
楽天市場で「売れる」ためには、売上を構成する要素の理解と継続的な施策展開が重要です。
しかし「何から手をつければいいかわからない」「具体的にどんな施策を打てば良い?」とお悩みの担当者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、楽天市場で「売れる」ための考え方や具体的な施策について徹底的に解説します。売上向上のための施策を要素別に解説しているので、売れる仕組みづくりの参考にしてみてください。
これまでに豊富な支援をしてきたジャグーだからこそ紹介できる細かな施策も紹介しているので、ぜひ繰り返し読んで店舗運用に活用してみてください。

監修者
米原 広兼
ジャグー株式会社 代表取締役
2015年に楽天入社後ECコンサルティング部に所属
作業やアドバイスではなく実行支援の重要性を感じ2020年にEC支援会社のジャグーを創業。
支援企業の中でSOY受賞経験は9店舗。
目次
楽天市場で「売れる」ための3つの要素
楽天市場における売上は、以下の3つの要素で構成されます。
- アクセス数:商品ページを訪れたユーザーの合計数
- 転換率(CVR):アクセス数のうち、実際に商品を購入したユーザーの割合
- 客単価:顧客1人あたりの平均購入金額
売上アップを目指すには、3つの要素をバランス良く向上させることが重要です。闇雲に販売を続けるのではなく、どの要素に注力すべきかを見極め、戦略的に施策を実行していく必要があります。
本記事では、3つの要素を改善するための具体的な施策と、安定的な売上を確保するために不可欠なリピート率向上のための戦略について、詳しく解説していきます。
楽天で売上アップするには「好循環を生む仕組み」が重要
楽天市場で売上を伸ばし続けるためには「売れる好循環」を作り出す仕組みの構築が不可欠です。
売れる好循環とは、特定の商品が売れることで露出が増加し、さらなる売上へとつながるプラスのスパイラル状態を指します。店舗全体ではなく、個々の商品に焦点を当てて循環を作ることが重要です。
好循環を生み出すための基本的な流れは、以下のとおりです。
1. 広告出稿(露出アップ) | 楽天市場内外の広告を活用し、商品の露出を増やす |
2. アクセス数増加 | 露出が増えることで商品ページへのアクセス数が増加する |
3. 販売数増加 | アクセス数増加にともない、商品の販売数が増加する |
4. 検索順位アップ | 販売数の増加により、楽天の検索アルゴリズムの評価が向上し、自然検索順位の上昇につながる |
上記のような好循環を意識的に作り出せれば、売上を継続的に伸ばしやすくなります。
楽天市場で売れない7つの理由
楽天市場で売れるためには、売上が上がらない理由を把握しておくことが重要です。以下の7つのポイントを確認し、自社に当てはまっていないか確認してみてください。
- 楽天ブランドに頼りすぎている
- 商品数やSKU数が少ない
- 店舗の独自性や魅力が伝わっていない
- 競合や自社の分析が不足している
- ROASの悪い広告を運用している
- 店舗ページのデザインにこだわりすぎている
- 入口商品に送料をつけている
順に解説します。
1.楽天ブランドに頼りすぎている
楽天市場は国内最大級のECモールであり「出店すれば自然に売れる」と考えている方も少なくありません。しかし、実際には多くの競合が存在し、ユーザーに認知されなければアクセスさえされません。
楽天市場という認知度の高いプラットフォームに出店した場合でも、認知から集客、CV(コンバージョン)に至るまで、各段階で緻密な対策を講じる必要があります。
「楽天に出店しているから大丈夫」という考えでは、売れる店舗には決してなれないでしょう。
2.商品数やSKU数が少ない
商品数やSKU(Stock Keeping Unit)数が少ないと、幅広いユーザーのニーズに対応できず、コンバージョンにつながりにくい傾向にあります。
バリエーションが豊富なほど商品の露出機会が増え、それぞれの商品の情報が充実していれば、ユーザーの満足度も高まりやすいのです。
競合店舗と比較して自社の商品数が少ない場合は、ユーザーが競合へと流れてしまう可能性が高まります。そのため、可能な限り商品数やSKU数を充実させることが、売上アップへの第一歩といえるでしょう。
3.店舗の独自性や魅力が伝わっていない
競合の多い楽天市場では、店舗の独自性や魅力が明確に伝わらなければ、ユーザーはなかなか購入に踏み切ってくれません。明確な魅力がなければ新規顧客は増えず、リピーターも育たないため、売上を伸ばすのは難しいでしょう。
