
楽天市場での売上を左右する、母の日やお中元などのギフト商戦。売上アップのためにはしっかりと対策を行ったうえで臨みたいものです。
しかし「具体的にどんな対策を、いつから準備すれば良いかわからない」「毎年対策が後手に回り、チャンスを逃している」とお悩みの担当者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、楽天市場でのギフト対策の手順を徹底解説します。
商戦3ヶ月前から始めるべき戦略設計、CVRを高める商品ページ対策、アクセス数を増やす集客施策など、具体的なアクションプランを時系列とともに紹介します。
ギフト対策は計画性が大切です。元楽天ECCが実際に体験してきた対策を紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。

監修者
米原 広兼
ジャグー株式会社 代表取締役
新卒で楽天グループ株式会社に入社し、ECコンサルタントとして
SOY(Shop of the Year)受賞店舗をはじめ多数の上位店舗を支援。
約2万人の社員の中から「楽天賞MVP」を受賞するなど、
高い実績と評価を獲得。
その後、大手企業のEC支援を行うコンサルティング会社を経て、
2020年にEC専門支援会社「ジャグー株式会社」を設立。
楽天市場やAmazonなど複数モールにおける売上拡大・運用最適化を総合的に支援している。
また、グループ会社にて自らもAmazonでの販売事業を展開。
自社ブランド製品はAmazonで「Amazonおすすめ」を多数獲得し、
販売開始から1年で月商1,000万円を突破するなど、売り手としても豊富な実績を持つ。
目次
楽天市場でギフト対策が重要な理由

楽天市場で売上を伸ばすためにギフト対策が重要な理由は以下の3つです。
- ECギフト需要が拡大しているから
- 通常購入よりも細やかな配慮が必要になるから
- 楽天内でギフト関連のイベントが頻繁に開催されるから
順に解説します。
ECギフト需要が拡大しているから
近年、ECサイトを通じてギフトを贈る文化は着実に広まっています。
特にコロナ禍の経験により、オンラインでのギフト購入はより日常的なものになりました。誕生日や記念日、季節の挨拶など、さまざまな場面でECサイト経由のギフト購入がされています。
『2024 ギフト市場白書』によると、実際に日本のギフト市場規模はコロナ禍以降年々拡大傾向にあります。2024年には11兆円に達すると予測されており、特にSNSを通じて気軽に贈れるソーシャルギフト(eギフト)の成長が顕著です。

出典元:ギフト市場に関する調査を実施(2024年) | ニュース・トピックス | 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所
ギフト商品は高単価なものでも「特別な贈り物だから」という理由で購入されやすい傾向があります。
客単価向上のチャンスを逃さないためにも、ギフト対策を徹底しておくことがおすすめです。
通常購入よりも細やかな配慮が必要になるから
ギフト購入が通常の商品購入と異なる点は「購入者」と「使用者(受取人)」が違うことです。
購入者は価格の安さだけでなく、以下のような「サービスの質」や「店舗の信頼性」を重視します。
- 商品の品質
- ラッピングの美しさ
- メッセージカードの有無
- 丁寧な梱包
- のしの有無
たとえば、プレゼントとして贈る商品に値段がわかる納品書や商品タグが付いていては、せっかくの気持ちが台無しになりかねません。特別なラッピングや、心のこもったメッセージカードを添えるなど、通常購入とは異なる細やかな配慮が顧客満足度を左右するのです。
楽天内でギフト関連のイベントが頻繁に開催されるから
楽天市場では、母の日、父の日、お中元、お歳暮、クリスマス、バレンタインデーなど、年間を通じてさまざまなギフトイベントが開催されます。
イベント期間中は特定のギフトを探すユーザーで楽天市場全体のアクセス数がアップします。
ギフトイベントのタイミングを狙って、適切なキーワード設定や特集ページの作成、ギフトオプションの提供などの対策を実施できれば、普段は自店舗を訪れないような新しい顧客層にもアプローチが可能です。
イベントの波に乗り、ギフトニーズに応えることで、売上を飛躍的に向上させましょう。
関連記事:【2025年最新】活用すべき楽天市場のイベント攻略法!自店に合ったイベントの選び方を徹底解説!
