Amazonは日本国内で最大級の利用者数を誇るECモールです。
Amazonでは手軽に出品する方法があるため、多くのユーザーへ商品をPRできます。
しかし、
「Amazonに出品する方法がわからない」
「Amazonに出品しても売上を伸ばせるか不安」
と悩みを抱えている担当者の方もいるのではないでしょうか。
Amazonは出品が手軽にできる反面、競合が多いため売上が伸びにくいリスクもあります。
そこで本記事では、Amazonへ商品を出品する方法やメリット、注意点まで網羅的に解説します。
Amazon支援の実績が多いジャグーだからこそ紹介できるAmazonで成果を出すポイントも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
監修者
米原 広兼
ジャグー株式会社 代表取締役
2015年に楽天入社後ECコンサルティング部に所属
作業やアドバイスではなく実行支援の重要性を感じ2020年にEC支援会社のジャグーを創業。
支援企業の中でSOY受賞経験は9店舗。
目次
Amazonへの出品方法4ステップ
Amazonへの出品は以下の4ステップではじめられます。
- 出品用アカウントの登録
- プロフィールの設定
- 出品する商品の登録
- 商品の発送
出品手続きをスムーズに進められるようにひとつずつ確認していきましょう。
なお、以下に各ステップの概要をまとめていますので、はじめに全体像を確認してから、各項目の解説をご覧いただくとより早く理解できるでしょう。
なお、出品者アカウント登録に3営業日、プロフィール設定後の審査に約10日間かかるため、手続き完了までに約2週間ほど時間が必要なことを覚えておきましょう。
ステップ | 概要 |
1.出品用アカウントの登録 | 以下の本人確認書類などを準備する有効期限内の顔写真入りの身分証明書(いずれか1つ)過去180日以内に発行された各種取引明細書メールアドレス電話番号銀行口座会社情報 |
2.プロフィールの設定(出品用アカウント登録から3営業日後) | Amazonセラーセントラルで以下の項目を設定する特定商取引法など法令に基づく表示支払情報の登録配送と返品設定許認可情報の設定 |
3.出品する商品の登録 | 以下2つから出品する商品を決める既存の商品(型番商品)オリジナル商品(プロフィール設定の審査中も操作が可能) |
4.商品の発送 | 以下2つの発送方法を選ぶ自己発送FBA発送 |
1.出品用アカウントの登録
画像出典元:Amazon公式サイト
Amazonに出品するためには、まず公式サイトから「出品用アカウント」を作成します。
アカウント作成には、本人確認に必要な以下の書類を揃えておきましょう。
項目 | 個人事業の場合 | 法人の場合 |
有効期限内の顔写真入りの身分証明書(いずれか1つ) | ・パスポート ・運転免許証など (マイナンバーカードは利用不可) | 同じ |
過去180日以内に発行された各種取引明細書 | ・クレジットカードの利用明細書 ・インターネットバンキング取引明細 ・預金通帳の取引明細書 ・残高証明書(いずれか1つ) | 同じ |
メールアドレス | Yahoo!メールやGmailなどでも可能 | 同じ |
電話番号 | 固定電話・携帯電話、問わず | 同じ |
銀行口座 | 売上金の受取や本人確認用 | 同じ |
会社情報 | – | ・13桁の法人番号 ・登記簿謄本 ・本社所在地(郵便番号含む) |
出品者用のアカウント情報を登録後、3営業日を目安に審査が完了します。
なお、マイナンバーカードは身分証明書として利用できないため、パスポートや運転免許証を用意しましょう。
2.プロフィールの設定
出品用アカウントの審査が通ったら、次に出品者プロフィールの設定です。
プロフィールの設定には以下の4つの項目を登録する必要があります。
- 特定商取引法など法令に基づく表示
- 支払情報の登録
- 配送と返品設定
- 許認可情報の設定
なお、設定後の審査完了までには約10日ほどかかります。審査中は出品操作はできない場合がありますが、商品の登録やFBA納品手続きなどの販売準備は進められるため、審査中の時間も有効に活用しましょう。
次から設定が必要な項目ごとに、詳しく解説します。
2-1.特定商取引法など法令に基づく表示
ECモールなど、インターネットを通じて商品を販売する販売業者は法令により、販売や取引に関する必要事項の表示が義務付けられています。
そのため、Amazonで出品する場合でも以下のとおり「特定商取引法に関する情報」の設定が必要です。
項目 | 説明 |
販売業者名 | ・法人の場合:登記簿上の会社名 ・個人事業主の場合:戸籍上の氏名または屋号 |
住所 | 事業活動を行う住所(建物名称や部屋番号なども詳細に明記する) |
運営責任者 | ・Amazonで公開される店舗名 ・ただし、第三者の商標(アマゾン店など)は使用不可 |
店舗名 | 以下2つの発送方法を選ぶ自己発送FBA発送 |
電話番号 | ユーザーからのお問い合わせ先 |
上記内容は最新の情報を登録する必要があり、登録漏れや虚偽の内容を登録してしまうと、アカウントが停止される可能性があるため、正しく登録しましょう。
2-2.支払い情報の登録
次は、支払い情報の登録です。
Amazonで出品するにあたって、売上金の受け取り口座や出品プランに応じた月額費用や広告費、その他オプション費用を支払うため、以下の項目を登録する必要があります。
項目 | 説明 |
銀行口座 | 売上金を受け取るための銀行口座を登録する。 |
クレジットカード情報 | 月額費用や広告費などの支払いのため必要。 |
電話番号支払い方法の設定(購入者の選択肢)電話番号 | 初期設定はクレジットカード決済となっていますが、必要に応じて「コンビニ払い」や「代金引換」の追加が可能。(小口出品プランは「コンビニ払い」は設定不可) |