まずは、同じジャンルの競合店舗を徹底的に調査し、自社ならではの独自性や強みを見つけ出すことが重要です。そして、自社ならではの魅力をユーザーに効果的に伝えるための工夫を凝らしましょう。
4.競合や自社の分析が不足している
競合店舗を分析すると、自社の売上向上のためのヒントが見えてきます。主に競合店舗の以下のポイントを分析しましょう。
- どのような商品を販売しているか
- どのような価格で販売しているか
- どのようなキーワード対策を行っているか
競合分析を通じて、自社に不足している点や、強みを発見できます。同時に自社の分析も進めていけば、より効果的な戦略を立てられるでしょう。
5.ROASの悪い広告を運用している
楽天市場で売上を拡大するために、広告運用は重要な手段の一つです。しかし、ROAS(広告費用対効果)の低い広告を運用し続けると、利益を圧迫し、効率的な売上向上にはつながりません。
たとえば、自社よりも規模の大きな企業が活用しているキーワードで広告を出稿しても、なかなか露出が強化されず、コストばかりがかさんでしまう場合があります。
ROASを高めるためには、広告運用の正しい知識を身につけ、データに基づいて継続的に改善していくことが重要です。
6.店舗ページのデザインにこだわりすぎている
楽天市場のユーザーの約8〜9割はスマートフォンからアクセスしています。そして、2023年にはHTMLやCSSなどを使って自由度の高いページ作成が可能だった「GOLD表示」機能が提供終了となりました。そのため、店舗ページのデザインだけで他店と差別化を図ることが難しくなっています。
このような状況を踏まえると、デザイン制作に過度な予算や時間をかけるよりも、アクセス数や転換率(CVR)を高めて売上アップを図るための施策を優先的に行う方が良いでしょう。たとえば、魅力的な商品ページの作成や広告運用などにリソースをあてることがおすすめです。
近年、ユーザーは検索結果やランキング、お気に入りなどから直接商品ページへアクセスし、店舗のトップページを見ずに購入を完了するケースが増えています。ユーザー行動の変化からも、店舗トップページのデザインの多くにリソースを割く必要性は薄れてきているといえるでしょう。
7.入口商品に送料をつけている
新規のユーザーを獲得するために「入口商品」を用意している店舗は多いでしょう。しかし、その商品に送料が設定されていると、CVRが低下する可能性があります。
どんなに魅力的な商品であっても「送料がかかる」とわかると、ユーザーは購入をためらってしまう場合が多いです。特に商品価格が安い入口商品の場合、送料が割高に感じられ、カートに入れたものの購入をやめてしまう原因となります。その結果、なかなか購入に結びつきません。
また、送料がネックとなって最初の購入に至らなければ、そのユーザーにリピートしてもらったり、他の商品も一緒に買ってもらったりする「アップセル」や「クロスセル」といった次の戦略へ進めることも難しいでしょう。
可能な限り、入口商品は送料を無料に設定することをおすすめします。
楽天で売上アップ&売れるために重要な8つのポイント
楽天市場で競争を勝ち抜き、売上を向上させるためには、以下の8つのポイントを意識した店舗運営が重要です。
- 自社の魅力や独自性をアピールする
- 商品数やSKU数を増やす
- アクセス元を分析する
- .競合他社をリサーチして差別化を図る
- CVやアクセス数向上につながる広告を厳選する
- 予算を立て計画的な運用をする
- 売れるポイントを押さえた商品ページを作る
- 担当ECCと連携する
順に解説します。
1.自社の魅力や独自性をアピールする
多くの店舗がひしめく楽天市場で売れるためには、自社の独自性や魅力を明確にし、それを効果的にユーザーへ伝えることが重要です。
どのジャンルの商品にも競合する店舗は必ずあります。だからこそ、他にはない自社ならではの強みを明確化し、商品名やキャッチコピー、商品画像、バナー画像などで積極的にアピールしていく必要があります。
自社ならではの強みには以下のような例があります。
- 国産素材100%使用
- 専門資格を持つスタッフによる相談対応
- 購入後のサイズ交換無料サービス
- 平日15時までの注文は即日発送 など
価格競争に頼らず、ユーザーから「このお店で買いたい」と思ってもらうには、自社だけの価値をしっかりと伝える点が重要です。自社の強みを明確にし、ユーザーが目にするあらゆる接点で一貫性を持って表現していきましょう。
2.商品数やSKU数を増やす
