Yahoo!ショッピングで成功を目指すなら、SEO対策は最重要といっても過言ではありません。
SEO対策を行い検索上位を獲得できれば、露出が大幅に増え売上アップや認知度の向上が期待できます。
しかし、Yahoo!ショッピングのSEO対策では商品スコアやPRオプション、優良配送などのさまざまな要素が絡み合っており、具体的にどのような対策をすれば良いのかがわかりづらいですよね。
本記事では、Yahoo!ショッピングのSEO対策について、基本的な考え方や成功事例などを徹底解説します。
上位表示のための合計16個の具体策も紹介しているので、Yahoo!ショッピングのSEO対策を改善させたい方はぜひ参考にして、お店の売上向上に役立ててください。
監修者
米原 広兼
ジャグー株式会社 代表取締役
2015年に楽天入社後ECコンサルティング部に所属
作業やアドバイスではなく実行支援の重要性を感じ2020年にEC支援会社のジャグーを創業。
支援企業の中でSOY受賞経験は9店舗。
目次
Yahoo!ショッピングのSEO対策とは
Yahoo!ショッピングにおけるSEO対策とは、自社店舗の商品を検索結果の上位に表示させるための対策のことです。
具体的には、Yahoo!ショッピングで買い物をするユーザーが検索するキーワードを想定し、商品説明文や商品タイトル、キャンチコピーに商品キーワードを含めることで、検索結果ページの上位に自社商品が表示されやすくなります。
SEO対策の目的は、アクセス数を増やし購買につなげることですが、Yahoo!ショッピングは独自の検索アルゴリズムがあるため、一般的なSEO対策では不十分な可能性があります。
そのため、Yahoo!ショッピングに特化したSEO対策の方法を知ることで、Yahoo!ショッピングにおける検索上位表示をしやすくなるため、売上アップを目指せるようになるでしょう。
Yahoo!ショッピングでSEO対策が重要な理由
画像出典元:Yahoo!ショッピング成功ノウハウブログ
Yahoo!ショッピングでSEO対策が重要な理由は、売上の70〜80%が「検索」と「カテゴリ」からの流入を占めているためです。
Yahoo!ショッピングのユーザーが商品ページにアクセスする割合は、検索経由が55%、カテゴリからのアクセスが23%と、合計で70〜80%以上が意図を持って商品を検索している傾向があります。
そのため、適切なSEO対策を行わないと、良質な商品を出品していてもユーザーから認知されず、結果的に売上が上がらなくなってしまうでしょう。
Yahoo!ショッピングSEO対策の基本的な考え方
Yahoo!ショッピングにおけるSEO対策の基本的な考え方は、Yahoo!ショッピング独自のアルゴリズムに影響しやすい施策を実施することです。
具体的には以下3つの対策を行いましょう。
- 商品スコアを重要視する
- PRオプションを活用する
- 優良配送ラベルを獲得する
これらの3つの対策を実践することで、Yahoo!ショッピングSEOの効果を最大限に引き出し、売上アップを目指せるでしょう。
商品スコアを重要視する
Yahoo!ショッピングでは、商品スコアが高い順に上位表示される傾向にあります。
商品スコアは以下の公式で決まります。
商品スコア=商品ページのSEO評価+売上件数+PRオプション+優良配送 |
これらの要因から総合的に評価されるため、上記公式に基づく項目の対策が必要です。
商品スコアを重要視して対策を立てることで、検索上位に表示されやすくなり、ユーザーからの認知度も上がるため売上アップにつながるでしょう。
PRオプションを活用する
Yahoo!ショッピングでSEO対策ではPRオプションの活用も有効です。
PRオプションとは、商品の販売価格に対して広告費の料率を設定することで上位表示されやすくなるYahoo!ショッピング独自のシステムです。
店舗の売上が月商11万円を超えると、翌月の中旬よりPRオプションの利用権限が追加されるため、積極的に活用しましょう。
また、PRオプションは一定の料率以上にするとYahoo!プレミアム会員などの優良ユーザーに表示されやすくなったり、上位表示されやすくなったりするメリットがあります。
一方で、最高料率に設定したからといって、必ず上位表示されるわけではないため、ROAS(費用対効果)を見極めて活用しましょう。