なお、支払い方法の設定は、商品を購入するユーザーが選択する支払い方法です。
出品者が「小口出品」を選択する場合「コンビニ払い」は設定できず、新規出品の場合には、代金引換の選択ができない点にも注意しましょう。
配送と返品設定
配送や返品に関する登録もこちらで行います。
項目 | 説明 |
返送先住所 | ・購入者から返品のリクエストされた場合の、商品の返送先住所 ・返品商品の受け取り先として、事業所や自宅住所を設定する |
配送設定 | ・自己発送する場合のみ設定が必要 ・送料を地域別で設定が可能 (FBA※利用時は設定不要) |
お届け日時の設定 | 商品別のお届け日時 |
Amazonへの出品方法が、小口出品で自己発送の場合は「配送設定」や返送先住所の登録誤りがないように、よく確認をして設定しましょう。
※FBAとは:フルフィルメント By Amazonの略。Amazonの倉庫に商品を保管し、注文後の梱包や発送、返品などの配送業務を代行するサービスのこと。
2-4.許認可情報の設定
最後に、許認可情報の設定です。
中古品や医薬品、酒類など、法令上表示が義務付けられている許認可商品を出品する場合は、以下の許可承認番号や届出番号の登録が必要です。
- 古物商許可証番号営業許可
- 医薬品販売業許可証番号
- 通信販売酒類小売業許可証番号
- 酒類小売業許可証番号
- 高度管理医療機器販売業許可証番号
なお、Amazonに限らず許認可が必要な商材をECモールなどのインターネットで販売する場合は法令表示が必要なため注意しましょう。
3.出品する商品の登録
出品審査に通過した後は、商品の登録作業です。
出品用アカウントとプロフィール設定の審査が終了すると、Amazonで出品管理を行う「セラーセントラル」にアクセスできるようになります。
出品する商品の登録方法は以下の2種類から選べます。
- 既存の商品(型番商品)
- オリジナル商品
既存商品を登録する場合は、すでにAmazonに登録されている商品情報や画像を利用できるため簡単に出品登録が可能です。
セラーセントラルの商品登録画面から、商品名やJANコード、ASINコードで検索して登録しましょう。
ただし、競合他社が同じ商品を出品する場合は「相乗り出品」となり、自社が登録した商品が目立たなくなってしまう場合があるため、後述する「Amazon出品で成果を出す8つのポイント」を参考にした対策が必要です。
また、オリジナル商品を出品登録する場合は、商品画像や商品説明のための商品情報を入力して申請を行う必要があるため比較的手間がかかりますが、競合商品がなければ商品ページを独占できるためユーザーに認知してもらいやすくなります。
4.商品の発送
出品登録した商品がユーザーに購入されたら商品の発送を行います。
Amazonでは、商品の発送方法として次の2種類があります。
- 自己発送
- FBA発送
自己発送とは、自社が管理する倉庫や保管場所から発送する方法です。
また、FBA (フルフィルメント by Amazon)とは商品の在庫管理や注文対応、配送、返品などいわゆるフルフィルメント業務をAmazonへ代行を依頼できるサービスです。
なお、それぞれの特徴やメリット・デメリットは以下のとおりです。
発送方法 | 自己発送 | FBA発送 |
特徴 | 注文ごとに自ら発送作業を行う | 事前に商品をAmazon倉庫に納品し、以降の発送はAmazonが対応 |
メリット | ・在庫管理が容易 ・少量販売に適している | ・倉庫の所有 ・管理が不要 ・大量販売に適している ・Amazonによる発送 ・カスタマーサービス対応 |
デメリット | ・購入通知をチェックする必要がある・倉庫の所有や管理が必要 | ・利用料が発生する ・納品から発送までタイムラグがある ・商品管理はAmazonに委ねられる |
次からひとつずつ解説していきます。
4-1.自己発送の場合
画像出典元:Amazon出品大学
自己発送の場合の発送手順は以下のとおりです。
自己発送の発送手順 |
1. Amazonセラーセントラルへログインする 2. 注文管理から「未出荷」を選択する 3. 購入された商品の納品書を印刷する 4. 納品書の上部にあるラベルを商品に貼付けて商品と納品書を梱包する 5. 梱包した商品を配送業者へ持ち込みまたは集荷を依頼し発送の手配をする 6. 出荷日や発送方法、トラッキング番号の入力など「出荷通知を送信」操作をする |
出品した商品が購入された場合はメールで通知が届くため、通知を受信したら速やかに発送手配を行いましょう。
4-2.FBA発送の場合
FBA発送では、商品が購入された場合、Amazonの倉庫にあらかじめ納品した商品をAmazonが発送の手配をします。
そのため、ここではAmazonの有料サービスであるFBAを利用して商品を発送する場合の、Amazon倉庫に商品を納品するまでの方法を紹介します。
FBAでは、出品する商品をAmazon倉庫に納品する必要がありますが、大量の商品を保管する倉庫を所有・管理する必要がありません。
さらに注文後の梱包や発送、返品対応などのカスタマーサービスまで任せられるため、大口出品で多くの商品を扱う出品者にはおすすめのサービスです。
以下では、FBA発送を行うためにAmazon倉庫に商品を納品する手順を紹介します。
FBA発送を利用する際の納品手順 |