商品数やSKU数を増やすと、ユーザーが検索するさまざまなキーワードに対応できたり、より幅広いニーズに応えられたりします。結果として商品がユーザーの目に触れる機会を増やし、見つけてもらえる可能性を高められます。
実際に、楽天市場で売上が大きい店舗の多くは、数百から数千点以上の商品を取り扱っています。とはいえ、初めから多くの商品を開発・登録するのは困難です。まずは、現在扱っている商品のカラーやサイズなどのSKUを増やすことから着手し、段階的に商品ラインナップ全体を拡充していくと良いでしょう。
3.アクセス元を分析する
ユーザーが自社のページへどのようにしてたどり着いたのかを知るために、アクセス元の分析は欠かせません。RMSを使用すると、以下のような具体的な情報を把握できます。
- 楽天内の検索・広告・外部サイトのどこから流入したか
- どのようなキーワードで検索して流入したか
- どのページに最初に着地したか
ユーザーの行動を把握できると「想定していなかったキーワードからアクセスがある」や「注力しているキーワードからのアクセスが少ない」などの気付きが得られ、新しい需要や施策の見直しが必要な部分の発見につながります。
アクセス元を分析して得られたデータは、商品ページの構成や説明文の見直し、より効果的な広告キーワードの選定など、店舗運営のさまざまな改善に活かすことが可能です。データに基づいた改善を続けるために、定期的にアクセス状況を分析する習慣をつけましょう。
4.競合他社をリサーチして差別化を図る
競合店舗をリサーチし、自社の立ち位置を客観的に知ることは、今後の戦略を立てるうえで欠かせません。競合の商品数や販売実績はもちろん「ユーザーに対してどのような価値(=ベネフィット)やメリットを提供しているか」を詳しく調べ、自社との違いを明確にしましょう。
たとえば、以下の要素をリサーチします。
- 商品価格の安さ
- 商品品質の高さ
- 独自のサービス
- 情報のわかりやすさ など
特に自社と同じ商品や似た商品を取り扱っている店舗については、より詳細にリサーチをしましょう。分析結果を基に、自社の強みを活かしながら競合との違いを打ち出すための具体的な施策を考え、実行していくことが重要です。
競合リサーチの目的は、単に競合の真似をすることではありません。競合の戦略や強みを理解したうえで「自社だからこそ提供できる独自の価値」を見つけ出し、差別化戦略を考えていきましょう。
5.CVやアクセス数向上につながる広告を厳選する
広告運用を続けていくと、成果が出ている広告と、あまり効果が見られない広告が分かれてくることが一般的です。CVやアクセス数向上につながらない広告は、コストの無駄となってしまう可能性があります。定期的に広告の効果を分析し、成果の出ている広告に絞り込んでいきましょう。
広告運用は、始めてすぐに大きな成果が出るとは限りません。出稿した広告のデータを記録・管理し、結果を分析して「なぜ効果が出たのか/出なかったのか」という仮説を立て、改善を繰り返すことが求められます。使える予算も考慮しながら、より成果につながる広告を見極めて運用していく必要があります。
6.予算を立て計画的な運用をする
事前に店舗運営全体の予算をしっかりと立てておくと、広告費や販促費などの各項目にかけられる費用の割り当てが明確になります。計画を立てておけば、効果の低い施策に無駄な予算を使ってしまうことを避け、費用対効果が高いと考えられる施策に集中的に投資が可能です。
また、予算計画は長期的な視点での店舗運営にも役立ちます。売上目標を達成するために「いつ、何に、どれくらい投資するか」という具体的な行動計画(アクションプラン)も立てやすくなるでしょう。
7.売れるポイントを押さえた商品ページを作る
店舗全体のデザインにこだわるよりも、個々の商品ページや商品画像を丁寧に作り込むことが、CVRの向上に直結します。多くのユーザーは検索結果や広告などから直接商品ページに訪れる場合が多いため、個々のページの完成度が購入の決め手となるからです。
以下の点を意識して「売れる」商品ページを作成していきましょう。
- 「誰にこの商品を使ってほしいのか」を明確に設定する
- 商品の魅力が最大限に伝わる「わかりやすくきれいな商品画像」を複数用意する
- 商品のスペックだけでなく、「ベネフィット」を具体的に記載する
- 商品が生まれた背景や「開発におけるこだわり」を伝える
魅力的な商品ページを通じて、ユーザーの購買意欲と店舗への信頼感を高めましょう。
商品ページの作り方については下記の記事で詳細に解説していますので、ぜひ併せて確認してみてください。
関連記事:楽天の商品ページ作成における7つの制作ステップやポイント13選を楽天出身者が解説!