【商戦3ヶ月前〜】ギフト商戦の成功に向けた戦略設計と準備
ギフト商戦で成功を収めるためには、遅くとも商戦本番の3ヶ月前には準備を開始し、以下の表に沿って計画的に進めていきましょう。
時期 | 担当者のアクション | ユーザーの動き |
---|---|---|
3ヶ月前 | 準備開始(戦略設計、商品開発、ページ制作に着手) | – |
2ヶ月前 | 準備完了・訴求開始(ページ公開、広告配信開始) | 需要増加(検索、比較検討を開始) |
1ヶ月前〜直前 | 販促強化(セール、クーポン配布) | 購入のピーク |
まず始めに、商戦3ヶ月前から着手すべき戦略設計と準備について解説します。
- RMSデータから季節商品の傾向を分析する
- 競合を分析し差別化ポイントを見つける
- 欠品と過剰在庫を防止する在庫計画を立てる
- 販促計画の作成と目標設定を行う
順に解説します。
RMSデータから季節商品の傾向を分析する
具体的な対策を始める前に、過去のデータから自店舗の強みと課題を把握しておきましょう。
RMS(店舗管理システム)を用いて「売上トレンド」や「商品ジャンル別トレンド」などのデータを分析し「どの季節にどの商品の売上が伸びるのか」という傾向を知っておくことが重要です。
前年の同じ時期に何が売れたのか、どのくらいのアクセスがあったのかを確認しておけば、今年の需要を予測しやすくなります。
さらに、Googleトレンドのような外部ツールを併用して、楽天市場全体の検索動向や世の中のニュースなども参考にすると、より精度の高い需要予測と、現実的かつ戦略的な売上目標の設定が可能です。
競合を分析し差別化ポイントを見つける
競合店舗がどのようなギフト対策を行っているかを分析します。
具体的には「どのようなギフトサービス(ラッピングの種類、価格設定、メッセージカードの有無など)を提供しているか」「どのようなキーワードやキャッチコピー、画像で商品を訴求しているか」といった点を調査しましょう。
商品ページだけではわからない場合、実際に購入してみるのも一つの手です。
他店の強みと弱みを把握できれば、自店舗がどのようなポジションを取り、どこで差をつけるべきかという差別化戦略を立案できます。
たとえば、競合のラッピングがシンプルであれば、よりデザイン性の高い包装紙やリボンを用意する、価格帯が少し高めであれば、送料無料やお得なセット商品で対抗するなど、具体的な打ち手が見えてくるでしょう。
欠品と過剰在庫を防止する在庫計画を立てる
季節性の高いギフト商品は、需要期に注文が殺到し、急激に在庫が減少する場合があります。
そのため、ギフト対策を行う際には計画的に在庫確保を行うようにしておきましょう。機会損失である「欠品」と、経営を圧迫する「過剰在庫」のリスクをいかに回避するかが大切です。
在庫計画を立てる際もRMSの売上データを活用し、過去の実績に基づいた需要の予測が重要です。予測に基づき、必要な在庫を必要なタイミングで確保できる体制を整えましょう。
商品ページのアクセス数と購入数がわかれば、転換率がわかるためおよそ購入数を予測することができます。
例えば、過去実績から転換率が1.0%とすると、100アクセスごとに1件購入されるため、後は、想定できるアクセス数に転換率1.0%をかければ、想定の購入数が算出できます。
このように、事前に綿密な在庫計画を立てておくことが、安定した売上拡大の土台となります。
楽天市場運営での物流面では、楽天スーパーロジスティクスを活用するのもおすすめです。以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ併せて読んでみてください。
関連記事:楽天スーパーロジスティクスとは?料金体系や活用事例・最強翌日配送にも関わるメリットを解説
販促計画の作成と目標設定を行う
最後に具体的な販促計画を立て、目標を数値で設定します。
広告運用やセール、クーポン発行などのプロモーションを行う際は、まず「売上目標」「新規顧客獲得数」「広告費用対効果(ROAS)」などの明確なKPI(重要業績評価指標)を設定することが不可欠です。
目標を具体的に数値化すると、各施策がどれだけの効果を上げたのかを客観的に測定できるようになります。