1. Amazonのセラーセントラルへログインする 2. 「在庫管理」を選択する登録済みの商品一覧から、発送する商品をチェックする 3. 「納品手続きに進む」をクリックする 4. 「保存して次へ進む」をクリックする 5. 納品プランと梱包タイプを選択し「続ける」をクリックする 6. 納品する数量を入力し「続ける」をクリックする 7. ラベル貼付の項目で「出品者で行う」あるいは「Amazonで行う」を選択(Amazonで行う場合は有料) 8. 「ラベルを印刷する」を選択しクリックし、プリンターで印刷する 9. 印刷したラベルを商品に貼付けし、段ボールへ梱包する 10. 「続ける」を選択し、納品先を確認後「承認して次へ」をクリックする 11. 「納品作業を続ける」をクリックする 12. Amazon倉庫へ納品するための配送業者や配送方法、輸送箱数を選択する 13. 「配送ラベルを印刷」をクリックし、プリンターで印刷する 14. 「クリックすると納品が完了します」を選択する 16. 段ボールに配送ラベルを貼付けし配送業者へ持ち込み、または集荷を依頼してAmazon倉庫へ納品する |
FBAでは発送の手配はAmazonが行ってくれるため、購入通知をチェックする必要がありません。
ただし、Amazon倉庫に商品を納品してから購入、発送されるまでタイムラグが発生します。また、商品管理をAmazonに任せるため、食品やワレものなどの商品は自己発送で対応するなどの使い分けがおすすめです。
なお、FBAについて知りたい方は、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
関連記事:Amazon FBAとは?儲からないは嘘?概要やメリット・黒字運営のポイントを徹底解説
Amazon出品の費用や手数料
Amazonで商品を出品するための費用はどれくらいかかるのでしょうか。
ここからは、Amazon出品に関わる費用や手数料を詳しく解説します。
- 月額登録料と基本成約料
- 販売手数料
- カテゴリー別の成約料
- 配送料
- その他手数料
次から、ひとつずつ順に解説します。
月額登録料と基本成約料
月額登録料や購入された商品に対する成約料は「小口出品」と「大口出品」の2種類あります。
一月に50点以上販売する場合は、大口出品がおすすめです。一方で、小口プランは月額登録料が発生しないため、小規模で出品する場合におすすめです。
ただし、大口出品の場合、カート獲得率が優位であることに加え、大口出品でのみ利用できるサービスがあります。
それぞれの利用料や特徴を以下の表にまとめていますが、出品数だけで判断せず自社が取り扱う商品や販売戦略にあった出品プランを選びましょう。
出品プラン | 小口出品 | 大口出品 |
月額登録料 | 無料 | ¥4,900 / 月 + 販売手数料 |
成約料 | ¥100 / 商品 + 販売手数料 | 無料 |
適しているケース | ・販売する商品数が毎月49点以内 ・出品商品が決まっていない ・広告や出品用ツールは使用しない | ・販売商品数が毎月50点以上ある ・広告を利用して認知を広げたい ・検索上位表示(SEO)対策をしたい ・レポートの確認や出品用ツールを使用したい ・制限があるカテゴリーの商品を販売したい |
販売手数料
販売手数料は、小口出品と大口出品も同じ手数料で設定されていますが、カテゴリー別に異なり販売する商品一点あたりに発生する費用です。
以下はカテゴリー別販売手数料(税別)の一例です。
商品カテゴリー | 販売手数料 | 最低販売手数料 |
メディア – 本、DVD、ミュージック、PCソフト、ビデオ | 商品代金の15% | 該当なし |
エレクトロニクス | 商品代金の5%〜8% | 30円 |
PC・周辺機器 | 商品代金の5%〜8% | 30円 |
家電アクセサリ | 商品代金の5%〜10% | 30円 |
Amazonデバイス用アクセサリ | 商品代金の45% | 30円 |
楽器およびAV制作機器 | 商品代金の5%〜10% | 30円 |
ドラッグストア | 商品代金の5%〜10% | 30円 |
ビューティ1 | 商品代金の5%〜10% | 30円 |
健康家電・理美容家電 | 商品代金の5%〜10% | 30円 |
スポーツ&アウトドア | 商品代金の5%〜10% | 30円 |
なお、商品代金には配送料やギフト包装料も含まれます。
販売手数料の詳細は以下のAmazon公式サイトから確認できるため、出品する商品の販売手数料をあらかじめ確認しておきましょう。
カテゴリー別の成約料
販売手数料とは別に、本やDVDなどのメディア商品にはカテゴリー成約料が追加で発生します。
こちらも出品プランに関わらず支払う必要のある費用です。
また、出品する国によっても成約料が異なりますが、日本国内のカテゴリー成約料は以下のとおりです。
商品タイプ | カテゴリー成約料(日本国内へ出品する場合) |
本 | 80円 |
ミュージック | 140円 |
DVD | 140円 |
ビデオ(VHS) | 140円 |
詳細は、以下のAmazon公式サイトで確認できます。
Amazonで出品するエリアが、日本国外の場合は確認してみましょう。
配送料
配送料は、自己発送とFBAを利用する場合で異なります。
ここでは「自己発送の場合に発生する配送料」を解説します。
FBA利用時の配送代行手数料は後述する「FBA配送代行手数料」でご確認いただけます。
自社発送の場合、小口出品プランでは以下の配送料が設定されており、大口出品プランでは出品者が配送料を設定できます。
商品カテゴリー | 配送料 |
本 | 262円 |
レコード | 356円 |
ビデオ | 398円 |
DVD | 356円 |
TVゲーム | 356円 |
PCソフト&コンピューターゲーム | 356円 |
おもちゃ&ホビー | 524円 |
ドラッグストア | 524円 |
ベビー&マタニティ | 524円 |
その他のカテゴリー | 472円+53円(1kgあたり) |
なお、本やDVDなどのメディア商品には、小口出品・大口出品に関わらず以下の追加費用が発生します。
商品別 | 配送料 |
本 | 262円 |
ミュージック | 356円 |
