイントやコツはまた別の記事でご紹介したいと思います。
いかがでしたでしょうか?
今回はCXの重要性や楽天市場におけるアフターフォローのやり方についてお話させて頂きました。
本記事でご紹介させて頂いた内容はほんの一部です。
お客様目線に立った時、自分たちの店舗でCXを向上させるためにできることは何なのか、真剣に向き合ってみて、それがリピート購入やレビューという形で返ってくると更に嬉しさが増しますね!
それではまたの機会にお会いしましょう!