Amazonの運営において、レビューの数や評価の高さは売上に直結する重要な要素です。
高評価のレビューをたくさん集められれば、ユーザーからの信頼も高まり売上向上が見込めます。
しかし、
「ユーザーからどのようにレビューを集めればいいかわからない」
「Amazonの規約を違反してしまうのが怖い」
などの悩みを抱えている担当者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、Amazonのレビュー依頼について、レビュー収集の重要性や具体的な依頼方法まで詳しく解説します。
メールでレビュー依頼を送信する際のテンプレートも用意しておりますので、ぜひ最後まで読んで実際に活用してみてください。
また、サクラレビューのリスクについても解説しているので、良質なレビューを集めたいと思っている担当者の方はぜひ参考にしてみてください。
監修者
米原 広兼
ジャグー株式会社 代表取締役
2015年に楽天入社後ECコンサルティング部に所属
作業やアドバイスではなく実行支援の重要性を感じ2020年にEC支援会社のジャグーを創業。
支援企業の中でSOY受賞経験は9店舗。
目次
Amazonレビューとは?
Amazonにおけるレビューは「カスタマーレビュー」と言い、Amazon内で購入した商品や出品者に対する意見や感想を自由に公開できる機能です。
カスタマーレビューを見ることで購入者のリアルな評価を通じて、ユーザーの商品選びに役立つ情報を得られます。
なお、Amazonのカスタマーレビューには、以下2つの種類があります。
- 商品レビュー
- 出品者評価
1つ目の「商品レビュー」は、商品のASIN(Amazonの商品識別コード)ごとに記載され、商品そのものの品質や性能に対する評価を示します。
また、同じ商品でも出品者によって商品レビュー内容が異なる場合があり、健全な商品レビューがあると「購入者からの評価が高い出店者が販売している商品なので安全だ」と、これから購入することを検討するユーザーに安心感を与えられるでしょう。
2つ目の「出品者評価」は、商品ページではなく出品者情報ページのフィードバック欄に掲載されるカスタマーレビューです。
出品者評価は、ユーザーが出品者の対応や信頼性を判断するための重要な材料となります。
たとえば、商品レビューが同じ評価であれば、ユーザーは出品者評価の高い出品者から商品を購入したいと考える傾向があります。
このようにAmazonの運営において、信頼性の高いカスタマーレビューを多く集めれば、ユーザーが商品を購入する際の心理的なハードルが下がり購買行動に移りやすくなるため、売上アップにつながるでしょう。
Amazonレビューを集める重要性
Amazonレビューの有無は、購入者のCVR(転換率)に大きな影響を与えます。
カスタマーレビューでの評価は、ユーザーが商品を選ぶ際の判断材料になり、購買を左右する要因となるからです。
総務省が実施した令和5年度 消費者白書によると、10歳代後半〜70歳以上の約70.1%が、インターネット上のクチコミや評価が高い商品を選ぶことがわかっています。
出典:令和5年度 消費者白書|消費者庁
これは、人間は一般的な購買心理のプロセスとして、「認知」「興味」「行動」「比較」「購買」を辿ると言われており、購買前の「比較プロセス」でレビューを見て比較していると考えると理解しやすいと思います。
さらに、デジタルシェルフ総研の調査結果では、Amazonユーザーはポジティブなレビュー以外に、ネガティブなレビューも含めてしっかりと確認することもわかっています。
つまり、ユーザーが商品の購入を検討する際に、レビューを信頼できる情報源として活用しているのです。
そのため、Amazon運営においてレビューの収集は売上を上げるために行うものではなく、ユーザーとの信頼関係を構築する重要な手段と言えるでしょう。
また、Amazonレビューを集めることは以下3つの項目にも大きな影響があります。
- カート獲得の判定
- ユーザーの信頼感獲得
- アクセス数の向上
次からそれぞれの項目において、Amazonのレビューを集める重要性を解説します。
カート獲得の判定
Amazonのレビュー数は、カート獲得の判定にも影響を及ぼすと言われています。
なお「カート獲得」とは、複数の出品者が同じ商品を販売している場合に、トップページに自社の出品情報が優先的に表示されている状態のことを指します。
