楽天市場にECサイトを出店!出店費用と手順や成功する5つの秘訣・注意点まで徹底解説

EC出店を考えている企業にとって、楽天市場は出店先の選択肢の1つに挙げられるのではないでしょうか。

楽天市場は圧倒的な集客力を誇るECモールであり、出店先として非常におすすめです。

しかし、楽天市場は出店料が高く、運用が難しいと感じている方もいるのではないでしょうか。出店しても利益が上がるのかどうか不安に感じてしまいますよね。

本記事では、楽天市場について、他のECモールとの違いや出店メリット、売上を上げるための運用方法などを詳しく解説します。

元楽天ECCから見た楽天市場への出店に向いている企業の特徴も紹介しているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。

代表取締役米原広兼

監修者
米原 広兼

ジャグー株式会社 代表取締役

2015年に楽天入社後ECコンサルティング部に所属
作業やアドバイスではなく実行支援の重要性を感じ2020年にEC支援会社のジャグーを創業。
支援企業の中でSOY受賞経験は9店舗。

  \「絶対に知っておきたい楽天運用の基礎ノウハウ!/

ECにおける楽天市場とは?

画像出典元:楽天市場

楽天市場は楽天グループ株式会社が運営するEコマースプラットフォームで、日本国内のEC市場において大きな存在感を示しています。

楽天市場は1997年に設立され、現在では70以上のサービスを展開する「楽天エコシステム(経済圏)」の中心的存在です。楽天は、多彩なサービスを展開しており、2023年時点でグループサービス利用者数が18億人を超えています。

楽天市場の概要

日本国内のEC市場流通総額ベースで見ると、ECモール全体が市場全体の50%を占めており、そのなかで楽天市場は20.3%のシェアがあります。楽天市場の流通金額は3兆円を超え、月間の平均アクティブユーザーは3,700万人以上です。

国内の楽天会員数は1億人を超え、そのうち74.7%のユーザーが複数の楽天サービスを利用しています。特に、楽天ポイントを使った購入やサービス利用により、グループ内でのユーザーの回遊率が高く保たれているのです。

楽天ポイントは、ショッピングだけでなく、旅行や金融サービス、デジタルコンテンツなどさまざまなライフシーンで利用できるため、ユーザーの継続的な利用を促進しています。

楽天市場の成功は、ユーザー数や流通額だけでなく、楽天エコシステム全体の利用促進やポイント制度を活用した継続的なユーザーエンゲージメントにあります。この特徴により、楽天市場は他のECプラットフォームとは一線を画す存在と言えるでしょう。

他のECモールや自社ECサイトとの違い

楽天市場をはじめとするECサイトには、それぞれ異なる特徴があります。それぞれの特徴を把握し、自社製品の特徴を踏まえた上で、どのサイトでECを運営するかを決めましょう。

ECサイトを運営するには「ECモールへの出店(出品)」か「自社ECサイトの運営」のどちらかの方法があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。

ECモールへの出店(出品)自社ECサイトの運営
・売上手数料が発生する(2〜15%)
・月額費がかかる場合がある(0〜10万円)
・初期段階の集客がしやすい
・お客様情報はモールが保有
・低コストから開始ができる
・売上手数料が低い
・月額費用を抑えることができる
・初期段階の集客にコストがかかる
・お客様と直接つながれる

ECサイトを始める際、コスト面から無料の自社ECサイトを選ぶ場合がありますが、売上を早期に上げたい場合は楽天やAmazonなどの集客力のあるECモールがおすすめです。

さらに、ECモールにも各社それぞれの特徴があります。3大ECモールの楽天市場とAmazon、Yahoo!ショッピングの特徴は以下のとおりです。

ECサイト楽天市場AmazonジャパンYahoo!ショッピング
種類モール(出店型)モール(出店型)モール(出店型)
出店数57,378店舗約14万店舗約87万店舗
売上1兆4,542億円
※2023年4月〜6月
3兆6,662億円
※2023年1月〜12月
約1兆7547億円
※2021年4月〜2022年4月
特徴・楽天エコシステムの中心
・豊富なサービスと連
・圧倒的な品揃えと検索機能・出店手数料を抑えて出店可能
メリット・大規模な集客力
・楽天ポイントによるリピーター獲得
・店舗の独自性を出しやすい
・世界中の顧客にリーチ可能
・配送ネットワークが強力
・出店手数料が安い
・PayPayとのポイント連携を活用できる
デメリット・月額出店固定費が高い(2.5万~13万/月)・型番製品は価格を安くしなければ売れない
・Amazon自体も出品しているため、Amazonとも競合になり得る。
・楽天やAmazonに比べて集客力が低い
ユーザー層幅広い年齢層
特に30代〜50代以上の女性が多い
幅広い年齢層
特に20代〜40代が多い
35〜49歳が中心
※出店数は2023年時点の数値