8.担当ECCと連携する
楽天市場では、検索アルゴリズムや広告システム、規約などが頻繁に更新されます。担当のECC(E-Commerce Consultant)と普段からしっかりとコミュニケーションを取っておけば、楽天市場全体の最新情報や重要な変更点をいち早くキャッチし、店舗運営に反映できます。
また、ECCは市場全体の動向や、さまざまな店舗の成功事例などを参考に、データに基づいた店舗改善のアドバイスをしてくれます。自店舗のデータだけでは得られない客観的な視点からアドバイスを受けることで、他店との差別化戦略を考えられるでしょう。
アクセス数向上のためのおすすめ施策4選
売上を向上させるには、まず「アクセス数」を増やすことが重要です。アクセス数を向上させるためのおすすめの施策を4つ紹介します。
- 楽天SEO対策を行う
- 楽天広告を運用する
- 楽天のセールやイベントを活用する
- 楽天アフィリエイトを活用する
順に解説します。
1.楽天SEO対策を行う
楽天SEO対策とは、楽天市場の検索結果において、自社の商品ページを上位に表示させるための施策です。SEO対策を行い、検索結果の上位に広告枠以外で表示されると、検索流入によるアクセス数を大幅に増やせます。
SEOで成果を出すには、楽天の検索アルゴリズムを理解した上で、ユーザーが検索しそうなキーワードを選定し、商品ページ内の適切な場所に含めることが重要です。キーワードを含める場所には、以下のようなものが挙げられます。
- 商品名
- キャッチコピー
- 商品説明文 など
楽天のアルゴリズムは、キーワード情報に加えて商品のカテゴリ設定やレビュー、販売実績などのさまざまな要素を総合的に評価して検索順位を決定していると考えられています。
そのため、一度対策して終わりではなく、定期的に順位やアクセス状況を確認し、キーワードの見直しや商品ページの更新などを繰り返していくことが重要です。
楽天のSEO対策については下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:【2025年最新版】楽天SEOとは?知っておくべきルールや具体的な対策10選を徹底解説!
2.楽天広告を運用する
楽天広告を戦略的に運用することは、集客を大きく増やすための有効な手段です。SEO対策と比べて比較的短期間でアクセスを集めやすいメリットもあります。
ターゲティング機能によって特定のターゲット層にアプローチしたり、ディスプレイ広告を活用して新商品の認知度を高めたりなど、即効性のあるアクセスアップ施策として広告を運用していきましょう。
楽天の広告メニューについては下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひ併せて確認してみてください。
関連記事:【2025年】楽天広告の種類・運用方法を元楽天ECCが徹底解説
3.楽天のセールやイベントを活用する
楽天市場では「楽天スーパーSALE」や「お買い物マラソン」など、さまざまなセールやイベントが定期的に開催されています。大型イベントの場合、テレビCMやSNS広告などを通じて大々的に告知されるため、普段楽天市場を利用しないユーザーの流入も期待できます。
多くの人が集まるタイミングに合わせて、イベントに連動した販促活動を行えば、自社ページへのアクセス数や認知度を効率よく高められるでしょう。
楽天のセールやイベントをうまく活用するには、それぞれのスケジュールを事前に把握しておく必要があります。下記のページで楽天市場のイベントについて解説していますので、ぜひ併せて確認してみてください。
関連記事:【2025年最新】活用すべき楽天市場のイベント攻略法!自店に合ったイベントの選び方を徹底解説!
