
Amazonのプライムマークは、Amazonが定めた出荷・配送品質基準を満たした商品に付与されるマークです。
プライムマークは、ユーザーに「早く届く・安心」の証拠であり、プライムマークがついている商品はプライム会員向けの配送特典の対象となり、売上向上に貢献します。
しかし
「プライムマークの付け方がわからない」
「FBAを利用しないとつけられないって本当?」
と悩んでいる担当者の方も多いのではないでしょうか。
本記事ではAmazonのプライムマークについて、基本的な概要から5つの取得メリット、利益を向上させる活用法まで徹底的に解説します。
プライムマーク取得のための具体的な2つの方法についても解説しているので、ぜひ最後まで読んで売上向上の参考にしてみてください。

監修者
米原 広兼
ジャグー株式会社 代表取締役
新卒で楽天グループ株式会社に入社し、ECコンサルタントとして
SOY(Shop of the Year)受賞店舗をはじめ多数の上位店舗を支援。
約2万人の社員の中から「楽天賞MVP」を受賞するなど、
高い実績と評価を獲得。
その後、大手企業のEC支援を行うコンサルティング会社を経て、
2020年にEC専門支援会社「ジャグー株式会社」を設立。
楽天市場やAmazonなど複数モールにおける売上拡大・運用最適化を総合的に支援している。
また、グループ会社にて自らもAmazonでの販売事業を展開。
自社ブランド製品はAmazonで「Amazonおすすめ」を多数獲得し、
販売開始から1年で月商1,000万円を突破するなど、売り手としても豊富な実績を持つ。
目次
Amazonプライムマークとは?

(画像出典元:https://www.amazon.co.jp/)
Amazonプライムマークとは、Amazonが定める出荷・配送品質の基準をクリアした商品にのみ付与されるアイコンです。
プライムマークが表示されている商品は、Amazonプライム会員向けの迅速な配送特典の対象となります。
プライムマークが付与されるのは、主にAmazonの物流サービスである「FBA(フルフィルメント by Amazon)」を利用してAmazon自身が商品を発送する場合、または出品者が「マケプレプライム」の条件を満たしている場合に限られます。
プライムマークはユーザーに「すぐに商品が届く」「信頼できる出品者だ」という安心感を与えられるため、購入のハードルが下がり、CVR(購入率)の向上が期待できるのです。
Amazonプライムマークの取得が重要な理由
プライムマークの取得は、Amazonでの売上を伸ばす上で非常に重要な要素となります。
Amazonのブランド力と物流ネットワークを活用するため、ユーザーに迅速な配送と信頼性の高さを約束し、購買意欲を高められるからです。
また、プライムマークが付与された商品は、Amazonの検索結果で上位に表示されやすくなります。
検索上位に表示されれば、潜在顧客の目に留まる機会が増加し、CTR(クリック率)の向上が期待できます。ユーザーが抱きがちな配送スピードに関する不安を払拭できるため、結果的に顧客満足度が高まり、良好なレビュー評価の獲得にもつながるのです。
プライムマーク取得の他にも、Amazonでの売上アップを狙う施策は多くあります。詳しくは以下の記事で解説しているので、ぜひ併せて確認してみてください。
関連記事:【最新版】Amazonで売上アップを狙う17施策を徹底解説!売れない5つの理由も紹介
プライム会員以外も利用できる配送特典
プライムマークが付与された商品の配送特典は、プライム会員限定のものではありません。
会員ではない一般のユーザーも、追加料金を支払うと「お急ぎ便」や「日時指定便」などの便利な配送オプションを利用できます。
プライム会員以外も利用可能な特典があるため、プライムマークの取得はすべてのユーザーに対して効果的です。高い配送品質が保証されていることをアピールし、販売機会の増加を目指しましょう。
Amazonプライムマークを取得する2つの方法

Amazonのプライムマークを取得する方法は以下の2つです。
- FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用する
- マケプレプライムを利用する
順に解説します。
1. FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用する
FBA(フルフィルメント by Amazon)は、Amazonが提供する出品者向けの物流代行サービスです。
出品者は商品をAmazonが指定する倉庫(フルフィルメントセンター)に納品するだけで、注文後の商品の保管、梱包、配送、返品対応まで、すべてをAmazonに委託できます。
FBAを利用すると、Amazonの配送品質基準を自動的に満たせるため、商品にプライムマークが付与されます。
出荷スピードや顧客対応はAmazonの側で実行されるため、配送クレームや遅延などのリスクの低減が可能です。
