楽天市場において最も売上が見込めるモールイベントといえば、3の倍数の月に開催される「楽天スーパーSALE」ですよね。
楽天スーパーSALEが開催される月は楽天市場全体のアクセス増加が見込めるため、自店舗の商品も売りやすいタイミングと言えます。
このチャンスを最大限に活かすには、いくつかの対策が必要となります。
そこで本コラムでは、楽天スーパーSALEに向けた代表的な対策と、そのスケジュール感について解説していきます。
今まで対策らしい対策をしていなかった、計画的に対策をしたいという方は是非ご一読ください!
目次
スーパーSALEサーチの申請
スーパーSALEサーチとは、楽天スーパーSALE期間中のみ用意される割引商品だけを探すことができる特設サーチです。
「半額商品(50%以上割引)」と「割引商品(10~49%割引)」の2種類の割引商品に絞って検索ができます。
ここからは、このスーパーSALEサーチを活用することのメリットから検索対象とする商品の選定方法まで解説していきます。
スーパーSALEサーチのメリット
スーパーSALEサーチのメリットは、自店舗の商品を通常サーチよりも見つけてもらいやすいという点です。通常サーチの商品登録数はおよそ3億商品ありますが、スーパーSALEサーチは約1000万商品と、通常の約1/30です。
言い換えるとスーパーSALEサーチでは通常サーチよりおよそ30倍も自店舗の商品をユーザーに見つけてもらいやすくなります。
つまり、スーパーSALEサーチに自店舗の商品を載せることで、効率的に集客を行うことができます。
掲載されるまでの流れ
スーパーSALEサーチに掲載されるまでの流れは大きく分けて5つのステップがあります。
【対象商品の選定・割引率の決定】
↓
【申請】
↓
【審査】
↓
【結果確認】
↓
【掲載】
本コラムでは【対象商品の選定・割引率の決定】のステップについて解説します。
(申請~掲載までの詳細に関しては、楽天RMSの店舗運営Naviからご確認ください)
※要RMSログイン
[楽天スーパーSALEサーチ イベント商品申請] 対応ガイド
申請できる商品
スーパーSALEサーチ申請ができる商品には条件があります。
下記3つの条件を満たしている商品が申請可能です。
① 通常商品
※予約・定期購入・頒布会機能で登録した商品は申請不可
② 楽天スーパーSALE開始の4週間以上前から販売している商品
※販売日数はRMSの商品価格履歴ダウンロード機能より確認可能
③ 10%以上の割引を予定している商品
申請商品の選定方法
サーチ申請ができる商品を絞り込んだところで、次は実際にサーチ申請をする商品を選定します。
選定のポイントは下記3点となります。
- 主力商品への購入に繋がる商品を選ぶ
スーパーSALEで初めて自店舗の商品を購入したユーザーが、次回の買い物で自店舗の主力商品を購入してくれることに繋がる商品を選びましょう。例えば日用品を取り扱う店舗で食器が主力商品の場合、サーチ申請する商品はスリッパやその他雑貨などではなくコップなどを選びます。
コップを購入したユーザーが商品に満足すれば「次はお皿を買ってみよう」と次回の購入に繋げることができます。
SALE期間中は新規客の獲得が多く見込めるため、獲得した新規客がリピーターになってくれるような商品が有効です。
- 余剰在庫となっている商品を選ぶ
在庫を抱えてしまっている状態の商品を選び、割引して集客ツールにすることも1つの手です。
自店舗にとって、売れている商品の在庫は資産となりますが、売れていない商品の在庫は負債となります。
そのまま負債化してしまう在庫であれば、思い切った割引を行って集客商品としてサーチ申請することも検討してみてください。
ただし、季節外れの商品だと検索されづらいため、季節感を踏まえながら商品を選定しましょう。
- アクセス人数、転換率から選ぶ
自店舗の商品をアクセス人数、転換率の2軸で分けると下記の4つに分類されます。
[1] アクセス:多 転換率:高 (主力商品)
[2] アクセス:少 転換率:高 (注力商品)
[3] アクセス:多 転換率:低
[4] アクセス:少 転換率:低
上記のなかで、サーチ申請に向いている商品は[3]のアクセス人数が多く、転換率の低い商品です。
ユーザーの関心を多く集めている一方で、いまひとつ購入に踏み切られない商品を、スーパーSALEを期に売り出していきます。
この商品を軸に、主力商品や注力商品への回遊を見込むことも可能です。
クーポンの発行
SALE価格の設定とあわせてクーポンを発行し、さらに販促を強めます。
ここでは楽天スーパーSALEでのクーポン活用について解説していきます。