ビデオ(VHS) | 398円 |
DVD | 356円 |
また、Amazonで購入するユーザーが、Amazonプライム会員、またはPrime Student会員の場合は、配送オプションに関わらず配送料無料になるなど、さまざまな条件がありますので、詳しくは以下のAmazon公式サイトから確認してみましょう。
その他手数料
Amazon出品では、その他の手数料として次の2つの手数料が発生する場合があります。
- 大量出品手数料
- 返金処理手数料
それぞれの概要や費用は以下のとおりです。
項目 | 概要 | 費用 |
大量出品手数料 | ・メディア以外の商品を大量出品後、12ヶ月間販売実績がない場合に発生する ・ただし、最初の200万件の出品までは免除される | 商品1点につき月額0.05円 |
返金処理手数料 | すでに受け取った代金をお客様に返金する場合、Amazonはその商品について出品者が支払った販売手数料を出品者に返金します。その際、 | 500円または販売手数料の10%のどちらか小さい金額が販売手数料から差し引かれる |
Amazonでは各手数料が細かく設定されているため、すべてを覚える必要はありません。
しかし、利益を上げるためには手数料を加味した予算を見積もる必要があるため、以下のAmazon公式サイトをいつでも確認できるようにしておきましょう。
FBA利用時にかかる費用
ここからは、FBAを利用した際に発生する以下の費用について解説します。
- FBA配送代行手数料
- 在庫保管手数料
- 長期在庫保管手数料
- FBA在庫の返送料・所有権の放棄手数料
なお、それぞれの費用の概要をまとめた以下の表を確認してから、各費用ごとの解説を確認することで理解が深まるでしょう。
費用の種類 | 概要 | 備考 |
FBA配送代行手数料 | 以下の業務の代行に対する費用: ・商品のピッキング ・商品の梱包 ・商品の配送 ・カスタマーサービス ・返金処理 | ・商品のサイズや重量により異なる |
在庫保管手数料 | Amazon倉庫に出品したい商品を保管する費用 | ・「服&ファッション小物、シューズ&バッグ」と「それ以外」で費用が異なる ・保管期間(日数)と体積に応じて計算される |
長期在庫保管手数料 | Amazon倉庫に271日以上商品を保管する場合に発生する | ・定期的に在庫管理が必要 ・保管される商品サイズに応じて計算される |
FBA在庫の返送料・所有権の放棄手数料 | ・出品した商品が購入者から返品リクエストされた場合 ・商品が破損して再販不可能な状態の場合に発生する | ・手数料を支払うことで返送や所有権の放棄が可能 ・商品のサイズや重量に応じて設定されている |
次から、各費用ごとに詳しく解説します。
FBA配送代行手数料
FBA配送代行手数料は、出品した商品をユーザーが購入した後のピッキングや梱包、購入者への発送に対する手数料です。また、商品到着後の返品対応や問い合わせ対応などのカスタマーサービスのコストも含まれます。
なお、配送代行手数料は商品のサイズや重量によって異なり、以下の表のとおりです。
サイズ区分 | 寸法、重量 | 価格が1,000円を超える商品に対する配送代行手数料 | 価格が1,000円以下の商品に対する配送代行手数料 |
小型 | 25 cm × 18 cm × 2.0 cm以下、250 g以下 | 288円 | 222円 |
標準 | 35 cm × 30 cm × 3.3 cm以下、1 kg以下 | 318円 | 252円 |
20 cm以下、2 kg以下 | 413円 | 347円 | |
30 cm以下、2 kg以下 | 434円 | 368円 | |
40 cm以下、2 kg以下 | 455円 | 389円 | |
50 cm以下、2 kg以下 | 465円 | 399円 | |
60 cm以下、2 kg以下 | 485円 | 419円 | |
80 cm以下、5 kg以下 | 514円 | 448円 | |
100 cm以下、9 kg以下 | 603円 | 537円 | |
大型 | 60 cm以下、2 kg以下 | 589円 | 523円 |
80 cm以下、5 kg以下 | 712円 | 646円 | |
100 cm以下、10 kg以下 | 815円 | 749円 | |
120 cm以下、15 kg以下 | 975円 | 909円 | |
140 cm以下、20 kg以下 | 1,020円 | 954円 | |
160 cm以下、25 kg以下 | 1,100円 | 1,034円 | |
180 cm以下、30 kg以下 | 1,532円 | 1,466円 | |
200 cm以下、40 kg以下 | 1,756円 | 1,690円 | |
特大型 | 200 cm以下、50 kg以下 | 2,755円 | 2,689円 |
220 cm以下、50 kg以下 | 3,573円 | 3,507円 | |
240 cm以下、50 kg以下 | 4,496円 | 4,430円 | |
260 cm以下、50 kg以下 | 5,625円 | 5,559円 |
※2024年4月1日時点の料金
※上記はすべて税込み価格
なお、配送代行手数料は商品サイズや重量に応じて一括で計算されるため、費用が追加請求されるリスクはないため安心です。
在庫保管手数料
在庫保管手数料は、出品する商品を納品するAmazon倉庫で保管するために発生する費用です。
手数料は、ジャンルと季節、日数と堆積に応じて異なります。
Amazonでは次の2つの商品カテゴリーで手数料を分けています。
- 服&ファッション小物、シューズ&バッグ
- 上記以外
なお、カテゴリー別の在庫保管手数料を表にまとめているため、自社で扱う商品の手数料を確認してみましょう。
以下は「服&ファッション小物、シューズ&バッグ」の在庫保管手数料です。