また、全国どこへでも迅速な配送が可能なため、安定した配送品質を確保しやすい最も確実な方法です。実際に「Amazonマーケットプレイス出品概要」ではFBA利用者の73.7%が売上の向上を実感しているという結果も公開されています。
Amazon FBAについては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ併せて確認してみてください。
関連記事:Amazon FBAとは?儲からないは嘘?概要やメリット・黒字運営のポイントを徹底解説
2. マケプレプライムを利用する
マケプレプライムは、FBAを利用せず、自社の倉庫から商品を出荷しながらプライムマークを付与できるプログラムです。
マケプレプライムに参加するためには、Amazonが配送品質基準を自社で満たし続ける必要があります。
参加を希望する出品者は、まずテスト期間を経てAmazonからの承認を得なければなりません。承認されると、FBAを利用した場合と同様に商品ページにプライムマークが表示されます。
在庫を自社の倉庫で直接管理できるため、柔軟な在庫運用が可能です。特に、特定のカテゴリーの商品や短期間で販売する商品などを扱う場合に適していますが、プライムマークを維持するためには、安定した高いレベルの物流体制が不可欠となります。
Amazonプライムマークを取得する5つのメリット

Amazonプライムマークを取得するメリットは以下の5つです。
- 検索結果で上位表示されやすくなる
- カート獲得率が上昇する
- 配送スピードと信頼性の向上によりCVRを改善できる
- 顧客満足度・レビュー評価の向上が期待できる
- リピーター獲得とブランド信頼性の強化につながる
順に解説します。
1. 検索結果で上位表示されやすくなる
Amazonの検索アルゴリズムは、顧客満足度を重視しています。
そのため、高い配送品質を保証するプライムマークが付いた商品は、検索結果で優先的に表示されるのです。
商品が上位に表示されると商品の露出が増え、CTRの向上につながり、最終的に売上アップという結果をもたらします。
また、ユーザーは検索結果画面で「プライム」のフィルター機能を活用して商品を絞り込む場合があります。プライムマークがなければこの時点で表示対象から外れてしまい、販売機会を失うことになるのです。
検索上位獲得とセッション数の増加は、売上を伸ばす上で欠かせない要素といえます。
検索上位獲得のためのAmazon SEOについては、以下の記事で解説しています。ぜひチェックしてみてください。
関連記事:【決定版】Amazon SEO対策ガイド!SEOアルゴリズムから上位表示対策・キーワード選定方法を完全解説
2. カート獲得率が上昇する
Amazonの商品ページには、「ショッピングカートボックス(Buy Box)」と呼ばれる仕組みがあります。
カートボックスとは、同一商品を複数の出品者が販売している場合に、最も推奨される出品者が「カートに入れる」ボタンのすぐ下に表示される枠のことです。
ユーザーの多くはカートボックスを経由して商品を購入するため、カート獲得の有無が売上に大きく影響します。
プライムマークの取得は、カートボックス獲得においても有利に働きます。特に出品者間の販売価格に大きな差がない場合、配送品質の高さがカート獲得の要因になる場合が少なくありません。
カートボックスについては以下の記事で解説していますので、ぜひ確認してみてください。
関連記事:【2025年最新】Amazonカートボックスとは?取れない原因と獲得率を高める8施策を解説
3. 配送スピードと信頼性の向上によりCVRを改善できる
現代のEC利用者は、商品の購入を決定する際に配送スピードを重視しています。
プライムマークはユーザーに対して「注文すればすぐに届く」という安心感を与え、購入への心理的なハードルを下げます。
特にFBAを利用すれば、Amazonが商品の保管、梱包、配送、カスタマーサービスまでを一貫して代行してくれるため、迅速で信頼性の高い配送が実現可能です。
Amazonブランドの安心感と利便性を味方につけることで、CVRの向上が見込めるでしょう。
4. 顧客満足度・レビュー評価の向上が期待できる
プライムマークを取得し信頼性が向上すると、顧客満足度も高められます。
注文した商品が指定した時間通りに、破損なく、丁寧な梱包で届くことや、万が一の際の迅速かつ丁寧な返品対応は、ユーザーからの高い評価に直結します。
多くの高評価レビューが集まれば、商品や出品者自身への信頼性が高まり、さらなる新規顧客の獲得につながるのです。
Amazonには購入者へのレビュー依頼機能があります。こちらもレビューを集めるために有効な施策なので、ぜひ以下の記事を読んで実践してみてください。
関連記事:【2025年最新】Amazonレビュー依頼完全ガイド!規約遵守で売上アップを実現するには?