ECサイトを始める際には、ECサイトの選択肢とそれぞれの特徴を把握した上で、自社製品に合ったものを選ぶのがおすすめです。

「自社製品がどの出店先に合っているのかがわからない……」という場合はジャグー株式会社へお気軽にご相談ください。豊富な成功事例と失敗事例をもとに貴社に合った出店先を導き出します。

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楽天市場にEC出店する4つのメリット

ECモールのなかでも楽天市場に出店するメリットは以下の4つです。

  • 楽天の圧倒的な集客力を活用できる
  • プロモーション機会が豊富にある
  • 店舗規模に応じたプランが選択できる
  • サポート体制が充実している

順に解説します。

楽天の圧倒的な集客力を活用できる

楽天市場は、国内のEC市場において圧倒的な集客力を誇ります。前述のとおり、2023年時点で日本国内の楽天ID数は1億を超え、楽天市場の流通金額は3兆円以上に達しています。

大規模なユーザーベースと流通金額の大きさから、楽天市場がいかに強力な集客力を持っているかがわかるでしょう。

楽天市場に出店すると、店舗の認知度が低くても、ユーザーに商品を認知してもらう機会が増えます。特に、楽天市場は他のECモールに比べて店舗の独自性を打ち出しやすいため、商品が認知されさえすれば、購入される可能性が高まるでしょう。

また、楽天市場のユーザーは、楽天ポイントを利用して買い物をすることが多いため、ポイント活用目的のリピーター獲得が容易になります。楽天ポイントが活用できるからこそ楽天市場を使用するユーザーも多いため、店舗自体の認知度が低くても認知される可能性が高いのです。

プロモーション機会が豊富にある

ECモールで成功するには広告運用が必須です。

楽天市場には、さまざまな広告メニューが用意されているため、自社に合った形式で露出強化を図れます。自社製品のプロモーションに適した広告を選択し、継続的に運用するのがおすすめです。

楽天市場の広告については、下記の記事で詳しく解説しています。こちらも合わせてチェックしてみてください。

関連記事:【2024年最新】初心者でもわかる楽天市場広告ガイド|元楽天ECCが徹底解説

店舗規模に応じたプランが選択できる

楽天市場では、店舗の規模や目標月商、取り扱うジャンル、客単価などに応じたプランを選択できます。そのため、自社のビジネスモデルや戦略に最も適したプランを選ぶのが重要です。

楽天市場では「がんばれ!プラン」「スタンダードプラン」「メガショッププラン」の3つのプランが用意されています。

プランを選択する際は、1年間の目標月商をもとに最適なものを選びましょう。月商が高い場合は、登録可能商品数や画像容量が多いものを選ぶと、効率的な店舗運営が可能です。

また、楽天市場への出店には月額費用以外にも初期登録費用や楽天ポイント付与費用など、把握しておくべきさまざまなコストがあります。詳細は「楽天市場でのEC運用にかかる費用・料金」で詳しく解説しているので、ぜひ確認してください。

サポート体制が充実している

楽天市場に出店すると、各店舗に専任のECコンサルタント(ECC)がつきます。ECCは、楽天ならではのマーケティング手法を教えてくれるだけでなく、他店舗の成功事例をもとにした戦略の提案も行います。そのため、楽天市場での店舗運営が初めての企業でも効果的な販売促進ができるでしょう。

また、楽天市場は店舗担当者の成長をサポートするための教育プログラム「楽天大学」も提供しています。

楽天大学とは、楽天市場に出店した店舗に向けたECノウハウを提供している場です。楽天市場に蓄積された成功・失敗事例を分析し、どの業種やジャンルの店舗にもヒントになるように体系化された情報を提供しています。