月 | 小型/標準 | 大型/特大型 |
1月~9月 | 3.10円 × ([商品サイズ(cm³)] / (10cm × 10cm × 10cm)) × [保管日数] / [当月の日数] | 3.10円 × ([商品サイズ(cm³)] / (10cm × 10cm × 10cm)) × [保管日数] / [当月の日数] |
10月~12月 | 5.50円 × ([商品サイズ(cm³)] / (10cm × 10cm × 10cm)) × [保管日数] / [当月の日数] | 5.50円 × ([商品サイズ(cm³)] / (10cm × 10cm × 10cm)) × [保管日数] / [当月の日数] |
以下は「上記以外」の在庫保管手数料です。
月 | 小型/標準 | 大型/特大型 |
1月~9月 | 5.676円 × ([商品サイズ(cm³)] / (10cm × 10cm × 10cm)) × [保管日数] / [当月の日数] | 4.370円 × ([商品サイズ(cm³)] / (10cm × 10cm × 10cm)) × [保管日数] / [当月の日数] |
10月~12月 | 10.087円 × ([商品サイズ(cm³)] / (10cm × 10cm × 10cm)) × [保管日数] / [当月の日数] | 7.760円 × ([商品サイズ(cm³)] / (10cm × 10cm × 10cm)) × [保管日数] / [当月の日数] |
また、保管日数ごとの料金表や、在庫保管手数料についてのよくある質問が以下のAmazon公式サイトでまとめられていますので、参考にご確認ください。
長期在庫保管手数料
長期在庫保管手数料は、Amazon倉庫に保管する期間が270日を超過した商品に対して発生する費用です。
この手数料は、倉庫のスペースを有効活用するために設定されたもので保管される商品サイズにより手数料が異なります。
FBAではAmazon倉庫での保管日数を計算しており、毎月15日に実施される在庫一掃チェックの際に、保管期間が270日を超えている商品に対し、以下の手数料が発生する仕組みです。
チェック実施日 | 保管期間が271~300日の商品 | 保管期間が301~330日の商品 | 保管期間が331~365日の商品 | 保管期間が366日以上の商品 | 保管期間が366日以上のメディア商品に対する、商品1点あたりの最低長期在庫追加手数料 |
月1回(毎月15日) | 16.662円(10cm × 10cm × 10cmあたり) | 17.475円(10cm × 10cm × 10cmあたり) | 18.085円(10cm × 10cm × 10cmあたり) | 27.431円(10cm × 10cm × 10cmあたり) | 商品1点あたり10円 |
出典:Amazonセラーセントラル|FBA長期在庫追加手数料
長期在庫追加手数料を発生させないためには、定期的に在庫管理を行うことが重要です。
また、上記出典リンクからAmazon公式が手数料を回避する方法を紹介しているため、参考にしてみてください。
FBA在庫の返送料・所有権の放棄手数料
返送料および所有権の放棄手数料は、FBA倉庫から出品者に商品の返送を依頼する場合や、破損して再販が不可能になった商品の所有権を放棄する際に発生する費用です。
これらの手数料は商品のサイズや重量に応じて以下のとおり設定されています。
FBA返送/所有権の放棄手数料(商品あたり) | ||
サイズ | 重量 | 手数料 |
小型、標準サイズ | 0~200g | 商品1点あたり30円 |
201~500g | 商品1点あたり45円 | |
501~1,000g | 商品1点あたり60円 | |
1,001g~ | 商品1点あたり100円 + 1,000g*を超えた分の1,000gにつき40円 | |
大型および特大型 | 0~500g | 商品1点あたり80円 |
501~1,000g | 商品1点あたり110円 | |
1,001~2,000g | 商品1点あたり140円 | |
2,001~5,000g | 商品1点あたり200円 | |
5,001g~ | 商品1点あたり350円 + 5,000g*を超えた分の1,000gにつき40円 |
出典:Amazonセラーセントラル|FBA在庫の返送/所有権の放棄手数料
なお、Amazon倉庫へ納品した商品が長期間購入されないと「長期在庫追加手数料」が発生してしまうため、購入される見込みのない商品はできるだけ早く返送または放棄対応するのがおすすめです。
Amazonで商品を出品する6つのメリット
「Amazonへ出品するための手順や、費用はわかったけれど、Amazonで商品を出品するメリットがわからない」と思われる方もいるのではないでしょうか。
ここからは、Amazonで商品を出品するメリットを以下6つ解説します。
- 多くのAmazonユーザーに向けて出品できる
- 出品のハードルが低い
- 出品の費用が安い
- FBAで出品業務を効率化できる
- 入金のサイクルが早い
- 海外向けに販売できる
はじめてECモールへ参入する企業以外にも、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど他のECモールで出品した経験がある店舗でもAmazonに商品を出品するメリットがありますので、企業全体の売上アップのためにAmazonへ商品を出品してみましょう。
なお、楽天市場とYahoo!ショッピングの出店方法は下記記事で詳しく解説していますので、合わせて参考にしてください。
関連記事:楽天市場の出店は儲からない?出店方法やメリット・デメリットから黒字化する5つの戦略まで解説
関連記事:審査は厳しい?Yahoo!ショッピングの出店方法や審査対策を解説!