5. リピーター獲得とブランド信頼性の強化につながる
信頼性のある配送によって顧客満足度が高まれば、リピーターの獲得やブランドへの信頼性向上にもつながります。
一度良い体験をしたユーザーの顧客ロイヤルティが向上し、長期的なリピート購入につながりやすいからです。
リピーターが増えると、価格競争に巻き込まれずに安定した売上を構築できます。持続的な事業成長の基盤となり、ブランド全体の価値を高めることにもつながるでしょう。
マケプレプライムの参加条件と維持基準

FBAを活用しない場合、プライムマークを取得するためには「マケプレプライム」に参加する必要があります。マケプレプライムでは以下の参加条件と維持基準を満たさなければなりません。
- 期日内配送率96%以上
- 追跡可能率94%以上
- 出荷前キャンセル率1.0%未満
- 土日出荷必須・短納期条件の遵守
- 全国配送(離島除く)への対応
順に解説します。
期日内配送率96%以上
マケプレプライムを維持するためには、受注してから指定された納期までに配送を完了させる割合を96%以上に保つ必要があります。
天候不良や交通事情、繁忙期における配送業者の遅延などもすべて含まれて計算される点に注意が必要です。
特に注文件数が少ない小規模な事業者では、1件の遅延が数パーセントの数値低下に直結する可能性があり、安定した物流計画と複数の配送ルートの確保が重要になります。
追跡可能率94%以上
発送した荷物のうち、94%以上が有効な追跡番号を持ち、配送状況を確認できる状態でなければなりません。
Amazonが指定する追跡可能な配送業者を利用し、セラーセントラル上での正確な送り状番号の登録が条件です。
追跡番号の未登録や入力ミス、利用している配送業者のシステム不具合が続くと、要件未達と判断され、プライムマーク剥奪のリスクが高まります。
安価な配送方法を選択する場合でも、必ず追跡サービスが付帯しているものを選択しましょう。
出荷前キャンセル率1.0%未満
注文が確定した後に、出品者都合で出荷前にキャンセルする割合を1.0%未満に抑えなければなりません。
出荷前キャンセル率には、在庫切れによるキャンセルや、商品情報の入力ミスによるキャンセルも含まれます。
そのため、ECモール間の在庫連携システムや、在庫数が一定数を下回った際に通知するアラート機能などを活用しましょう。
土日出荷必須・短納期条件の遵守
マケプレプライムでは、平日だけでなく土日も含めた週7日体制での出荷が求められます。
自社での人員配置やシフト調整を徹底する、もしくは土日も稼働している外部倉庫や3PL(サードパーティロジスティクス)と契約するなどの対応が不可欠です。
特に自社のリソースのみで対応する場合、土日祝日の作業体制の構築が要件クリアのポイントとなります。
また、注文から1日または2日以内に顧客の手元へ商品を届けるという短納期条件も遵守しなくてはなりません。
配送先の距離や利用する配送業者のリードタイムを正確に把握し、エリアごとの緻密な配送スケジュールを組む必要があります。遠隔地の顧客へも対応するために、配送センターを複数の拠点に分散させる対策も有効です。
全国配送(離島除く)への対応
原則として、北海道・沖縄・一部の離島を除く全国すべての地域をプライム対象エリアとして設定し、配送に対応する必要があります。
広範なエリアへ迅速に商品を届けるには、複数の配送業者と契約を結んだり、複数拠点からの出荷体制を構築したりすることがポイントです。
特定エリアを配送対象から除外する、配送遅延が頻発する、などはプライムマーク剥奪のリスクがあるため注意しましょう。
自社にあったAmazonプライムマークの取得方法の選び方
自社にあったプライムマーク取得方法は、以下のポイントを基に判断することがおすすめです。
- 販売規模・SKU数別に判断する
- 利益率シミュレーションを行う
順に解説します。
販売規模・SKU数別に判断する

FBAとマケプレプライムは、販売規模やSKU(商品の種類数)によって適性が異なります。
大量出荷が見込まれ、かつSKU数が比較的少ない商材を扱っている場合は、FBAのスケールメリットを活かせばコスト効率が高まります。
一方で、多品種少量で在庫回転が比較的遅い商品や、セット販売など柔軟な在庫管理が求められる場合は、マケプレプライムの方が在庫管理の自由度を確保しやすくおすすめです。
また大型商品や特殊な形状の商品など、FBAの規定で預け入れが難しい商材を扱っている場合も、マケプレプライムの活用が有効です。
利益率シミュレーションを行う
どちらの取得方法を選ぶ場合でも、事前の利益率シミュレーションが重要となります。
FBAを利用する場合は、販売手数料に加えて配送代行手数料や在庫保管手数料、長期在庫保管手数料などが発生します。
一方、マケプレプライムでは、自社で負担する送料や梱包資材費、人件費が主なコストです。
必要なコストをすべて洗い出し、どちらの方法がより多くの利益を確保できるかを比較検討しましょう。特に単価の低い商品は、各種手数料やコストによって利益が圧迫されやすいため注意が必要です。