ユーザーは通常、目立つ位置に表示される商品を優先的にクリックして購入するため、カート獲得が売上向上の重要な要素と言えます。
カート獲得率は、主に以下の指標によって判定されます。
- 注文不良率
- キャンセル率
- 出荷遅延率
- 出品者評価
カート獲得の指標に「出品者評価」が含まれているため、出品者としての評価を高めるほどカート獲得率も向上していきます。
一方で、出品者の評価が低下するとカート獲得率が下がり露出機会が減少してしまうため、Amazonでレビューを集めることは、売上に直結する重要な手段と言えるでしょう。
ユーザーの信頼感獲得
Amazonのレビューの評価が高い商品や出品者は、ユーザーの信頼度を高める要素となります。
なぜなら、ユーザーはAmazonで買い物をする際に、安心して満足のいく買い物をしたいと考えているからです。
ユーザーはお金を支払って商品を購入する以上、商品の品質や出品者の評価を重視します。つまり、買い物で失敗するリスクをなるべく減らすために、商品レビューや出品者評価を事前に確認しているのです。
そのため、高い評価のAmazonレビューを多く集めて信頼を獲得すれば、リピーターの増加や口コミによる新規ユーザーの獲得にもつながるでしょう。
アクセス数の向上
Amazonでレビューを集めることは、検索結果でのクリック率(CTR)を向上させ、アクセス増加につながります。
検索結果にはレビュー件数と評価点数が表示されるため、レビューが多く評価が高い商品は、より多くのユーザーの注目を集めやすいためです。
そのため、高い評価のAmazonレビューを多く集めることができれば、アクセス数が向上し、結果、売上向上にもつながるでしょう。
Amazonレビューに関する規約
Amazonでは、カスタマーレビューの信頼性を重視しています。そのため、虚偽の情報や誤解を招く内容、または真正でない情報を含むレビューを投稿する行為は禁止されています。
具体的には、レビューを操作する目的で直接的または間接的に影響を与える行為が対象です。
たとえば、
「報酬や利益を提供して高評価レビューを投稿させる」
「競合他社の商品に意図的に低評価を付ける行為」
などが該当します。
このような不正なレビュー操作は、Amazonの公正なマーケットプレイスの運営を損なうため、特に厳しい対応が取られるでしょう。
なお、Amazonの「カスタマーレビューの不正操作防止ポリシー」では、これらの行為が発覚した場合に、法令違反となる可能性があると明記されています。
また、不正行為が確認されるとアカウントの停止や削除、法的措置の対象になる可能性もあります。
そのため、Amazonレビューを集める際は、Amazonの規約を順守し、健全な方法で施策を実施することが重要です。
Amazonレビューを依頼する4つの方法
ここからは具体的にAmazonレビューを依頼する方法を以下4つに分けて解説します。
- レビューをリクエストする
- Amazon Vine先取りプログラムを活用する
- ユーザーへレビュー依頼メールを送信する
- 同梱物でレビューをお願いする
順に解説します。
1.レビューをリクエストする
ひとつ目のレビュー依頼方法は「レビューリクエスト」機能の活用です。
Amazonセラーセントラルには、購入者に簡単にレビューを依頼できる「レビューをリクエスト」ボタンが用意されています。
レビューリクエスト機能を活用すれば、過去に商品を購入したユーザーに対し、手間なくレビューを依頼できます。
注意点としては、レビュー依頼は商品発送後5日から30日以内の注文に対してのみ有効であることです。
なお、この機能を利用する際は、Amazonが自動的に生成したリクエスト文章が使用されるため、出品者が依頼文を変更することはできません。しかし、Amazonの規約に沿った文章のため安心して利用できます。
特に新規出品者やレビューが少ない商品はレビューリクエストを積極的に活用して多くのレビューを収集しましょう。
2.Amazon Vine先取りプログラムを活用する
2つ目は「Amazon Vine先取りプログラム」を活用する方法です。
Amazon Vine先取りプログラムとは、Amazonが公式に提供するレビュー依頼サービスです。
Vine先取りプログラムは、商品レビューが30件以下でしか利用できないという制限がありますが、商品レビューが少ない商品ページにすばやく質の高いレビューを集められるメリットがあります。