結果として「この広告は効果があったから予算を増やそう」「このクーポンはあまり使われなかったから、次のイベントでは内容を見直そう」などの具体的な改善アクションにつながり、より効果的な販促計画を策定できるのです。
【商戦1ヶ月前〜】楽天ギフトのCVRを高める商品ページ対策5選

商戦の約1ヶ月前からは、ギフト戦略を具体的な形に落とし込み、ユーザーの購入意欲を最大限に高めるための以下のような商品ページ改善に着手します。購入者・使用者ともに喜ばれる形へと改善していきましょう。
- のし・ラッピング・メッセージカードに対応する
- ギフトラッピング・包装状態がわかる画像を掲載する
- ギフト専用サムネイル画像を掲載する
- ギフト特集ページ(LP)を作成する
- よくある質問を商品ページに掲載する
なお、基本的な商品ページの作成ポイントは以下の記事でまとめていますので、ぜひこちらもチェックしてみてください。
関連記事:楽天の商品ページ作成における7つの制作ステップやポイント13選を楽天出身者が
1. 熨斗・ラッピング・メッセージカードに対応する

(画像出典元:楽天市場)
ギフト需要に応える上で、熨斗(のし)、ラッピング、メッセージカードなどへの対応は必須です。これらのサービスに対応していることを商品ページ上で分かりやすく明記しておき、ユーザーが注文手続きの中で迷うことがないようにしておきましょう。
特に、熨斗の種類やラッピングのデザインを複数から選べるようにすると、利便性が高まり顧客満足度の向上にもつながります。
ギフトオプションを簡単に選択できるように商品ページを整えておき、ユーザーの購入のハードルを下げておくことも重要です。
2. ギフトラッピング・包装状態がわかる画像を掲載する

(画像出典元:楽天市場)
ギフトを購入するユーザーは「どのような状態で相手に届くのか」という点を重要視します。
ラッピング済みの完成品や、商品を丁寧に梱包している様子、そしてプレゼントを開封するシーンなど、高品質な画像を商品ページに複数掲載しておきましょう。
画像を通じて店舗の丁寧な仕事ぶりや商品の特別感が伝われば、ユーザーに安心感を感じてもらえます。言葉での説明以上に画像での訴求が効果的なので、購買意欲の後押しのためにも準備しておくことがおすすめです。
3. ギフト専用サムネイル画像を掲載する
楽天市場の検索結果ページでは、数多くの商品が一覧で表示されます。自社の商品に注目してもらうためには、商品サムネイル(メイン画像)の工夫が欠かせません。
サムネイル画像に「母の日ギフト対応」「名入れ無料」「熨斗・ラッピング対応」など、ギフトを探しているユーザーの目に留まりやすい工夫を取り入れましょう。以下のようなデザインを加えるのもおすすめです。
- 文言のバッジ(スタンプ)を入れる
- リボンやプレゼントボックスのイラストをあしらう
サムネイル画像にこだわることで、ギフト目的のユーザーからのCTR(クリック率)を向上させ、商品ページへのアクセスを増加できます。
4. ギフト特集ページ(LP)を作成する
商戦の1ヶ月ほど前からイベントに合わせたギフト特集ページを作成しておくと、ユーザーの購買意欲を刺激できます。クリスマスや母の日、お歳暮といった特定のギフトイベントに合わせて、テーマに特化したLPを作成しましょう。
特集ページには、ターゲットとなる顧客層のニーズに合わせた商品を掲載します。
さらに、過去の売上実績や高評価レビュー、具体的な利用シーンなどを盛り込むと、ユーザーが抱える「プレゼント選びで失敗したくない」という心理にも対応可能です。
楽天市場でのLP作成のポイントについては以下の記事で詳しく解説しています。LP作成のテンプレートも配布していますので、ぜひチェックしてみてください。
関連記事:楽天市場のLP作成の重要性と転換率向上のためのポイント12選を解説
5. よくある質問を商品ページに掲載する
ギフト購入を検討しているユーザーは、配送日時の指定や熨斗の名入れ、金額がわかる書類の同梱などに関して、通常購入時よりも多くの疑問や不安を抱える傾向があります。
疑問や不安を解消し、購入を後押しするために「よくある質問コーナー」を設け、以下のような頻繁に寄せられる質問と回答をあらかじめ掲載しておきましょう。
- 納品書は同梱されますか?
- お届け日の指定はできますか?
- メッセージカードにはどんな文章を入れられますか?