Amazonが提供している「FBA料金シミュレーター」などを活用して、正確なコストを把握しておきましょう。
関連記事:FBA料金シミュレーターを徹底活用!正確な手数料計算で利益を最大化
Amazonプライムマーク取得までの手順
Amazonプライムマークを獲得するための具体的な手順を「FBA」と「マケプレプライム」それぞれについて解説します。
FBA利用のステップ(アカウント設定〜在庫納品まで)
FBA利用の場合のステップは以下のとおりです。
ステップ | 概要 |
1.出品用アカウントの登録 | Amazonの出品サービスに登録し、出品用アカウント(セラーセントラル)を開設する |
2.商品情報の登録 | 販売したい商品をセラーセントラルに登録する。登録時にFNSKUというAmazon内で商品を管理するためのコードが発行される |
3.納品プランの作成 | セラーセントラル上で「FBA納品プラン」を作成する。どの商品を、いくつ、どの倉庫に納品するかを指示する |
4.商品ラベルの準備と貼付け | 発行されたFNSKUラベルを印刷し、すべての商品に貼り付ける。JANコードがない商品でも、FNSKUで管理が可能になる |
5.梱包 | 商品を輸送箱に梱包する。輸送中に商品が破損しないよう、緩衝材を使って適切に梱包することが重要 |
6.配送業者の選定とFBA倉庫への発送 | 納品プランで指定されたAmazonの倉庫(フルフィルメントセンター)へ商品を発送する。FBAキャリアパートナーを利用すると割引が可能 |
7.納品完了後の在庫反映と販売開始 | 倉庫で商品が受領されると、在庫がセラーセントラルに反映され、プライムマークがついた状態で販売が開始となる |
FBA倉庫は全国に設置されています。どの倉庫に発送するかで配送コストも異なるため、以下の記事を参考に事前に計算しておくと安心です。
関連記事:【2025年最新】Amazon倉庫の場所一覧!新設情報や物流の仕組み、FBAも解説
マケプレプライム申請とテスト期間の流れ
マケプレプライムの申請とテスト期間の流れは以下のとおりです。
ステップ | 概要 |
1.参加申請 | セラーセントラルからマケプレプライムへの参加を申請する。過去の出荷実績など、基本的な参加資格を満たしている必要あり |
2.トライアル期間 | 申請が承認されると、トライアル期間が始まる。期間中はプライムマークをつけずに、マケプレプライムの基準を満たす必要がある |
3.再申請 | トライアル期間中に基準をクリアできたら、再度プログラムへの参加を申請する |
4.プライムマーク付与 | Amazonの最終審査を通過すると、正式にマケプレプライムへの参加が認められ、対象商品にプライムマークが付与される |
セラーセントラルでの設定項目チェックリスト
プライムマークを安定的・継続的に運用するためには、セラーセントラルの設定を常に最適化しておく必要があります。以下の項目を定期的に確認しましょう。
設定項目 | 概要 | |
☐ | 出荷設定 | ・配送パターンが正しく設定されているか ・お急ぎ便の設定が有効になっているか |
☐ | 配送エリア設定 | (マケプレプライムの場合)全国(離島除く)がカバーされているか |
☐ | 追跡番号の登録状況 | 出荷通知時に追跡可能な配送業者の正しい追跡番号が入力されているか |
☐ | 在庫残数の管理 | ・在庫数が正確に反映されているか ・アラート機能が有効か |
☐ | アカウントの健全性 | 注文不良率や出荷遅延率などの指標が悪化していないか |
☐ | 最新規約の確認 | Amazonの最新の規約を遵守しているか |
Amazonプライムマーク運用の注意点と対策

Amazonプライムマークを運用する際の注意点と対策は以下のとおりです。
- コスト増による利益圧迫の可能性がある
- 条件未達が続くとプライムマークを剥奪される
- 繁忙期・災害時の配送遅延も条件未達につながる
- 外部倉庫や3PL活用時は契約前の確認を徹底する
順に解説します。
コスト増による利益圧迫の可能性がある
プライムマークの取得・維持には、通常の運営に加えて追加コストが必要です。
FBAでは各種手数料や保管料が、マケプレプライムでは自社での配送コストや土日対応のための人件費が増加し、利益を圧迫する可能性があります。
たとえば、標準サイズの商品を100点販売した場合、FBAの配送代行手数料だけで数万円のコストがかかる場合もあります。
追加コストを販売価格に適切に反映できない場合、利益率が低下する恐れがあります。
事前にFBA料金シミュレーターを活用して手数料を正確に把握し、費用対効果を慎重に検討しておくことが重要です。
Amazonの出品手数料に関しては以下の記事で解説していますので、ぜひ併せて確認してみてください。
関連記事:【保存版】Amazonの出品手数料はいくら?種類別一覧・内訳と計算方法を解説!