ただし、Vine先取りプログラムを利用するためには、以下の条件を満たす必要があります。
- 大口出品者であり、FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用していること
- Amazonブランド登録が済んでいる商品であること
- アダルト商品でないこと
- 商品の在庫が十分に確保されていること
- 商品ページに適切な画像と詳細な説明があること
また、Vine先取りプログラムの利用には親ASINごとに2万円の費用が発生し、さらにレビューを投稿するVine会員へ商品を無償提供する必要があります。
そのため、Vine先取りプログラムはレビューを集める効率的な方法として有効ですが、費用対効果を踏まえて戦略的に活用しましょう。
3.ユーザーへレビュー依頼メールを送信する
3つ目の依頼方法は、購入者へ直接レビュー依頼メールを送信することです。
Amazonの規約では、購入者に対しメールでレビューを依頼する行為そのものは違反とされていません。
また、レビュー依頼メールは「サンクスメール」や「サンクスレター」とも呼ばれ、レビューリクエストと異なり出品者が文章を編集できます。ただし、購入者がレビューを能動的に書いてもらうよう工夫する努力が必要です。
なお、レビュー依頼メールの送信には以下の2つの方法があります。
- Amazonセラーセントラルからの手動送信
- 専用ツールを利用した自動送信
次からそれぞれの方法について、詳しく解説していきます。
Amazonセラーセントラルから手動送信
Amazonセラーセントラルでは、手動で1件ずつ購入者にレビュー依頼メールを送信できます。
手動送信は、1日に数件程度しか注文がない店舗におすすめの方法で、個別対応による丁寧なコミュニケーションができます。
以下は手動でレビュー依頼メール送信する際のセラーセントラルの操作手順です。
- Amazonセラーセントラルにログインする
- 「注文管理」ページを開く
- 依頼メールを送付したい購入者をクリック
- 「その他」を選択してメール文章を作成
- 確認画面から送信を実行
レビュー依頼メールは、定型文でレビュー依頼をする「レビューリクエスト」機能では表現できない文章を購入者へ送信できますが、レビュー手動送信には時間がかかります。
そのため、注文数が多い場合には次に解説する「専用ツールによる自動送信」の活用を検討してみましょう。
専用ツールを利用した自動送信
Amazon出品者向けの専用ツールを活用することで、レビュー依頼メールを効率的に多くのユーザーに送信できます。
専用ツールの利用は、注文数が多い店舗や手動では対応しきれない出品者におすすめです。
本記事では、以下2種類のAmazon向けのレビュー依頼メールの専用ツールを紹介します。
- セラースプライト
- プライスター
ひとつ目の「セラースプライト」は、Amazonビジネスを行う上で必要な分析ができるツールです。レビュー依頼メールの送信以外にも、商品セレクトやキーワードリサーチ、さらにAmazonの運営PRまで幅広い機能を提供しています。
レビュー依頼メールでは、星3以下の評価を付けたユーザーや返金済のユーザーを除外できるため、低評価を受けるリスクを排除した送信が可能です。
また、セラースプライトの機能は、Google Chrome拡張機能として提供されているため、ChromeからAmazonを開くだけで、スムーズにツールを使用できます。
機能に制限はありますが無料会員プランも用意されているため、試しに利用してみたい方におすすめのツールです。
出典:プライスター公式サイト
2つ目の「プライスター」は、Amazon販売を効率化するためのオールインワンツールです。
サンクスメール機能(レビュー依頼メール)はもちろんのこと、商品の出品や価格調整、FBA納品作業をサポートし、販売者の作業負担を軽減します。
また、プライスターの専用リンクからAmazonの出品用アカウントを開設すると、1対1のサポートを受けられるサービスも提供しているため、Amazon初心者にも安心して使えるツールと言えます。
料金は月額5,280円ですが、1ヶ月無料トライアル期間が設定されているため、ぜひ活用を検討してみてください。
4.同梱物でレビューをお願いする
4つ目は、注文商品に同梱物を入れてレビューを依頼する方法です。
同梱物とは、商品の発送時に同梱するサンクスカードやチラシのことで、購入者にレビューの記載を促す方法のひとつです。