教室開催によって店舗同士の横のつながりも作れるため、店舗同士の意見交換の場にもなります。

楽天市場の充実したサポート体制は、出店者が安心して店舗運営に集中できる環境を提供し、成功へと導く心強い環境につながっているのです。

楽天市場にEC出店する際の注意点

楽天市場にEC出店する際の注意点は以下の5点です。

  • コストが高い
  • 一部のプロモーションが自由にできない
  • 店舗開設に時間がかかる
  • ユーザーの平均年齢が高め
  • 入金サイクルの把握が必要

順に解説します。

コストが高い

楽天市場へ出店する際は、他のECモールと比較してコストが高い点に注意が必要です。しかし、集客力の高いエリアに実店舗を出店するよりは安価であり、前述した集客力の高さやサポートの充実などの要素も揃っているため、決してデメリットばかりではありません。

楽天に出店して売れる店舗になるには、PDCAサイクルを素早く回すことが重要です。集客力の高い楽天市場では、他のECサイトに比べてデータの収集を迅速に行えます。

収集したデータをもとに商品やマーケティング施策の改善を繰り返せば、短期間で効果的な販売戦略を構築できるでしょう。

また、楽天市場の出店案内ページには、出店時にどれくらいの費用がかかるかをシミュレーションできるページがあります。シミュレーションを行い、自社に適したプランやコストを具体的に考えてみましょう。

一部のプロモーションが自由にできない

楽天市場では、セキュリティ保護の観点から個人情報の取り扱いが厳格に管理されています。そのため、店舗が独自にユーザーのメールアドレスを利用した販促を行うことはできません。

しかしこの制約は、楽天市場全体の信頼性を高めるために重要な取り決めです。ユーザーが安心して買い物をできる環境を作っており、結果として楽天市場全体の利用促進につながっています。

一部のプロモーションが制限されている一方で、楽天市場にはさまざまな広告メニューが用意されています。広告種によっては細かなターゲティングを行えるものもあるため、うまく活用すれば狙ったターゲットに自社の情報を届けられるでしょう。

店舗開設に時間がかかる

楽天市場に出店する際、店舗開設までに通常2〜3ヶ月ほど時間がかかります。そのため、迅速な出店を考えている場合には注意が必要です。

最短で出店したい場合は、外注の活用をおすすめします。コストはかかりますが、社内リソースの削減と、専門の支援企業により確実な手続きをしてくれます。

ユーザーの平均年齢が高め

楽天市場のユーザー層は40〜50代が多く、男性よりも女性の方が多く利用しています。そのため、自社商品やサービスのターゲット層がマッチしているかどうかが、出店の判断ポイントとなるでしょう。

たとえば、40〜50代の女性に人気なカテゴリ(日用品や健康食品、ファッションアイテムなど)の商品を扱っている場合、楽天市場への出店が向いていると言えます。

また、40〜50代の女性は商品情報をしっかりと確認した上で購入する傾向にあるため、商品ページの作り込みが重要です。自社商品の魅力が伝わる商品ページを作成し、ターゲット層に訴求していきましょう。

入金サイクルを把握する

ECサイトの運営では、キャッシュフローの管理が非常に重要です。

特に、売上が確定したあとの入金サイクルを把握することで、在庫管理や事業運営の安定など、さまざまな分野に活かせるでしょう。

楽天市場に出店する際は、下記の楽天ペイ(楽天市場決済)の入金サイクルを把握しておくのをおすすめします。

画像出典元:楽天市場|店舗運営Navi

項目内容
請求スケジュール毎月月末締めで請求書が発行され、翌月の1営業日にメールで通知
入金スケジュール締め日は、10日締めと25日締めとなっている。

10日締めの場合:月末に振込。
25日締めの場合:翌月15日に振込。
※2024年7月時点
入金方法指定された銀行口座に入金
銀行休業日の場合は、翌営業日に繰り越される

また、客単価が高い商材を扱っている場合、ボーナス一括払いの入金サイクルを把握しておくのも重要です。通常の入金サイクルとは異なるため、下記のスケジュールを把握しておきましょう。