以下の記事では、PRオプションに関して詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
関連記事:「Yahooショッピング PRオプション」(制作中)★★
優良配送ラベルを獲得する
画像出典元:Yahoo!ショッピング検索結果画面|キャンプ品
優良配送ラベルを獲得すると検索結果の上位に表示されやすくなります。
ラベルを獲得した商品は、他の商品と比べて、Yahoo!ショッピング内での露出が増えることがわかっているため、売上アップにつながりやすくなります。
逆に、優良配送に対応していないと、検索順位が下がり露出機会を失うため、売上拡大のチャンスを逃してしまうだけでなく、他店に売上を奪われるリスクも高まります。
また、優良配送ラベルが付与された商品は、Yahoo!ショッピングの検索結果画面上の「優良配送」区分で絞り込むことができるため、注文した商品を早く受け取りたいユーザーの購買率の向上が期待できます。
優良配送ラベルの獲得条件は、ユーザーが注文した商品を注文日の翌々日までに配達したり、配送サービスの品質を一定の基準以上を満たしたりする店舗に対し付与されます。
具体的な条件は次の2つです。
- 出荷遅延率が5%未満
- 最短お届け日が「注文日+2日以内」
なお、優良配送について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご確認ください。
関連記事:【2024年最新】Yahoo!ショッピングの「優良配送」とは?条件や設定方法などを徹底解説した活用ガイド
Yahoo!ショッピングSEOの具体策16選
ここからは、検索上位表示を獲得するために重要な商品スコアを上げるために必要なSEO対策について、大きく分けて3つの項目に対する具体策を合計16個紹介します。
それぞれの項目と具体策は以下のとおりです。
商品ページのSEOを上げるための具体策11選 |
①メインキーワードを商品名を入れる ②サジェストキーワードを商品名に入れる ③商品名・キャッチコピー・商品情報にキーワードを入れる ④商品名は60文字以内に抑える ⑤商品名に記号を使わない ⑥商品コードを入れる ⑦メーカーの品番や型番の製品コードを入れる ⑧JAN/ISBIコードは商品コードがあれば入れる ⑨プロダクトカテゴリを設定する ⑩Yahoo!ショッピングが定めたブランドコードを決める ⑪サムネイル画像を見やすくする |
PRオプションを有効活用した具体策3選 |
①商品の特性に応じて料率を設定する ②時期に合わせて料率を調整する ③PRオプションレポートで効果測定をする |
優良配送ラベル獲得のための具体策2選 |
①一元管理システムの導入 ②出荷フローの見直し |
なお、すべての項目をチェックするのが望ましいですが、特に自社に必要な施策に絞って優先順位をつけてチェックしてみてください。
まずは、「商品ページのSEOを上げる11の具体策」を解説します。
商品ページのSEOを上げるための具体策11選
Yahoo!ショッピングのSEO対策において重要かつすぐに実践できる、商品ページのSEOを高めるための具体的な施策を以下のとおり11個解説します。
①メインキーワードを商品名に入れる
②サジェストキーワードを商品名に入れる
③商品名・キャッチコピー・商品情報にキーワードを入れる
④商品名は60文字以内に抑える
⑤商品名に記号を使わない
⑥商品コードを入れる
⑦メーカーの品番や型番の製品コードを入れる
⑧JAN/ISBNコードは商品コードがあれば入れる
⑨プロダクトカテゴリを設定する
⑩Yahoo!ショッピングが定めたブランドコードを決める
⑪サムネイル画像を見やすくする
これらの項目を意識して商品ページを作成すれば、SEOが改善・向上し、検索結果の上位表示につながりやすくなるでしょう。
次から詳しく解説していきます。
①メインキーワードを商品名を入れる
メインキーワードは、商品そのものの名前を入力しましょう。
たとえば、スマートウォッチを販売する場合は「腕時計」ではなく「スマートウォッチ」と入力します。
他にも「ペン」でも「ボールペン」なのか「シャープペンシル」なのか「多機能ペン」なのか、抽象的なキーワードではなく具体的に商品を特定できるキーワードを入力するようにしましょう。