同梱物を活用する重要なポイントは「悪いレビューを可能な限り防ぐ」仕組みであるということです。
具体的な同梱物の内容として、以下の要素を含めると効果的です。
要素 | 内容 |
1.感謝のメッセージ | 「ご購入いただきありがとうございます」といった購入者へのお礼を丁寧に記載する |
2.QRコードの掲載 | 商品レビューのページに直接アクセスできるQRコードを目立つ位置に配置する |
3.問い合わせ先の明記 | 問題が発生した場合に対応するサポート窓口を記載し「ご不明な点があればお気軽にお問い合わせください」といったメッセージを添える |
同梱物を活用すれば、購入者にとってポジティブなレビューを書きやすい環境を提供し、ネガティブな内容は事前にショップへ誘導する流れを作れます。
そのため、商品の評価を向上させつつ、評価の高いレビューの獲得につなげられるでしょう。
Amazonで効果的にレビューを集める5つのポイント
ここでは、Amazonで効果的にレビューを集めるためのポイントを以下5つに分けて解説します。
- 商品受取から7日後にメールが届くようにする
- 手書きのお礼メッセージを同梱する
- 購入者を増やすためにセールを開催する
- 商品力を高める
- 法的規制を遵守するための対応を行う
順に解説します。
1.商品受取から7日後にメールが届くようにする
ユーザーは商品購入後にレビューはかかず、実際に商品を使用してからレビューを書きます。
また、購入者が商品を実際に使用し、メリットやデメリットを把握するのに時間が必要です。
そのため、レビュー依頼のタイミングは、商品到着後7日後が最適とされています。
また、商品到着後にタイミング良く依頼メールを送信すれば、購入者が商品や出品者に対する意見を新鮮な状態で投稿しやすくなります。
そのため、商品到着から7日後のメール送信は、具体的かつ良質なレビューを獲得できる最適なタイミングと言えるでしょう。
2.手書きのお礼メッセージを同梱する
御礼メッセージカードの同梱は、購入者への感謝を伝えながらレビュー依頼を行う効果的な方法です。
上記「3.ユーザーへレビュー依頼メールを送信する」で前述したとおり、お礼メッセージカードを活用すれば、出品者が作成するオリジナルメッセージで購入者に感謝の気持ちを伝えつつ、レビュー依頼を自然に盛り込めます。
また、手書きであればなお効果が高いです。お礼の手書きメッセージの作成は一定の手間と時間がかかりますが、効果的にレビューを集めるためにも、特にレビューが少ない商品や販売初期段階の商品では、積極的に取り組むことがおすすめです。
3.購入者を増やすためにセールを開催する
直接的にレビューを増やす手法ではありませんが、
セールを実施すれば購入者の増加にともない、レビューを依頼する対象者も増加します。
特にセールをきっかけに購入したユーザーが商品をお得に手に入れたと感じれば、レビューを書いてくれる可能性が高まります。
たとえば、新商品やレビューが少ない商品をセール対象にすれば、ユーザーに試してもらいやすくなり、その後のレビュー獲得につながる可能性が高まります。
さらに、購入者がレビュー記載を簡単に行えるよう商品到着後に、メールや同梱物で依頼を行う工夫が重要です。
ただし、闇雲にセールを開催するのではなく、商品や販売目標に合わせた期間や割引率を戦略的に設定することが重要です。
費用対効果を考慮したセールを実施できれば、効果的な商品レビューの増加が見込めるでしょう。
4.商品力を高める
高評価のレビューを集めるためには、そもそもの商品の質がユーザーの期待を上回らなくてはなりません。
そのためには、商品を改善する努力も効果的なレビュー獲得のポイントのひとつです。
具体的に購入者が高評価レビューを残す要因は以下の項目が挙げられます。
要因 | 説明 |
1.商品自体の満足度 | 購入した商品の品質が期待以上である場合、ユーザーはポジティブなレビューを投稿しやすくなる |
2.迅速な配送スピード | 配送をスムーズに行えればユーザー満足度が高まり良い印象を与えられる |
3.ショップ対応の丁寧さ | 問い合わせへの迅速かつ丁寧な対応は、購入者の信頼感を向上させる重要な要因となる |
出典:EC利用者がポジティブな口コミ・レビューをした理由|ウルロジ
上記で挙げた要因は、ウルロジを提供するディーエムソリューションズ株式会社が行った「EC利用者がポジティブな口コミ・レビューをした理由」の調査結果が示しています。