- その他商品に関する質問など
よくある質問を用意しておくと、ユーザーは問い合わせの手間なく自ら不安を解消でき、安心して購入に進めます。結果的に、顧客満足度の向上とCVRの改善にもつながります。
【商戦直前〜】アクセス数を高める集客・販促施策4選

商戦直前のタイミングでは、準備してきた商品やページを一人でも多くのユーザーに見てもらうための集客・販促施策を強化していきましょう。
アクセス数を最大化し、売上につなげるための4つの施策を紹介します。
- ギフト需要に応えるキーワードを入れ込む
- 楽天の大型イベントと連動した販促
- ギフト商戦に合わせた広告運用を行う
- クーポン・ポイント施策で購入を後押しする
順に解説します。
1. ギフト需要に応えるキーワードを入れ込む
楽天市場内でユーザーに見つけてもらうために、対策キーワードを見直しましょう。特にギフト商戦では、ユーザーの検索意図に合わせた「ギフト用のキーワード」を盛り込むことが重要です。
たとえば「商品名」だけでなく、「お中元 ビール」「母の日 スイーツ 送料無料」のような【イベント名 × 商品カテゴリ】や【用途 × 商品名】といった複合キーワードを商品名や商品説明文に含めます。
さらに「御中元」と「お中元」のような表記のゆらぎ(同義語)や「おしゃれ」「高級」といった関連キーワードも意識的に入れ込むことで、ギフトを探しているユーザーの具体的な検索に応えることができ、検索結果での上位表示とアクセス数の増加が見込めます。
関連記事:【2025年最新版】楽天SEOとは?知っておくべきルールや具体的な対策10選を徹底解説!
2. 楽天の大型イベントと連動した販促
楽天市場では、お買い物マラソンや楽天スーパーSALEなどの大型セールイベントが定期的に開催されます。
イベント期間中は楽天市場全体へのアクセス数が飛躍的に高まるため、タイミングを合わせて自店のギフト商材の販促を強化できれば、売上アップを狙えるでしょう。
特に楽天スーパーSALEは、例年3月、6月、9月、12月に開催されることが多く、ギフト需要が高まる時期と重なります。
楽天スーパーSALE開催時期 | ギフトイベント例 |
3月 | ホワイトデー・卒業・就職・引っ越し祝 |
6月 | 父の日・お中元 |
9月 | 敬老の日・ハロウィン |
12月 | クリスマス・お歳暮・年末年始 |
ギフトイベントと楽天スーパーSALEを連動させた販促施策を講じることで、相乗効果を最大限に引き出せます。
3. ギフト商戦に合わせた広告運用を行う
楽天市場には、検索連動型のRPP広告やクーポン情報を表示できるクーポンアドバンス広告など、さまざまな広告メニューが用意されています。ギフト商戦を勝ち抜くために、商材の特性に合わせた戦略的な運用を行いましょう。
たとえば、以下のような運用方法が挙げられます。
- 利益率の高いギフト商材に絞って広告を配信する
- 前年のギフト需要期に訪れたユーザーに対してリターゲティング広告を配信する
- ギフト注文のピーク時期に合わせてCPC設定を高める
上記のように、目的と予算に応じたメリハリのある運用が大切です。ギフト商戦特有のピーク時期のずれも考慮したうえで、戦略的に予算を使用しましょう。
楽天市場の広告メニューについては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせて確認してみてください。
関連記事:【2025年】楽天広告の種類・運用方法を元楽天ECCが徹底解説
4. クーポン・ポイント施策で購入を後押しする
購入を迷っているユーザーの背中を押す最後のひと押しとして、お得感を演出するクーポンやポイントの配布も効果的です。
具体的には、ポイント還元率の引き上げや複数購入での割引、対象商品限定のショップクーポン発行などが挙げられます。
特にイベント期間中やセール最終日の「駆け込み需要」が高まるタイミングに合わせて「今だけお得!」という点を明確に訴求することで、ユーザーの購買意欲を刺激し、売上につなげられるでしょう。
【商戦後】楽天ギフト購入者をファンにするリピート対策3選
ギフト商戦は、商品を売って終わりではありません。むしろ、商戦後こそが顧客を長期的なファンへと育てるための重要な期間といえます。次回の購入へとつなげるための3つのリピート対策は以下の3つです。
- サンクスメール・同梱物にこだわり購入者と届け先の満足度を高める
- メルマガ・LINEを配信し次回のイベントにつなげる
- 購入後にレビューを促すアプローチを行う
順に解説します。
1. サンクスメール・同梱物にこだわり購入者と届け先の満足度を高める
ギフト対策の特徴として、一度の注文で「購入者」と「届け先」という二人の潜在顧客にアプローチできる点があります。
商品発送後に購入者へ送るサンクスメールや、レビュー投稿を依頼するフォローメールはもちろん、商品を受け取った届け先の方にもアピールしましょう。
お届けする商品に、自店舗のコンセプトや他の商品を紹介するおしゃれなチラシやカタログを同梱すると、届け先の方が新たな顧客になってくれる可能性があります。
購入者と届け先、両者の満足度を高める丁寧なコミュニケーションが、未来の売上につながります。
2. メルマガ・LINEを配信し次回のイベントにつなげる
一度商品を購入してくれた方や、ギフトを受け取って店舗に興味を持ってくれた方とは、継続的な関係を築くように意識しましょう。メルマガやLINE公式アカウントを通じて、定期的につながりを持ち続けることが重要です。
たとえば、次回の季節イベントや、新商品の情報をタイムリーに提供していれば、ユーザーの記憶に残り続け、再購入のきっかけになります。
地道な情報発信を続けることが、顧客ロイヤルティやリピート率の向上につながるのです。
メルマガの配信方法や、LINE公式アカウントを活用した売上アップの施策については以下の記事で紹介していますので、併せて確認してみてください。
関連記事:楽天市場メルマガの配信方法を完全解説!メール配信効果を高めるノウハウ8選も紹介!