1.多くのAmazonユーザーに向けて出品できる
画像出典元:ニールセン デジタル株式会社|2024年5月コンテンツ視聴率 Monthly Totalレポート
Amazonに出品するひとつ目のメリットは、数多くのAmazonユーザーに商品をリーチできることです。
2024年5月のニールセンデジタルコンテンツ視聴率Monthly Totalレポートによると、日本国内で利用できるECモールのなかで最も利用者が多いのはAmazonで「6,724万人」です。2位は楽天市場で「6,631万人」と、Amazonの利用者数が約100万人多いことがわかります。
多くのユーザーを抱えるAmazonで商品を出品することは、参入する企業にとって商品の魅力を幅広くリーチできるため、大きなメリットと言えます。
また、Amazonが有料で提供している「Amazonプライム」を利用している会員が商品を購入する際に「お急ぎ便無料」や「送料無料」などのさまざまな恩恵を受けられるため、Amazonはリピート顧客を多く獲得しています。
すでに大きな市場が形成されているAmazonというプラットフォームで自社商品を出品すれば、売上の拡大を狙いやすいため、おすすめのECモールと言えるでしょう。
2.出品のハードルが低い
2つ目のメリットは、出品方式のため出品のハードルが低いことです。
楽天市場やYahoo!ショッピングは「出店方式」のため、店舗ページを作成してから商品を出品する必要があるのに対し、Amazonは「出品方式」のため、店舗ページを作成せず、簡単に商品を出品できる点がメリットと言えます。
しかし、Amazonは商品ページだけで出品するため差別化が難しく、競合も多いため出品後に売上を伸ばすためにはノウハウや経験は重要です。
3.出品の費用が安い
3つ目のメリットは、出品の費用が比較的安いことです。
たとえば、楽天市場では出店し続けるための月額費用だけで毎月数万円必要なケースも多くあります。
一方でAmazonでは大口出品プランでも月額4,900円と安価なのが特徴です。
前述した「Amazon出品の費用や手数料」のとおり月額費用とは別に発生する手数料の項目が多いものの、他のECモールと比較して低コストで出品して運営できる点はメリットと言えるでしょう。
4.FBAで出品業務を効率化できる
4つ目のメリットは、FBAの活用で出品業務を効率化できることです。
FBAを利用すれば、Amazonの出品における物流業務からカスタマーサービスまでAmazonへ代行を依頼できます。
また、出品業務を効率化するだけでなく、在庫管理も必要ないため、Amazonに参入したばかりで保管場所の確保ができない場合でも手軽にAmazonで出品ができる点がメリットと言えるでしょう。
また、FBAを利用した商品には「Primeマーク」が付与されユーザーに商品の価値を届けやすくなるため、CVR(購入率)の向上が見込めるなどメリットが多いことから、ぜひ活用を検討してみてください。
なお、FBAについて以下の記事で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
関連記事:Amazon FBAとは?儲からないは嘘?概要やメリット・黒字運営のポイントを徹底解説
5.入金のサイクルが早い
5つ目のメリットは、売上の入金が早いことです。
ECモールの売上金は一般的に「月末締め→翌月末に入金」というサイクルが多いですが、Amazonは14日ごとに売上が入金される仕組みです。
売上金の入金が早いということは、Amazon出品における資金が不足してしまうリスクを低減させる効果があるため、経験が不足した企業でも安心して運営を行える点がメリットと言えるでしょう。
参考:Amazon|支払金の受け取り
6.海外向けに出品できる
6つ目のメリットは、海外向けにも商品を出品できる点です。
Amazonは世界的に認知度が高く、海外販売(越境EC)にも対応しているため、主にアメリカやイギリス、ドイツなど海外のAmazonユーザー向けに出品した商品が購入される可能性が高いのが特徴です。
また、Amazonの海外販売では、同じAmazonセラーセントラル内で一括管理できる他、以下のメリットもあります。
- 1億5,000万人以上のプライム会員にリーチできる
- 海外販売でもFBAを利用できる
- 日本語のサポートを受けられる
- 異なる通貨での取引が可能になる
海外販売を検討したい企業は、海外出品に強いAmazonを利用して出品してみましょう。
Amazon出品における4つの注意点
商品を出品するメリットの多いAmazonにも注意点はあります。
ここでは、Amazon出品における以下4つの注意点を解説します。
- 出品者が多く価格競争が起きやすい
- 店舗ページがないため独自性を出しにくい
- 販売手数料は割高になりやすい
- 出品できない・制限される商品がある
出品前にあらかじめ注意点を把握しておけば、対策を立てやすくなるでしょう。
1.出品者が多く価格競争が起きやすい
Amazonは、出品方式で気軽に出品が可能な分、競合が多くなる点に注意が必要です。
特に「型番商品」を取り扱う場合は、商品ページの内容が同じため、価格競争になりやすい特徴があります。
そのため、出品前の市場リサーチを徹底して行い、利益を確保できる商品を見極めて出品することが重要です。
2.店舗ページがないため独自性を出しにくい
Amazonでは通常、店舗ページを持たずに商品を出品するため、独自性を出しづらい注意点があります。
ただし、商品登録を済ませた商品を取り扱う場合は、Amazonのブランド登録をすれば、店舗ページを開設できるため、競合と差別化を図ることが可能です。
とはいえ、商品登録には半年から1年以上期間が必要なことから、すぐに店舗ページを用意できない企業は、魅力的な商品を選定や市場に合わせた価格の調整で、競合に負けない運営をする準備をしておきましょう。
3.販売手数料は割高になりやすい
画像出典元:Amazon公式サイト
前述した「Amazon出品の費用や手数料」のとおり、月額費用は比較的安価ですが、取り扱う商品カテゴリーによっては、販売手数料が割高になる傾向があります。
自己発送・FBA発送に関わらず一商品ごとに、おおよそ8〜45%の販売手数料が発生する場合が多くみられます。
そのため、自己発送する場合に限らず、FBAを利用する場合も販売手数料も含めた費用を算出して、費用対効果を検証してからAmazonで出品するのが重要です。
4.出品できない・制限される商品がある
Amazonでは、非合法の商品や危険ドラッグなどの違法商品の販売を防止するために「出品禁止商品」を定めています。
また、偽ブランドや盗作商品が出品されないように「出品制限」も設けています。
そのため、Amazonで出品しようとする商品が、出品制限や出品禁止に該当しないか事前に確認しましょう。
なお、出品制限や出品禁止商品に関する特徴は以下のとおりです。
項目 | 特徴 | 補足 |
出品制限 | ・偽物商品や盗作商品などの出品を防ぐ目的 ・出品者によって制限が異なる ・出品の実績が少ないと制限対象が多い傾向にある | ・出品実績が増えれば信頼を得られ制限の解除がされやすくなる ・仕入れ先の証明書類をAmazonへ提出できれば解除申請できる |