取扱期間入金日
夏ボーナス12/16~翌年6/158月末日
冬ボーナス7/16~11/151月末日

楽天ペイの入金サイクルは、店舗運営Naviでも確認できます。安定的な運営のためにも、必ず確認しておきましょう。

楽天市場でのEC運営に向いている企業の特徴

楽天市場でのEC運営に向いている企業の特徴は以下の2点です。

  • 楽天に適した商品カテゴリである
  • マーケティングリソースがある

楽天に適した商品カテゴリである

楽天市場のユーザーには40代以上の女性が多いという特徴から以下のカテゴリの商品が売りやすいと言えます。

カテゴリ詳細
ファッション・アパレル幅広い年齢層の女性をターゲットにした商品が人気
特に、トレンドに敏感な30代から50代の女性向けの商品がよく売れる
食料品新鮮な食材や地方の特産品などが人気
健康志向の高いユーザーや家庭の購買担当者である主婦層に支持されている
生活雑貨日用品やインテリア雑貨など、日常生活で使用する雑貨類が人気
おしゃれなデザインや機能性に優れた商品が好まれる
化粧品・美容品関係美容に関心の高い女性ユーザーが多いため、化粧品やスキンケア用品、ヘアケア製品などがよく売れる
特に、高品質な日本製品やオーガニック製品が人気
健康・サプリメント関係健康志向が高まっているため、サプリメントや健康食品が人気
男女問わず美容や健康維持をサポートする商品が特に注目されている

上記のような商品カテゴリを扱っている場合、楽天市場への出店が成功しやすいでしょう。

楽天市場のユーザー層にマッチする商品を提供すれば、集客力を最大限に活用し、売上の向上が期待できます。

特に消耗品の場合、楽天ポイントを活用してリピーターを獲得する施策を実施すれば、安定的な売上を生み出せるでしょう。

マーケティングリソースがある

楽天市場での成功には、広告運用やメルマガ配信など、マーケティングリソースを確保することが重要です。

楽天市場は出店コストが高く競合も多いため、出店だけしてマーケティングを行えないと、売上が上がらず赤字になってしまいます。

特に広告運用やメルマガ配信などは、PDCAを回しながら継続的に運用することで売上の向上につながります。

そのため、社内で十分なマーケティングリソースを確保できない場合は、運用代行サービスを利用することも一つの手です。運用代行を利用すれば、専門的な知識と経験を持つプロフェッショナルがマーケティング戦略を実施し、効果的に売上を伸ばせるでしょう。

楽天市場の運用代行については下記の記事で解説していますので、ぜひチェックしてみてください。

【厳選】2024年最新版!楽天市場の運営代行おすすめ10選|選定ポイントも紹介

楽天市場への出店手順は5ステップ

楽天市場へ出店するためのステップは以下の5つです。

①出店申し込み

はじめに、楽天の出店案内サイトにある「出店申込」ボタンから手続きを行います。

申し込みフォームのページに移動するので、会社情報と店舗運営責任者情報を正しく入力しましょう。承認までに1ヶ月前後かかります。

また、出店審査にあたり、古物や酒類販売などに必要な許可証や商品の写真などが必要な場合もあります。あらかじめ準備しておきましょう。

②RMS利用開始

出店申し込みが承認されると、RMS(Rakuten Merchant Server)のアカウントが開設されます。

RMSは、商品登録や在庫管理、受注管理など、店舗運営に必要な機能を提供するシステムです。RMSの開設がショップの開店ではないので注意しましょう。

③開店準備

RMSが開設されたら、具体的な開店準備に取りかかります。商品登録や店舗デザインなどのフロントの部分から、決済や配送についての設定まで、開店のために必要な準備を進めます。以下のようにさまざまな準備が必要のため、計画的に進めていきましょう。

・店舗ルール検定試験の合格
・決済や配送についての設定
・楽天からの振込口座登録
・楽天への自動振替設定口座の登録
・商品登録カテゴリページの作成
・看板画像の作成

④開店前審査

開店準備が整ったら、楽天市場側で開店前審査が行われます。審査項目には、商品情報の正確性、法令遵守、店舗デザインの適切性などが含まれており、審査に通過すると、正式に開店が認められます。

⑤運営スタート

開店前審査に通過すると、いよいよ店舗運営のスタートです。実際の販売活動が始まり、日々の受注処理や在庫管理、顧客対応などを行います。運営開始後も、継続的なプロモーション活動や広告運用を通じて、売上の最大化を目指しましょう。