また、英語表記で検索する場合に備えて、日本語表記の後に商品名を英語にしたキーワードをあわせて入力するのも有効です(例:smart watch)。
②サジェストキーワードを商品名に入れる
サジェストキーワードを商品名に入れることで、ユーザーが自分の探している商品を見つけやすくなります。
サジェストキーワードとは、Yahoo!ショッピングの検索窓に「商品名+〇〇」とスペースの後に文字を入れると以下のように入力した頭文字ではじまるキーワード候補のことです。
画像出典元:Yahoo!ショッピング
サジェストキーワードは以下の方法で探すことができます。
サジェストキーワードの探し方 |
Yahoo!ショッピングの検索窓に以下を入力してひとつずつ確認する ・メインキーワード+あ〜わ ・メインキーワード+あ〜わの濁音(がぎぐげご、など) ・メインキーワード+あ〜わの半濁音(ぱぴぷぺぽ、など) ・メインキーワード+アルファベット(A〜Z) |
上記の方法で表示されるサジェストキーワードの中から、自社商品に該当しそうなキーワードを選別して商品名に盛り込みましょう。
地道な作業ですが商品名にサジェストキーワードを入力すれば、ユーザーが求める商品だと認識されやすくなり購入確率が上がるため、ぜひ実施したいSEO対策です。
③商品名・キャッチコピー・商品情報にキーワードを入れる
Yahoo!ショッピングでは、商品名、キャッチコピー、商品情報の3つにキーワードをもれなく入力するのがSEOを上げるためには重要です。
先ほどの例でスマートウォッチを販売するのであれば、「スマートウォッチ」というキーワードは3つの項目すべてに入れましょう。
▼商品ページ|商品名・キャッチコピー欄
画像出典元:Yahoo!ショッピング|スマートウォッチ
▼商品ページ|商品情報欄
画像出典元:Yahoo!ショッピング|スマートウォッチ
よくある失敗例は、商品名だけに対策キーワードを入れてしまい、検索上位に表示されにくくなることです。
そのため「商品名・キャッチコピー・商品情報」の3つの欄にキーワードやサジェストキーワードを漏れなく入力しましょう。
なお、商品情報にキーワードやサジェストキーワードを含める際は、単にキーワードを並べるだけでなく、違和感のない文章を作成するのが重要です。
④商品名は60文字以内に抑える
Yahoo!ショッピングの商品名は、他の出品者がつけている商品名の平均文字数を超えてしまうと、SEOが上がらなくなる傾向にあります。
なお、商品名は全角で最大75文字まで入力できる設定ですが、なるべく平均文字数の60文字以内に抑えたほうがSEOが上がりやすいでしょう。
また、商品キーワードとサジェストキーワードの間のスペースは「半角スペース」にしましょう。なぜなら、全角スペースだとサジェストに表示されなくなってしまうからです。
また、人の目は左から右に視線が流れるため、メインキーワードは左側に寄せることを心がけましょう。
⑤商品名に記号を使わない
Yahoo!ショッピングでは商品名に次の記号を使用すると、SEO評価の減点対象となります。
Yahoo!ショッピングでSEOの評価が下がる記号 |
【】[]!!☆◆≪≫■<> ♪○◎ ※◇○□△▲▼▽ |
不必要な文字や記号は、ユーザーに違和感を与えてしまいます。また、商品名に「送料無料」や「30%OFF」などの商品と関係のない言葉を含めるのもSEOの評価が下がるため注意が必要です。
そのため、商品名には不自然に見える記号は使用せずに、キーワードと文章のみで構成しましょう。
⑥商品コードを入れる
画像出典元:Yahoo!ショッピング|本棚商品ページ
商品コードは、Yahoo!ショッピングで商品ページを作成する際の必須項目のため、商品ページ内に必ず記載しましょう。
なぜなら、商品コードを記載することで次のメリットがあるからです。
- ユーザーが商品を特定しやすくなる
- 問い合わせ対応がスムーズになる
- 在庫管理の効率化につなが
なお、商品コードの付け方に決まりはないため、自社店舗で管理しやすいように独自で作成すると良いでしょう。
商品コードは、SEO対策としての評価基準は低い傾向にあるものの、細部までこだわることで競合との差別化につながります。
⑦メーカーの品番や型番の製品コードを入れる
メーカー商品であれば品番や型番の製品コードも必ず入力しておきましょう。