条件未達が続くとプライムマークを剥奪される
マケプレプライムでは、期日内配送率や追跡可能率などのパフォーマンス指標を継続して満たせない場合、プライムマークが剥奪されます。
一度剥奪されてしまうと、再取得には長期のテスト期間や業務改善の証明が必要となり、その間の販売機会損失が大きくなります。
対策として、セラーセントラルのダッシュボードを日常的に活用し、各種指標をリアルタイムで確認する習慣をつけましょう。
条件未達の兆候を早期に発見し、迅速に対応する体制を整えておくことが重要です。また、特定の配送業者に依存せず、外部倉庫や複数の配送業者との連携も条件未達防止に役立ちます。
繁忙期・災害時の配送遅延も条件未達につながる
年末商戦やプライムデーなどのセール時期や、台風や大雪といった自然災害など、外的要因による配送遅延も、パフォーマンス指標の未達につながる可能性があります。
予防策として以下のようなものが挙げられます。
- 繁忙期が始まる前に在庫を複数の拠点に分散させておく
- 配送業者と事前に遅延対策について協議しておく
- 注文の締め切り時間(カットオフタイム)を一時的に前倒しする など
災害発生時には速やかにAmazonに連絡をとり、影響を受ける地域の配送設定を一時的に変更することも重要です。
外部倉庫や3PL活用時は契約前の確認を徹底する
自社の物流体制を補うために外部倉庫や3PL(サードパーティロジスティクス)を利用する場合、委託先がAmazonの配送品質基準を満たせる体制かどうかを事前に確認しておきましょう。
主に以下のポイントを確認しておくことをおすすめします。
- 土日出荷への対応可否
- 短納期での出荷能力
- 追跡番号のシステム自動反映 など
委託先の稼働状況を可視化できる仕組みや、トラブル発生時に即時対応してもらえる連絡ルートの確保も大切です。コスト面だけでなく、運用の実態をしっかり見極める必要があります。
Amazonプライムマークを獲得して売上改善を!
本記事ではAmazonプライムマークの概要から取得方法、メリット、運用上の注意点までを詳しく解説しました。
プライムマークは、ユーザーの信頼を獲得し、検索順位やカート獲得率を向上させる重要な要素です。取得方法には、Amazonに物流を委託する「FBA」と、自社で高い基準を満たす「マケプレプライム」の2つがあります。
どちらの方法にもメリット・デメリットがあるため、自社の商材特性や販売規模、物流体制などを総合的に考慮し自社に合った方法を選びましょう。
もし「自社に合った方法がわからない」「マケプレプライムの条件をクリアできるか不安」といったお悩みがございましたら、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
専門のコンサルタントが、貴社の状況に合わせた最適なプライムマーク戦略をご提案します。

Amazonプライムマークに関するよくある質問
Q.プライムマークが急に消えたときはどうしたらいい?
プライムマークが突然消える主な原因として、在庫切れ、出荷設定の誤り、配送品質指標の未達(期日内配送率や追跡可能率の低下)などが考えられます。
まずはセラーセントラルで在庫状況と配送パフォーマンスの指標を確認し、問題があれば改善策を講じてください。マケプレプライムの場合、一時的に条件を満たせなくても、基準が回復すれば再表示される場合があります。
Q.FBA不可商品にもプライムマークをつけられる?
可能です。FBAの対象外となっている商品(危険物、特定の大型商品、厳格な温度管理が必要な商品など)であっても、マケプレプライムのプログラムを利用すればプライムマークを付与できます。
ただし、そのためには自社出荷でAmazonが定める高い配送品質基準を安定して維持する必要があります。FBA不可商品を扱う場合、自社での梱包や配送体制の整備に加えて、土日出荷や短納期対応が可能な配送業者選びが重要となります。
Q.利益率が低い商品でもプライムマークを導入するべき?
利益率が低い商品の場合、FBA手数料や追加の配送コストによって赤字になる可能性があるため、慎重な判断が必要です。
必ず事前に全体の利益構造を試算し、赤字にならないかを確認しておきましょう。