4.楽天アフィリエイトを活用する
楽天アフィリエイトは、ブログやSNS等で情報発信をしている「アフィリエイター」に自社商品を紹介してもらう施策です。紹介を通じて売上が発生した場合に、紹介料として報酬を支払います。
自社で直接メディアを運用する手間や時間をかけずに、外部のさまざまな情報発信者を通じて集客することができます。また、第三者の客観的な視点や、よりユーザーに近い目線で商品を紹介してもらえる点もメリットといえるでしょう。
楽天アフィリエイトは基本的に成果報酬型です。「広告費をたくさん使ったのに全く売れなかった」というリスクを低く抑えられるため、費用対効果の面でも検討するべき施策のひとつです。
関連記事:楽天スーパーアフィリエイトで売上拡大する方法5選!概要や料率アップの効果も紹介
転換率向上のためのおすすめ施策4選
アクセス数を高められても、転換率が低ければ売上は伸ばせません。転換率を向上させるためのおすすめ施策を4つ紹介します。
- 売れる商品ページを作り込む
- レビュー対策を行う
- メルマガやLINEを活用してユーザーとの関係を構築する
- 最強翌日配送ラベルを獲得する
順に解説します。
1.売れる商品ページを作り込む
商品ページは、ユーザーが商品を購入するかどうかを判断するための重要な情報源です。
商品価格や基本的なスペックはもちろん、商品の詳しい説明やサイズ、カラー、機能、使用されている素材など、具体的な商品情報を丁寧に記載しましょう。
情報が充実していて初めて、ユーザーは「自分の求めているものに合っているか」「安心して買えるか」を判断できます。
ユーザーに商品の魅力を効果的に伝えるための考え方として「FAB」があります。FABは、Features(特徴)、Advantages(優位性)、Benefits(顧客利益)の頭文字を取ったものです。3つの要素を意識して情報を整理し記載することで、ユーザの購買意欲を高められるのです。
FABの概要を下記にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
要素 | 説明 | 例(ホットプレートの場合) |
---|---|---|
Features(特徴) | 製品やサービスが持つ客観的な特徴や仕様 | 軽量でコンパクト、3段階の温度調整機能付き、 |
Advantages(優位性) | その特徴があることによって得られる、競合製品と比較した場合の強み | 他社製品よりも20%の軽量化に成功、温度調節機能があるためさまざまな料理に対応可能 |
Benefits(顧客利益) | その優位性があることによってユーザーが得られる具体的なメリット、ユーザーの課題解決や欲求充足にどうつながるか | 持ち運びが簡単で場所を選ばず使える、料理のレパートリーが広がり、毎日の食事がより豊かになる |
関連記事:楽天の商品ページ作成における7つの制作ステップやポイント13選を楽天出身者が解説!
2.レビュー対策を行う
楽天市場に限らず、ECサイトでは実際に商品を使った人のレビューを参考にして購入を決めるユーザーが多くいます。そのため、良い評価のレビューを積極的に集めると同時に、低評価のレビューにつながる可能性のある商品やサービスの不備を改善していくことが重要です。
評価の高いレビューは、購入を検討しているユーザーに対して商品の信頼性や実際の使用感を伝え、購入を後押ししてくれます。
一方で低評価レビューが掲載された場合は、ユーザーの不安を増長させてしまう可能性があるため、内容を真摯に受け止め、迅速かつ丁寧な対応が求められます。低評価レビューにも誠実に向き合う姿勢を見せられれば、ユーザーとの長期的な関係構築にもつながるでしょう。
レビュー対策には、レビュークーポンの活用もおすすめです。以下の記事を参考に、ぜひ活用してみてください。
関連記事:楽天レビュークーポンとは?設定方法・効果的な活用法・成功事例まで徹底解説
3.メルマガやLINEを活用してユーザーとの関係を構築する
メールマガジンやLINE公式アカウントなどを通じて、ユーザーと積極的にコミュニケーションを取ると、ユーザーとの良好な関係構築や、自社への関心や信頼感を高められます。
たとえば、過去の購入履歴に合わせておすすめ商品を紹介したり、メルマガやLINEの登録者限定のクーポンを発行したりする施策は、顧客ロイヤルティの向上に役立ちます。