関連記事:【出店者向け】楽天×LINE公式アカウントで売上UP!活用法を徹底解説
3. 購入後にレビューを促すアプローチを行う
ユーザーから寄せられるレビューは、店舗の信頼性を高め、未来の顧客の購入を後押しする貴重な資産です。
商品にレビュー投稿をお願いするカードを同梱したり、商品到着後にフォローメールを送ったりして、積極的にレビュー投稿を促しましょう。
高評価のレビューはもちろん大切ですが、万が一低評価のレビューが投稿された場合は、その内容を真摯に受け止め、迅速かつ丁寧な対応が重要です。誠実な対応は、他のユーザーにも安心感を与えます。
また、購入後にサンキュークーポンを発行することも効果的です。以下の記事を参考に、ぜひ活用してみてください。
関連記事:楽天サンキュークーポンでリピーター増!7つの活用ポイントを徹底解説
競合と差別化を図る楽天ギフト対策アイデア3選
基本的なギフト対策に加えて、もう一歩踏み込んだ施策で競合と差をつけたいと考える担当者様向けに、+αのアイデアを3つ紹介します。
- 名入れサービス
- 選べるカスタムギフトセット
- ギフト安心パック(48時間満足保証+即日再発送)
順に解説します。
名入れサービス
名入れサービスは、商品に名前や記念日、短いメッセージなどを刻印・刺繍・印字するサービスです。世界に一つだけのオリジナルギフトを作れるため、特別感を演出したいお客様から高い人気があります。

出典元:楽天市場
購入フローの中で、名入れの有無を選択でき、希望の文字列を入力できる欄を設けることで、スムーズに名入れサービスを導入できます。
選べるカスタムギフトセット
選べるカスタムギフトセットは、あらかじめセット商品を作成し、ユーザー自身が組み合わせを選べる詰め合わせギフトを作れるセット商品です。
贈る相手の好みに合わせて内容をカスタマイズできるため、満足度の高い贈り物になります。
商品ページの1枚目の画像で「自分だけのギフトセットを作れる!」といったバッジを目立たせることでCTRを高め、選ぶ楽しさを提供し購買意欲を刺激します。

出典元:楽天市場
ギフト安心パック(48時間満足保証+即日再発送)
ギフト安心パックは「万が一、お届けした商品に破損があった場合や、サイズ・好みが合わなかった場合に、受け取ってから48時間以内なら無料で交換・再発送します」といった保証を約束するサービスです。
プレゼント選びで最も怖い「失敗したくない」というユーザーの心理的な障壁を下げられます。安心感が購入の決め手となり、CVRの向上や高評価レビューの獲得にもつながる可能性があります。
楽天市場のギフト対策でよくある失敗例
多くの店舗が力を入れるギフト対策ですが、やり方を間違えると成果が得られないばかりか、かえってユーザーからの信頼を失いかねません。楽天市場のギフト対策でよくある失敗例を3つ紹介します。
- 準備不足による機会損失
- ユーザー心理を無視した一方的なプロモーション
- イベント後のフォロー不足による顧客離れ
順に解説します。
準備不足による機会損失
ギフト商戦は、母の日やクリスマスなど需要が高まる時期が明確に決まっています。
そのため、事前の準備が成功の9割を占めるといっても過言ではありません。
在庫の確保やラッピング資材の準備、ギフト対応のためのRMS設定、特集ページの作成などのタスクを後回しにしてしまうと、いざ需要が急増した際にまったく対応できず、本来得られるはずだった売上を丸ごと取りこぼしてしまいます。
ギフト対策では、カレンダーを常に意識し、余裕を持ったスケジュールで計画的に準備を進めましょう。
ユーザー心理を無視した一方的なプロモーション