以上のことから、これらの要因を満たすために商品やサービスがユーザーのニーズに応えているかを常に見直し、改善を重ねることが効果的なレビュー獲得のためにも重要なポイントなのです。
5.法的規制を遵守するための対応を行う
レビュー依頼を行う際には、Amazonのポリシー違反だけでなく、一般的な法的規制にも注意を払う必要があります。
不適切な方法でレビューを依頼すると法的な罰則を受けるリスクがあり、出品者としての信頼性にも悪影響を及ぼします。
特に注意すべき点はスパムメールに関連する規制です。スパムメールの送信は法的に禁止されており、以下のような対応の徹底が求められます。
項目 | 説明 |
1.送信者情報を明確にする | メール内に送信者の名前や連絡先を明記し、受信者に対する透明性を確保する |
2.メール受信を停止できる手段を提供する | メールの末尾に「配信停止リンク」や「配信停止依頼先」を記載し、受信者が容易に配信を止められるようにする |
3.真実の情報のみを提供する | 商品やサービスに関する情報を誇張したり、誤解を招く表現を使ったりすることは避け、正確かつ信頼性のある情報を提供する |
これらの対応を行うことで法的なトラブルを回避し、購入者に安心感を与えられます。
また、Amazonが定めるレビュー依頼ポリシーに従うことも重要です。具体的には、購入者に対して金銭的な報酬や、特典を提供する行為は禁止されています。
法的規制とAmazonのポリシーの遵守は、レビュー依頼の信頼性を高め効果的なレビューを獲得するための重要なポイントと言えるでしょう。
Amazonのレビュー依頼を行う際のメールテンプレート
ここでは、Amazonレビュー依頼メール(サンクスメール・サンクスレター)を送る際のテンプレートを紹介します。
なお、依頼メールを作成する際は以下のポイントを抑えると良いでしょう。
- 感謝の気持ちを伝え、丁寧なトーンを保つ
- レビュー依頼の目的を具体的に記載する
- 商品に問題がある場合は、Amazonの問い合わせフォームに誘導する
- Amazonの規約に基づき、特定の評価を依頼しない
以下は、ポイントを踏まえたレビュー依頼メールのテンプレートです。そのままご活用いただいて問題ありません。
Amazonレビュー依頼のメールテンプレート例 |
【件名】 【〇〇ショップ】アマゾンマーケットプレイスのご利用誠にありがとうございます。 【本文】 [購入者のアカウント名] 様 このたびは、当店の商品「[商品名]」をお買い上げいただき、誠にありがとうございます。 無事に商品が到着し、お楽しみいただいていることを願っております。 お客様のご意見は、今後のサービス向上のために大変貴重です。 もしよろしければ、商品に関するご感想や評価をAmazonのレビューとしてお寄せいただけますと幸いです。 以下のリンクから、簡単にレビューをご記入いただけます。 [レビュー記載用URL] 万が一、商品に不具合があった場合には、評価ではなく、以下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。 お問い合わせフォームはこちらです。 https://www.amazon.co.jp/gp/help/contact-us/general-questions.html アマゾンマーケットプレイスの規約に従い、配送状況の確認、返品・返金等の対応をさせていただきます。 なお、出品者の評価手順は次の通りです。 1. アマゾンのアカウントにログインしてアカウントサービスに進みます。 2.「注文履歴」よりご注文頂いた商品を表示します。 3.「出品者を評価」より評価および評価コメントをご入力いただけます。 お時間を割いていただき、ありがとうございます。 今後とも〇〇ショップをよろしくお願いいたします。 |
上記テンプレートを参考に、購入者にとってストレスなくレビューを投稿できる環境を整えて、質の高いレビューを集めましょう。
Amazonレビュー依頼を行う際の禁止事項
Amazonで効果的にレビューを集める方法がある一方で、レビュー依頼時に禁止されている行為がある点に注意が必要です。
ここからは、Amazonレビューを依頼する際に禁止事項として定められている行為を以下6つ解説します。
- Amazon以外のサイトへ誘導する
- 高評価レビューを頼む
- 報酬を見返りにレビューを依頼する
- レビューの修正や削除を依頼する