ECサイトではどうしてもユーザーが来ることを「待つ」姿勢になりがちですが、メルマガやLINEを活用することで店舗側からアプローチができ、再アクセスやリピート購入を促進できるのです。
楽天市場でのLINEの活用方法については、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:【出店者向け】楽天×LINE公式アカウントで売上UP!活用法を徹底解説
4.最強翌日配送ラベルを獲得する
「最強翌日配送」ラベルとは、楽天が定める出荷や配送に関する一定の基準を満たした店舗の商品に付与されるラベルです。ラベルが表示されていることは、店舗が高い配送品質基準を満たしていることの証明となります。
最強翌日配送ラベルが表示されている商品は「注文したらすぐに届く」という明確なメリットをユーザーに伝えられるため、すぐに商品を手にしたいというユーザーにとっては購入の決め手になりうるでしょう。
ラベルが付与されていることで、ユーザーからの信頼感や購入時の安心感が高まるため、結果として転換率の向上が期待できるのです。
最強翌日配送については下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください。
関連記事:楽天最強翌日配送(旧楽天最強配送)とは?ラベルの獲得条件や導入のメリットとハードルを解説
客単価向上のためのおすすめ施策2選
客単価を引き上げる施策も、売上全体を伸ばすために欠かせない要素です。同じ購入者数でも、一人あたりにより多くの金額を使ってもらえれば、売上は向上します。客単価を向上させるための施策を2つ紹介します。
- 商品構成を見直す
- クーポンでまとめ買いを促す
順に解説します。
1.商品構成を見直す(セット販売の活用)
商品構成を見直す方法の一つとして、既存の商品を組み合わせた「セット商品」の企画・販売が挙げられます。単品でそれぞれ購入するよりも少しお得な価格設定にしたり、一緒に使うと便利な組み合わせを提案したりすることで、購入者一人あたりの客単価を高められるのです。
たとえば、シャンプーとコンディショナーのように繰り返し使う消耗品であれば、複数個をまとめた「まとめ買いセット」を用意すると、購入点数と客単価のアップにつながります。
セット商品の販売は、単に客単価を上げるだけでなく、ユーザーにも以下のようなメリットがあります。
- 別々に購入するよりもお得
- 組み合わせを考える手間が省ける
- 買い忘れがなくなる など
ユーザーのニーズや利便性を考えたセット商品を提案できれば、売上と顧客満足度の向上につながるでしょう。
2.クーポンでまとめ買いを促す
一定金額以上の購入で使用できる割引クーポンを発行し、まとめ買いを促進するのも有効な手段です。「〇〇円以上購入で10%OFF」のようなクーポン自社で直接メディアを運用する手間や時間をかけずに、外部のさまざまな情報発信者を通じて集客することができます。また、第三者の客観的な視点や、よりユーザーに近い目線で商品を紹介してもらえる点もメリットといえるでしょう。
ことで、ユーザーにもう一点、あるいは複数点の購入を促せます。クーポン利用の条件を満たすために購入点数や金額が増えることで、平均客単価を引き上げられるでしょう。
また、クーポンの発行は普段は決まった商品しか購入しないユーザー層へのアプローチにもなります。「あと少しでクーポンが使えるから、気になっていた別の商品も一緒に試してみよう」という形で、クロスセルやアップセルにつながる可能性もあるのです。
リピート率を高めるためのおすすめ施策6選
安定的な売上を確保するためには、新規顧客の獲得だけでなく、リピート率を高めることが重要です。リピート率を高めるためにおすすめの施策を6つ紹介します。
- 定期購入を導入する
- レビュー依頼に特典をつける
- 限定商品や期間限定商品を活用する
- ポイント還元キャンペーンを活用する
- フォローアップメールでリピート購入を促す
- 魅力的な同梱物を入れる
順に解説します。
1.定期購入を導入する
定期購入を導入すると、ユーザーは手間なく同じ商品を継続的に購入することができます。定期的な購入を必要とする消耗品や、内容物の詰め替えが可能な商品などと相性が良いです。
もちろんすべての商品に適しているわけではありませんが、定期購入を利用してくれるユーザーが増えれば継続的な購入が見込めるため、店舗にとってはリピート率の向上と毎月の売上の安定化というメリットが期待できます。