出品禁止商品 | ・非合法の商品 ・リコール対象商品 ・その他Amazonが指定する商品やカテゴリー | ・出品禁止商品を出品した場合、出品資格を永久に停止となる重いペナルティーが課せられる ・出品する商品はすべて法令を満たしている必要がある ・適法か判断が難しい場合は、出品を控えるか法律顧問などへ相談すべき |
出品制限対象は主に以下の商品が該当します。
- アルコール
- 芸術品
- 美容用品
また、出品禁止商品は、偽造書類や違法薬物などが該当しますが、詳しくは以下の公式サイトからご確認ください。
参考:Amazon公式サイト「出品制限対象商品」と「掲載禁止商品」
Amazon出品で成果を出す8つのポイント
Amazonに商品を出品するメリットは理解できても、実際に出品した後はどのような戦略で運営したら良いのかわからずに不安という方もいるのではないでしょうか。
ここからは、Amazonに商品を出品して成果を出すポイントを以下の8つに分けて解説します。
- 最安値を毎日チェックし商品価格を見直す
- 「カートに入れる」ボタンを獲得する
- 商品画像を改善する
- 高評価レビューを増やす
- FBAを活用する
- ベストセラー・Amazonおすすめマークを付ける
- スポンサープロダクト広告を活用する
- オリジナルの商品を出品する
なお、同時にすべてを取り組むのではなく、自社で実施できそうなものから優先順位をつけて取り組み、改善を加えながら精度を高めていきましょう。
1.最安値を毎日チェックし商品価格を見直す
Amazonでは割安な商品ほど売れやすいため、毎日市場を確認し、最安値の商品を参考に商品価格の見直しをしましょう。
ただし、極端な価格操作はAmazonSEOのペナルティ対象となる点には注意が必要です。
また、利益率が低くなりすぎてしまわないように「競合に近い金額まで価格調整する」という意識に留めておくのがおすすめです。
2.「カートに入れる」ボタンを獲得する
Amazonの出品で成果を出すためには「カートに入れる」ボタンを優先的に獲得することも重要です。
Amazonでは、1商品に対し1事業者だけが「カートに入れる」ボタンを獲得できます。
「カートに入れる」ボタンを獲得する主な条件は以下のとおりです。
- 大口出品で販売していること
- 最安値で出品していること
- 出品の実績や評価が良いこと
- FBAで出品していること
- 欠品していないこと
なお、同一商品を出品している競合がいない、いわゆる「相乗り出品者」がいない場合は、上記の条件に関わらず「カートに入れる」ボタンを獲得できます。
「カートに入れる」ボタンが獲得できない出品者は、ユーザーから目立ちにくい位置に表示されるため、CVR(購入率)が大幅に減少するリスクがあります。
▼「カートに入れる」ボタンを獲得できなかった出品者(画像右下)
画像出典元:Amazon
そのため「カートに入れる」ボタンの獲得はAmazon出品で成果を出すための重要な要素のひとつと言えるでしょう。
3.商品画像を改善する
商品画像を改善して目立ちやすくすることもAmazon出品で成果を出すポイントです。
商品ページの情報量が少ないAmazonでは、商品画像がCVR(購入率)に大きな影響を与えます。特にメイン画像は検索画面や広告経由でユーザーが最初に商品情報を目にするアイキャッチとなるためとても重要です。
また、商品ページではサブ画像を8枚まで設定できますが、スマートフォン表示では最大6枚までしか表示されないため、サブ画像は6枚に設定にするのがおすすめです。
他社の商品ページを参考にしてABテストを行い、CVRを検証しながら商品画像を改善していきましょう。
4.高評価レビューを増やす
Amazonの出品で成果を出すためには、高評価レビューの数も重要なポイントのひとつです。
AmazonなどのECモールでは商品を実際に手に取れないため、スペックや商品説明の他に購入者のレビューが購入の決め手になる可能性があります。
そのため、高評価レビューが多く集まっている商品は、ユーザーに安心感をもたらしCVR(購入率)が上がりやすくなります。
しかし、ECモールで商品を購入したユーザーが商品レビューを書き込む割合は、1%程度と言われているため自然に多くのレビューが集まるわけではありません。
高評価レビューを獲得するためには、購入者へのレビュークーポンの配布や、お礼メッセージでレビューの投稿を促す施策を実施することが重要なのです。
5.FBAを活用する
有料サービスですが、FBAの利用も検討してみましょう。
FBAを活用すれば、物流業務を効率化するだけではなく出品した商品に「Primeマーク」が付くため、プライム会員へ出品した商品をリーチしやすくなります。
Amazonのプライム会員は、配送特典を受けられるプライムマーク商品を優先的に選ぶ傾向にあるため、CVR(購入率)の向上が期待できます。
現状Amazonでは、プライム商品がとても多いため、FBAを活用しないと売上が上がらないリスクがあることを覚えておきましょう。
6.ベストセラー・Amazonおすすめマークを付ける
画像出典元:Amazon
Amazon出品で成果を出すポイントのひとつが「Amazonベストセラー」や「Amazonおすすめ」のロゴを付けることです。
「Amazonベストセラー」や「Amazonおすすめ」のロゴが付いた商品は、ユーザーから信頼されやすくなりCVR(購入率)の向上が見込めます。
それぞれロゴの付与条件は以下のとおりです。
ロゴの種類 | Amazonベストセラー | Amazonおすすめ |
付与条件 | 特定の期間内でカテゴリー内で売れ筋ランキング1位を獲得した商品 | 以下3つの条件を満たす商品・すぐに発送できる・ユーザーの評価が高い・購入しやすい価格設定 |
「Amazonベストセラー」や「Amazonおすすめ」のロゴはプライムマークのように必ず付与できるわけではありませんが、条件を達成できそうな場合はぜひチャレンジしてみましょう。
7.スポンサープロダクト広告を活用する
スポンサープロダクト広告を活用して商品の認知を広める方法も有効です。
Amazonでは、大口出品プランで利用できる以下の3種類の広告がありますが、初めはスポンサープロダクト広告の利用がおすすめです。
- スポンサープロダクト広告(内部向け)
- スポンサーブランド広告(内部向け)
- スポンサーディスプレイ広告(内外部向け/2023年1月より外部にも配信可能になっている)
なぜなら、低予算ではじめられるクリック課金型(PPC)の広告で、設定方法も簡単だからです。
なお、スポンサープロダクト広告を利用するには、大口出品を利用する以外にも以下の条件を満たす必要があります。
- 新品の商品を出品していること
- 「カートに入れる」ボタンを獲得していること
- 日本国内すべてに発送できること
また、Amazonで運用できる広告について知りたい方は、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
関連記事:Amazon広告運用の決定版!初心者でもわかる4つの配信手法や概要・運用ポイントを徹底解説!