おすすめのクーポン
楽天スーパーSALEで活用できるおすすめのクーポンは、イベント開始後の数時間限定で利用可能なクーポン、通称「スタートダッシュクーポン」です。
発行方法は通常クーポンと同じですが、利用期間をイベント開始から数時間に限定する必要があります。
(割引率、期間等は店舗側で設定可能です)
このスタートダッシュクーポンを利用するメリットは3つあります。
- 最も売上が立ちやすい時間帯(イベントスタート直後)に集客できる。
- クーポンを獲得したユーザーに対するリマインド機能で買い忘れを防げる。
- 短時間に多くの購入が見込めるため、ランキング入賞を狙える。
対象商品・割引率・期間の決定
まずはクーポンの対象商品・割引率・期間を決定します。
対象商品は、ユーザーがどの商品が対象なのかが分かりやすいよう、基本的に全商品をクーポンの対象とすることをおすすめします。
割引率は10%以上で設定する店舗が多いですが、難しい場合はクーポンの枚数制限(先着10名限定)などでコストを調整します。
設定する期間としては、下記2パターンがおすすめです。
[パターン1:開始~4時間で設定]
最もアクセスが集まる時間帯に絞って販促を強め、ランキング入りを狙う場合に有効です。
また、短い期間に設定することで、長期間のクーポン値引で売上を作ることによる利益率の低下を防ぎます。
[パターン2:開始~28時間(2日間)で設定]
クーポンの有効期間をある程度長く取ることで、売上の最大化を図ることができます。
利益率より売上を優先して作りに行く場合は、この期間設定がおすすめです。
事前告知の準備
クーポンの内容が決まったら、より多くのクーポンを獲得してもらい集客・売上につなげるため事前告知の準備を行います。
事前告知の方法は3つあります。
- 商品名の先頭で独自企画をアピール
(【4時間限定50%OFFクーポン!】など) - 商品説明文の先頭にバナー貼り付け
- 検索連動型広告(RPP)で露出機会を増やす
尚、事前告知開始前に「楽天スーパーSALE」という言葉をページ上や商品名に表記することが禁止されているため注意が必要です。
ショップ買いまわり対策
ショップ買いまわりとは、購入したショップの数に応じてポイント倍率が高くなり、最大10倍のポイントがユーザーに付与される施策のことです。
(ポイントの原資は楽天が負担)
ショップ買いまわりのメリット
ショップ買いまわりの対象商品は税込み1000円以上と比較的に購入しやすい価格のため、新規顧客獲得に繋がりやすいというメリットがあります。
また、ポイント目的で買い物に訪れるユーザーが多いため、購入に繋がりやすくなります。
準備
ショップ買いまわりに対して店舗で必要な準備は、買いまわり商品を探しているユーザーが買いやすい商品をするだけです。
例えば、
- 税込み1000円ピッタリの商品を用意する
- 送料別の商品を送料込みにして販売価格を1000円以上に設定する
などが買いまわりが目当てのユーザーの目に留まりやすい商品を準備していきましょう。
楽天スーパーSALEまでの対策スケジュール
対策はイベント開始直前でできるものもあれば、一定期間必要なものもあります。
タイミングごとに【スーパーSALEサーチ】【クーポンの発行】【ショップ買いまわり】で必要な対策をまとめているので、対策のスケジュール立てにお役立てください。
3か月前
販売実績の条件があるスーパーSALEサーチの対策が必要となります。
【スーパーSALEサーチ】
- 対象商品の選定
- 割引率の検討
1~2か月前
クーポン事前告知の準備のタイミングとなります。
【クーポンの発行】
- 対象商品の選定(2か月前)
- 割引率、期間の検討(1か月前)
2~3週間前
サーチ申請、クーポン、買いまわり、全ての対策が必要なタイミングです。
計画的に準備を進めていきましょう。
【スーパーSALEサーチ】
- サーチ申請(3週間前) ※申請数には限りがあるため早めに!
- 結果確認(2週間前)
【クーポンの発行】
- 事前告知準備(2週間前)
【ショップ買いまわり】
- 対象商品の準備
直前
残るはタスクはクーポンのみ、という状態が理想です。
【クーポンの発行】
- クーポン発行(1週間前)
- 事前告知(3日+10時間前)
まとめ
基本的には
- スーパーSALEサーチ
- スタートダッシュクーポン×事前告知
- ショップ買いまわり
の対策を行いましょう。
最初のうちは余裕を持ったスケジュールで対策を進めることをおすすめします。
また、ここまでご紹介した対策は、あくまで基本的な対策です。
もう一歩踏み込んだ対策で競合店舗と差をつけたい方は、是非弊社までご相談ください!