楽天市場の定期購入は2025年3月にリニューアルされました。下記の記事では最新情報を含め詳しく解説しているので、ぜひ合わせて読んでみてください。
関連記事:【2025年最新版】楽天市場の定期購入で売上安定化!リニューアル後の対応方法を徹底解説
2.レビュー依頼に特典をつける
商品購入後にレビューを依頼し、レビューを書いてくれたユーザーにクーポンなどの特典を付与する施策も、リピート購入の促進に有効です。
良いレビューが集まれば新規ユーザーが購入を決める際の安心材料となり、新規顧客獲得にもつながります。また、特典として提供するクーポンは、レビューを書いてくれたユーザーの次の購入を後押しするきっかけにもなるでしょう。
レビュー依頼のメールを送ったり特典を用意したりなど、ある程度のリソースは必要ですが、ユーザーとのコミュニケーションの機会を増やし、長期的な関係を構築につながる施策です。
3.限定商品や期間限定商品を活用する
バレンタインや母の日、クリスマスなどの季節のイベントに合わせた限定商品を販売することも、リピート購入を促す方法の一つです。
定期的に「今だけ」「ここだけ」といった限定商品を展開すると、ユーザーが店舗に対して新鮮さや期待感を持つようになります。店舗ページを定期的にチェックする動機となり、結果として再購入につながりやすくなるのです。
ただし、限定商品の企画や在庫管理には通常の商品とは異なる難しさもあるため、無理のない範囲で計画的に導入することをおすすめします。
4.ポイント還元キャンペーンを活用する
楽天市場では、通常よりもポイントが多くもらえるキャンペーンが頻繁に開催されています。代表的なものには、以下のようなキャンペーンがあります。
- 5と0のつく日(毎月5日、10日、15日、20日、25日、30日に開催)
- ご愛顧感謝デー(毎月18日に開催)
- お買い物マラソンや楽天スーパーSALE(不定期開催)
キャンペーンの開催日に合わせて買い物をするユーザーは多くいるため、キャンペーンに合わせて広告の露出を高めたり、商品ページ上でキャンペーン実施中である点をわかりやすく表示したりすることが重要です。
さらに、メルマガやLINEなどで事前にキャンペーン情報をお知らせしておけば、ユーザーの購買意欲を刺激し、リピート購入につなげることができます。
5.フォローアップメールでリピート購入を促す
商品購入後のユーザーに、購入のお礼を伝えるだけでなく、リピート購入を促すような内容を含めることも効果的です。
たとえば、次回の買い物に利用できる特別なクーポンコードを記載したり、購入してくれた商品に関連する別の商品を紹介したりするなど、ユーザーの役に立つ情報を提供すれば「またこのお店を利用しよう」と感じてもらえる可能性があります。
ユーザーとのコミュニケーションを通じて、店舗への信頼感や親近感を高め、長期的な関係を構築できれば、リピート購入も増加していくでしょう。
楽天市場のメルマガについては下記の記事で解説していますので、ぜひ併せて確認してみてください。
関連記事:楽天市場メルマガの配信方法を完全解説!メール配信効果を高めるノウハウ8選も紹介!
6.魅力的な同梱物を入れる
購入した商品の中に、次回の購入で利用できるクーポンを同梱したり、関連商品やブランドを紹介するリーフレットを同梱することで、顧客ロイヤルティを高められる可能性があります。
楽天市場の店舗ページでブランドの魅力を伝えることはもちろん重要ですが、それだけではなく、商品が届いた瞬間の体験も顧客満足度を高めるために大切です。心のこもった手書きのメッセージカードや、ブランドの世界観が伝わるようなデザインのパンフレットなどを同梱すれば、店舗の個性や想いが伝わり、ファン化が期待できます。
楽天で売上アップを図るにはコンサルティングの活用もおすすめ
競合の多い楽天市場で売上を伸ばすためには、楽天市場に特化したコンサルティング会社の活用も有効な手段です。コンサルティング会社は、楽天市場特有の環境に対応しているだけでなく、豊富な実績と専門知識を持っています。
特に楽天市場は独自の広告メニューや集客イベントが多いため、何から手をつければいいか迷ってしまうことも少なくありません。専門的ノウハウを持つコンサルタントのサポートを受ければ、自社で試行錯誤するよりも早く、効果的な施策を見つけて成果をあげられる可能性が高まります。
ただし、コンサルティング会社によって得意分野や費用、サポート内容はさまざまです。楽天のおすすめコンサル会社については以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にして、自社にあったパートナーを見つけてみてください。