8.オリジナルの商品を出品する
オリジナル商品を作成してAmazon内で出品すれば、価格競争に巻き込まれずに成果を上げられる可能性があります。
Amazonでは、同一商品を出品するライバルが多いほど価格競争が激しくなり、利益率が悪くなる傾向があります。さらに「カートに入れる」ボタンの獲得も難しくなります。
価格競争を避ける案として、自社ブランドやOEM(※)の商品を出品する方法があります。
オリジナル商品を出品することで、他の出品者との価格競争を避けながら、収益の向上が期待できます。
ただし、オリジナル商品の出品しはじめは認知度が低く、ユーザーに興味を持たれない可能性があるため、商品の魅力を伝える対策が必要です。
また、販売数の見通しも立てづらいため、ある程度の在庫を抱えるリスクがともなうことは把握しておきましょう。
※OEMとは「Original Equipment Manufacturing」の略で、製造会社が他者ブランドの製品を製造することです。
Amazon出品に関するよくある質問
次からは、Amazonへ商品を出品する際によくある質問を以下3つ紹介いたします。
- 法人以外にも出品する方法はありますか?
- 利用するプランは、小口出品と大口出品のどちらがおすすめですか?
- FBAはどのくらい費用がかかりますか?
概要を以下の表にまとめていますので、気になる項目から確認してみてください。
質問 | 回答 | 補足情報 |
法人以外にも出品する方法はありますか? | 個人でも出品が可能 | ・必要書類(本人確認書類、クレジットカード、口座番号など)を用意すれば可能 ・個人事業主の場合、屋号の設定によっては登録名が個人名になる可能性あり |
利用するプランは、小口出品と大口出品のどちらがおすすめですか? | ・一月の販売個数が50個以上の場合は大口出品がおすすめ ・小規出品の場合は、月額費用のかからない小口出品プランから始めるのが良い | ・大口出品のメリット:- 月額4,900円で法人 ・個人問わず出品可能- 広告やツールなど大口出品限定の機能が利用可能 |
FBAはどのくらい費用がかかりますか? | ・商品の金額、サイズ、品数によって異なるため一般的な費用の算出は困難 | ・「FBA料金シミュレーター」(Amazonが無料提供)を活用して見積もり可能 ・自己発送との比較も重要なため、シミュレーターで予算計算をしてから判断するのがおすすめ |
法人以外にも出品する方法はありますか?
Amazonは法人でなくても出品可能です。
上記「1.出品用アカウントの登録」で解説した必要な書類(本人確認書類やクレジットカード、口座番号など)を用意すれば、個人でも出品できます。
なお、個人事業主の場合は、屋号の設定次第で登録名が個人名になる場合があります。
利用するプランは、小口出品と大口出品のどちらがおすすめですか?
さまざまな判断要素がありますが、一つの基準として一月の販売個数が50個以上の場合は、大口出品がおすすめです。
また、販売個数以外にも大口出品では、月額4,900円の登録料で法人・個人どちらも出品でき、大口出品にしかない広告やツールなどを利用できる点もメリットと言えます。
しかし、個人で小規模な販売を検討している場合は、無理に大口出品にする必要はないため、月額費用がかからない小口出品プランからはじめてみましょう。
FBAはどのくらい費用がかかりますか?
出品する商品の金額やサイズ、品数によって異なるため、FBAを利用した場合の一般的な費用を算出するのは困難です。
FBAを利用した際の費用を確認するには「FBA料金シミュレーター」の活用がおすすめです。
FBA料金シミュレーターは、Amazonが無料で提供しているツールで、FBA手数料の見積もり額を簡単に計算できるツールです。
扱う商品によっては、自己発送した方が送料を安くできる可能性があるため、FBAで扱う商品を決める際に、シミュレーターで予算を計算してみましょう。
まとめ|Amazonで手軽に出品してみよう!
Amazonは商品を出品しやすく、多くのAmazonユーザーに向けて自社商品をリーチできるおすすめのECモールです。
はじめてECモールに出品する場合も、他のECモールで運用経験がある場合も、Amazonへ手軽に出品して企業全体の売上拡大を目指しましょう。
しかし、
「Amazonに商品を出品する方法はわかったけれど価格競争で利益が確保できるか心配……」
「オリジナル商品を出品したいけれど作り方がわからない」
という方は、ぜひお気軽にジャグーにご相談ください。
ジャグー株式会社では、ECモールの豊富な経験と実績をもつコンサルタントが専門的なサポートを行っています。
Amazonへの出品だけでなく、これまで数多くのECモールの店舗様を支援した実績をもとにまとめた、ジャグー独自のノウハウ資料を無料で提供しています。
まずは、資料をチェックしていただき、ECモールの運営に関するご相談があればお気軽にお問い合わせください。