楽天市場への出店については、以下の記事で詳細に解説しています。ぜひ合わせてチェックしてみてください。

関連記事:楽天市場の出店は儲からない?出店方法やメリット・デメリットから黒字化する5つの戦略まで解説

楽天市場でのEC運用にかかる費用・料金

楽天市場に出店する際は、初期費用や月額費用、システムサービス利用料など、さまざまな費用がかかります。まず、出店プランは以下の3つが用意されています。

プラン名がんばれ!プランスタンダードプランメガショッププラン
月額費用25,000円65,000円130,000円
支払い方法年間一括払い半年ごとの2回分割払い半年ごとの2回分割払い
契約期間1年1年1年
登録可能商品数10,000商品まで50,000商品まで無制限
画像容量1.5GBまで100GBまで無制限
システム利用料パソコン: 3.5%〜6.5%
モバイル: 4.0%〜7.0%
パソコン: 2.0%〜4.0%
モバイル: 2.5%〜4.5%
パソコン: 2.0%〜4.0%
モバイル: 2.5%〜4.5%
おすすめの事業者EC運営経験が少ない事業者目標月商が178万円以上の事業者商品数や画像量が多く必要な事業者

また、全プラン共通の料金として、以下の費用も必要です。

概要費用
初期登録費用60,000円
楽天ポイント楽天会員の購入代金(税抜)×付与率(通常1.0%)
楽天スーパーアフィリエイトアフィリエイト経由売上の2.6~5.2%
モールにおける取引の安全性・利便性
向上のためのシステム利用料
月間売上高の0.1%
R-Messe月額固定費(税別)
がんばれ!プラン:3,000円
スタンダードプラン・メガショッププラン:5,000円
楽天ペイ利用料月間決済高の2.5%~3.5%

出店プランを選ぶ際は、プランごとの月額費用だけでなく、共通の料金も含めて費用を考慮しましょう。目指す月商が178万円を超える場合はスタンダードプランがおすすめです。

また、楽天の出店案内サイトでは、料金シミュレーションを行えます。

「目標とする月商」や「予想される客単価」「取扱予定の商品ジャンル」を入力すると月々の費用の目安が確認できるので、出店を検討している方はぜひ活用してみてください。

楽天市場での売上を最大化するための5つのポイント

楽天市場での売上を最大化するためのポイントは以下の5つです。

  • わかりやすい商品ページの制作
  • SEO対策の実施
  • 販促企画への参加
  • 積極的な広告運用
  • データ分析と改善策の実施

順に解説します。

わかりやすい商品ページの制作

ユーザーに商品を購入してもらうためには、わかりやすいUIを意識した商品ページの作成が必須です。商品ページの作り込み次第で売上が大きく変化するため、以下のポイントを押さえて効果的な商品ページを作成しましょう。

ポイント詳細
詳細な商品説明商品の特長や仕様、使用方法などを詳細に記載する
ユーザーが商品について十分に理解できるよう、わかりやすく説明することが重要
商品のベネフィットを強調商品がユーザーにとってどのような利益をもたらすのかを具体的に説明する
たとえば、時間の節約、生活の質の向上、コストパフォーマンスの良さなどを強調する
高品質な画像と動画商品の魅力を視覚的に伝えるために、高品質な画像や動画を使用する
複数のアングルから撮影した画像や、実際の使用シーンを動画で紹介することで、ユーザーに商品の良さを実感してもらいやすい
ユーザーレビューの活用実際に商品を購入したユーザーのレビューを掲載すると、新規顧客の信頼を獲得できる
良いレビューだけでなく、改善点も含めて正直なフィードバックを掲載することが重要
競合のリサーチ競合他社の商品ページをリサーチし、良い点を参考にすることで、自社の商品ページの改善につながる
競合との差別化ポイントを明確にすることも重

商品ページ作成のチェックリストは以下から無料ダウンロードできます。

SEO対策の実施

楽天市場では流入の約4割が楽天サーチ経由です。ユーザーが楽天市場内で検索する際に、商品が上位に表示されると、多くのアクセスを獲得し、売上向上につながります。検索結果上位表示のためのSEO対策のポイントは以下のとおりです。