ギフトを購入するユーザーは「大切な人に喜んでもらいたい」「絶対に失敗したくない」という強い心理を持っています。そのため、商品の機能や価格だけでなく、店舗の信頼性やサービスの質を重視しています。
それにもかかわらず、以下のような一方的なプロモーションを行ってしまう店舗も少なくありません。
- プレゼント用の注文であるにもかかわらず金額入りの納品書を同梱してしまう
- 過剰な自店舗の宣伝チラシばかりを入れたりする
送り手や受け取り手の気持ちを無視した一方的なプロモーションは、顧客満足度を著しく低下させます。常に顧客の視点に立ち、心遣いの感じられる対応を徹底しましょう。
イベント後のフォロー不足による顧客離れ
ギフト商戦で多くの新規顧客を獲得できたとしても、それで安心してはいけません。
商戦が終わった後、何のフォローもしなければ、せっかく獲得した顧客はリピーターになることなく、静かに離れていってしまいます。
購入へのお礼を伝えるサンクスメールの送信や、次回のイベント情報の案内、お得なクーポンの配布など、購入後も継続的にユーザーとの接点を持ち続け、関係性を深めていく努力が不可欠です。
楽天市場のギフト対策は計画的に!購入後のアフターフォローも重要
本記事では、楽天市場におけるギフト対策について、商戦3ヶ月前から商戦後に至るまでの具体的なステップとノウハウを解説しました。
ECギフト市場が拡大を続けるなかでは、計画的な戦略と準備、そしてユーザー心理に寄り添った細やかな対応が成功の鍵となります。
ギフト対策は一度行えば終わりではありません。商戦ごとの結果を分析し、改善を繰り返していくことが重要です。しかし「重要性は理解できたが、日々の業務に追われて、ここまで手が回らない」と悩んでしまう担当者の方もいるかもしれません。
もし楽天市場の運営にお困りの場合は、ジャグー株式会社へお気軽にご相談ください。戦略立案から日々のリソース不足まで、EC運営のあらゆる課題解決のお手伝いをさせていただきます。

楽天市場のギフト対策に関するよくある質問
Q.楽天市場でギフト対策を行うメリットは?
A. ギフト対策には売上アップはもちろん、購入者と届け先の両方という複数のユーザーへ同時にアプローチできるメリットがあります。ギフト商品は品質やサービスが重視されるため、質の高い対応を提供できれば、店舗への信頼が高まり、新規顧客やリピーターの獲得につながりやすい点もメリットです。
Q.ギフト対策を始めるには何から始めればいい?
A. まずは、過去のRMSデータ分析や需要予測からなる戦略立案、そして在庫計画や目標設定から着手するのがおすすめです。土台となる計画を固めた上で、具体的な商品ページの改善や集客施策へと進めていくと、一貫性のある効果的な対策が実行できます。
Q.ギフト商品を効果的にアピールするためには?
A. 商品ページでラッピング対応や熨斗(のし)無料といったギフトサービスを明確に訴求することが基本です。さらに、検索対策としてギフト関連のキーワードを最適化したり、イベントに特化した特集ページを作成したり、ユーザーからのレビューを積極的に集めて掲載したりすることも効果的といえます。
Q.ギフト関連イベントの対策はいつ頃から始めるのが良い?
A. 一般的に、オンラインでのギフト需要は、実際のイベント日の約2ヶ月前から高まり始める傾向があります。そのため、遅くともイベント本番の2ヶ月前には、商品ページの準備を完了させ、ユーザーに商品を訴求できる状態にしておくことが理想的です。
Q.ギフト対策を行う際の注意点は?
A. ギフト購入者は不安を抱えやすいため、納期やラッピングの対応条件などを明確にしておくことが重要です。たとえば「〇月〇日までのご注文で母の日当日にお届け」といった具体的な情報を、商品画像や商品説明文に分かりやすく記載し、ユーザーの不安を解消するよう努めましょう。