- ユーザーの個人情報を収集する
- レビュー代行業者に依頼する
悪気がなくても、行ってしまうとAmazonから重大なペナルティを課せられる可能性があるため、しっかりと把握した上でレビュー獲得の施策を実施しましょう。
1.Amazon以外のサイトへ誘導する
Amazonでは、出品者がユーザーを公式WebサイトやSNSアカウントなど、Amazon以外のサイトへ誘導する行為を禁止しています。
なぜなら、この禁止事項はAmazonのガイドラインにも明記されており、ユーザーに対して公平で信頼性のある購入体験の提供をAmazonが重視しているためです。
たとえば、Amazonセラーセントラルからレビュー依頼メールを送信する際に、Amazon外部のURLやSNSアカウント名が含まれている場合、送信自体がブロックされる仕組みになっています。
また、メールによる外部への誘導だけでなく、商品ページや同梱物などユーザーが閲覧する可能性がある箇所への記載も違反と見なされる可能性があります。
違反行為が発覚した場合、アカウント停止や出品停止などの厳しいペナルティが課されるでしょう。
そのため、レビュー依頼や購入者とコミュニケーションを行う際には、Amazonのガイドラインを順守した手段を選択することが重要です。
2.高評価レビューを頼む
購入者に対し、意図的に高評価レビューを依頼する行為も禁止事項にあたります。
Amazonではレビューに関する基本的な姿勢は「ユーザー自らの意思で投稿するもの」という考え方で運営されています。
レビューは、ユーザーの本音や商品の実際の評価を反映する重要な要素です。また、レビューは商品の評価や信頼性を高めるだけでなく、SEO(検索上位表示)やカート獲得率にも影響を及ぼすため、公正な取引が阻害されてしまう可能性があります。
そのため、意図的に高評価レビューを依頼したり、特定の評価を促したりする行為はAmazonの規約で禁止されているのです。
以上のことから、商品の品質を高めてユーザーが能動的にポジティブなレビューを投稿したくなるようにユーザー満足度を高める工夫を行い、健全なAmazon運営を目指しましょう。
3.報酬を見返りにレビューを依頼する
Amazonでは報酬の見返りにレビューを依頼する行為は禁止事項に指定されています。
楽天市場のように「レビュー投稿者への特典提供」が認められている(※)ECモールもありますが、Amazonはレビューの信頼性を維持するため、レビュー依頼を目的とした特典や報酬の提供に規制を設けています。
特に報酬や特典を提供して高評価レビューを依頼する行為は、Amazonの規約違反とみなされ、以下のペナルティが課される可能性があるため絶対に行わないようにしましょう。
- 出品アカウントの停止
- 罰金の支払い
- 商品カタログの強制解除
ただし、レビュー投稿の有無に関係なく特典やおまけを提供する行為は規約違反に指定されていません。
たとえば、商品発送時にサンクスカードや小さなギフトを同梱し、購入者への感謝を示す行為はAmazonの規制事項に該当しません。
しかし、その際にレビューの投稿を促すメッセージを含めてしまうと、Amazonの規約に抵触する可能性があるため十分に注意しましょう。
※関連記事:楽天レビュークーポンとは?設定方法・効果的な活用法・成功事例まで徹底解説
4.レビューの修正や削除を依頼する
Amazonで投稿されたレビューに対し、出品者から修正や削除を依頼する行為は禁止されています。
Amazonでは、購入者が高評価を付けた後に欠陥や問題が発覚した際に、購入者自身の判断で、レビュー評価の修正や削除ができるよう設計されています。
なぜなら、Amazonがレビューを「ユーザーの正直な意見が反映されている必要がある」と位置付けているためです。
そのため、出品者からユーザーに対してレビューの修正や削除を要求する行為が発覚した場合も、出品者へのペナルティが課される可能性があるため注意しましょう。
5.ユーザーの個人情報を収集する
Amazonでは商品をレビューしたユーザーの個人情報を収集する行為も禁止しています。
個人情報には以下のような事項が該当します。
- 氏名
- 生年月日
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- クレジットカード情報など
個人情報の不正収集はプライバシーの侵害にあたり、さらには信用問題にも発展しかねません。