ポイント内容
キーワードの最適化商品タイトルや商品説明に、ユーザーが検索しそうなキーワードを盛り込む
キーワードの選定には、楽天市場内のトレンドや競合商品を参考にすると効果的
商品ページの充実詳細な商品説明、魅力的な画像、高品質な動画を使用し、ユーザーに商品の良さを伝える
商品の特長やベネフィットを明確にし、ユーザーが購入するメリットを具体的に伝える
レビューの活用実際に商品を購入したユーザーのレビューを積極的に集め、掲載する
良いレビューだけでなく、改善点を含めた正直なフィードバックも掲載すると、信頼性を高められる
内部リンクの最適化商品ページ内に関連商品やカテゴリページへのリンクを設置し、ユーザーがサイト内を回遊しやすくする
内部リンクを適切に配置することで、店舗ページの滞在時間を延ばし、SEO効果を高める
モバイルフレンドリーなページ作成スマートフォンやタブレットからのアクセスに対応した、レスポンシブデザインを採用する
モバイルユーザーにとって使いやすいインターフェースを提供する

楽天におけるSEO対策については下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひ確認してみてください。

関連記事:【2024年最新版】楽天SEOとは?知っておくべきルールや具体的な対策10選を徹底解説!

セール/イベント企画への参加

楽天市場のイベントは、膨大な数のユーザーが参加し、通常よりも高い購買意欲を持っています。たとえば、楽天スーパーSALEやお買い物マラソンなどの大規模なイベントの際は、多くのユーザーが注目するため、売上を大きく伸ばすチャンスとなるでしょう。イベントに積極的に参加すると、新規顧客の獲得やリピーターの促進が期待できます。

イベント時には、目立つバナー画像を作成し、商品ページや店舗トップに掲載します。視覚的にインパクトのあるバナーを作成すれば、ユーザーの関心を引きやすいでしょう。

また、バナー画像にはイベントのテーマや特典内容を明確に記載し、ユーザーの認知を高めます。

また、イベント期間中は、通常よりも高いポイント還元率に設定するのがおすすめです。楽天ポイントはユーザーにとって大きな魅力のため、還元率を上げれば購買意欲を高められます。

積極的な広告運用

広告運用は、楽天市場での販売を成功させるための重要な要素です。適切な広告運用を行えば、売上の向上だけでなくブランド認知度のアップも期待できます。

また、広告を活用し販売実績があがると、楽天市場内の検索順位向上にもいい影響を与えるため、長期的な目線でも売上向上が見込めます。

ただし、広告運用には細かな設定や継続的な効果測定が必要です。そのため、社内リソースを割けるかどうかが重要なポイントとなります。

楽天における広告については下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひ確認してみてください。

関連記事:【2024年最新】初心者でもわかる楽天市場広告ガイド|元楽天ECCが徹底解説

データ分析と改善策の実施

販売実績や広告運用実績のデータは、効果的なマーケティング戦略を立てるための基礎となります。以下のようなデータを収集・分析し、PDCAサイクルを回しましょう。

【収集するデータの一例】

販売実績データ:商品の売上数・売上金額・購入者の属性(年齢、性別、地域など)
広告運用データ:CTR(クリック率)・CVR(コンバージョン率)・ROAS(費用対効果)

データ分析とPDCAサイクルの実施には、一定のノウハウ・リソースが必要です。特に、データの収集・分析や改善策の実施には専門的な知識とスキルが求められます。

社内で十分なリソースの確保が難しい場合は、運用代行サービスの活用を検討するのも一つの方法です。

運用代行サービスを利用することで、専門家のサポートを受けながら効果的なデータ分析と改善策の実施が可能です。

売上が上がる前にするべきこと

ECサイトを出店し売上が上がってくると、毎日の受発注/発送業務により、運営者は非常に忙しくなります。そのため、複数サイト展開を進められなかったり、受発注処理などが追いつかなかったりして、売上が頭打ちになる場合があります。

売上を継続的に伸ばしていくには、売上が上がる前に下記の内容に取り組んでおきましょう。

  • 複数サイト展開を見据えたシステム設計を行う
  • どこでつまづく可能性があるのかを事前に把握する

楽天市場に出店したあと、売上拡大にともないAmazonやYahoo!ショッピングなどにも出店する可能性を見据え、あらかじめ土台設計を行っておきましょう。

複数のECモールに出店する際は、受注管理や在庫管理、出荷依頼などの業務が煩雑になり、作業時間が増えたり思わぬミスが発生したりする場合があります。そのため、売上が上がる前の一元管理システム導入がおすすめです。