ユーザーのなかには、商品名ではなく型番で検索することも考えられるため、これらの情報を入力しておけば、検索上位に表示されやすくなるでしょう。
特に、家電製品やPC周辺機器など、品番や型番で検索されることが多い商品を扱う場合は、間違えがないようにメーカーの公式サイトを確認してから入力しましょう。
⑧JANコード/ISBIコードがあれば入れる
取り扱う商品にJANコードやISBNコードがあれば、品番や型番と同様に必ず入力しましょう。
JANコードとは、「Japanese Article Number(日本商品分類番号)」の略で、商品全般についているバーコードの下に記載された8桁か13桁の番号です。
画像出典元:バーコード・RFID・タブレット情報サイト|JANコードの体系
また、ISBNコードは(International Standard Book Number(国際標準図書番号))の略で、書籍に記載された国際的な共通番号です。日本では「日本図書コード」として標準化されているコードでもあります。
画像出典元:日本図書コード管理センター|ISBNと日本図書コード・書籍JANコード
品番や型番があるメーカー商品と同様に、買いたい商品が決まっているユーザーはこれらのコードで検索することもあるため、各コードがわかる場合は必ず入力しておきましょう。
細かな設定ですがSEO対策になり、コード検索で表示されることで売上アップにつながります。
⑨プロダクトカテゴリを設定する
プロダクトカテゴリの設定も確認しましょう。
プロダクトカテゴリとは、Yahoo!ショッピングが定める商品を分類するカテゴリです。
プロダクトカテゴリは自動で割り当てられないため、自社店舗で登録する必要があります。仮に登録が漏れていると検索結果ページのカテゴリリストに表示されないため登録状況を確認しましょう。
プロダクトカテゴリ未設定商品数は、Yahoo!ショッピングの管理ツール「ストアクリエイターPro」で以下の操作を行うと確認することができます。
プロダクトカテゴリ未設定商品数の確認方法 |
1.「ストア構築」メニューから「ページ編集」を開く 2.ストアエディターのグレーのヘッダー部分を確認する 3.「プロダクトカテゴリ未設定商品数;」の右に出ている数字を確認する |
⑩Yahoo!ショッピングが定めたブランドコードを決める
画像出典元:Yahoo!ショッピング|「電子レンジ」検索結果画面
ブランドコードとは、Yahoo!ショッピングが各ブランドに定めたコードのことです。
Yahooショッピングで商品を探す際、検索結果画面で選択できる「絞り込む」からブランドでさらに検索できます。たとえば「電子レンジ」と検索した後に「絞り込む」の欄にはブランド(メーカー名)の一覧が表示されます。
ブランドコードを設定すれば、Yahooショッピング内に自社商品を紐づけできるので、ブランド一覧から商品を探すユーザーから見つけてもらいやすくなり流入経路が広がります。
そのため、ブランドを取り扱う店舗の場合は、必ず設定しておきましょう。
⑪サムネイル画像を見やすくする
画像出典元:Yahoo!ショッピング|ワンピース商品ページ
ユーザーへの第一印象となるサムネイル画像はできる限り見やすくしましょう。
ひと目で、ぱっと見てどのような商品かわかれば、ユーザーに見つけてもらいやすくなり、アクセス数が上がるためSEOにも良い影響があります。
見やすいサムネイル画像にする主なポイントは以下のとおりです。
- 商品の特徴を簡潔で分かりやすく盛り込む
- 商品のカラーバリエーションを記載する
- 送料無料、割引率などのお得情報を明記する
ただし、目を引くためにどのようなサムネイル画像にしても良いというわけではありません。
たとえば、過度な加工がされた画像や、白以外ベタ塗り背景が禁止されていたり、値引きやクーポン情報をテキスト表示してはいけないなど、Yahoo!ショッピングの商品画像登録ガイドラインに沿った画像にしなければいけません。
詳しくは、出店者が利用できるストアクリエイターProの「商品画像登録ガイドライン」を確認してみましょう。(閲覧するには「ストアクリエイターPro」へのログインが必要です。)
ガイドラインをしっかり守って、競合より目立つサムネイル画像でユーザーへの注目を集めましょう。
PRオプションを有効活用した具体策3選
続いて解説するのは、PRオプションを有効活用する具体策3選です。