このような行為は、ユーザーだけでなくAmazonからの信頼を大きく損なうリスクがあります。
一度信頼を失った出品者からは、ユーザーが再び商品を購入したり、レビューを書いたりしてくれる可能性は大幅に低下してしまうでしょう。
健全なAmazon運営を行うためにも、ユーザーのプライバシーに配慮した適切な対応の徹底が重要です。
6.レビュー代行業者に依頼する
レビュー投稿を代行業者に依頼することもAmazonでは禁止行為としています。
売上を増やす目的でレビューを投稿する代行業者に依頼すると、多くの場合、金銭のやり取りを通じてレビューが投稿されるため、Amazonユーザーに誤った情報を与える可能性があります。
また、出品者の家族や自社の従業員にレビューを依頼する行為も禁止されています。なぜなら身内からのレビューは偏見を含む可能性があり、公平な評価として認められないからです。
なお、Amazonは不正レビューの対策として、同一のWi-FiやIPアドレスを追跡しているため、特定の環境から投稿されたレビューを容易に検知できます。
そのため、代行業者や身内からレビューが投稿された事実が発覚した場合、Amazonより厳しいペナルティが課せられる可能性があるため絶対に行わないようにしましょう。
低評価レビューがついた際の対処法
ここからは、低評価レビューの対処法について解説します。
Amazonで商品を販売していると、適切なレビュー依頼をしていても商品や出品者に対しユーザーからの低評価レビューが一定数投稿されてしまいます。
しかし、特定の条件で投稿されたレビューは削除申請ができるため、放置せずに素早く対処しましょう。
次からレビューを削除できる条件を以下2種類解説します。
- 「商品レビュー」が削除できる条件
- 「出品者評価」が削除できる条件
また、削除できないAmazonレビューについてもあわせて解説しているため、しっかりと確認をして売上を妨げる要因をできるだけ排除しましょう。
なお、不適切で削除できる条件に当てはまるレビューの削除は、Amazonセラーセントラルから申請が可能です。
セラーセントラルのダッシュボードから、削除したいレビューにアクセスし「レポート」オプションを使用して削除を申請しましょう。
「商品レビュー」が削除できる条件
まずは商品レビューを削除できる条件です。
削除できるレビューの種類や具体的な条件は以下のとおりです。
削除できる商品レビューの種類 | 具体的な条件説明 |
1.プライバシー情報の記載があるレビュー | レビュー内に投稿者や他者の電話番号、住所、メールアドレスなどの個人情報が含まれている場合 |
2.冒とく、わいせつなどの乱暴な言葉や嫌がらせがあるレビュー | 商品に関係なく、攻撃的または不適切な言葉が使用されているレビュー |
3.差別的発言が含まれるレビュー | 人種、性別、年齢、宗教、国籍などに基づく差別的な内容やヘイトスピーチが含まれる場合 |
4.性的な内容を含むレビュー | 商品に関連しない性的なコメントや、過度に性的な内容が含まれたレビュー |
5.外部リンクが含まれたレビュー | Amazon外のWebサイトへのリンクや、他のプラットフォームへの誘導が記載されているレビュー |
6.暴力的な表現が強いレビュー | 暴力を助長する内容や過激な表現が含まれている場合 |
「出品者評価」が削除できる条件
次に、出品者評価が削除できる条件です。
削除できる評価の種類や具体的な条件は以下のとおりです。
削除できる出品者評価の種類 | 具体的な条件説明 |
1.自社配送に関連しないFBAだけの評価をしている評価 | ・自己発送している出品者に対し、FBA(Fulfillment by Amazon)の配送サービスに関する評価 ・たとえば「配送員の対応が悪かった」というコメントがAmazonの責任によるものである場合、出品者評価としては適切でないため削除依頼が可能 |
2.プライバシー情報が記載されている評価 | レビュー内に投稿者や第三者の電話番号、住所、メールアドレスなどの個人情報が含まれている場合 |
3.商品に関する具体的な評価が書かれている | 出品者のサービスではなく、商品の品質や性能について具体的に記載されている場合、出品者評価としては不適切とされる |
4.不適切な内容が含まれている評価 | ・暴力的、冒とく的、わいせつ的な表現や嫌がらせ、ヘイトスピーチなどが含まれている評価 ・商品レビューと同様に適用される |