関連記事:【2025年】楽天市場のおすすめコンサルティング会社12選比較!比較ポイントも徹底紹介
楽天市場での売上アップ支援事例2選
最後に私たち「ジャグー株式会社」の楽天市場における売上アップ支援事例を2つ紹介します。
- Ulike株式会社
- エコバックスジャパン株式会社
1.Ulike株式会社

家庭用光美容器を販売するUlike株式会社の事例です。ジャグー社の支援を受けて、楽天市場におけるマーケットシェアを約7倍に拡大し、さらに売上高は前年比5倍を達成しました。
広告費用を3分の1に削減しながら、広告の費用対効果を3倍に改善し、同時にしっかりと利益も確保する健全な収益構造を築くことにも成功した事例です。
大きな成果の背景には、市場や顧客に関する緻密なデータ分析と、常にユーザーの視点にたった改善アプローチがありました。
事例の詳細は「支援後のモール内市場シェア7倍、広告の費用対効果3倍!ジャグー社が支えたUlikeによる日本市場の攻略法とは?」で紹介していますので、ぜひ併せて確認してみてください。
2.エコバックスジャパン株式会社

ロボット掃除機市場で急速に成長しているエコバックスジャパン株式会社の事例です。ジャグー社の支援により、広告運用において費用対効果を前年比で5倍に向上させ、CPCは3分の1に抑えるという改善を達成しました。
支援開始からわずか1ヶ月という短期間で月次売上目標を1000万円以上も上回り、最終的には店舗全体の売上規模を5倍にまで拡大させるという大きな成果をあげています。
課題と現場の分析、それに対する解決策をロジカルに立案することで、現場のスムーズな施策実行が成功した事例です。
事例の詳細は「目標未達続きから一転、売上が5倍に!エコバックスジャパン社を成功に導いたジャグーの支援の秘訣」で紹介していますので、ぜひ確認してみてください。
楽天で売れるためには継続的な施策展開が重要!
本記事では、楽天市場で売れるために重要な要素と、具体的な施策について詳しく解説しました。楽天市場で売れるためには、アクセス数、転換率、客単価という3つの要素をバランス良く向上させることが重要です。
3つの要素を改善していくためには、本記事で紹介したさまざまな施策を、継続的に実践していく必要があります。
しかし「どの施策から取り組めばいいか分からない」「自社に合った施策が分からない」とお悩みの担当者の方もいらっしゃるかもしれません。
そんな時は、ぜひジャグーにご相談ください。貴社の状況を丁寧にヒアリングし、最適な施策をご提案させていただきます。

楽天で売れる店舗に関するよくある質問
Q.楽天に出店しても儲からないって本当?
楽天市場は、他のECモールと比較して手数料が高めに設定されていたり、競合店舗が非常に多かったりするため、「儲からない」といわれることがあります。
しかし、売上の構成要素をしっかりと理解し、各要素を継続的に改善していくことで、十分に利益を上げることが可能です。
関連記事:楽天市場の出店は儲からない?出店方法やメリット・デメリットから黒字化する5つの戦略まで解説
Q.楽天で売れるにはどのプランにするのが良い?
楽天市場には、主に以下の3つの出店プランがあります。
プラン名 | がんばれ!プラン | スタンダードプラン | メガショッププラン |
---|---|---|---|
月額費用 | 25,000円 | 65,000円 | 130,000円 |
支払い方法 | 年間一括払い | 半年ごとの2回分割払い | 半年ごとの2回分割払い |
契約期間 | 1年 | 1年 | 1年 |
登録可能商品数 | 10,000商品まで | 50,000商品まで | 無制限 |
画像容量 | 1.5GBまで | 100GBまで | 無制限 |
システム利用料 | パソコン: 3.5%〜6.5%モバイル: 4.0%〜7.0% | パソコン: 2.0%〜4.0%モバイル: 2.5%〜4.5% | パソコン: 2.0%〜4.0%モバイル: 2.5%〜4.5% |
(参考:プラン・費用|Rakuten出店案内)
出店初期の段階では、「スタンダードプラン」がおすすめです。また、目指す月商に応じてプランを決めるのも一つの方法です。プラン以外にも費用がかかる部分もあるため、楽天公式の「料金シミュレーション」で事前に詳細な費用を計算しておくことをおすすめします。