①商品の特性に応じて料率を設定する
②時期に合わせて料率を調整する
③PRオプションレポートで効果測定をする
順に解説します。
①商品の特性に応じて料率を設定する
PRオプションの料率設定を最適化するには、商品の特性に合わせた料率を設定しましょう。
具体的には、次のような基準で設定するのがおすすめです。
料金率 | 高く設定する | 低く設定する |
商品の特徴 | ・売上貢献度が低い商品 ・利益率が高い商品 | ・転換率が高い商品 ・利益率が低い商品 |
対策をしなくても売れている商品に高い料率を設定すると、無駄に広告費がかかってしまいます。
一方で、利益率が高い商品や売上貢献度が低いものの、露出度を高めたい商品はRPオプションの料金率を高く設定すればユーザーの目に留まりやすくなるためアクセス数が向上し、SEO対策にもつながるでしょう。
以上のことから、RPオプションの料金率を設定するときは、全商品一律ではなく商品の特徴や販売状況を見極めましょう。
②時期に合わせて料率を調整する
季節やイベント時は多くの競合が高い料率を設定するため料率の調整が必要です。
PRオプションは料率に応じて商品が表示されやすくなる仕組みのため「5のつく日」や「ゾロ目の日クーポン争奪戦」などのイベント時や、お盆やクリスマスなどの季節ごとの繁忙期には、競合店舗と同等以上に高い料率を設定しなければ露出度が低下してしまいます。
そのため、繁忙期に競合にあわせて料率を上げるのか、反対に閑散期を狙って料率を上げるのか、自社商品の販売戦略と時期にあわせた料率の調整することでSEOを最適化できます。
③PRオプションレポートで効果測定をする
料率を設定したら「RPオプションレポート」を確認し効果測定を行いましょう。
「RPオプションレポート」は、ストアクリエイターProの「レポート分析」から確認できます。
レポート画面への遷移方法 |
ストアクリエイターProトップ>販売管理>レポート分析>PRオプション (※「PRオプションレポート」の閲覧には、アクセス管理で「カート設定権限」または「統計情報管理権限」が必要です。) |
なお、レポートをもとに効果測定を行うポイントは主に次の4つです。
- 売上は増えているか
- 表示数は増えているか
- CTR(クリック率)は増えているか
- ROAS(費用対効果)はどうか
これらの項目を検証しながらPDCAサイクルを回し、適正な広告費用で売上を増やすための料金率を見極めましょう。
優良配送ラベル獲得のための具体策2選
最後に解説するのは、優良配送ラベル獲得に向けた具体策2選です。
①一元管理システムの導入
②出荷フローの見直し
優良配送ラベルを取得することで、上位表示されやすくなるため、必ず対策しましょう。
順に解説します。
①一元管理システムの導入
優良配送ラベルの獲得条件の「出荷遅延率」や「最短お届けの条件」をクリアするために、一元管理システムの導入がおすすめです。
Yahooショッピングでの注文数が多い店舗や、複数のECモールを運営をしている店舗の場合、出品作業を自社で運営するのが難しいこともあるでしょう。
そんなときは、一元管理システムの導入を検討してみましょう。
一元管理システムとは、商品の受注や在庫管理を一貫して対応できるシステムです。
一元管理システムの導入により、商品登録や在庫管理などの各プロセスが大幅に効率化され、業務のスピードが向上します。
おすすめの一元管理システムは以下の2つです。
ネクストエンジンは、50,000店以上が利用する豊富な自動化機能が強みの一元管理システムです。
ネクストエンジンでは受注処理から出荷作業、在庫連携までの一連の作業をまとめて効率化できます。また、さまざまなツールやアプリと連携することができるため、運用状況にあわせたカスタマイズが可能です。
CROSSMALLは、リアル店舗とネットネットショップの連動が可能なシステムを提供しています。また、複数のネットショップやECモールの注文状況を一元化できるため、リアル店舗とネットショップの運営を同時に効率化したい店舗におすすめのサービスです。
②出荷フローの見直し
優良配送の後に導入された「翌日優良配送」に対応するためには出荷フローの見直しも重要です。
出荷フローを効率化できれば、ユーザー満足度が向上しリピーターの獲得にもつながります。
出荷フローは以下の順番で改善点を検討しましょう。