5.外部リンクが含まれている評価 | Amazon外のWebサイトやプラットフォームへのリンクが含まれている評価 |
削除できないAmazonレビュー
削除できるカスタマーレビューがある一方で、削除が認められないケースも存在します。
次の以下のようなケースでは、削除依頼を出しても却下される可能性があります。
削除”できない”レビューの種類 | 具体的な条件説明や補足 |
1.投稿から90日以上経過したレビュー | ・Amazonのポリシーでは、投稿から90日以上経過したレビューは削除対象外とされている ・レビューが過去の購入者による正当な評価であると見なされるため ・削除を希望する場合は、レビューが投稿されたタイミングに注意して早めに申請する必要がある |
2.削除条件に該当しないレビュー | ・レビューがAmazonの削除条件(プライバシー情報の記載、不適切な表現、外部リンクの記載など)に該当しない場合 ・低評価やネガティブな内容であっても、投稿者が商品や出品者対した率直な意見であると見なされる |
削除ができないレビューも含め、ユーザーの意見を積極的に受け入れ、商品やサービスの改善に活用する姿勢が重要です。
Amazonのポリシーを十分に理解し、適切なレビュー管理を行いましょう。
【要注意】Amazonレビューでサクラの起用は違法
サクラレビューとは、一部の事業者が自社商品の評価を不正に上げる目的で、虚偽のレビューを投稿する行為のことです。
このような不正行為は、Amazonの規約に違反するだけでなく、多くの場合で違法とされています。
サクラレビューが違法となる理由は、主に以下の2点です。
理由 | 詳細 |
1.Amazonポリシー違反に該当 | ・サクラレビューは、購入者の信頼性に基づく公平なレビューを前提とするAmazonのポリシーを大きく逸脱する ・サクラレビューが発覚した場合、アカウント停止や商品削除といった厳しい処罰を受ける可能性がある |
2.消費者保護法に違反 | ・サクラレビューは消費者を欺き、不正確な情報を基に購入を促す行為であり、多くの国で消費者保護法に違反する可能性がある ・場合によっては法的措置を受けるリスクがある |
さらに、サクラレビューがもたらす以下2つの運営リスクも確認しておきましょう。
リスク | 詳細 |
1.消費者の信頼を損なう | ・サクラレビューが明らかになれば、商品の評価だけでなく、ブランド全体の信頼性が著しく低下する |
2.ビジネス全体への大きなダメージ | ・AmazonというメジャーなECモールで信頼を失うことは、EC運営に留まらず、自社のビジネス全体の売上の減少や長期的な事業存続への影響が避けられないリスクがある |
また、サクラレビューとみなされる行為には、以下のような禁止事項が含まれます。
- 報酬や特典を提供してレビューを依頼する
- 家族や従業員にレビューを依頼する
- レビュー代行業者を利用する
この禁止事項をあらためて理解し、規約を順守したレビュー活動を行うことが重要です。
サクラレビューは短期的な成果につながる可能性がありますが、長期的には大きなリスクをともないます。正しい方法でレビューを集め、ユーザーとの信頼を築くことで、持続的な成長を目指しましょう。
まとめ|Amazonのレビューを集めて売上向上につなげよう
Amazon運営で質の高いレビューを多く集めれば、信頼できる商品や出品先としてユーザーに認識され、効果的に売上拡大を目指せます。
しかし、多くレビューを集めるためにユーザーへレビュー投稿を強要したり、報酬を見返りにレビュー依頼をしたりすることはAmazonのポリシーで禁止されています。
不正なレビュー操作をした場合は、法令違反となり、出品禁止に止まらず、法的な措置が取られるリスクがあるため、レビュー依頼は正攻法で地道に行うことが重要です。
しかし、
「効果的なレビューの依頼方法がわからない……」
「どのようなレビュー依頼が違反行為になるか不安で対応が進まない」
などとお困りの担当者の方は、ぜひお気軽にジャグーにご相談ください。
ジャグー株式会社では、ECモールの豊富な経験と実績をもつコンサルタントが専門的なサポートを行っています。
Amazonの豊富な運営経験から、これまで数多くのECモールの店舗様を支援した実績をもとにまとめた、ジャグー独自のノウハウ資料を無料で提供しています。
まずは、資料をチェックしていただき、AmazonをはじめとするECモールの運営に関するご相談があればお気軽にお問い合わせください。