おすすめの一元管理システムは「NEXT ENGINE」や「CROSS MALL」「LOGILESS」などです。どのシステムが自社に合っているかわからない場合は、お気軽にお問い合わせください。

楽天市場のEC運営にはコンサルの活用がおすすめ

楽天市場での成功には、さまざまな施策に取り組んだり、リソースをしっかりと確保したりする必要があります。しかし、社内で運営のためのリソースをまかなうのは難しい場合もあるのではないでしょうか。短期間で無駄なく成果を残すには、コンサルの活用がおすすめです。

コンサルの活用がおすすめな理由は以下の3つです。

  • 目標まで最短距離で進めることができる
  • 自社の強みを磨く作業に専念できる
  • 楽天市場の最新情報をキャッチアップし自社運営に活かせる

順に解説します。

目標まで最短距離で進めることができる

コンサルティング会社は多くのクライアントのサポート経験から、成功事例や失敗事例を豊富に保有しています。そのため、余計な回り道をせずに目標まで最短距離で進めるでしょう。

たとえば、効果的な商品ページの作成方法や、ターゲット層に響くプロモーション施策など、事例をもとにした具体的なノウハウを提供してくれます。

また、自社の商材に合った最適な広告プランの提案・運用も可能です。無駄な広告費をかけずに効果的な広告運用ができ、広告効果を最大化できます。

コンサルティング会社の支援を受ければ、楽天市場の運用を効率的に進め、目標までの最短距離で成功を収められるでしょう。特に初めて楽天市場に出店する企業や、リソースが限られている企業にとって、コンサルティング会社の活用は効果的です。

自社の強みを磨く作業に専念できる

楽天市場での運営を自社ですべて対応している場合、ボトルネックの分析から解決策の実施まで、自社で対応しなければならない場合が多々あります。しかし、自社内で立案した施策が必ずしも解決策になるとは限りません。

コンサルタントに運営面の課題解決を任せると、自社リソースを商品改良やサービス改善などの強みを磨く作業にあてられます。自社の強みを磨く作業の一例は以下のとおりです。

  • 競合リサーチをもとに商品を改良する
  • 配送のスピードアップやアフターサポートの充実

プロに依頼し、併走することで、双方の強みを活かして売上と利益の改善を行えます。コンサルタントの専門知識と、自社の独自の強みを組み合わせることで、より効果的な成長がみこめるでしょう。

楽天市場の最新情報をキャッチアップし自社運営に活かせる

楽天市場では定期的にさまざまなアップデートが行われ、店舗運営者にとっては最新情報をキャッチアップする必要があります。しかし、日々の店舗運営を行いながらこれらの情報を追いかけるのは容易ではありません。

コンサルティング会社は楽天市場の最新情報を常に追いかけ、わかりやすく店舗運営者に提供します。たとえば、新しいプロモーション機能の導入やSEOアルゴリズムの変更など、重要なアップデート情報をタイムリーに共有してくれます。

さらに、最新情報の中から自社の状況に合わせた具体的な活用方法をアドバイスしてくれるため、最新情報を最大限に活かして運営効率を向上させることができるでしょう。

まとめ|集客力のある楽天市場でECサイト成功させよう

楽天市場は圧倒的な集客力を誇るECモールです。楽天市場のユーザー層にマッチした商材を扱っている場合、出店すれば大きな売上向上を見込めるでしょう。

しかし、楽天市場へ出店するだけでは売上は上がりません。出店の店舗設計や出店後の広告運用など、リソースを確保し丁寧に運用を行うのが重要です。

ジャグー株式会社では、出店者様に対し、楽天市場出身者による専門的なサポートを行っています。売上の改善や社内運用の仕組み化など、戦略から販売までを一気通貫したEC支援をご提供します。

ECサイト立ち上げなど、EC運用に関するご相談があればお気軽にお問い合わせください。

ジャグーの楽天市場総合支援サービス
Jagooは、豊富な成功事例と失敗事例を踏まえて最短距離で進めるEC戦略・運用のプロフェッショナルです。
売上拡大・利益拡大はもちろん、継続し続けられる「仕組み化」に至るまで完全コミット。 楽天出身者が経営しているからこそ実現する、ただの作業代行ではない本気で勝ち抜くEC戦略をご提供致します。

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