- 休業日の見直し
- 注文締め切り時間の見直し
- 出荷リードタイム・配達リードタイム・配達日時指定の最適化
出荷フローを見直すことで、優良配送ラベルの獲得以外にも、ユーザー満足度の高い配送体制の構築が期待できるため、売上アップのためにはぜひ見直しましょう。
なお、自社運営だけでは物流業務のリードタイムが長くなってしまう場合は、以下の記事を参考にして、ヤマト運輸のフルフィルメントサービスを導入することをおすすめします。
関連記事:ヤマトフルフィルメント(制作中)★★
YahooショッピングSEOの成功事例
本記事で「Yahoo!ショッピングのSEO対策のポイントは理解できたけれど、対策後のイメージができない」という方にSEO対策の成功事例を紹介します。
次からはJagoo株式会社が支援した事例をもとに、その戦略と施策を紹介します。
①予算配分の変更と検索対策で月商が3倍に
紹介する事例は「スマートフォン関連グッズ」を販売する店舗です。
この店舗では以下2つの対策を実施したところ、月商が3倍にまで上がりました。
- 検索対策の徹底予算配分の見直し
具体的な戦略と施策を順に解説します。
1.検索対策の徹底
次に検索対策を徹底した方法を解説します。
1つ目に「商品名、キャッチコピー、説明文の改良」を行いました。
まずは次の項目を売上強化品番から順番に見直しました。
- 商品名
- キャッチコピー
- 説明文中のキーワード
そして、統計レポートで検索回数の多いキーワードを「完全一致」の条件で商品名に設定しました。
また、キャッチコピーを文字数の最大までキーワード設定し、説明文中には対応するスマートフォンの機種を漏れなく登録しました。
2つ目は「レビュー件数の獲得」です。
対策前は、上位の競合商品と比較して自社商品のレビュー件数が100件程度少なかったため、レビューキャンペーンを実施して高評価レビューの獲得を狙いました。
対策後のレビューの記載率が30%と高く推移したことから、約2ヶ月後には比較していた競合に比べ多くレビューを獲得できました。さらに高評価レビューの割合が高かったため、検索順位の向上にもつながりました。
3つ目の対策は「販売件数の強化」です。
Yahoo!ショッピングでは、販売件数と商品スコアが比例して上がりやすいため、競合他社よりも多く販売するように強化を行いました。
対策前から実施していた自社SALEに加えて、アイテムマッチやストアマッチプロの広告配信を強化しました。さらに、ビッグキャンペーン時にも同様の販売強化を行ったところ、約2ヶ月でボリュームキーワードにて検索順位1位を獲得できました。
2.予算配分の見直し
対策前の店舗運営状況は、「倍倍ストア(現:ボーナスストア)」で少額のアイテムマッチ広告を運用していました。しかし、広告費率が売上の20%を占めるほど多くの参加日を設定していたため、倍倍ストア参加時の売上向上の効果測定を行いました。
効果測定により倍倍ストアの参加日を削減しても売上がキープできる日程を割り出せたため、削減したコストをストアマッチプロの費用に充てました。
そして、効果の高いキーワードで露出を強化したところ、同等の広告予算で広告経由の売上を2倍に増加させることに成功しました。
以上の対策を実施した結果、対策から2ヶ月ほどで月商を3倍にできた事例です。
まとめ|YahooショッピングのSEO対策で売上向上を!
この記事では、Yahoo!ショッピングのSEO対策のポイントを解説してきました。
Yahoo!ショッピングでSEOを向上させるためには、ヤフーショッピング独自のアルゴリズムに影響しやすい次の3つを考慮した対策が必要です。
- 商品スコアを重要視する
- PRオプションを活用する
- 優良配送ラベルを獲得する
SEO対策を万全にして検索上位に表示される回数が増えれば、自然とユーザー認知度が増え、売上が向上していくでしょう。
しかし「設定が細かくて難しい……」「どこから手をつけていいかわからない」という方はぜひ、お気軽にジャグーにご相談ください。
ジャグー株式会社では、ECモールの豊富な経験と実績をもつコンサルタントが専門的なサポートを行っています。売上の改善や社内運用の仕組み化など、戦略から販売までを一気通貫したEC支援をご提供します。
Yahoo!ショッピングのSEO対策に限らず、運営に関するご相談があればお気軽にお問い合わせください。